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2018年11月 5日 (月)

鳥取県と島根県

「鳥取の観光PRなのに島根と地図を勘違い? 戦略? 」という小さなニュースに、先日、出合いました(FNNPRIMEオンライン)。その骨子は「JAグループの旅行会社が作成した、鳥取県の観光キャンペーン広告。一見、普通の広告に見えるが、よく見ると、日本地図に『ここだっちゃ』と指しているのは、鳥取県ではなく、隣の島根県。」

地図の入ったそのキャンペーン広告の一部をそのニュースから以下に引用してみます。

Photo

色の濃いところはたしかに鳥取県ではありません。島根県です。その右側の淡い色のついたところがここでの話題の鳥取県。

その紙媒体の広告記事を実際には読んでいないのですが、ニュース内容から勝手な憶測を膨らませると、次のような状況が目に浮かびます。

広告記事そのものは旅行や観光の取材記事を得意とするフリーのライターがきちんとまとめ、そこに、その広告媒体のおそらくは真面目で若い編集者が地図などの参考情報を付け加えたのでしょう。その若い編集者の中では地理上の位置が「鳥取県は島根県の左側」と固定されていて(たとえば、地理のテスト用に間違えて暗記したのがそのまま固定した)、だから、鳥取県に関するどれほど多くの追加情報が、その後、彼(ないし彼女)の頭を通過していっても、彼(ないし彼女の)固定された位置情報は何の影響も被らない。従って、こういう結果になる可能性が高い。

以前、「島根は鳥取の左です」というブログ記事を書いたことがあります。島根(松江や出雲など)に旅する機会があり、その折に「島根は鳥取の左です!」といういささか自虐的なメッセージが印刷された地場のTシャツがあることを知ったからです。

「島根は鳥取の左です」というメッセージは、山陰地方というものが日本のどこにあるのかをわかっていて、しかし、はて、島根は鳥取の右だったか左だったかという人には意味があっても、山陰地方のイメージがない人(たとえば、札幌生まれの若い女性)にはほとんど役に立ちません。よくわからないものの左にもうひとつよくわからないものがある、つまり説明にならない。島根がどこにあるかよくわからないその女性に、島根は広島の上です、といったら何となくわかってくれました。

日常の食べものに関していえば、島根はおいしい仁多米、すなわち仁多(にた)コシヒカリの産地ですが、山形生まれの「つや姫」の生産にも最近は力を入れている。浜田の「どんちっちアジ」「どんちっちノドグロ」は旨かったとか、鳥取の境港で獲れた本マグロが札幌の魚売り場に並ぶとけっこう嬉しいとかの区別的記憶はありますが、境港港にもノドグロやアジはいっぱい水揚げされるでしょうし、海の魚には県境はありません。津軽海峡を泳ぐ本マグロが、北海道の戸井に水揚げされたり、青森の大間の漁船団に捕獲されたりするのと同じことです。

出雲大社や松江や浜田、鳥取砂丘や境港など、両方の県の現場記憶のあるかた以外には、両者の位置関係は確かにわかりにくい。

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