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2017年3月

2017年3月30日 (木)

街へのメッセージ

比較的近所にカフェがあります。ぼくの中ではカフェという日本語は自分が使う語彙としてはいまだに定着していなくて、喫茶店という方が違和感がありません。コーヒーやワインやビールなどの飲み物と軽食とおしゃべり空間(ないしは読書空間)を提供するお店のことです。写真は、そのカフェの最近の昼食メニューです。「6種のお豆のアーリオオーリオ」パスタや「お豆ごはん」カレーのお豆は、北海道産に違いない。(豆の関連記事は「いんげん豆と大豆」。)
 
20170329
 
ぼくは、このお店の前を通り過ぎるだけで、中に入ったことはありません。ガラスと木の壁を通して、親し気な仲間が集まるお店という雰囲気が漂い出てくるので、一見には敷居が高い。しかし、それだけだと商売にならないので、実際はいろいろなお客が利用しているとは思いますが、ドアを開けたことはありません。
 
中には入りませんが、通りに向けて配置されている小さな黒板に書かれた「街へのメッセージ」が定期的に更新されるのを見るのが好きです。日曜の早朝など、このお店の開店前の時刻に前を通りかかることがあると、その「街へのメッセージ」をときどきは撮影することにしています。
 
この半年くらいの黒板のうち気まぐれに撮ったのをいくつか並べてみます。なかなか素敵な季節ごとのメッセージになりました。
 
20160906   夏の終わり
 
20161021   秋
 
20170203   冬
 
20170329_2   春の初め

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2017年3月29日 (水)

「札幌のタマネギと昭和10年頃の野菜倉庫」・補遺

札幌市北区の篠路(しのろ)駅前には、昭和10年頃に建てられた野菜倉庫(タマネギ倉庫)が複数立ち並んでいます。
 
記念物的な状態でただ保管されているものもいくつかあるのですが、現在は自動車修理工場となっている現役の旧タマネギ倉庫もあります。それ以上に興味深かったのが、昭和10年当時からタマネギ倉庫として出発し、現在でも、倉庫として機能している当時の倉庫がいくつかあることです(当然リファービッシュ済みだとは思いますが)。
 
その倉庫会社のウェブサイトを拝見すると、以下のような会社紹介がありました。
 
「昭和10年、当地域における特産品の玉葱の保管及び、国鉄札沼線(現JR学園都市線)篠路駅より貨車を利用して全国消費地へ発送する業務を目的に創業致しました。・・・中略・・・現在は普通倉庫業及び危険品倉庫の保管荷役業務を柱に、物品の簡易加工から貨物の集配まで物流に関する一切を業務とさせていただいております。」
 
下はその現役倉庫の外壁のひとつです。札幌軟石と呼ばれる石で作られています。
 
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札幌軟石とは、札幌市南区で産出される凝灰岩の石材のことです。明治時代から昭和初期にかけて札幌市、小樽市周辺の建物の建設資材として用いられました。観光地として人気のある「小樽運河倉庫群」はこの札幌軟石を使った建造物です。
 
札幌には「石山通り」というとても交通量の多い道路がありますが、当時はこの通りを使って札幌軟石が大量に輸送されたのでしょう。
 

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2017年3月28日 (火)

CDでラジオ体操

安物のラジオ付きCD再生装置に、ラジオ体操のCDを入れっぱなしにしてあります。専用機です。
 
5月から10月くらいまではいいにしても(雨降りの日は困るけれど)、ちらつく雪や降りしきる雪の中をスポーツクラブのような運動場所に出かけるのは億劫なので、ここ2~3日は歩く以外は体を動かしていないなあと自覚すると、あまり時刻は気にせずにCDのスイッチを入れ、控えめな音量でラジオ体操をすることにしています。ピアノ伴奏と号令がついた、あの昔懐かしい録音です。小学校の校庭を思い出します。
 
定価のある市販のCDなので、伴奏と号令の第一体操以外のバージョンも入っていますが、お世話になるのはおなじみの一種類だけ。第二体操になると、ああ、そういうのもあったなあというだけで、順序や動きを体がほとんど記憶していません。ピアノ伴奏だけというのは雰囲気が出ません。
 
