たまにはこんな北海道産のドライトマトも食べてみたい
夏の照りつける太陽を利用してセミドライのドライトマトを作り、でき上がったのをそのまま夜のパスタ料理に使うのは楽しいものです。
加工用トマトの産地であるイタリアやトルコやカリフォルニアなどの地中海性気候の国や地域が天日干しでドライトマトを大量に作れば、太陽という光熱費のかからない自然の力を利用するので、安くておいしいドライトマトができあがります。だから輸入物がドライトマトの商品棚を占拠するのは不思議ではない。干し葡萄と同じです。
輸入物のドライトマトはオイルコーティングが好きだし、オイルや塩に漬けこんであるのがけっこう多い。そういうオイルや塩にまみれているのが料理で使い勝手が良いという人もいますが、それを欠点と感じる消費者も同時に存在します。
日本で市販のドライトマトといえば、一部のトマト産地で生食用の大玉トマトを8等分にカットするかミニトマトを輪切りにスライスして機械乾燥させたものが主流のようです。
熊本産の大玉トマトを8等分してドライトマトにしたもの
次の写真は有機栽培のある中玉トマトのヘタだけを取り、まるごとを42℃~43℃でゆっくりと機械乾燥させたものです。トマトは北海道産です。まるごと乾燥させた様子が写真からもわかります。生(なま)果重が30~45gのトマトなので分類は中玉ですが、プラム型の大きなミニトマトとも云えます。
北海道産の有機栽培・中玉トマトをまるごと乾燥させたドライトマト
これは砂糖液に漬け込み常温の日もちを長くしたタイプです。砂糖の人為的な甘さが嫌いな人には余計な甘みは邪魔な存在ですが、それを我慢して食べてみると、トマト一個がまさにそのまま、セミドライとドライの間くらいのところで凝縮しています。粘りのある歯ごたえで、うっかりしていると五個や六個が次々と口の中に入ってしまい六個入りくらいの袋はすぐに空になってしまいます。
北海道の東部(十勝平野)にあるこのドライトマトの製造販売元の本業は、トマトとは無関係な、石臼製粉そば粉だそうです。製粉技術と乾燥技術があるので、切り干し大根も作っている。しかし乾燥用の機械の対象が大根だけではもったいない、収穫時期が大根とずれた野菜であるところのトマトも乾燥させてみるかということで、おそらく、このドライトマトが商品化されたのでしょう。少量生産なので、地元でしか流通させていないそうです。しかし業務用の注文が個別にあれば受け付けているらしい。業務用ではないのだけれども、砂糖液などにつけていないプレーンなタイプを適当な量だけ注文してみたい気になっています。
オイルや塩や甘みのついていないこういうドライトマトは、パスタによし、パンによし、酒の肴によし、なので。
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コメント
ドライトマトはいろいろな料理に使えるのですね。
そこまで幅広い用途に使えるとは知らなかったです。
お酒の肴になるのはいいですね(^^)
投稿: 金山 直志 | 2015年11月17日 (火) 21時59分
金山さま
コメントありがとうございました。プロの料理人やパスタ料理好きの主婦が自宅でセミドライトマトを作っているという話はよく聞きます。この記事に出てくるドライトマトを細かく刻んでパンに入れると、(干し)葡萄パンのような、(干し)トマトパンができ上がります。金山さんがおっしゃるように、お酒の肴としても面白いです。ただしドライすぎるのは最初は噛むのがつらいかもしれません。
投稿: 高いお米、安いご飯 | 2015年11月21日 (土) 13時18分