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2017年6月

2017年6月30日 (金)

ルッコラを活ける

野菜などが伸びすぎて硬くなり食べられなくなった状態を「薹(とう)が立つ」といいます。ヒトを対象にした比喩的な表現としても用いられますが、面と向かって使う表現ではありません。たいていは、こそっと使う。しかし、相手がルッコラの場合はそういう気遣いは要らない。と、思います。
 
ルッコラは2個のプランターと1個のすり鉢型の大きな鉢植えで順番に食べられるような具合に栽培していますが、サラダで食べる量がルッコラの成長に追いつかないと、食べごろを過ぎて薹(とう)が立ったルッコラが出てきます。
 
しかし、その薹が立ったルッコラを活けておくと、少し黄色みがかった白い花が咲きます。地味な可憐な花です。玄関に、どうだ、という感じで飾る花ではありませんが、花瓶に生けたのを室内のそれらしい場所に置いておくと、その一画がなごみます。
 
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2017年6月29日 (木)

大きいバジルと小さいバジル、走る人と歩く人

同じ袋に入っている種で同じように発芽させても、成長速度に差が出ます。気がつけば、ひとつだけのんびりとしているのがいます。早く大きくなってくれるタイプは最初の収穫がそれだけ近いということなので嬉しい。しかし、ゆっくりタイプというのもかわいらしい。生長の個体差というのは種の中に埋め込まれているらしい。
 
すでに気持ちいい散歩の季節ではあるのですが、スニーカーや運動靴と半袖シャツで1時間くらい歩きまわるのが楽しい時期が近づいてきました。昼間の暑いのは嫌なので、週末の明るい夕方が、早歩きの時間帯としては、いちばん気持ちがいい。
 
そういうときに毎回不思議に思うのは、歩くのではなく走るのが好きな人たちが大勢いるということです。いかにも長距離を走る速度でリズムよく駆け抜けていく人もいれば、歩く配偶者やぼくと変わらぬ速度でゼイゼイといいながらジョギングする人もいる。ジョギングといっても、ぼくが歩く速度を高めたら抜いていけそうなペースです。でも、走ることが好きらしい。
 
こういう好みの個体差は、どこから来たのか。
 
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2017年6月28日 (水)

花フェスタのお買い物

札幌「花フェスタ」が先週の土曜日から始まりました。こういうのは早く行った方がいいのと出会えるので、晴れたり雨がちらついたりの中を土曜の午後に配偶者と出かけました。お目当ては、ハーブ類は今年は発芽に失敗した赤紫蘇と、それから、花はその場でいいなと感じたものです。
 
会場の西隣は、ある国のビールをプロモーションするビアホールになっており、ブルース・ハーモニカのグループがライブ演奏していました。そういえば、ジャズ・ハーモニカのトゥーツ・シールマンスはその国出身の人でした。今回は、ビールを飲む暇はありません。
 
赤紫蘇は見当たりませんでしたが、その代わり、黒いバジルの苗が控えめに並んでいたので購入。現在我が家で生育中のバジルは全部緑色なので、サラダの彩りの追加に黒というか濃い紫色というか、そういう色のバジルも悪くない。
 
それから、お茶(ハーブティー)を楽しむためにアップルミントも買いました。アップルミントは他を押しのけても生きようとする意思がとても強いハーブなので、鉢植えやプランターからは出さない方が安全です(関連記事は「アップルミントと雑草」)。
 
花は、ひとつは珍しい(と思われる)ピンクのラベンダーと、それからもうひとつは定番の黄色のリーガーベコニア。すでに淡い紫のビオラもいたのでベランダが急に初夏になりました。
 
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2017年6月27日 (火)

米粉ミックスパンの切り口

米粉が20g、小麦粉(「春よ恋」)が250g、全粒粉(「春よ恋」)が10g、そしてレーズンが80gのパンです。焼いて少し冷まして二つに切ったところです。切り口の風情が何とも言えず食欲をそそります。
 
最近は、米粉も、粒度の違うパン用とお菓子用が販売されています。粒度の大きいのがパン用です。全粒粉を入れずに、その分だけ米粉の量を増やして30gにすると、ミルクパンのような香りと食感になります。米粉マジックといえるかもしれません。
 