まじめにやると、つまり、伸ばすべきところをしっかりと伸ばし、曲げるべきところをしっかりと曲げると数分のラジオ体操ですが、けっこうな運動になります。必要なら2回繰り返す。だれがいつどう作ったのか(調べられるけれども面倒なので調べない)、実に完成度の高い万人向けの体操だと思います。
 

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2017年3月24日 (金)

湯たんぽでホッとするとき

ハイタッチという語があります。ハイタッチ・カスタマー・サービスというような使われ方をするので、たいていは顧客とのレベルの高い人的インターフェスが含意されますが、ある商品がそれを使う人をホッとさせてくれるような場合も、その商品にはハイタッチ属性が備わっているという言い方でいいと思います。

というと大げさですが、ここでいうハイタッチ商品とは湯たんぽのことです。

先日から雪がけっこう解けてきたので気分は春です。しかし、こういうときは得てしてというか例によってというべきか、急に春の雪が降るものです。今朝もそうでした。

春の雪なので陽が出たらすぐに解けるのでそこはありがたいのですが、夜明け前はさすがに冷え込みます。部屋の温度も下がってくる。そういうときにまだ十分に暖かい湯たんぽがあるとホッとします。ホッとさせてくれて、次にはさてそろそろ起き出すかという気持ちにさせてくれます。休日の朝などは、逆に、あとひと眠りの幸せへと誘ってくれます。

ポリエチレンの一体成型タイプのあたりまえの商品ですが、実際に足先で触るということもあるせいか、ぼくにとってはけっこう重宝なハイタッチ製品です。

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2017年3月21日 (火)

札幌のタマネギと昭和10年頃の野菜倉庫

明治の初めに玉ねぎが日本で最初に上陸した地が札幌です。「札幌黄(さっぽろき)」とは、明治時代から栽培され続けてきた札幌のローカルなタマネギのことです。もともとは米国生まれのイエローグローブダンバースという品種ですが、札幌でローカライズされました。日本の伝統種・固定種と定義できるような種類の玉ねぎです。姿は腰高の球形で、美人。大量流通向けのタイプではないので現在では生産量は非常に少ない。
 
 
B2_2 札幌黄と札幌黄の白玉
 
札幌駅から北西に20分ほど電車に乗ると、石を積み上げて作った「組積造(そせきぞう)」の野菜倉庫が残っている地域があります。(地震に強いタイプの建築方法ではありませんが。)
 
札幌北区役所が設置した「篠路(しのろ)駅周辺の倉庫群」という倉庫わきの案内版によると、「昭和10年(1935年)、札沼線の開通により篠路駅は野菜出荷の基地となり、にぎわいを見せた。周辺には石造りの野菜倉庫が立ち並び、全国に向けて玉ねぎなどが送り出された。現在も駅周辺には数棟の倉庫が一群をなしており、市内の他の地域には見られない独特の雰囲気をかもしだしている。 建築年:昭和10年頃、構造:石造・ブロック造など」
 
その「玉ねぎ」とは「札幌黄」のことなので、その頃が「札幌黄」が最も華やかな時期だったのでしょう。倉庫のひとつは、現在は自動車修理工場となって活躍中の様子です。
 
Img_0728_rev_10_
 
Img_0731_2_10
 
写真は、現在は自動車修理工場となっている昭和10年頃に建てられた野菜倉庫と、その他の野菜倉庫群

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2017年3月17日 (金)

3月中旬の歩道、グレーと黒と白

昨日は久しぶりに冬靴(雪の道でも滑らないタイプの靴底をもった少しヘビーデューティな靴)でなく普通の革靴を履いてみました。雪がなくなったわけではないのですが、普通の靴でも大丈夫な程度には雪が溶けてきました。つまり、歩道の相当程度の部分はコンクリートの色で、グレーです。
 
建築工事中の区域に隣接した歩道や空き地の隣の歩道、雑居ビルで管理人が不在か、かりに管理人がいても目の前の歩道の雪かきをまったく気にしていないような場合のそのビルの前の歩道にはまだ雪がそれなりの厚みで残っています。排気ガスで汚れていますが、白の細長い長方形が存続しています。弱りゆく白は、白の拡大をめざして季節の最後の大雪を期待しているのかもしれません。3月下旬にはドカ雪が降る場合も多い。
 
