楓(かえで)
こんなに桜があったのか、と桜の樹の多さに驚くのは札幌では5月の連休の桜の花が開く頃ですが、そしてこんなにも楓(かえで)があったのか、その多さに気づくのは10月の下旬にさしかかり楓の葉が紅くなるころです。
以前にも書きましたが、札幌市でいちばん本数の多い街路樹は「ナナカマド」で約35,000本。サクラ類は9,000本余りで8番目。楓は21,000本くらいで、本数は3番目に多い。
楓はおとなしい風情の樹なので春や夏は確かに緑の穏やかな塊としてそこにあるのに、景色に溶け込むというか、景色の構成要素の目立たないひとつとして、それ以上の立場を主張しないと決めているようです。しかし、10月下旬以降だけは例外で、紅く色づくことで自己規制の枠を取り払います。
通りを歩くと緑や黄色い葉の中に次から次と赤い実が並ぶのはナナカマドで、これは近寄って観賞する赤。楓は、塊全体が紅になるので少し離れたところから味わう紅、とそれぞれ個性が違います。
今はまだ10月の中旬なので、たいていの楓は、一部がごくわずかに色づき始めたところです(左の写真、右は9月中旬の楓)。燃えるような色の塊を提示してくれるのはまだ先です。
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