たこまんま

食欲が湧くというのではないので口にしたことはなくても、目にしたことのない北海道の海産物はもうないだろうと思っていたら、先日、某魚売り場で、見たことのない薄黄色のふわふわと大きな饅頭風のものが2個セットで売られていました。値段はそのまるいふわふわの大きさによって異なるのですが、2個で350円から500円くらい。安いなという印象です。
魚売り場なので魚介類には違いないのですが、ちょっと見当がつかない。しかし見当がつかないときは、魚介類の卵関係だと考えると全くの見当違いと云うことには、経験上、ならない。
売り場のベテラン女性に、これはいったいどういうもので、どうやって食べるのか、教えを乞いたい、と頭を下げます。すると、これはヤナギダコという種類のタコの卵である、このふわふわとした皮を破り、中の卵を軽く湯通し、白くなったのを酒と醤油に漬けこむとイクラみたいに食べられる、おいしいですよ。イクラよりはぜんぜん安いしね。
このタコの卵を湯に通すと、細長くて大きい米粒風に、形容矛盾ですが、太ったインディカ米みたいになるので、「たこ」「まんま」という名前になったらしい。
ところで、「筋子(すじこ)は9月」という2011年9月のブログ記事に次のような一節があります。イクラみたいに食べられるとは、おそらく次のようなことです。
『筋子(すじこ)、つまり鮭の卵の話です。イクラのことです。バラバラになったのがイクラ、その前のひとかたまりの状態が筋子(すじこ)。9月になると札幌(というか、北海道)の魚売り場では、その筋子がずらっと並びます。
醤油、日本酒、味醂(みりん)、そして我が家では昆布を加えて、味付けをします。味付けのあとはそのままその日の晩ごはんにでも食べるか、小瓶に小分けして冷凍しておけば、気が向いたときにイクラ丼を楽しめます。』
結局「薄い黄色のふわふわ饅頭」は買わなかったので、それからぼくは、食材の売り場や料理を食べる場所ではカメラや撮影機能のついた道具を使わない人なので、「薄い黄色のふわふわ饅頭」画像が今は手元にありません。ほとんどの方が知っているであろうイクラとは違って、これは画像がないと説明がむつかしい。
どなたかがブログなどで公開している「たこまんま」の写真を拝借したいと思っていたら、調理前の写真、湯通し後の写真、酒・醤油に漬けこんだ写真がひとつのブログ記事の中で見つかりました。
写真は「札幌・おいしい・おもしい情報」というブログからお借りしたものです。この場を借りてお礼申し上げます。
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