融雪剤( 塩化カルシウム )をいっぱい撒いて雪を溶かした歩道はざらざらとしていて真っ黒です。作りに失敗したマット仕上げの黒のような色合いで、印象的な黒ではありません。
 
だから、車道脇に1キロメートルの長さの歩道があるとして、そのうちの大部分はグレーの連なりですが、その中に白と黒が断続的に入り込み、つまり全体の色の流れは出来のよくない水墨画のようです。
 
実際的なことを言えば、この水墨画の時期は、ヒトの靴とタイヤという車の靴にとってはけっこう過酷な環境ではあります。

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2017年3月16日 (木)

パッケージについての雑感

パッケージといってもここでは、ダイレクトメールで送られてくるカタログ類のビニール包装や、電気器具・IT関連製品・調理器具などの梱包と梱包材のことです。開けやすい、捨てやすいという観点で見ると、パッケージにもできがいいのとひどいのがあります。
 
パッケージ(ング)というのはもの作り企業にとっては生産技術の重要な一部だし、それ以外の通販のような流通業種にとっても顧客インターフェースの入り口なので、パッケージのできが悪いと、既存顧客や潜在顧客は、その製品の品質も、その企業の品質も悪いに違いないと考える可能性が高い。だからカタログや商品の送り手もいろいろと気を使います。
 
商品カタログや月刊ニューズレターなどを入れたビニール袋だと、袋に点線の切れ目がきちんと入っていてそこから楽にスパッと開けられるタイプと、切れ目らしきものはあるのだけれど機能せず結局は力業が要求されるタイプに分かれるようです。後者のタイプは、できたらそのまま全部雑紙(ざつがみ)として捨ててしまいたいのですが、宛先を印刷してある紙やラベルを取り除く必要があるので、結局は封を開けざるをえない。
 
電気器具・IT関連製品・調理器具などの梱包は段ボールだけですっきりとした強度設計ができあがっているものと(最近はこちらが多い)、あいかわらず発泡スチロールを使っているものがあって、前者はパタパタと簡単に平たく折りたためるのに対して、後者はゴミ捨て時にかさばるのでうんざりしてしまいます。
 
パソコン用のプリンターなんかはどのメーカーでも一定期間が経過すると計ったように故障する(というか、機能しなくなる)ので、買い替え需要が一定期間ごとに発生します。そういう意味では差がないのですが、その他の機能では差があり、結果として使い続けているのはパッケージのできのいい企業の製品です。
 

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2017年3月15日 (水)

お菓子のダイレクトメール

甘いものはほとんど食べないのですが、ある北海道の菓子店の札幌本館で製造販売しているシュークリームは例外です。休日の帰宅途中などで、その店の前を配偶者と歩く機会がある場合には、賞味期限が数時間のジャンボ・シュークリームを買って帰ることにしています。ごくまれにバニラ・ソフトクリームをお店で賞味することもあります。
 
ソフトクリームは買ったその場で食べるのが原則なので、若い女性やかつては若かった女性、仕事を抜け出してきたに違いない20代のスーツの男性などが、壁際の椅子に行儀よく座っておいしそうに舐めています。かつて比較的暑い時期に知り合いの男性を小樽観光に案内したことがあります。運河をまたぐ橋のあたりにソフトクリームの売店があり、それに気づいたその男性がその場を動かなくなってしまったので、いっしょに食べることになってしまいました。
 
配偶者が会員登録してあったら、その本館から開店一周年記念のダイレクトメールが届きました。ペラ案内には開店記念のイチゴ入りの華やかなお菓子が並んでいますが、ぼくには興味の対象外です。
 
この菓子店は基本は洋風です。北海道は牛乳と小麦の産地なので、シュークリームやソフトクリームの材料にはこと欠きません。しかし、北海道の有名店のシュークリームが軒並みおいしかというと、ぼくの舌が経験した範囲ではという大きな限定つきですが、コンビニの袋入りと大差ないのもあるようです。そういうタイプは食べ過ぎると気持ちが悪くなる。
 
