リラ冷え
札幌では5月中旬から下旬にかけて肌寒い日があります。薄いコートがないと外を歩けないくらいの肌寒さです。室内でも重ね着をする。そういう寒さを「リラ冷え」と呼んでいます。
「第62回さっぽろライラックまつりは、大通会場は令和2年5月20日(水)~31日(日)の12日間、川下会場は令和2年5月30日(土)、31日(日)の2日間で開催を予定していたところですが、現在全国的に拡大している新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、来場者や関係者の皆様の健康・安全を第一優先に考え、大通、川下両会場ともに中止することを決定いたしました。」(主催者の発表)
今年のライラックまつりは中止です。ライラックは札幌市の市の木です(ついでに市の花はスズラン)。市の木なので、季節になると、公園に限らず近所のそのあたりの歩道や道路際で、あるいは家庭の庭先で、紫や濃淡の具合がいろいろなピンクの花を咲かせます。白いのも少しいる。
この記事を呼んでらっしゃるかたがわざと混乱するような書き方をここまでしてきたのですが、「リラ」と「ライラック」は同じものです。しかし「リラ冷え」とは言いますが「リラ祭り」とは言わない。「ライラックまつり」とは称しますが「ライラック冷え」という表現は使わない。何故かは知らない。習慣です。
リラはフランスでのこの木の呼び名です。この木の英語名がライラックです。フランスで「リラの咲くころ」と言うのはいちばん気候の良い時期のことだそうですが、緯度の高い、湿気のない札幌だとその気持ちが手に取るように実感できます。「リラ冷え」くらいの寒さが混じる方が外気は心地いい。
軽やかなソメイヨシノタイプの桜が終ると、重い感じの八重桜とそれなりに華やかな桜桃が続き、そのあとライラックが桜よりは長い間咲き続けます。
下に、リラ冷えを感じさせる早朝の街路樹のライラックと、ライラックと同じ時期かたいていはそれよりも前に咲き終わる家庭鑑賞用の白い羽衣ジャスミン(近所の花屋で買ったもの)を並べておきます。
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