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2017年12月28日 (木)

梅干しは自家製が、いちばん、美味しい

自家製味噌がいちばん美味しい(と感じられる)ことを指して「手前味噌」と呼んだりしますが、そういう意味では、自家製梅干しも「手前梅干し」です。我が家の梅干しは、常温で何年間も保存が可能なように塩分が18%の昔ながらのスタイルで、自分でいうのもなんですが、とても旨い。使う梅は、以前は「南高梅」でしたが、最近は「龍神梅」。ともに和歌山県で無農薬栽培されたものです。
 
久しぶりに市販の梅干しも味わいたくなったので、塩分が15%~16%くらいの伝統的な作りのものを少量ずつ二度に分けて買ってみました。最初は龍神梅の梅干し、二回目は南高梅の梅干し。異なる製造元の梅干しを選びます。
 
最初の龍神梅のほうは、残念ながら期待外れでした。十分に大きなサイズの梅干しですが、柔らかすぎてコシがない。梅干しにコシがないというのも変な評価ですが、梅干しの皮も果肉もふにゃふにゃと柔らかくなり過ぎている。値段はしっかりと高い商品だったので、なにやら騙された気分です。まじめに天日干しをしたのかしらん。
 
そのことがあったので、二回目に16%の南高梅を買ったときは、お店のベテランらしき男性店員に、「これはちゃんと天日干しした梅干しですね」と念を押しました。「うちのは干したものです。梅漬けではありません。」色合いは赤紫蘇に染まって美しい。箸で具合を確かめ、口に運びました。どうも納得できません。つまり、自家製の美味しさに及ばないということです。
 
この柔らかすぎるとかコシがないというのは、よく熟した梅だと柔らかい梅干しができる、熟しきらない青い梅を使うとカリカリの梅干しになるといった類の議論ではありません。
 
ここで勝手な仮説を持ち出すと、梅干しの美味しさは、まず、干す段階で、夏の陽の光を梅が一定時間以上どれだけ気持ちよく浴びたかで最初の半分が決まり、そして、あとの半分は、その後のゆっくりとした熟成で決定される、ということです。そうやって味がこなれていく。今回二度試してみた市販品には、そういう「こなれてきた」感じがありませんでした。
 
「こなれてきた」ということに関して云うと、自家製梅干しは味見のために(あるいは待ちきれずに)一年半くらいで朝ごはんに登場させることもありますが、二年以上寝かせておくとと確実に味がこなれてきます。塩辛いのが甘くなるというのも変な表現ですが、塩のかどが取れてくる。塩味に丸みが出ます。
 
たとえば、すぐ下の(梅干しが二個並んだ)写真だと、左側の梅干しは二年物、右が三年物です。二年物とか三年物というのは、天日干しの後、常滑焼の甕(かめ)に寝かせ始めてから二年以上、ないし三年以上が経過した梅干しのことです。この二個では右のほう(三年物のほう)が赤みが強い。しかし、赤の濃さは色付けに使った赤紫蘇の量に依存するので、年数は関係ありません。
 
我が家の天日干しは実質で三日間以上。三日間の天日干しというのは、昼間干した梅を、夜は赤梅酢に漬け戻し、早朝にまた竹ざるに順番に並べていくという作業を三日間繰り返す。そうやって、徐々にきれいな赤に染めていく。
 
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下は完熟した南高梅ですが、これが右側の三年物の素材になりました。
 
Photo 完熟した南高梅
 
下は、寝かせて一年半で味見した時の龍神梅の梅干し。
 
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気持ちいい陽の光を一定時間以上浴びさせるということに戻ると、下は、土用干し(天日干し)三日目の梅の様子です。
 
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相当に手間暇がかかりますが、納得できる風味の梅干しは、自分で作るしかなさそうです。

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