この菓子店は特定の和風も得意で、ぼくの好きなのは「おかき」。ただし、「昆布味のおかき」のみ。「おかき」の材料のもち米も昆布も簡単に現地調達できます。これは、食べ始めるとコメと昆布と塩味と香ばしい植物油の刺激で歯止めが効かなくなるので、めったなことでは口にしないように我慢しています。ペラ案内にはおかきの特別バージョンみたいなのは、ありがたいことに、掲載されていませんでした。
 
ダイレクトメールには、コーヒーとバニラ・ソフトクリームの無料サービス券が2枚ずつ同封されていました。その本館は古い洋風公共施設を改装した風情のある建物なので、次の週末に配偶者と立ち寄るのも悪くありません。

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2017年3月14日 (火)

現在の血圧基準値は?

先日、ある民間の人間ドックというか、健康診断センターというか、そういうところで健康診断を受けてみました。毎年の定例行事です。こういう場合にいつも悩ましいのは(実際は気にしていないので悩ましいというのは正しくないのだけれど、ここでの都合上そう書くことにします)、血圧の基準値です。これほどガイドライン(だれがどういう風に決めるのかよくわかりませんが)が、きまぐれに動くのも珍しい。
 
2014年4月に、日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が、人間ドックなどで今まで集めてきた健康な1万人のデータを分析した結果、とくに持病がない人は、「収縮期血圧が147以下」、「拡張期血圧が94以下」なら高血圧を気にしなくてもいい、というガイドラインを出しました。一般の健常者にとってもわかりやすい実務的なガイドラインです。現在はどうもこれが隅に追いやられているらしい。
 
それまでの「正常」な血圧というもののガイドラインの推移を並べてみると
 
□ 1960年代は、「収縮期血圧が149以下 /拡張期血圧が 99以下」
□ 1970年代は、「164以下 / 94以下」(WHO世界保健機構)
□ 1993年からは、「139以下 / 89以下」(いわゆる「140 / 90」)
□ 2009年からは「129以下 / 79以下」が正常血圧、「130~139 / 80~89」は「正常高値血圧」という不思議な言葉で呼ばれるようになった(日本高血圧学会)
□ 2014年に「収縮期血圧が147以下」、「拡張期血圧が94以下」なら高血圧を気にしなくてもいい(日本人間ドック学会)
□ 現在?アンシャンレジームの復活?
 
日本高血圧学会のガイドラインだと、たとえば、測定値「135 / 78」は片方が正常血圧の範囲に収まっていないのでないので正常高値血圧になります。そして「収縮期血圧が140以上」あるいは「拡張期血圧が90以上」のどちらかに該当すると(たとえば、「142/88」)「高血圧」と判断されます。
 
ある地方自治体の血圧ガイドラインは生真面目に「収縮期血圧の基準値は90~129」、「拡張期血圧の基準値は ~84」となっていて、変えるつもりはなさそうです(ちなみに「上」が90未満だと低血圧)。
 
そういう流れを読んだのか、一時は姿を消していた「血圧が130を超えたら、□□□を」というサプリメントの宣伝メッセージも復活してきました。
 
循環器系の医者の意見なのか、製薬会社の意図なのか、高血圧の患者、および患者予備軍が増えたり減ったりで、けっこう気ぜわしい。同時に、けっこう面白い。

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2017年3月13日 (月)

そろそろ春分の日

午後6時でもまだ空が明るいことにふと気づいて、そういえばそろそろ春分の日だという事実に思い至ります。
 
春分の日から夏至に向かう季節、つまり、だんだんと日が長くなると実感できる季節がぼくは一番好きです。もっともお気に入りのおかずは最後の楽しみにとっておき、二番目に好きなおかずでとりあえず幸せになるという子供っぽい習慣に従うことにすると、3月の中旬は二番目にお気に入りのおかずということになります。実際は、二番目のおかずを食べているときの方がいちばん幸せなのかもしれませんが。
 
札幌だと3月中旬の明け方は氷点下で寒いし断続的に雪も降りますが、雪を照らす早朝の陽の具合が冬の終わりを感じさせます。そろそろ昼と夜の長さが同じになります。
 
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2017年3月10日 (金)

