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2018年8月16日 (木)

梅干しはピクルス?

「梅干し」の英語訳を調べてみると、そんなものに時間をかけてもしかたないと思われているのかすっきりとしない訳語が多い。文句を言っているわけではありません。まあ、そういうものだろうという感じ。「梅漬け」であることは伝わっても、「梅干し」の雰囲気を出すのは難しいらしい。

pickled plums 

が一番人気で、それに続くのが、

Japanese salt plums
salted Japanese apricot
salting Japanese apricot
salted plum

しかし、それだと「天日干し」の部分が伝わらない。ただの酢漬けの梅、梅の塩漬けになってしまいます。

天日に干すという工程を訳語ににじませると

pickled dried ume
pickled dried plum
dried plum

となりますが、梅漬けを干したところのドライトマト(乾燥レベルはいろいろ)やレーズン(干し葡萄)のようなものは眼に浮かんでも、いまひとつ塩辛さの感じが出ません。だから、最後の選択肢は、梅干しをそのままUmeboshiとするもの。寿司がSushiであるように。

キャベツを乳酸発酵させたドイツの酸っぱい漬物を「ザワークラウト (Sauerkraut)」と言います。酸っぱい(sauer)キャベツ(Kraut)です。英語圏でもそのままSauerkrautと呼んでいます。キャベツのピクルスとは言わない。なので、梅干しはUmeboshiです。

ある英国人女性は、梅干しを “Salted plums. Umeboshi is a sour tasting, sun-dried, salted plum, dark red in colour and enjoyed in savoury dishes in traditional Japanese cuisine.” と説明していましたが、これが梅干しを作るぼくにはいちばんわかりやすい。煎じ詰めたらsun-dried, salted plum です。

以下の写真が「梅干し」の主な製造工程と完成品。塩漬けして(塩分は15%から16%)、天日干し。そしてその後、2年くらい(あるいはそれ以上)寝かせるとまろやかな塩辛さの梅干しになります。

Sundried_salted_plum_1518_a salted

Sundried_salted_plum_1518_b sun-dried

Sundried_salted_plum_1518_c 二年物のUmeboshi

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