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2019年4月25日 (木)

高血圧に関する、愉快な業界・愉快なコメント・愉快なデータ

高血圧 75歳未満は「最高130」目標に 降圧剤処方が増える可能性〉というタイトルの記事が眼に入りました。記事の一部と説明図を引用します。

「日本高血圧学会は19日、医療者向け「高血圧治療ガイドライン(指針)」の2019年版を発表した。75歳未満の成人の降圧目標について最高血圧(収縮期血圧)を「130ミリHg(水銀)未満」とし、前回の指針から10ミリHg引き下げた。血圧はより低い方が総死亡や脳卒中、心筋梗塞(こうそく)の発症率などが低く抑えられるという米国などの臨床試験の結果を反映した。治療をする1000万人以上もの高血圧患者への降圧剤処方が増える可能性がある。」

13080-2019

世の中にはスマートなかたがいらっしゃるみたいで、この日本高血圧学会の発表に対して愉快なコメントとデータがネット上で提供されていました。原文のママ、引用します。

『医者、薬屋は嘘は言わないが全部も言わない
血圧下げると脳梗塞は減ると言うが認知症、骨粗鬆のリスクは言わない
塩分控えろと言うが、糖分控えろとは言わない
脳梗塞、ガンで死んでる人は大体75歳以上だから自然死と同じですよ、とは言わない』

『降圧剤市場の遷移
160のとき 3000億
140のとき 6000億
130の今 1兆2000億
分かりやすいよねー』

『降圧剤市場の遷移』というのをもっとわかりやすく(あるいは冗長に)書き直すと次のようになります。

降圧剤市場の推移
・最高血圧が「160未満」というガイドラインのときの市場規模は3000億
・最高血圧が「140未満」というガイドラインのときの市場規模は6000億
そして
・最高血圧が「130未満」というガイドラインになった今、今後の市場規模は1兆2000億

記事にも「治療をする1000万人以上もの高血圧患者への降圧剤処方が増える可能性がある」とあったので、降圧剤市場の市場規模について別のソースを当ってみました。

【降圧薬】市場は5500億円』という記事があり、その内容は

『処方量と単価が分かっているので、各降圧剤の年間売上高を簡単に計算することができます。全部足し合わせれば、降圧剤の市場規模も分かります。結果は<表>のようになりました。
 NDBオープンデータには処方量の上位100品目までが掲載されています。それらの合計金額は、なんと5492億円。・・・101位以下がどのくらいになるかは分かりませんが、市場規模は大ざっぱに5500億円と言っていいでしょう。』

その<表>とは以下のようなものです。引用します。

2015

「140のとき 6000億」と「この表の金額」は同じものを指しているので「最高血圧ガイドラインが140のときは、降圧剤の市場規模は5500億円、ざっくりと6000億円」ということになります。だから「130の今 1兆2000億」という数字にとくに反対する理由はありません。

140から130になったときの、市場拡大効果(売り上げ金額の増加)が例えば5000億円だとして、その1%の50億円がロビーイング経費としてすでに関係各所に流れ出ていても不思議ではありません。ROIは良好。けっこう愉快な業界です。

関連記事は「血圧が「130/85」から「148/95」へ」、それから「現在の血圧基準値は?」。

特定の専門分野の尖った意見だけでなくいろいろな状況を勘案した場合、「正常」な収縮期血圧(最高血圧)は「年齢+90」以下という古い簡易指標がいちばんすっきりとしているようです。

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