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2016年4月20日 (水)

明るい口調で「体力が尽きるか、材料が尽きるか」

テレビの報道番組などのインタビュー映像だけにもとづいた話なので、そうでない方もいらっしゃると思いますが、熊本の方たちは悲惨な状況でも明るい。明るく振舞える。

人は突然に悲惨な状態、極限状態に陥ると、通常は彼の意識や感情は泣き叫ぶ方向か、あるいは、茫然自失の方向に向かいます(日本文化はおおげさに泣き叫ぶ方向は得意ではないけれど)。住んでいた家が倒壊し食べ物もとても不足した状況なので、茫然自失の状態を引きずるのは当然だとしても、熊本の方々には、落胆とイライラのなかに明るさがあるように、ぼくの目には映ります。

暖かい地域に暮らす人たちの心的特性なのか、その特性に、「火の国」に住み続けることで蓄積された地震災害や火山災害に対処するための深層心理の元型のようなものが加わってそうなっているのか。報道されたインタビューに関する限りは、熊本の方々の受け答えは、淡々、恬淡(てんたん)、明るいという印象が強い。感心しています。

今週の月曜の夕方にある報道映像を目にしました。熊本のある被災地域の取材映像です。(取材時点では)そこには公的機関からの食料や水の配給がまったくありません。危機対応システムが設計不良で届けるのを忘れているのか、防災インフラが脆弱で届けようとしても届けられない状態なのかはわからない。

年の頃は60歳から65歳くらいの7~8人の主婦が集まって炊き出しを作っています。コメや里芋や油揚げなどのありあわせの食材をそれぞれの家から持ち寄り、おにぎりやイナリや里芋の味噌煮などができ上がっていきます。近隣で救助活動にあたっている消防署員用の炊き出しです。8時間以上立ち詰めで炊き出しを作ったそうです。その様子をインタビューした放送局員が「8時間も立ちっぱなしで、お体は大丈夫ですか?」。それに対して、割烹着姿のある主婦が明るい口調で答えました、「体力が尽きるか、材料が尽きるか」(体力が尽きるのが先か、それとも、材料が尽きるのが先か)。

今回の熊本地震でお亡くなりになった方々に心からお悔やみ申し上げます。また被災された方々には心からお見舞い申し上げます。余震(と思しきもの)が止まない様子なので、余震被害を避けるための避難所生活や屋外生活が続いてたいへんだと思いますが、「持ち前」の明るさを内側に感じて、頑張ってください。

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