味噌汁と具
朝は味噌汁です。味噌汁は、味噌と出汁と具が決め手ですが、味噌は自家製で、現在使っているのも常滑焼の甕で3年以上寝かせたものです。1年くらいだと若い。2年経つとそれなりに落ち着いてきます。しかし、3年間熟成した旨みにはかなわない。出汁はよく寝かせた市販の干し昆布を丁寧に引き、(ス―プストックという言葉に倣えば)出汁ストックを作っておきます。
味噌汁は具の選択が悩ましい。
基本は海藻や野菜やキノコですが、海藻はたとえば乾燥ワカメなどはストックしておけるし、シメジのようなキノコも今は工場の通年生産品なので簡単に手に入ります。味噌汁の旨さは味噌と出汁のコラボなので、具にはワカメや豆腐などがあればそれで十分で、それ以上は味の邪魔という考え方があります。説得力がある考え方ではあるのですが、しかしそれだけではもの足りません。季節を運んでくる野菜がいっしょに欲しい。
だから、季節に応じて、近所の野菜売り場や地元の野菜通販で手に入るものが具になりますが、基本は地産地消。でも、地産地消という考え方にこだわっているのではなく、地元に美味しい野菜があるので結果としてそうなっているというわけです。しかし、畑が寒さに覆われ、雪に埋もれてしまう冬は、雪の下ダイコンや雪の下ニンジン、あるいは雪の下キャベツなどの越冬野菜を除けば、地元の野菜はなくなってしまうので、そういう場合は、温暖な地域の味噌汁向きの野菜に我が家まで旅をしてもらう。
余計なことですが「地産地消」というのはよくわからない言葉です。「地」をどの程度の地理的な広がりと考えるかで、「地」の範囲は大きく変わってきます。歩いて1時間以内という「地」もあれば、「札幌近郊」というのも「地」、北海道も「地」、日本も「地」、地球も「地」です。最初に地産地消を言い出したひと、あるいは、なんとなく地産地消と言っている人たちにとって「地」とはなにかを聞いてみたい気もします。
この1年はめぐる季節に応じて入手可能な「野菜」をつぎつぎと試してみました。味噌汁の具としての向き不向きはありますが、思いつくままに書き並べてみると、小松菜、大根、絹サヤ、スナップエンドウ、カボチャ、タマネギ、さつまいも、ジャガイモ、モヤシ・・。
カボチャはおいいしいけれど、ぼくには甘すぎて味噌汁の雰囲気が壊れてしまう。モヤシは季節の隙間で他に何もないときは最後の手段として便利ですが、味噌汁が青っぽく、水っぽくなる。美味しい小松菜や絹サヤ、タマネギあたりが落ち着きがいいようです。
キノコ類は、定番のシメジやナメコ以外に、最近は「木耳(キクラゲ)」を楽しんでいます。
白い木耳(白キクラゲは漢字では「銀耳」と書くそうです)
| 固定リンク
「野菜と果物」カテゴリの記事
- 橙(ダイダイ)はポン酢でもお菓子でも何でも活躍(2021.01.19)
- 今年のタクアンの食べ始めは2月の声を聞いてから(2021.01.12)
- お世話になった方に自家製梅干しと自家製味噌など(2020.12.10)
- 小股の切れ上がった色白のレンコン(2020.12.07)
「昆布」カテゴリの記事
- お世話になった方に自家製梅干しと自家製味噌など(2020.12.10)
- 天日干しした大根でタクアン作り、2020年 秋(2020.11.05)
- タクアン作りの準備としての大根の天日干し 2020年、秋(2020.11.02)
- 味噌味昆布の佃煮風(2020.10.22)
- 朝早くに出かけるときは、おにぎり(2020.09.24)
「塩・味噌・醤油・酢」カテゴリの記事
- 橙(ダイダイ)はポン酢でもお菓子でも何でも活躍(2021.01.19)
- コロナで人の波が急速に引いてしまった繁華街と、刺身(2020.11.13)
- 戸外でタクアンを発酵中(2020.11.11)
- 漬け込んだ大根が発酵し始めた(2020.11.09)
- 天日干しした大根でタクアン作り、2020年 秋(2020.11.05)
「海藻」カテゴリの記事
- 朝早くに出かけるときは、おにぎり(2020.09.24)
- 焼き海苔は食べやすい大きさにカットして真空パック(2019.04.01)
- 味噌汁と具(2018.04.02)
- 甘酒の寒天寄せ(2016.05.25)
- 土鍋とご飯(2013.08.12)
「豆」カテゴリの記事
- 自家製の小豆あんこで作るおいしい鯛焼き(2020.11.24)
- 大豆雑感(2020.09.25)
- 小腹が空いたら北海道産の切り餅と自家製玄米味噌(2020.08.28)
- 熟成1年と熟成6年の自家製味噌(2020.02.13)
- 節分で真面目と遊び(2020.02.04)
コメント