休日の早朝のプラットフォーム

短期間ですが、以前より鉄道を利用する機会が多くなりました。鉄道といっても、地下鉄を別とすれば、北海道にいわゆる私鉄はないのでJRに乗る頻度が高くなったということです。
 
東京のJRの混雑ぶりは異常値としても、時間帯によってはいくぶんそれに近いところもあるのが、北海道だと、小樽-札幌-新千歳空港を結ぶ路線です。混雑時には主要駅での乗客の待ち行列も長いし、プラットフォームで列車(電車)待つ人たちのひとりひとりのくっつき度合いも高い。
 
しかし、それ以外の路線は札幌駅からわずかでも離れると静かです。通勤通学時は込み合いますが、その込み合っているときでも、待ち行列の乗客の間隔は限りなくゆったりとしている。新宿や渋谷でおなじことをやったら、10倍以上広いプラットフォームが必要です。というか、ゆったりに慣れていない乗客がボウドウを起こすかもしれません。
 
北海道のJRは、急な豪雪時やブレーキが凍ってしまうほどに寒いときはしかたないとしても、それ以外の人為的なことが原因で列車が止まったり遅れたりします。その頻度が我慢の限界を超えるときもある。しかし、北海道以外のJRも寒さや雪には弱そうなので、そういう意味では北海道のJRは貧乏所帯にもかかわらず、雪と氷の冬でも頑張っているともいえます。
 
写真は休日の早朝、札幌市内のある駅のプラットフォームの風景です。外気温はマイナス2度くらい。この閑散として、寒くて凛とした感じが気に入っています。
 
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2017年3月 8日 (水)

酒の肴には、「きのこ」の蒸し焼き

半日ほど天日干しした原木栽培の「生しいたけ」の軸をカットし、短くなった軸の部分を上にした状態 (upside-down) で軸に塩をのせて蒸し焼きにし、じわっとなった傘の内側にスダチかユズをかけて味わうと、じつに陶然とした心持になります。酒の肴に最適です。
 
それに近いことを採りたての「エリンギ」で試してみました。採りたてというのは、正午に収穫したのを午後7時に食べたという意味です。写真が収穫直前のエリンギの様子。産地直送という言葉がありますが、蒸し焼きにしたエリンギは、工場直送というか、正確には見学会で訪問した「きのこ」工場からの直接持ち帰りです。
 
エリンギ全体をしっかりと手で支えながら、もぞもぞと動かして生育ベッド(容器)から取り外し、収穫が完了。透明な袋に詰めて自宅に持って帰りました。
 
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縦に食べやすい大きさに切ったエリンギを蒸し焼きし、軽く塩をふり、スダチもユズもない季節なのでレモンで代用(瀬戸内の国産レモンは12月から1月が旬)。それでもある程度陶然とした気分になります。酒はぬる燗の純米酒。

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2017年3月 7日 (火)

「原発 今も高い放射線」

大人向けのメディアの似たような主題の記事よりもよくまとまった内容と図表だったので、図表を勝手にお借りしました。北海道新聞の「道新こども新聞」2017年3月4日号の「原発 今も高い放射線 東日本大震災からまもなく6年」という記事の図表です。(この場を借りてお礼申し上げます。)
 
このタイプの表示形式は2011年の3月以来、メディアが何度も掲載してきたものですが、なかには、とくには関係のない項目の数値を持ち込んだり、単位時間の違う不明瞭な数値を紛れ込ませて安心感やその逆の恐怖感を意図的にあおったりしたものも少なからずありました。
 
この2月の調査でわかった、福島第1原発2号機のデブリによる1時間当たり最大530シーベルトという空間放射線量の推定値(ないし、それよりも高い650シーベルトというその後の推定値)との関連で、このタイプの表示形式をまとめ直したものは他に見たことがなかったのでお借りしたわけです。
 
2011年4月に発行された「Health Effects of Chernobyl - 25 years after the reactor catastrophe」(チェルノブイリの健康への影響-原子炉惨事から25年)という調査レポートには、原発事故から丸6年という期間が持つ意味について、参考になるデータが含まれています。
 
 
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2017年3月 6日 (月)

