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2020年7月29日 (水)

蝿(ハエ)を相手に剣豪の気分を味わうには

札幌で暮らすと、蝿(ハエ)を相手に剣豪の気分を味わうことができます。

たしか、宮本武蔵を主人公にした古い映画に次のようなシーンがありました。季節は夏。街の飯屋で昼飯を食っているときに、すばしこく飛び回る蝿がうるさいので武蔵がそれを箸で音もなく摘まんで静かに処分するというものです。隙があれば彼を襲おうと見張っていた連中がそれを目撃してあわてて退散します。

確かに蝿はすばしこく飛び回るので人手に追えない。それで以前は蝿叩きや粘着テープ式の蝿取りが日常生活の必需品としてあったのでしょう。飛び回る蝿を箸の先で簡単に挟むというのは剣豪の証左です――ということのようです。

蝿を音もなく静かに捕まえて剣豪の気分を味わいたかったら、札幌で暮らすに限ります。

夏に窓を開けっぱなしにしてあると蝿がまれに台所に侵入してきてブンブンしていることがあります(といっても音は聞こえませんが)。夏の夜はアコーデオンカーテン式の網戸のいちばん下の隙間から羽蟻が潜り込むように侵入してくることもあります。

札幌の雀もそうですが、札幌の蝿や羽蟻は、東京生れで東京育ちに比べると、ヒトというのは必ずしも危険な存在ではないという地域性を反映した遺伝子のせいなのか、じつにおっとりしています。僕はこの夏、配偶者が蝿が侵入してきたと台所で騒いでいるので、ティシューペーパーやそのあたりにあったペーパータオルを手にして、二度、静かに蝿を逮捕しました。映画の中の武蔵になった気分です。

札幌の蝿は静かに接近して静かに手を伸ばせば静かに確保できます。ガラス戸などにぼんやりと留まっているのに静かにアプローチするのがコツです(だと思います)。捕獲された蝿のその後の運命についてはここでは触れません。



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