「屠蘇散をください」 「トソサン???」
屠蘇散(とそさん)を買ってなかったので、昨日の夜に近い夕方にデパ地下に飛び込みました。お正月食材が並んでいるあたりにも、味醂や酢や日本酒のコーナーにも屠蘇散が見あたりません。こういう時は近くの薬局です。
ということで、全国展開している近所のドラッグストアチェーンのお店のひとつ(路面店)に入ることにしました。地上に出るためには1階に上がる必要がありますが、その路面店に近い方の出口をめざして1階フロアを横切っていると、デパートの1階はご存知のように化粧品売り場なので、夕方でも女性客で混雑しています。ただし、そのフロアの標準語というかデフォ言語は中国語のようです。日本語は補足言語。
ドラッグストアのガラスドアを開けカウンターにいた若い女性店員に話しかけました。「屠蘇散をください」
「トソサン???」発音に少し独特のものがあったので名札を見たら中国名でした。で、「と・そ・さ・ん」とゆっくりと発音してみたのですが埒があきません。その店員はカウンターのもう一人の女性店員に「トソサン」という単語が混じった中国語で何か尋ねていますが、尋ねられた方も、この女性も中国名の名札を胸につけていましたが、首をかしげるばかりです。
その様子を別の場所から見ていた中年のベテランらしい女性が「なんでしょうか」と助けに入りました。名札を見ると彼女も中国(ないしは台湾)のかたのようです。「と・そ・さ・ん、ありますか?」 一瞬考えこみ、カウンターの入り口に近い辺りのカゴに立てて10数個並べてある屠蘇散の入った紙袋を指さしたので「それです、それが屠蘇散」
正月直前なので、屠蘇散はどこか目立つ場所に置いてある(積んである)に違いないと自分で見つける気になりかけていましたが、やはり目立つ場所にありました。
なぜ対応してくれた店員がすべて中国名の女性だったのは、そのお店の売上金額的に最も重要な顧客層が中国や台湾からの観光客だから、ということなのでしょう。中国語もできる日本人店員では、購買意欲に満ちあふれた大きい声の中国人観光客の対応が十分にできない。日本語のできる中国人店員が不可欠というわけです。
蛇足。「お屠蘇(とそ)気分」の「屠蘇」とは。「屠蘇散(とそさん)」をひたした味醂(みりん)のことです。「屠蘇散」は延命長寿の漢方薬です。だから屠蘇は正月の祝い酒になりました。屠蘇には独特の漢方薬の香気があります。日本酒のようにたくさん飲める種類のお酒ではありません。
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