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2017年3月 1日 (水)

原子力発電と牽強付会の終わり

「消えた『低廉』の文字」「原発を受け入れている地元の首長に宛てて政府が出す再稼働の要請書から最近、2つの文字が消えた。『低廉』だ。これまでは原発の電気の安さを訴えるのが慣例だった。・・・・『安全対策などの費用を考えれば、原発の電気が安いとはもう声高に言えなくなった』経産省の幹部はこう漏らす。」(日本経済新聞 2017年2月28日 「原発漂流」、下線は「高いお米、安いご飯」)

火力発電や原子力発電といった電源別の発電コストの分析や比較に関する資料で、僕がもっとも納得できるのが「内閣府 第48回原子力委員会定例会議」(平成22年9月7日)の配布資料のひとつである「原子力政策大綱見直しの必要について-費用論から見た問題提起-」(立命館大学・大島堅一教授)です。

平成22年9月7日は、平成23年3月11日の福島第一原子力発電所の爆発事故の半年前。そういう時期に提出された資料なので、福島原発事故へのバイアス(どちらの方向へのバイアスかは別にして)には影響されておらず、冷静な枠組みと評価になっています。その資料の中から「エネルギー政策の費用の考え方」を引用します。

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最初に引用した記事の意味は、「エネルギー政策の費用の考え方」の ① ② ③ ④ のそれぞれにまじめに、つまり、今までやってきたような見せかけの数字を作るための数字の操作、牽強付会、政治的配慮、ごまかしなどをできるだけ排除して関連した実際の数字を当てはめていくと、原子力発電の費用は、他の選択肢よりも、高いということです。「安全対策などの費用を考えれば」というのも、「など」には狭義の安全対策以外のもの(たとえばいまだに全体金額が見積れないところの廃炉費用など)も含まれるので、「原発の電気」はますます「低廉」から遠ざかります。

今回の記事の意味は、経産省がそういうことをとうとう公表せざるを得なくなったということです。

関連記事は、「続・「原子力の発電コスト-関連する数字が表に出てきてわかりやすくなりました」」、「原子力発電の好きな方が語った、原子力発電や火力発電の発電コスト」、および「自然エネルギーが好きな方が語った、原子力発電や火力発電の発電コスト」。

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