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2019年12月11日 (水)

「築地明石町」

日帰りで「鏑木清方 築地明石町展」へ行って来ました。いい画は無理をしても実物の前に立つようにしています。そうしないと目が衰える。

この画が少し前に東京国立近代美術館(MOMAT)の所蔵品になったので、他の清方の作品と合わせて1ヶ月半の特別展です。会場の案内によると「築地明石町」の次回の一般展示は3年後だそうです。そうやって作品を保護します。今回を逃したら3年間待たなくてはいけない。

「築地明石町」は、赤の配置と、赤と水色と黒の組み合わせが印象的です。紋入りの黒い羽織からわずかに覗いた裏地の強い濃い赤、下駄の鼻緒の渋めの赤、そして、唇の控えめの赤の配置が観るものをくぎ付けにします(下にお借りしたMOMATのポスター写真だと印刷なので裏地の赤が弱い)。江戸小紋の着物のややくすんだ水色と木の柵の淡く霞むような水色が奥行きとぼんやりとした一体感を醸し出します。着物の下には、長襦袢がありません。

清方は、中年女性です。

清方の手になる「築地明石町」の中年女性は、白い透き通った肌に香りが漂い、振り向いた眼に、凛として確かなような少し迷ったような不思議な感じの翳りが宿っていて、大人の女性の色香がそこにあります。

清方の描く若い女性、たとえば、「築地明石町」の左隣に並んでいる「浜町河岸」の若い女性は退屈です。右隣の「新富町」の中年女性も美しいのですが、誘引力に欠けます。「築地明石町」の女性の魅力は際立っています。

今回、この特別展で以前に常設展で出会った鏑木清方の六曲一双の屏風絵「墨田河舟遊」に再び巡り会いました。

Momat

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