2018年は玄米麹で味噌づくり
今年は大豆は例年通り北海道産の有機栽培大豆、麹(こうじ)は数年ぶりに島根産の有機玄米麹、塩はいつものミネラル分の多い自然海塩です。大豆は4kg、麹も4kg、塩は1.8kg(塩は大豆ないし麹1kgに対して450g)。我が家の1日の大豆処理量は、鍋などの事情で最大2.5kgなので、1日に2kgずつ、週末の2日間を使って味噌づくり(の最初の段階)を完了しました。
北海道の大豆には「音更大袖(おとふけおおそで)」「トヨムスメ」「トヨコマチ」「ユキホマレ」「ゆきぴりか」などがあります。北海道の大豆は、味噌・醤油・納豆には向いていますが、豆腐向きではありません。豆腐がふわふわと柔らかい。普通に硬くしようとすると豆乳がいっぱい要るので値段が高くなる。豆腐適性(固まりやすく硬い豆腐ができる)は、九州生まれの「フクユタカ」や長野生まれの「エンレイ」にはかないません。しかし味噌や納豆となると話は違ってきます。
玄米麹は、白米麹よりも、味噌の香りがいい。コクも出るので、長期熟成向きです。2013年2月に仕込んだ玄米麹味噌は、少しずつ、まだ楽しんでいます。おいしい。
下の写真は、塩切りした(つまり、塩と混ぜ合わせた)玄米麹。これと、ミンチした茹で大豆(蒸し大豆がいいのだが、一般家庭では無理)を混ぜ合わせて、味噌玉をつくります。(味噌玉については【味噌づくりの工程】参照)
甕に詰め、ゆっくりと熟成させるために、3年間は暗冷所で寝かせます(最初の天地返しは、6か月後)。おいしく食べるのは従って、2021年の春以降ということになります。
以下が「味噌づくりの工程」。工程そのものは、シンプルです。
【味噌づくりの工程】
・大豆と麹と塩を用意する。その割合は、大豆が1kgの場合、大豆1kg、麹1kg、塩450g
・よく水洗いした大豆を前の晩から底の深い大鍋で十分に水に浸しておく
・その大豆を柔らかくなるまで、吹きこぼれに注意しながら、煮る(プロは大豆を蒸しますが、自宅では量が多い場合は蒸すという作業は無理)
・モノづくりの工程にはクリティカルパスというのがあるが、我が家の味噌作りのクリティカルパスは、鍋で煮るという工程。深い大鍋を総動員しても一日の最大処理量は大豆2.5kg。だから作業量は一日2kgまでとする
・熱で柔らかくなった大豆をミンサーにかけてミンチにする(ミンサーは強い焼酎で雑菌消毒しておく)
・米麹と塩を、大きなボールなどで上述の割合できれいに混ぜ合わせたのを、並行して用意しておく(塩は一部分、後の工程のためにとっておく)
・大豆のミンチを、麹菌が活発に活動できる50℃まで冷ます
・その大豆と米麹と塩を混ぜ合わせる
・味噌玉をつくる
・度数40度以上の強い焼酎で雑菌消毒した甕(我が家は常滑焼)に、次々に味噌玉を投げ入れる(こうすると空気が中に入らない。酸化防止になる)
・全体を平らに整える
・とっておいた塩を薄くかぶせ、大きめに切った幅広の干し昆布をその上に敷く(干し昆布を敷くのは、北陸地方の智恵。それを拝借。こうするとカビない。昆布の風味も楽しめる)
・重石をかける(我が家では、常滑焼の大きめの中蓋を重石にしている)
・上蓋をする
・大きめのポストイットに、大豆の投入量や麹の種類、仕込み年月日などを書き、上蓋に貼り付ける
・天地返しまで、暗冷所で静かに寝かせる
・天地返しで、発酵中の味噌の天(上)と地(下)を混ぜ合わせ、甕全体の発酵状態を平準化する(発酵に偏りが出ないようにする)
【以上】
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