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2015年7月17日 (金)

米の銘柄と酵母の種類と、ないものねだり

この日本酒はどんな銘柄の米(コメ)を使っているのかは、日本酒の好きな方なら、とくに初めての酒を目の前にしたときには、とても気になるものです。岡山の雄町、兵庫の山田錦、徳島の山田錦、新潟の五百万石、長野の美山錦などが代表的な酒米ですが(北海道には吟風という酒米があります)、酒米の種類によって日本酒の味わいが大きく変わります。

だから、商品ラベルに使用米が明示されているか、商品ラベルに記載がなくても小売店の店頭で使用米が表示されているかでないと、今まで口にしたことのない日本酒は買う気になりません。先日、雄町や山田錦を得意とし、通常はラベルに大きく備前雄町や兵庫山田錦と書いてあるのに、今回の新しい商品にはその記載がない、そういう日本酒製造販売会社の日本酒に出会いました。「米本来のおいしさを追求して醸した日本酒」というメッセージがラベルに書いてあります。ちょっと試してみたい気分になったので、方針を引っ込めて購入しました。

「□□の使用米をおうかがいしたいのですが」と、ホームページで調べたその日本酒製造販売会社の電話番号に、ある理由から、電話をかけました。担当の部署に電話が回り、そういう場合の担当者が、いくぶん消極的な語り口で、雄町でもなく山田錦でもない酒米の種類を教えてくれました。「なるほど、そういうことですか、参考になりました」。

たいていの日本酒に関する本などを開けると、日本酒は、麹(こうじ)の酵素(アミラーゼ)が米のデンプンをブドウ糖に分解し(これが糖化)、酵母(こうぼ)がそのブドウ糖を利用しながらアルコールを作っていく(これが発酵)、この糖化と発酵が同時に進むプロセスを「並行複発酵」と云う、と書いてあります。だから発酵終了時の日本酒のアルコール分は20%にも達し、その時点でのアルコール分はワインや蒸留前の蒸留酒などよりも断然に高い。

味わいを味と香りの組み合わせだとすると、消費者にとって気になるのは、酒米の種類と精米歩合と酵母の種類です。使用米と精米歩合(ぼくは精米歩合が60%から65%の純米酒のぬる燗も大好きです)はたいていは記載されています。しかし、使用酵母については、まれな例外はありますが、ほとんど言及されていません。

この三つの明確な記述があれば、ガラス扉のある商品冷蔵庫の中や商品棚に並んでいる日本酒の前に立ち、その味や香りをヴァーチャルに楽しめるのですが、残念なことです。こういう希望を必ずしも消費者のないものねだりとは思わないけれど、このブログ記事のタイトルでは、いちおう、そうしておきます。

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