« 休日は雨がいいか晴れがいいか | トップページ | 美容室の女性スタッフが少なくなった »

2019年7月17日 (水)

『気候変動の原因は、人間活動ではなく、雲の量』という主旨の刺激的な論文

地球温暖化などの地球規模の気候変動を左右しているのは「人間活動」ではなく「雲量」である、という主旨の刺激的な論文に出合いました。

この連休中にひょんなきっかけから「NO EXPERIMENTAL EVIDENCE FOR THE SIGNIFICANT ANTHROPOGENIC CLIMATE CHANGE」(June 29, 2019)という二人のフィンランド人学者(J. KAUPPINEN と P. MALMI)が書いた論文に目を通してみました。共著者のひとりであるJ. KAUPPINENはIPCC AR5 (Fifth Assessment Report) のエキスパート・レビューアとしても働いたそうです。

この論文には、上述の通り、人為的な活動(産業活動や経済活動などの人間活動)から生み出された二酸化炭素のような温室効果ガス(と呼ばれているもの)が、地球温暖化(あるいは地球の気温変動)の主な原因というのは誤りで、それを実証する証拠は存在しない、という趣旨のタイトルが付けられています。

その論文の結論は一行だと次の通り。

「Low cloud cover controls practically the global temperature」(地球の気温を実質的に制御しているのは低い位置の雲量である。)

Low-cloud-cover
     以前に機中から撮影したlow cloud cover

その結論の簡潔な補足説明は以下のようになっています。

「A too small natural component results in a too large portion for the contribution of the greenhouse gases like carbon dioxide. That is why IPCC represents the climate sensitivity more than one order of magnitude larger than our sensitivity 0.24°C. Because the anthropogenic portion in the increased CO2 is less than 10 %, we have practically no anthropogenic climate change. The low clouds control mainly the global temperature.」

(IPCCは自然の要素の影響をごくわずかしか考慮しなかったので、二酸化炭素のような温室効果ガスの影響があまりに過大なものになってしまった。だから、IPCCの提示する気候感度は、我々の考える気候感度(0.24℃)よりも、一桁大きいのである。CO2の増加量全体に対する人為的な活動による影響度(増分割合)は10%以下であり、つまり、気候変動への人為的な影響は実質的には存在しない。地球の温度を制御しているのは、低い位置にある雲の量である。)

(過去40年くらいの)雲の量と地球の気温の関係は、当該論文から引用すると以下のようになっています。雲量が増えると地球の気温は下がり、雲量が減少すると気温は上がる。気温グラフに見られるスパイク(一時的な、両者の関係の大きなゆがみ)の発生は、たとえば1991年のフィリピンのピナトゥボ山の大噴火や、エルニーニョの影響です。

No-experimental-evidence-figure-2

では雲の量を何が決めているかというと、この論文では言及はありませんが、宇宙線の量だと考えられています。

たとえば、神戸大学 Research Center for Inland Seasの「Winter monsoons became stronger during geomagnetic reversal」(July 03, 2019)という論文は、「high-energy particles from space known as galactic cosmic rays affect the Earth’s climate by increasing cloud cover, causing an “umbrella effect”」(宇宙からやってくる高エネルギー粒子 (銀河宇宙線) が、雲量を増やし、日傘効果を起こして、地球の気候に影響を及ぼす)と考えています。

気候変動に及ぼす銀河宇宙線と雲(雲量)の影響は、それがどちらの方向でも(温暖化の方向でも寒冷化の方向でも)IPCCの仮説よりもはるかに大きいということのようで、そのことに関しては最初の論文と主旨が一致します。

参考のために宇宙線や日傘効果を描いた絵をその論文から下に引用してみました。

Winter-monsoons-cosmic-rays-and-umbrella

 

ぼくにはとても納得できる内容の論文でした。なお、最近の関連記事は「寒い6月、温度の上がらない7月上旬」。

人気ブログランキングへ

|

« 休日は雨がいいか晴れがいいか | トップページ | 美容室の女性スタッフが少なくなった »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

環境」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 休日は雨がいいか晴れがいいか | トップページ | 美容室の女性スタッフが少なくなった »