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2016年5月26日 (木)

動物よりは植物、あるいは季節に野菜や花を育てるということ

仏教(密教)や粘菌類などに独自の発想と考え方を持ち、博覧強記の代表みたいな「南方熊楠」(みなかたくまぐす)のように、自分の名前に「熊」という森の動物の代表と「楠(くすのき)」という森の植物の代表の両方を持っていて、それが彼自身の才能と智恵の要約になっているような稀有なバランスの人もいますが、たいていは、好みが動物寄りであったり、植物寄りであったりします。熊楠も、人間を別にすると、どちらかと云えば、広い意味での植物が好きな人です。

犬といっしょの早朝の散歩は楽しそうです。しかし、ぼくは犬や猫のようなペットを飼うという習慣がありません。だから、犬や猫といっしょに暮らすのが好きな人の気持ちというのは、本当のところはよくわからない。最近、ペットと連れだって飛行機やバスで旅をする旅行パックというのが売り出されたらしいのですが、なぜこういうものに需要があるのか実感できない。犬や猫にとっては、突然、予想もしなかったところにひっぱり出されてけっこう迷惑な思いを抱いているに違いないと考えてしまいます。

ペットには興味はありませんが、アマチュア向きの夏野菜や花を育てるのは好きです。動物よりも植物です。生物なので、タネのときから個体それぞれに個性があって、俊敏なのもいれば、おっとりしているのもいる。文化によってはそうではないところもあるかもしれませんが、普通は家畜は食べるものであり、ペットは食べないものです。そういう意味では家庭菜園の野菜は家畜、庭の常緑樹や落葉広葉樹はペットに近い。

能の世界では、「芭蕉」というバナナに似た葉の大きな植物は、その精が女の人になり、僧侶の読誦(どくじゅ)する法華経を聴きに夜毎の月影に現れるそうです。家庭向けの夏野菜のバジルやルッコラや赤紫蘇に、それと似たようなことを期待するのは無理かもしれませんが、ラベンダーや白いスィート・アリッサムなら、その精が夏の夜の枕元に忍び寄ってくるやもしれません。そういうのをわずかに期待して育てています。

ラベンダー以外はこのひと夏の短いお付き合いです。

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