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2018年9月 4日 (火)

古着と周回遅れの洋服

上品に言えば「細身のスーツ」、悪口風に言えば「ピタピタスーツ」がやっと路上から消えたようです。跳んでいる「ピタピタスーツ」は、お尻部分が隠れないほど短い上着とノータックの細すぎるズボンの組み合わせです。それを身に着けているビジネスマンを眼にすると、その勇気に敬意を払っていました。そういうのがオフィス街や繁華街からかなり消失してご同慶の至りです。

美容室で働く女の子がダボっとした腰高のズボンをはいていて、その子にはよく似合っていたので褒めたら、これ古着屋で買ったものです、という答えが返ってきました。うまく着こなしていたら、新品でも古着でも何でもいい。買うまではどこかの知らない人が着ていたのが古着ですが、古着に対する抵抗感がとても希薄になっているようです。古着といっても洗濯やクリーニングをすればどうということもない。ぼくが古本を買うのと同じです。

ぼくもズボンはややダボっとしたのが好きで、スーツのズボンは腰高のツータックで、スーツの時はサスペンダーを使う。するとシルエットがきれいに出ます。ノータックのピタピタズボンなど気持ち悪くて履けない。

いい着物を、親から、あるいはそのひとつ上の世代から親を経由して受け継ぐというのは、いい習慣ですが、これも古着の継承には違いない。

我が家では広告チラシが少ない種類の新聞を購読していますが、それでも毎週末には、衣類の製造販売をしている、業界用語ではSPA (specialty store retailer of private label apparel )と呼ばれているところのある企業からの大判の宣伝チラシが、必ず挟まれています。すぐにゴミ箱に捨てずに、ざっと目を通します。

この企業の商品は低価格が特徴なので、そのデザインがトレンドの先頭を走っているということはありえない。トレンドの先頭を走るデザインと売れ筋を観察しながら、周回遅れか半周遅れくらいの商品と、定番商品を発表しているようです。だから、そのチラシを見ると、普通の街中ではどういうカジュアルウェアが一般的にONの状態なのかそれなりにわかります。

アンクルパンツと呼ばれている踝(くるぶし)までのズボンを履いた若い女性はかわいらしいけれど、同じタイプのズボンで歩く男性を見かけても驚いてはいけない。似合っていなくても、頑張って半周遅れの流行を身にまとっているんだというくらいの気持ちで応援してあげることにします、ツータックズボンのいまだに好きなぼくとしては。

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