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2019年5月 2日 (木)

憲法週間の意味?

たまたま札幌高等検察庁の入っている建物の前を通りかかったら、以下のような看板風のものが立っていました。少し違和感がありました。なぜ検察庁が札幌市民などをターゲットにした憲法プロモーションの主体者なのか、そういうことにともなう違和感です。(写真は、札幌高等検察庁のウェブサイトからお借りしました。)

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「札幌高等検察庁」のウェブサイトを拝見すると以下のように説明されています。

『憲法週間
 5月1日から5月7日までは憲法週間です。

~憲法週間とは~
 5月3日は憲法が施行された憲法記念日で,この日を中心として毎年5月1日から5月7日までを憲法週間としています。憲法の意義である国民主権,平和主義と基本的人権の尊重を再確認する絶好の機会です。』

念のために「法務省」のホームページに飛ぶと

『憲法週間を迎えて
 憲法記念日 5月3日
 憲法週間  5月1日~5月7日

・憲法週間とは
 毎年5月3日の憲法記念日を含む5月1日から7日までの1週間を「憲法週間」とし,法務省の機関では,裁判所や弁護士とも協力の上,憲法の精神や司法の機能を国民に理解してもらうための取り組みを行っています。

・憲法週間の意義
 憲法週間は,国民主権,平和主義と基本的人権の尊重を定めた日本国憲法の意義を再確認する絶好の機会です。』

司法とは直接のかかわりあいを持たない人が書いたであろうと思われる他のソース(Wikipedia)を当ってみると、

『憲法週間(けんぽうしゅうかん)とは、日本において、憲法の精神や司法の機能に対する理解を啓発をするための週間。・・・1953年からは法務省、検察庁、弁護士会の協力で実施され、昭和31年から現在の「憲法週間」に改称している。・・・この期間には官民問わず、各種団体が憲法に関する講演会等を開催している。』

違和感は消えません。なぜなら、『憲法の意義である国民主権,平和主義と基本的人権の尊重を再確認する絶好の機会です』というところはいいとしても、『憲法の精神や司法の機能を国民に理解してもらうための取り組みを行っています』というところは、「われわれ司法が(不勉強な)国民に憲法について丁寧に教えてあげるので、国民はこの憲法をきちんと守ること」と読めなくもないからです。少なくともそういう気分が行間に濃く漂っているようにぼくには思われます。

以下は「日本国憲法九十九条」です。

『第十章 最高法規』『第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官、その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。』

九十九条には特定の強い機能と役割を担った人たちが列挙されています。条文作成者がよく考えてそういう人たちを列挙したのでしょう。過去(近い過去から遠い過去まで)を振り返ると、列挙された人たちとは、国家権力を握りその逸脱的な権力の行使に強くかかわりのあった人たちのことです。換言すれば、日本国憲法をいちばん「守らない」可能性のある人たちのことです。だから、わざわざ彼らは『この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ』となっている。

つまり、体験上、憲法を守らない可能性の強い機能集団が、国民を憲法に従わせるための啓蒙活動を集中的に国民に対して行っているように見受けられるのが「憲法週間」です。啓蒙活動の対象者が、憲法立案者のもともとの意思とは、ずれている。それが違和感の理由です。

関連記事は『「令和」は「和せ令(し)む」?』。

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