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2020年4月17日 (金)

あまり劣化しない本、あるいは気持ちいい具合に経年変化する本

最近は電子書籍が存在感を増してきているとは言っても、紙の新刊書もペーパーバックやソフトカバーを別にすると丁寧な作りのものも少なくありません。でも全集などを除き読み捨てでないような質の小説であっても箱入り本は少なくなりました。

現在再読しているのは、発行が昭五十二年(1977年)のある評論家のエッセイで中古本を3年ほど前に購入しました。文庫本よりも読みやすい。箱入りで、表紙が繊細なグレーの布クロス仕上げです。だから手に持ったときの感触がとてもよくて、本文の紙も経年変化しているのには違いないにしても、40年をどこかで上品に過ごしてきたのか、もともとの紙質がしっかりしていたのか、生成り風の味わいです。活字は旧字旧仮名遣い。

ぼくが自分で購入した洋風仕立ての本で本棚においてある中でいちばん古いのは昭和二十一年(1946年)発行の谷崎潤一郎著「盲目物語」です(古い和綴じの本もありますがそれはいただきもの)。

この本は初版が昭和七年二月、手元のは改訂版で発行は昭和二十一年(1946年)七月、74年前です。終戦直後で物資が相当に不足していた頃の出版です。日本国憲法の公布が昭和二十一年(1946年)十一月三日なのでその少し前の出版ということになります。8年ほど前に北海道大学のそばの古本屋で見つけました。

A4サイズの紙を少し小さくして横にしたような作りで和紙の箱入り本です。箱は傷んでいる。しかし、柔らかい表紙の本体はしっかりとしていて、経過年数を考えるととても状態が良い。本文の紙の色にもほとんどと言っていいほど経年変化が見られません。あるいはとても丁寧に経年変化している。昭和二十一年の改訂版でも著者が良質な紙の使用を強く望んだのかもしれません。旧字旧仮名遣いの大きな活字もうれしい。明朝体の大きな活字が並んだ行替えや読点の少ない文章で、それが和綴じ本ではないにせよそういう雰囲気をわずかに漂わせています。

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