健康診断を受けるのはいいとしても
ファンと呼ばれる顧客とのコミュニケーションが重要な職業に従事しているかたは、企業の新製品発表や四半期決算報告、不具合があった製品への対応策の発表などと同じで、自分や自分の身の回りの出来事などのファンへの報告も仕事のひとつ(ということになっているよう)です。そのなかには、仕事のスケジュールに影響がある場合に限定されると思われますが、自分の健康状態の報告も含まれています。
インターネットでニュースに目を通していたら、そういう記事に出合いました。そういう職業従事者のお話ですが、定期検診の胃カメラで早期の食道がんがみつかり、手術するか、抗がん剤で治療するかは、今後、決めていくそうです。
我が家では電子書籍は、IT関連の月刊誌から料理の月刊誌、電車の吊り下げ広告で内容を想像するのがいちばんわかりやすい種類の週刊誌といった最新雑誌の提供サービス以外には、もっぱら実用書です。読み捨てというよりは、ときどきは改めて参照したくなるような内容を含んだタイプの実用書が多い。紙の本でいえば、新書版タイプもあるし、普通の大きさの書籍もある。
そのうちの1冊が、最近購入したものですが、健康診断に関するもの。その新書版タイプの電子書籍の骨子は以下の通りです。
・日本人の多くは健康のために職場健診や人間ドックやその他の定期健診を受診しているが、欧米には存在しない。なぜなら、定期健診によって、受診者がより健康になる、あるいは寿命が延びるという効果を実証するデータがないからである。
・過剰な検診が、過剰な薬の処方や手術など、過剰な治療につながっている。人間ドックには早く見つけるほど、早く死にやすいという逆説がある。
・検査値より自分のからだを信じることこそが、健康の秘訣である。健康なときに健診など受けるものではない。
説得力のあるデータや引用論文や事例がそれなりに含まれているので読者としては参考になります。配偶者も僕も定期的に健康診断は受けていますが(つまり、健康なときに健診など受けるものではないという著者の意見には従っていないわけですが)、その結果に基づいて、今まで、何かの治療を積極的に勧められたということはありません。
この記事の最初に書いた「そういう職業従事者」のかたが今後どうされるのか、そのかたにとってはぼくのような外野の存在は失礼千万な話ではありますが、当該電子書籍の追加参照事例になるかもしれない。
そういえば、血圧の適正範囲というのも、最近は定期的に変化していて、何のための適正値なのかよくわからない。(製薬業界の定期的な景気刺激策という観点では、その変化はよく理解できるとしても。)だから、飲まなくてもいい(と、ぼくには思える)降圧薬(降圧剤)を服用している知り合いもいるので、教育的指導というのは、健診や人間ドックにおいて、それなりの勢力で存在しているみたいです。
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