レーズンパンなので、子供だけでなく大人向きのおやつにもなります。こういうパンは、焼きあがっているときの香りの漂いを味わうのも楽しみのひとつです。
 
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2017年6月26日 (月)

強い赤紫蘇

古い種を使ったためか、気候のためか、やり方が下手だったのか、今年は赤紫蘇が発芽しませんでした。土ポットで二度試みましたが、二度ともダメでした。十日近く待っても種に変化は見られません。ダメだと思い、その土ポットからは赤紫蘇の種を丁寧に取り除き、そこにバジルの種を播きました。
 
バジルは予定通りに発芽したので、今年は赤紫蘇なしでバジルばっかりという状況になってしまい残念だ、と思っていたら、バジルが発芽した土ポットの側面に小さな双葉がくっついています。どうせバジルだろうと思い、でもこういう状況で生きてきたというのはこいつが丈夫な証拠です。捨てるのもかわいそうなので、その双葉を鉢植えの他のバジルの隙間に丁寧に植えてやりました。
 
そのうち本葉が出てきたので、お、こいつは生き延びたな、元気な奴だと感心し、小さな本葉を見ると少し赤い。変だなと思い目をそばに近づけると、バジルの本葉とは明らかに色と形状が違うのがそこにいました。赤紫蘇です。
 
今年唯一の赤紫蘇ということになりました。シソ科どうしなので、バジルの隣で仲良く生育すると思います。十日で諦めずにもう少し我慢していたら、今年も赤紫蘇がどんどんと発芽していたかもしれません。
 
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                 バジル(左)と赤紫蘇(右)

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2017年6月23日 (金)

キス(鱚)

「キス」は、てんぷら屋の定番ですが、見かけも味もすべてが繊細な魚です。
 
透き通ったような「キス」を開いたのが目につきました。あるデパートの魚売り場です。長崎からやってきたようです。札幌でも旬の時期にはキスは手に入ります。美しかったので、迷わず購入。足がはやい種類なので、その夜に南蛮漬けでいただきました。
 
見た目が悪く外側の色は食欲をそそらないが身の色と味は全くその逆の魚というのがいます。北海道だと、たとえば「青ソイ」です。脂がのったのを刺身で食べると甘味があり実においしい。北の魚はそういう意味では損をしている。インドネシアやシンガポールの東南アジアの魚も大きくて、日本人には、見た目が悪い。しかし、食べるとおいしい。
 
とても美人でおいしいのですが、北の魚に慣れた札幌の消費者にはピンクと黄色で派手過ぎるのか、あまり人気がないのが「イトヨリ」です。対面販売の魚屋のオニーサンから「この魚ってどういう風に食べたらおいしいのでしょうね」と尋ねられたこともあります。刺身がいちばんおいしい。しかし、札幌まで流通してきたのは火を通すしかありません。
 
「キス」は、そういう意味ではわかりやすい魚です。ただし、勝手なことを言えば、子供に食べさせるのはもったいない。

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2017年6月22日 (木)

夏至のお祝い

札幌のような北の街で暮らしていると、個人的に一年でいちばんお祝いしたいのは一年で昼がいちばん長くなる「夏至」の日です。しかし、6月21日~22日というのは、日本の各地は梅雨の最中だし気温も高いので、鬱陶しくて、お祝いという気分ではないのかもしれません。でも、ぼくとしてはお祝い気分に浸りたい。
 
夏至の周辺にディオニソス的熱狂を求めると札幌では6月上旬に「よさこいソーラン」とという団体演舞風があります。しかし、ぼくの欲しいものではありません。
 
夏至のころの花は、札幌では「アカシア(ニセアカシア)」ですが、地味な白い花です(写真)。「アカシアの雨に打たれて」という歌詞がよく似合う雰囲気の花で、ディオニソス的熱狂とは程遠い。
 
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で、バジルです。いつもは、屋内で発芽させてから素焼きの鉢植えに移すのですが、今回は戸外に置いた土ポットに直接種を播いてみたら、ゆるゆると夏至に合わせて発芽してきました。ぼくと同様に日照時間の長さを一番楽しんでいる。つまり、両者はある種のディオニソス的な傾向を共有していると、無理して言っておきます。
 
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2017年6月21日 (水)

