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2019年11月28日 (木)

天気予報の不思議な用語

天気という自然の気まぐれがどう推移するのかを前もって予測するのを天気予報といいます(そう聞いている)。日本だと8月は暑い2月はとても寒いというような大まかなのではなく、明日の夜明け頃の温度は?とか、明後日の午前10時は傘が必要か?とか、そういったことを自然の気まぐれを踏まえて予測することなので理屈から言って当てるのは難しいということになります。でも、冬の札幌だと、晴れのち曇りのち雪、ときどき強い風が吹く、とでも言っておけば、常に50%以上は正しいので切り抜け方はあります。
 
気象庁や気象台のデータに基づいたインターネットの天気予報サイトなどで顕著な現象のひとつは、天気予報が、後から生じた事実によって順番に修正されて、気がついて見れば「天気後報」になっていることです。予報と実際を並べて表示してくれると利用者としては差が確認できて便利なのですが、そういう余分なサービスは提供されません。
 
気象予報士のかたがお好きな天気予報関連用語で、ぼくにとっては不思議なものの代表格が「観測史上まれな」と「記録的な」です。不思議と言いましたが、落ち着きのないまだ未成熟な用語と言ったほうがいいかもしれません。
 
「観測史上まれな」は、なんとなくは、言葉の意味はわかります。「観測史上」なので、常識的には「気象庁や気象台やそれに類する官製組織が明治以降に成立して以来という範囲の中では」という意味だと思いますが、でも民間観察記録だと千年前や数百年前の洪水や津波などの異常気象の記録も古文書に残っているのでこういうのは観測というのか言わないのか。これもその事実の確認が取れていれば「観測史上」の出来事ですが、気象庁や気象予報士はそういう情報を「観測史上」には含めないみたいです。
 
気象庁管轄データにしても、100年ほど前からデータが揃っている地域と、直近数十年未満のデータしか揃っていない地域があるはずで、だから特定地域の予報をしているときに「観測史上稀な暴風雨」というだけでなく、過去100年の観測史上においてはとか、過去50年の観測史上とかを補足してもらえると過去何年くらいの時間軸でその話をしているのかがわかります。
 
もうひとつのぼくにとっての不思議、は「記録的な大雨が予想されています」という言い方における「記録的」という言葉の意味です。
 
インターネット上の辞書サービスで調べてみると、「記録的」とは
 
・従来の記録に並ぶ、また、それを上回るほど程度が甚だしいさま。「記録的な猛暑」
・特に書きとどめる価値があるほど珍しいさま。「記録的な降雪量」
・記録されて後世に伝えられる程であるさま
 
という意味で、念のために手元の広辞苑で「記録的」を引いてみると、
 
・記録すべきほどに程度が甚だしいさま。「―な大雪」「―な売行き」
 
となっています。複数の気象予報士の口吻にもっとも近いのは「従来の記録に並ぶ、また、それを上回るほど程度が甚だしいさま」という説明なので、そうなら、そういう表現で報じてほしいと思います。Record-breaking のほうがわかりやすい。しかし、従来の記録を超えるかもしれないが意外とそうでないかもしれないという自信のなさ、曖昧さを含ませるために「記録的な」という未成熟な言葉をわざと選んでいるのでしょうか。
 
と、勝手を言いましたが、気象庁のウェブサイトにある「雨雲の動き(高解像度降水ナウキャスト)」は、自分が今いるあたりやこれから出かけるあたりの雨雲や雪雲の動きを1時間前から1時間後まで細かいメッシュのグラフィックで教えてくれて、けっこう重宝しています。

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