「きのこ」の工場

松茸は自然に生えているのを採ってくる(しかない)ので別格の領域の「きのこ」だとしても、ぼくたちが普段よく食べる種類の他の「きのこ」はたいていは工業生産対象品目です。原木栽培の「しいたけ」は手工業という雰囲気がありますが(もっとも、原木栽培は「原木」が福島原発事故で発生した放射性物質に汚染されてその生産量は激減しました)、菌床栽培の「しいたけ」「しめじ」「えのき」「エリンギ」「まいたけ」などは相当に自動化された工場でつくられる工業生産品に近い。そういう印象です。
 
ある企業の苫小牧の「きのこ」工場を見学する機会があったので、先週の土曜日に参加してみました。窓のない二階建ての建物がいくつか広がる工場敷地に入ると、そのあたりに「きのこ」の匂いが充満しているのにすぐに気づきます。
 
「きのこ」の生産工程は大きく二つに分けると培養工程と生育工程ですが、当初想定していたよりも収穫までには日数がかかるようです。「ぶなしめじ」が90日、「エリンギ」が45日、「まいたけ」が35日。1ヶ月くらいで回転しているものだと思っていましたが、勘違いでした。けっこう日にちが必要です。
 
工場内はたしかに工業製品の自動化工場に近いイメージです。しかし、話を聞いていて分かったのは、「きのこ」という生きものが相手なので、「標準的な『きのこ』製品」を作るためには、生育段階における酸素や温度や湿度や光のコントロールにけっこう人間の感性による微調整が必要だということです。
 
部品の標準化が十分に徹底していないころの日本の生産技術のひとつにベテラン職人の感性を活用した「擦り合わせ」というものがありました。それぞれ微妙に違う部品を「擦り合わせ」ることによって、標準仕様・標準機能をもった最終製品に仕上げていくという職人技術です。「きのこ」の生産、とくに生育工程のなかで「規格内」製品にそろえるためには職人の感性を活用した仕上げプロセスが不可欠のようです。
 
菌床栽培とは「きのこ」の菌を「床(ベッド)」で育てることですが、その工場では「培養ベッド」に「コーン・コブ・ミール」を使っているそうです。「コーン・コブ・ミール (Corn Cob Meal)」とは、トウモロコシの穂軸の粉末、つまり、トウモロコシの実をとってしまった後の芯を乾燥させて細かく砕いたもの、のことです。下の写真だと、透明な容器の中に詰まっている薄茶色のものがそれです。
 
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「そのトウモロコシは国内産ですか、北海道のトウモロコシも含まれますか?」という質問には、「外国からの輸入です。国内産ではまかなえません。タイから輸入しています。米国などから輸入する方が簡単ですが、遺伝子組み換えでないトウモロコシが欲しいので、タイ産のコーン・コブ・ミールを使っています。」
 
アジアのB-to-B市場向けの取引サイトなどを覗いてみると、中国やタイ、ベトナムやインドネシアなどで作られたコーン・コブ・ミールがけっこう売りに出されています。有意義な見学会でした。
 
やや古いデータですが、米国と世界の遺伝子組み換え(GM)作物の作付比率は以下の通りです。ご参考まで。
 
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2017年3月 3日 (金)

水道水と塩素

札幌市水道局のウェブサイトに「水道水質トピックス」という水道の水質についてわかりやすく説明したコーナーがあり、その中の主題のひとつが「残留塩素」ですが、以下の表と文章はそのコーナーからの引用です(文章は『・・』部分、ただし下線は「高いお米、安いご飯」)。

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『本市(札幌市)が水源としている川の水はとてもきれいですが、それでも水中には数多くの微生物が生息しています。中には病原性の細菌など有害なものも存在するため、浄水場でしっかりと消毒をする必要があります。しかし、ただ消毒をしただけでは、皆様のお宅の蛇口に届くまでに細菌が再発生してしまう恐れがあります。

そこで役に立つのが塩素です

塩素消毒が優れているのは、水中に残った微量の塩素(これを残留塩素と呼びます)の働きで、水が蛇口に届くまで消毒効果が持続するところです。残留塩素が途中で消えてしまわないように、浄水場では塩素の量を調節しているのです