スーパーマーケットでも亜麻仁油(アマニ油)がそれなりに

亜麻仁油(アマニ油、フラックス油ともいう)は、オメガ3多価不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富な植物油です。酸化されやすく(加熱料理には不向き)、味にも癖があるので、サラダのドレッシングの上に軽くかけるというのが一般的な使い方だと思いますが、それだけでは面白くない。ぼくは、納豆に亜麻仁油と塩をかけて食べるのが好みです。付属のタレや辛子は捨ててしまう。
 
先日、スーパーマーケットを定点観察していたら、油と脂のコーナーに、複数のブランドの亜麻仁油の瓶入りやペットボトル入りがそれなりに並んでいたのでちょっとびっくりしました。パッケージにはあたりまえですが「n-3」や「オメガ3」「α-リノレン酸」「健康」といった言葉が並んでいます。
 
ぼくたちは、食に占める揚げ物や加工食品や外食の割合が増えると、サラダ油・てんぷら油やマヨネーズなどを通してオメガ6系の脂肪酸(リノール酸)を摂りすぎてしまい、オメガ3系脂肪酸との摂取バランスを壊してしまいます。だから、「時短」が好きなひとは、青魚を食べる代わりに、ついEPA/DHAのサプリメントのコマーシャルに目がいってしまうのですが、魚料理や魚の後片付けが嫌いな主婦も、サラダにドレッシングと亜麻仁油を振りかけるのは、苦にならない。だから、スーパーマーケットのバイヤーも品揃えの組み合わせ変更で忙しいのでしょう。
 
WHO/FAOというときどきは眉に唾をつけてその発言やメッセージを聞いた方がよいような公的機構があります。その機構が(おそらくある政治経済的な理由で)推奨しているオメガ3とオメガ6の比率は「オメガ3/オメガ6 = 0.2~0.25」ですが、我が家ではそれとは違った比率「オメガ3/オメガ6 = 0.5~1.0」を準拠枠にしています。
 
 
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2017年6月20日 (火)

遊歩道の白樺

札幌駅から隣の駅まで、風情のある遊歩道が続いています。途中、自動車道路に横切られて信号待ちなどする個所もいくつかありますが、春から秋にかけては種類の違う緑がいっぱいでその横や下を気持ちよく散策できます。
 
JRが鉄道を高架にするときに、以前に地上に線路があったあたりを樹木の多い遊歩道にしたらしいのですが、歩くときに伝わってくる設計者の意図がぼくは大好きです。札幌駅に近い方から順に「紅葉の道」、「さくらの道」、「木の実の道」、そして「白樺の道」の4つの区画があり、案内板の内容を引用すると、各区画の樹木類は
 
■「紅葉の道」は「イタヤカエデ・カツラ・ヤマモミジ・アカナラ・ツツジ・ニシキギ」
 
■「さくらの道」は「エゾヤマザクラ・ソメイヨシノ・ヤエザクラ・ウツギ・ツツジ」
 
■「木の実の道」は「ナナカマド・イチョウ・ヤマグワ・エゾノコリンゴ・ニシキギ・ハマナス・アキグミ・エゾニワトコ」
 
■「白樺の道」は「シラカバ(並木)」
 
となっています。つまり、札幌の落葉広葉樹の優美と絢爛を季節に応じて堪能できます。下の写真は、先週末午後の「シラカバ並木」の一本です。雪の降り積もる時期は楽しくありませんが、それ以外は週末の散策目的にかなった遊歩道だと思います。
 
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2017年6月19日 (月)

土鍋でご飯を炊く楽しみ

とても忙しい独身のかたや半端なく忙しい共働きのご夫婦で、自宅で朝ごはんの準備にかける時間がほとんどないという向きには、これは、普段の朝は向いていません。でも、ご飯が炊ける音や香りがお好きなら、週末や仕事がお休みの日には、高級電気炊飯器ではなくこれでご飯を炊くのもいいものだと思います。
 
おコメを研ぐ時間を別にすれば(手間の節約には無洗米という手もありますが)時間は、実際は、それほどかかりません。研いで、同量の水で浸水させたコメを土鍋に入れ、中蓋(下の写真だと左上に半分顔を見せている丸い板)と外蓋(写真右上で「しゃもじ」が乗っている)をして、火にかけます。我が家の火はガスです。
 
