« タクアンの様子見 | トップページ | 続・「原子力の発電コスト-関連する数字が表に出てきてわかりやすくなりました」 »

2016年12月12日 (月)

すぐそばにある外国のことなど・補遺

すぐそばにある外国のことなど」の、いわば、最新事例です。
 
「厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)の周辺住民約7000人が米軍機と自衛隊機の飛行差し止めと損害賠償を国に求めた「第4次厚木基地騒音訴訟」の上告審判決で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は8日、自衛隊機の夜間・早朝の飛行禁止を命じた2審判決を破棄し、住民側の差し止め請求を棄却した。飛行差し止めについては住民側の逆転敗訴が確定した。」(毎日新聞 2016年12月8日)
 
この訴訟に関する一審判決、二審判決、それから今回の最高裁判決を並べてみると、「日米安全保障条約&日米地位協定」と「日本国憲法」と日本の司法の関係が改めて確認できます。
 
「日米安全保障条約&日米地位協定」は「日本国憲法」の上位に位置するものなので、日米安保条約や日米地位協定が日本国憲法に違反しているかどうかといった高度に政治的なことがらについては司法は判断できない、判断をあきらめた、というのが司法ピラミッドの頂点に位置する人たちの考えでしたが、その考えが、地裁や高裁の判事にも浸透してきたみたいです。
 
それと異なる判決を下しても、結局はその判決が最後に破棄されるので、司法ヒエラルキーの中で干されるきっかけを作るよりは、「日米安全保障条約&日米地位協定」と無関係な「日本国憲法」の範囲内でいろいろ考えるということに落ち着いたのでしょう。
 
したがって、一審(横浜地裁)は、基地騒音訴訟で初めて自衛隊の飛行差し止めを命じ、二審も自衛隊の夜間飛行を差し止めましたが、「日本国憲法」ではいかんともしがたい(ということになってしまった)「米軍機の飛行」(日米地位協定)に関する差し止め要求は一審も二審もともに退けています。つまり、自衛隊の飛行機の出す騒音には気概のある判事は物申すが、米軍機の騒音については一切の判断をしない、ということです。そういう有職故実(ゆうそくこじつ)ができあがってしまったのかもしれません。

人気ブログランキングへ

|

« タクアンの様子見 | トップページ | 続・「原子力の発電コスト-関連する数字が表に出てきてわかりやすくなりました」 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1317632/68769796

この記事へのトラックバック一覧です: すぐそばにある外国のことなど・補遺:

« タクアンの様子見 | トップページ | 続・「原子力の発電コスト-関連する数字が表に出てきてわかりやすくなりました」 »