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2017年4月17日 (月)

中古本雑感

札幌だと北海道大学の近隣には昔ながらの古本屋がいくつかあります。こういう古本屋では、たとえば、昭和21年(1946年)発行で、和紙製の箱は傷んでいますが、14ポイントくらいの大きめの活字が並んでいる本文の紙には経年劣化がほとんど見られない「盲目物語」のようなものに出会うことができます。(勝手な感想ですが、旧仮名遣いの教科書としては谷崎潤一郎のこの本がいちばんかもしれません。)
 
繁華街には、例によって全国展開の古本屋があり、近所に行った時にはときどき冷やかしに立ち寄りますが、残念ながらお目当てのものに巡り合う機会は少ないようです。こういう中古本チェーンの販売価格を眺めていると、ぼくの個人的な思いとは関係なく、どういう著者のどういう本が流通(速度)という意味で人気があるのかよくわかります。
 
手に入りにくい種類の中古本はインターネット通販が便利ですが、届いてみないとその実際の品質が分からないということも多いようです。「良い」とか「とても良い」とか「可」というのは、主観的な要素や本を流通商品としてしか見ないビジネス要素が入り込んだ結果としての販売者の判断なので、選ぶ方としても値段ときれいさのバランスに気を遣います。届いたらすぐにパタパタと汚れを落とす。必要なら水拭きもする。
 
最初から線引きあり、書き込みあり、所有者印ありといった説明があっても、欲しい場合はそれを承知で買うので書物到着後の感情の起伏はないのですが、商品説明にはなかったページの折り曲げなんかが複数個所見つかると、けっこうイライラします。
 
手元に、出版社の部署印が押してあるイスラム思想関係の地味な本があります。その印というのが「■■出版部 百科辞典編集」。こういう中古本はぼくにとっては珍しい。その出版社では百科事典というビジネスから撤退したのでその部署の持ち物を一斉に処分したのか、あるいは、百科辞典編集というプロジェクトが完了し参照資料として保有していたであろう関連書籍がその時にまとめて在庫処分されたのか。いずれにせよ、そのなかの一冊が巡り巡ってぼくのところにやってきたわけです。また、参照するかもしれないので、この書物は今のところは本棚に並んでいます。

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