時間は、中火かそれよりも少し弱い感じで8分間くらい。8分ほど経つと外蓋の小さな穴から水蒸気が出てくるので、水蒸気が出てきたら火を一番弱くしてそのままで2分間(タイマーをセットしておくと忘れない)。そこで火を止めます。そのあと、20分間くらい蒸らすと、おいしいご飯の出来上がりです。(なお、火にかけるときに土鍋のまわりにかぶせるような感じで外釜を使うと、火にかける時間とガス代節約になるので便利です。)
 
水蒸気が出てくるときの外蓋のカタカタ音とおコメが炊けつつあるときの匂いが食欲を誘います。ご飯を炊いている間に他の作業もできるので、炊き立てご飯が好きなかたならぜひどうぞ。
 
蛇足ですが、写真の「しゃもじ」は長年使っている秋田杉のもの。
 
また、蛇足ですが、我が家で買うコメは無農薬の玄米。その理由は安心な糠(ぬか)が欲しいからです。玄米を自宅で精米した時の副産物であるところの糠(ぬか)は、日々の糠漬けや季節のタクアンづくりに使います。
 
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2017年6月16日 (金)

今年2回目の発芽(ルッコラ)

今年2回目のルッコラの発芽です。大きな丸い鉢植えと2個のプランターで育てていますが、これはまるい鉢植え。丸い鉢植えの1回目は、食べつくしました。プランターのひとつはまもなく収穫完了で、もう一つのプランターは、来週あたりからサラダ素材になります。
 
ルッコラは、発芽の時に陽の光を嫌うので、ひとさし指で掘った溝に種を蒔いた後、軽く土をかぶせておきます。水遣りは園芸用のスプレーで丁寧に。すると、今の時期なら(今年は例年より寒いのですが)3日目の朝には写真のような状態です。
 
2回目の発芽というのは、大げさに言えば二期作です。今年はルッコラは余裕をもって三期作まで大丈夫だと思います。そのためには、収穫後は、土に野菜くずや乳酸菌で作った自家製の養分をよく混ぜ込んで、それなりに豊かな土壌にしておきます。
 
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2017年6月15日 (木)

杉(スギ)と白樺(シラカバ)

以前、札幌ではないところで暮らしていたころは、けっこうなスギ花粉症でした。北海道は函館あたりがスギの北限なので、スギ花粉症の人は、函館よりも北で暮らしていると、スギ花粉症とは縁が切れます。製薬会社のウェブサイトの「花粉カレンダー」によれば、北海道のスギ花粉の時期(スギの開花時期)は3月中旬から5月上旬だそうです。
 
数年前に、スギ花粉の影響が消えたことを確認するためにアレルゲン検査を受けたことがあります。スギの影響はきれいに消えていました。しかし、医者からは「北海道には、スギはなくてもシラカバがあるので、閾値(いきち)を超えるとシラカバ花粉症になる可能性はある」と脅されました。脅されましたが、シラカバ花粉症とは、ありがたいことに全く縁がありません。しかし、医者の話では、北海道にはシラカバ花粉症の人が多いらしい。
 
北海道におけるシラカバ花粉の時期は、同じカレンダーによれば、4月中旬から6月末までです。近所の街路樹の一部がシラカバですし、公園などにもシラカバは多い。写真は札幌市内の公園の5月末のシラカバです。
 
5 白樺(シラカバ)
 
北海道や東北にシラカバが多いといっても、全国でやみくもに植林されその後の間伐作業などのメンテナンスがとてもいい加減だったスギとは「政治経済的な文脈における樹のタイプ」が違うと考えています。
 
かつてスギ花粉症だったからといってスギ一般が嫌いなわけではなく、天然の秋田杉で作った大舘(おおだて)の「曲げわっぱ」の飯切や弁当箱は我が家の大切な必需品です。
 
Photo 秋田杉の「曲げわっぱ」弁当箱
 
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2017年6月14日 (水)

バジルの双葉と本葉

小学校の理科の実習みたいですが、写真(左側)はバジルの双葉と本葉です。今年の北海道は「リラ冷え」を通り越して寒い6月なので、バジルもいつもよりも生育がゆっくりめです。昨日のニュースの一部を引用すると「13日朝の北海道は6月にもかかわらず、13の地点で氷点下になるなど寒い朝となりました」。
 
