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2018年11月23日 (金)

札幌近郊の味噌蔵と札幌の醤油蔵

いい機会があったので、地元(札幌と札幌近郊)の醤油製造会社と味噌製造会社の見学会に参加してみました。醤油蔵と味噌蔵といったほうが風情があるのですが、蔵というよりは両方とも工場です。地元産の大豆が簡単に手に入るということもあり手前味噌を毎年寒仕込みしている我が家としては、ぜひそういう現場に立ち会いたいし、専門家から原材料の大豆や麹や塩や麦の話や北海道産の味噌や醤油の特色も聞いてみたい。

普段、味噌汁その他で我が家で使う味噌は自家製の米味噌(米麹を利用する味噌)ですが、米麹といっても白米を使った米麹です。ときに深い風味が欲しい場合には玄米麹を利用します。2018年1月下旬に仕込んだ味噌には玄米麹を利用しました。自家製なので、自宅のいちばん冷暗なところでゆっくりと長く熟成させています。

熟成というプロセスを経ない簡易味噌としての白味噌もときどき作ります。赤だし用の豆味噌(たとえば愛知の八丁味噌など)は、原料も麹もすべて大豆なので、自分では作れない。赤だしが飲みたい場合は市販の豆味噌を購入します。

味噌は、使う原材料の種類や製造工程の差、熟成期間の長短によって味と値段が違ってきます。それは当然として、その味噌蔵の話によれば、現在、量的にいちばん売れているのは「だし入り味噌」だそうです。味噌汁を作るときにわざわざ出汁(だし)を引くのは面倒だ、そんな時間はない、だから、だしパックやだしの素を使う。しかし、そういうものを使うのなら、最初からだしが入った味噌を利用するほうが断然簡単です。で、「だし入り味噌」です。それでも、「だし入り味噌」の購入者は、インスタント味噌汁でなく、味噌で味噌汁をつくるだけエライともいえます。(インスタント味噌汁用の味噌販売も、その味噌蔵にとっては大きなビジネスだそうです。)

醤油には「濃い口」「再仕込み(二段仕込み)」「薄口」や小麦が主原料の「白醤油」などがあります。我が家では普段は「二段仕込み」を愛用していますが、料理によって薄口醤油や、まったく小麦だけで作られた足助(あすけ、愛知県)の白醤油を使うこともある。

その醤油蔵の醤油は「濃い口」が主流ですが、それと同じくらい地元で人気があるのが「昆布醤油」だそうです。「昆布醤油」とは日高昆布の昆布ダシが融け込んだ醤油のことですが、では北海道民が昆布が好きかというとそういうことはなくて、昆布の独占的な生産地域であるにもかかわらず、北海道の住民の昆布消費量は低い(一世帯あたり昆布消費量の全国平均は321g、北海道の一世帯当たりの消費量は248g、全国で38位 〈総務省家計調査 2016年〉)。

食材や加工食品としての消費量は少ないのですが、つまり、干し昆布で出汁を引く、おでんで結び昆布を食べる、昆布の佃煮や塩昆布を食べる、ということには関心はないのですが、調味料にビルトインされた昆布風味なら興味がある、ということのようです。

醤油蔵の売店で「二段仕込み」を量り売りしていたので、600㏄を200㏄の瓶3本に詰めてもらい購入しました。味見もさせてもらいましたが旨い醤油です。

味噌も醤油も発酵と熟成にはコウジが活躍しますがコウジを表す漢字は二つあってひとつは麦ヘンの「麹」、もうひとつは米ヘンの「糀」で、だから米コウジの場合は「糀」、麦コウジの場合は「麹」と使い分ける方が理に適っています。では八丁味噌の豆コウジはどう表記するのか。で、ぼくは、コウジのデフォ漢字としては「麹」を使っています。

醤油蔵を見学させてもらった会社からは、毎年、タクアンの季節にけっこうな量の米麹を購入しています。タクアンに使う量は一袋(200g)あればいいのですが、我が家のお気に入りは北海道の特定地域で契約栽培した「ななつぼし」という銘柄の米を使った米麹で、流通期間が非常に短い。そういう季節商品なので、1年分をまとめて買って冷凍庫に保管しておきます。

なぜかというと、我が家では、米麹は、タクアン作りと味噌作りだけでなく、他の用途があるからです。日常的にいちばんよく使うのが甘酒づくりです。夏の季語であるところの甘酒を飲んで味わうというのではなく(ときどきはそれもありますが)、もっぱら「べったら漬け」作りの素材として利用しています。それ以外には、「塩麹」や「醤油麹」といった調味料作りに米麹を用います。

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