フリーマーケットサイトの商品の動きが興味深い
フリーマーケット(蚤の市)サイトというものがあり、けっこうな人気です。そういう分野のある企業の上場も話題になりました。エージェントは手数料をとって仲介作業を行いますが、けっこうなITインフラ投資が必要です。
この手のサイトでぼくがよくお世話になっていることは、中古本の購入です。電子書籍は特定の分野の実用書籍や読み捨て雑誌にしか興味がないので、手元で紙に印刷した活字と付き合いたい場合は紙の本です。単行本はすでに販売完了で今は文庫本しか流通していないような本は、大きな活字で読みたいので、中古品の単行本を購入することになります。たとえば、ぼくにはそういう需要がある。読み捨て本でなくても、値段の折り合いで、中古本を購入する場合もあります。
最近の傾向としてありがたいことは、文庫本の活字サイズ(ポイントサイズ)が大きくなってきたことです。古い文庫本は、その内容が難しいものでもそうでないものでも、ともかく小さい。よくこんな小さい活字を苦も無く読んでいたものだと我ながら驚きます。
フリーマーケットのサイトを商品カテゴリーや細かい種類別に眺めていると、ミクロな消費経済の動きの一部が見えてきます。
こういうサイトは、複数のわかりやすい商品画像が売買(ないし売買の交渉)というコミュニケーションの前提なので、インスタ映えではないのですが、インフラとしてのスマートフォン機能がないと成立しません。そういうインフラ機能を使って、消費者は経済合理性(言葉を換えれば、コスパ指向)を追及している。
手作りなので流通量の少ない希少な商品を、中古品でもそれなりの値段で購入したいという小さな流れがあり、その典型例が、ある作家(製作者)の銘が刻まれた「曲げわっぱ」です。新品や新古品(貰ったが使っていなかった)、それから中古品が出品されるのですが、よほど場違いな値段をつけない限り、出品されるすぐそばから購入されていきます。
それから、子供服のようなある種の使い捨て商品。ある年齢用のものは大きくなったらサイズ的に着せられない。以前は知り合いや親戚のおばさんからもらい受けたようなものが、このサイトで取引されている。たとえば「ある年齢層の子供服一式」みたいな形で出品されています。親戚のおばさんが近くにいない場合は便利です
一般的に言えることは、節約できるところはできるだけ節約しようという意思がそういうフリーマーケットサイトには溢れています。富のトリクルダウンは一部の教科書の中にしか存在していないようです。通販サイトの価格政策が日本経済のデフレ傾向を継続させているという意見のかたもいらっしゃるようですが、そういうかたは、フリーマーケットサイトで商品の動きや値動きを実際にご覧になるといい。多くの一般の消費者はお金の使い方が堅実です。
こういうものが売買対象になるのかと思われるようなものが取引されていて驚くことがあります。たとえば、旅館やホテルのアメニティグッズ。使い路が明確にあるかたには、安い値段で仕入れられる貴重品のようです。希少な商品専門の100円ショップです。
経済学やマーケティングに興味のあるかたは、そういうサイトで実地訓練ができると思います。
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