土ポットで種を発芽させ、双葉が確認できたところで外に出し、そのまま日光浴。外気温になじんできたところで、土ポットを3個ずつ、素焼きの鉢に植えました。写真(左側)はそれから3日ほど経過した状態ですが、小さいながらもしっかりとバジルの本葉が出ています。鉢は4つなので写真の緑が全部で12個生育中です。
 
今年は、古い種を使ったのがいけなかったのか、赤紫蘇は2度発芽に失敗してしまいました。仕方ないので、時期が来たら苗を買います。右側の写真は去年の赤紫蘇。バジルより少し遅れて発芽したのですが、撮影日付を調べると2016年6月2日。バジルどうしを比べても今年は寒さで10日ほど進み具合が遅いようです。
 
201706  20160602
      バジル(2017年)                赤紫蘇(2016年)
 
今年は赤紫蘇を減らしてバジルをもっと増やすかもしれません。となると夏のサラダの素材のひとつも、バジルソースのもとも、例年以上に潤沢です。

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2017年6月13日 (火)

料理と化粧

プラトンは料理と化粧が好きではなかったみたいです。プラトンの対話篇のひとつが「ゴルギアス」で、副題をつけるとすると「弁論術批判」ですが、そこに料理と化粧が嫌いな理由が述べられています。その理由をひとことでいうと、それらが最善ということを無視して快さだけを狙っているから、です。
 
仕事にはその主たる性質が「迎合」となっているものが4つあって、その4つとは「料理法」「弁論術」「化粧法」「ソフィストの術」。それらと最善を目指すものとの関係は次の通りです。
 
「さて、医術のもとには・・・料理法という迎合がしのび込んでいるのだが、他方、体育術のもとには、同じようにして、化粧法がしのび込んでいる。・・・(中略)・・・つまり、化粧法が体育術に対する関係は、ソフィストの術が立法術に対する関係に等しく、また、料理法が医術に対する関係は、弁論術が司法(裁判)術に対する関係に等しい、ということである。」(岩波文庫版より引用)
 
化粧法とは、体育術によって得られる自己本来の美ではなく、人びとに借り物の美を提供するという理由でプラトンには嫌われているのですが、そのときの化粧法は、女性というよりも古代ギリシャの市民であり体育術に励む男性が対象です。したがって、プラトンが女性の化粧をどう考えていたのかよくわかりません。プラトン風だと「美の本質」に変わりはないのですが、女性の化粧は「美の本質」を化粧する力がありそうです。
 
ビジネスという場において顧客を喜ばせることを迎合だとすると、たしかに料理法には迎合の香りが強いかもしれません。しかし、家族のための料理法、健康のための料理法となるとその様子は違ってきます。迎合というよりも最善に近くなる。医術も、患者側と医薬品供給者側のどちら側に重みを置くかによって、最善と迎合のバランスが微妙なものに変化します。
 
「収縮期血圧が129以下 /拡張期血圧が 79以下」というメッセージが復活してきました。それを活用していた商品広告もタイミングよく再開しているのを目にすると、「弁論術」は相変わらずの人気です。政府答弁や政府方針にも、憲法や共謀罪や国家戦略特区に関して牽強付会な「弁論術」や「ソフィストの術」が目立ちます。

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2017年6月12日 (月)

楡(ニレ)という落葉広葉樹

札幌は他の都市と比べて緑や樹木が多い町ではありません。中心街のすぐそばが低い山ですし、緑や街路樹の豊かな地域もありますが、かたよりがあって、平均的には緑や樹木は少ない(と、思います)。街路樹に多いのは、イチョウ、ナナカマドやニレのような落葉広葉樹です。雪の多い地域では、樹木は葉が落ちる種類でないと冬が越せません。
 
札幌駅から徒歩で10分くらいのところに「北海道大学植物園」があります。大学の植物園らしく研究用の草本園もありますが、ぼくがこの植物園を好きなのは、開園以前の原生林をそのまま保存してあるからです。そこには、原生林の面影を色濃く残すハルニレやイタヤカエデ、ミズナラ、ハンノキ、ドロノキなどの落葉広葉樹林が広がっています。この植物園の落葉広葉樹林の中に佇んでいるとほっとします。東アジアの照葉樹林文化がぼくにも強く刻まれているに違いない。
 
