赤いカボチャと白いカボチャ
トマトやパプリカは赤や黄色やオレンジや紫や緑で華やかですが(完熟して緑色のトマトもあります)、最近はカボチャも色彩が豊かです。右側の赤いのは「打木(うつぎ)赤皮甘栗カボチャ」、左側の白いのは「バターナッツ・カボチャ」。配偶者が、近郊農家で栽培された珍しい色のカボチャという理由でこの紅白を買ってきました。衝動買いだと思います。どんな素性と背景のカボチャなのか気になったので調べてみると、彼らの歴史はそれなりに長いようです。
『打木(うつぎ)赤皮甘栗かぼちゃは、昭和8年、金沢市打木町の篤農家・故松本佐一郎氏が、福島県から赤皮栗(大正5年頃、福島県会津で成立した品種で会津栗、甘栗とも呼ばれる。→西洋かぼちゃの走り)を導入し、着果性、色のよいものを選抜し育成した。昭和18年頃にほぼ完成し、戦後発表された品種である。・・・・その後、エビスカボチャの生産や消費者趣向の変化から需要が減り、わずか栽培されている程度となったが、現在、市場からもひきあいが多くなり、徐々に栽培面積が増えてきた。』(「いいね金沢 加賀野菜」より引用)
日本では、緑や濃い緑、あるいは(最近では)灰色に近い薄緑がカボチャの色ですが、たとえば米国だとカボチャ(パンプキン)の色はオレンジです。フランスの絵本ではリンゴは青い。しかし、日本の絵本ではリンゴは赤で、だから寒い地域の少女の頬は、冬は、リンゴのようだとたとえられます。「打木(うつぎ)赤皮甘栗カボチャ」がオレンジ・パンプキンのDNAを引き継いでいるとすると、その赤はパンプキン・オレンジの延長線上の個性ということになります。
緑色や黄色のズッキーニはカボチャ(ペポカボチャ)の仲間だし、金糸瓜(きんしうり)とも呼ばれる「そうめんカボチャ」もペポカボチャの仲間です。金糸瓜は楕円形の黄色いカボチャです(関連記事は「金糸瓜(きんしうり)のパイ」)。そうなると白いカボチャがどこかにあっても、不思議でもなんでもない。
『バターナッツ(・カボチャ)は南アメリカ大陸が原産とされるもので、アメリカではポピュラーなカボチャのひとつです。・・・・バターナッツも上の部分には種がなく食べられる部分が多いというメリットがあります。ただ、下の膨らんだ種の周りの果肉に比べると上の部分は少し水っぽく感じます。バターナッツという名前の由来になっているとおり、このカボチャの特徴はナッツのような風味とねっとりとした果肉にあります。繊維質が少なく、ポタージュにするととても滑らかに仕上がります。』(「旬の食材百科」から引用)
白い方はポタージュスープで決まりです。赤い方は、名前に栗という字が入っていますが最近人気の「ホクホクカボチャ」と違ってホクホク感は少ないそうなので、蒸すよりも炊いた方がおいしそうです。
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