※水道法により、蛇口から出た時点で最低でも0.1mg/Lの残留塩素を保つよう定められています。また、水道水の味を損なうことのないように、1.0mg/L以下とする目標も定められています。本市(札幌市)の水道水の残留塩素はおおむね0.3~0.5mg/Lです。』

『※煮沸レモン汁を入れることで残留塩素(カルキ臭の原因)が除かれます。保存はせずに早めにお飲みください。』

仕事や個人旅行での経験などをもとに日本各地の水道水を「おいしい」と「まずい」に二分すると、札幌市の水道水は「おいしい」に入ります。それも相当にレベルの高い方の「おいしい」だと思います。

それでも、料理や食材洗いには浄水装置を通した水道水を使っています。水道水から塩素やその他の不純物を取り除いた水を使うためです。

一般のスイミングプールでは水質の関係で泳げない医療関係の若い知り合いがいます。塩素消毒されたプールの水が肌に合わないという意味です。すぐにかゆくなり、我慢して泳ぐと肌荒れが生じるそうです。だから、水が塩素消毒でないタイプのスイミングプールを利用している。消毒効果のある塩素には、人によってはそういうマイナスの影響力もあるということです。

スイミングプールで消毒の目的に用いられる塩素剤は、一般的には下記のものがあります。

(1)次亜塩素酸ナトリウム液
(2)次亜塩素酸カルシウム
(3)塩素化イソシアヌル酸

厚生労働省のウェブサイトで「浅漬の衛生管理について」という箇所を拝見すると市販の浅漬けは「塩素殺菌」ないし「加熱殺菌」することが義務づけられていますが、「塩素殺菌」に使われるのが、その「次亜塩素酸ナトリウム溶液」です。

料理や食材洗いに塩素を取り除いた水を使うのなら、お風呂やシャワーというヒトを洗う場でも塩素を除去した水(湯)を使った方がよさそうです。塩素除去カートリッジをビルトインするタイプのシャワーヘッドに替えてみたら、お湯が柔らかくなりました。それなりの「投資効果」はあったようです。

 

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2017年3月 1日 (水)

原子力発電と牽強付会の終わり

「消えた『低廉』の文字」「原発を受け入れている地元の首長に宛てて政府が出す再稼働の要請書から最近、2つの文字が消えた。『低廉』だ。これまでは原発の電気の安さを訴えるのが慣例だった。・・・・『安全対策などの費用を考えれば、原発の電気が安いとはもう声高に言えなくなった』経産省の幹部はこう漏らす。」(日本経済新聞 2017年2月28日 「原発漂流」、下線は「高いお米、安いご飯」)

火力発電や原子力発電といった電源別の発電コストの分析や比較に関する資料で、僕がもっとも納得できるのが「内閣府 第48回原子力委員会定例会議」(平成22年9月7日)の配布資料のひとつである「原子力政策大綱見直しの必要について-費用論から見た問題提起-」(立命館大学・大島堅一教授)です。

平成22年9月7日は、平成23年3月11日の福島第一原子力発電所の爆発事故の半年前。そういう時期に提出された資料なので、福島原発事故へのバイアス(どちらの方向へのバイアスかは別にして)には影響されておらず、冷静な枠組みと評価になっています。その資料の中から「エネルギー政策の費用の考え方」を引用します。

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最初に引用した記事の意味は、「エネルギー政策の費用の考え方」の ① ② ③ ④ のそれぞれにまじめに、つまり、今までやってきたような見せかけの数字を作るための数字の操作、牽強付会、政治的配慮、ごまかしなどをできるだけ排除して関連した実際の数字を当てはめていくと、原子力発電の費用は、他の選択肢よりも、高いということです。「安全対策などの費用を考えれば」というのも、「など」には狭義の安全対策以外のもの(たとえばいまだに全体金額が見積れないところの廃炉費用など)も含まれるので、「原発の電気」はますます「低廉」から遠ざかります。

今回の記事の意味は、経産省がそういうことをとうとう公表せざるを得なくなったということです。

関連記事は、「続・「原子力の発電コスト-関連する数字が表に出てきてわかりやすくなりました」」、「原子力発電の好きな方が語った、原子力発電や火力発電の発電コスト」、および「自然エネルギーが好きな方が語った、原子力発電や火力発電の発電コスト」。

◇◇◇

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