写真はハルニレ(春楡)の樹です。英語だとエルム(Elm)。背の高い樹で葉は暑い時期には鬱蒼と茂ります。その日は、遅い午後に影が長く伸びて二本の美しいシルエットになりました。
 
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2017年6月 9日 (金)

札幌は梅雨はないが、雨は降る

「札幌は梅雨はないが、雨は降る」などと書いていると、「象は鼻が長い」というタイトルの印象深かった日本文法の本を思い出します。

先週か先々週の土曜日は多くの小学校で運動会が開催される日だったと聞いていましたが、雨だったようです。やり直しはできたのでしょうか。お弁当やおにぎりを作るほうは大変です。しかし、おにぎりが続いて大喜びの子供もいるかもしれません

水曜日の夕方から「よさこいソーラン祭り」というイベントが始まったみたいです。大通公園の近隣には「土日、通行止め」の看板がきれいな間隔で並んでいます。不思議な衣装のオニーサンとオネーサンがチームで踊ります。会場はうるさいので、期間中は会場付近には近づきません。

興味のないイベントですが、2年ほど前から、ぼくはこのイベントを夏至のお祝いの前夜祭みたいなものだとみなすようにしました。そうすると、相変わらず会場には近づきませんが、この催し物と折り合いがついてきました。水曜の夜から強い風が吹き、木曜の朝まで結構な量の雨が降りました。参加者は風邪などひきませんように。

6月の札幌はさわやかなのでジューン・ブライドがよく似合います。冷たい雨も降ります。

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2017年6月 8日 (木)

パソコン搬送用の段ボール箱

普段、たとえばこのブログを書くために使っているノート型のPCを、買ってから1年ほどたったので、クリニックに出してみました。もともと、そういう無料サービスのついているタイプのノートパソコンだったので、そのメーカーからの案内に応じて「人間ドック」に送り込んだのですが、引き取りにきた運送会社の持参した段ボール箱がとてもよくできていました。

数年前も、別のノート型PCを修理に出したことがあり、しかしそのときは配偶者が対応したので、僕がこのタイプの段ボール箱を見るのは初めてです。

一般の宅配便を扱う業者とは別の業者で、伝票も専用伝票です。パソコンや小型サーバー、タブレットやカメラ専用伝票だから、クリニック対象品を送り出すほうとしても、どういう付属部品が同梱されたのか絵で表示されているのでとても分かりやすい。

ノート型PC本体は、袋状のプワプワにまず包まれて、その後、箱の中で宙づりになった状態の段ボール板の上に置かれます。箱を床や荷台にかりにドスンと置いても、衝撃がPCに伝わらない。電源アダプターやケーブルは、PCからの空間の隙間をきちんと確保できるようになっている別の団ポール板の上に、これもプワプワ袋に入れて、置かれます。

一連の作業を感心してみていました。往復の運送日数を含み、5日以内には帰ってくると思います。

現在はバックアップ用ということにしてあるパソコンを使っていますが、最低限のことにしか使いません。ぼくはスマホ依存体質ではないし、そういう情報入出力端末と距離を置いた生活も悪くありません。

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2017年6月 7日 (水)

アップルミントと雑草

どこかから種が飛んできて生育したとは考えにくい。ミントの一種なので誰かが家庭で要らなくなった苗を植えたか捨てるかしたのでしょうか。去年は道路脇のこの場所にミントは見かけなかったと思います。現在は街路樹用の植栽場で街路樹(プラタナス)を取り囲むようにどんどんと繁茂しています。
 
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以前、別の記事にも書いたことですが、ミントは雑草以上に生命力が強いハーブです。僕の経験では、ミント類でいちばん繁殖力が強いのはアップルミント(上の写真)です。地面に植えると背の高さは50~60センチメートルくらいにはなり、彼女の登場以前にそのあたりでわが世の春を謳歌していた雑草などは(写真の左上に写っていますが)簡単に駆逐されてしまう。
 
時間があれば(そして覚えていれば)1ヶ月後にどうなったか確かめてみようと思います。おそらく、そのあたりはアップルミントの産業集積地になっている。ノマド(遊牧民)風に気楽な生活を楽しんでいた雑草は生活基盤を失っている。
 
