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2017年1月27日 (金)

少し不思議な感性

朝刊の全面広告が目に入りました。売り出し中の高層マンションの宣伝です。コピーは大きな活字で「札幌都心 タワーレジデンス、完成間近。」。建設業界や不動産業界は、この「札幌の都心」という言葉がとても好きらしい。以前からよく使われています。
 
言葉は、たとえば「ヤバイ」のように、その意味が変化する、あるいは用途が膨らむ性質のものなので、「都心」という言葉も例外ではないのかもしれません。念のために、今までの言葉の使い方例の集積本であるところの辞書のひとつを当ってみると、「都心」とは「大都市の中心部。とくに東京都の中心。『都心まで一時間の距離』『副都心』」とあります。
 
札幌は全国に20ある政令指定都市のひとつですが、その指定順に最初の10を並べると「大阪市、名古屋市、京都市、横浜市、神戸市、北九州市、札幌市、川崎市、福岡市、広島市」となります(総務省のウェブサイトより)。政令指定都市とは、政令で指定する人口(法定人口)50万以上の市のことで、つまりは大都市に該当するようです。(人口以外の特性を考えた場合に「大都市とは何か」と考え始めると、その答えは簡単ではありませんが。)
 
だから「札幌都心」という言い方も「大都市の中心部」ということになり、それはそれでいいのかもしれません。しかし、普通は使わない。地元の建設業界・不動産業界で独特の用語なのだと思います。その方が宣伝コピーとしては訴求力があります。だからかりに、そういう地域の集合住宅に住んでいるかたに、お住まいはどのあたりですか、と尋ねて、札幌の都心です、という答えが返ってきたら、ぼくはひっくり返ってしまうに違いない。
 
それから、これも以前からそのネーミングのすごさに感心している月刊誌があって、その雑誌の名前は「財界さっぽろ」。どの大都市も地元の経済界やそれに類するサークルが存在しますが、それをあえて「財界」と呼ぶところの感性がすごい。もっとも「建設業界・不動産業界」の「都心」と同じような性質のものだと考えたら、それはそれで納得がいきます。

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