七月の声を聞くと立ち葵
六月の末には開花までまだしばらく時間がかかりそうな風情だったのが、七月の声を聞くと一斉に咲き始めました。立ち葵です。不思議なくらい季節の推移と同期しています。立ち葵は日本中で見られる夏の花だとしても、ぼくはかってに七月上旬の札幌の花と決めています。それにしても去年と同じ場所から葉を伸ばし開花します。
七月上旬は、見上げるような高いところは夏至の花であるところの「ニセアカシア」の遅く咲く質(たち)の白い花で、人の背丈くらいの高さは歩道や道路際の植栽場の白や赤や淡いピンクや濃いピンクの立ち葵です。まれに黒いのもある。地面に近いところは紫のラベンダー。統一感はありませんが、にぎやかです。その賑やかさが初夏らしい。
こういう言い方は申し訳ないけれど、立ち葵は鬱陶しいくらいにたくさんの数の花を咲かせます。以前は遠慮というものを少しは身に着けてほしいとも思っていましたが、最近は心置きなくどうぞと、ぼく自身の気持ちが少しずつ変わってきました。立ち葵の旺盛を諦め気味に称賛する気持ちになってきたのかもしれません。夏はこれくらい盛んなほうが、短い夏の札幌らしい。
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