雑草にとってはアップルミントも似たような仲間ですが、ミントのようにぼくたち(植物分類学者をのぞく)が比較的よく名前を知っている種類の草はそうでないのよりも優遇されるので、その他の雑草にとっては腹立たしいに違いない。13世紀初頭から「華は愛惜にちり、草は棄嫌におふるのみなり」(きれいな花は惜しまれつつ散り、そうでない雑草は嫌われつつ生い茂るものである)ということに変わりはないようです。
 
ペパーミントも強いミントですが、よく考えずにアップルミントと寄せ植えなどしてしまうと非常に分が悪い。ペパーミントにはほとんど勝ち目がない。

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2017年6月 5日 (月)

ルッコラとバジルと赤紫蘇

やっとルッコラが食べられる大きさまで育ってきたので、写真のルッコラは週末はサラダの材料の一部になりました。少しピリッとした味がサラダのアクセントになります。
 
ぼくはルッコラの種をやや播き過ぎる傾向があり、ルッコラの発芽率はとてもいいいので、鉢植えやプランターの中ではこの時期になると葉がけっこう込み合ってきます。食べごろになった葉を間引き風に摘んでやると、ルッコラとルッコラの隙間の空間がいい按配になりました。ルッコラもその方が嬉しいに違いない。
 
2017
 
去年の今頃は、おっとりとしたバジルと暢気な赤紫蘇の双葉が土ポットの中でいつ本葉に成長するのかやきもきしていましたが、今年はそういうレベルではなく、バジルとはなんとか折り合いがついたものの(まだ土ポットの中ではあるのですが、外で本葉に成長中)、赤紫蘇とは全く折り合いがつきません。
 
赤紫蘇に関して、こういうことは今までになかったことです。最初の種まきで発芽せず、やり直してみましたが、二回目もなんとなく様子がおかしい。心配になってきます。同時にイライラもする。
 
札幌は、6月のはじめは「リラ冷え」で冷え込むことがあります。昨日の朝は暖房が欲しいくらいでした。そういうときは、しまい込んだ冬物を取り出すのも腹立たしので、変な重ね着になったりします。これも何を考えているのかわからない赤紫蘇のせいに違いない。しばらくの間、赤紫蘇はぼくの八つ当たりを受けることになると思います。

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2017年6月 2日 (金)

「・・・の如し(ごとし)」

仏教という絶対者を想定しない形而上学的な宗教は、「空(くう)」を軸に、世界を次のような構造でとらえようとします。
 
(一) 「(私たちが普段住んでいる)主体と客体が区分された二元論的世界、対象が言葉によって切り刻まれた文節的な世界」
(二) 「(途中の悟りの段階で見えてくる)そういう主客の区分やものごとの区画が消えた非文節的な世界、あるいは区分や区画が発生する前の未文節的な世界、空の世界」
(三) 「(悟りがさらに進んだ人たちが住む)非文節的な世界を通過したあとでまた戻ってくる、区分と文節の世界、非文節的なものの日常的な顕れであるところの区分と文節の世界」
 
(三)は見かけは(一)とまったく同じです。(一)から(二)を経由して(三)へと往還した人たちだけが同じ見かけの奥にある違いを知っている。
 
以下に十二世紀に生きた中国の禅僧と十三世紀の日本の禅僧の言葉を並べてみます(後者は前者の本歌取り的な立場に位置している)。
 
『水清(きよく)して底(てい)に徹す、魚(うお)の行くこと遅遅(ちち)たり
 空闊(ひろく)して涯(はて)しなし、鳥飛んで杳杳(ようよう)たり。』
 
『水清(きよ)くして地に徹す、魚行(い)いて魚に似たり。
 空闊(ひろ)くして天に透(とお)る、鳥飛んで鳥の如し。』
 
どちらの表現にも引きつけられます。
 
後者に引かれるのは、悟り(空)の世界と日常の世界、無分節な世界と分節された世界が二重写し的にクロスオーバーされており(魚行いて魚に似たり、鳥飛んで鳥の如し)、クロスオーバーされた世界が持つ透明感に凄みがあるからです。前者に引かれるのは、「似たり」や「如し」のような修辞を使わなくても、無文節な世界と文節化された世界のクロスオーバー状態は厳としてそこにあり、その状況の被写界深度がとても深いからです。
 
でも、どちらが好きかと云われたら、ぼくは後者の凄みのほうに傾きます。

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