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2020年9月25日 (金)

大豆雑感

地元産の良質な大豆が簡単に手に入るので、味噌作りは我が家では特別なものではありません。寒い時期の年に一度の作業である赤味噌作りも、必要に応じて料理用に少量をときどき作る白味噌作りも日常の光景のひとつです。

大豆が中国で栽培され始めたのは紀元前30世紀だそうです。そんな記録があるらしい。しかし、固有の毒性から大豆は、2000年間は、食用の対象ではありませんでした。大豆が食材になるのは、誰かが大豆を発酵させて食べることを考えついた紀元前11世紀からです。紀元前11世紀は華北を統一した周王朝の時代ですが、紀元前30世紀は殷王朝が成立するはるか以前なので、だれがそんな食べにくいものをわざわざ栽培し始めたのかよくわからない。儀式にでも使っていたのでしょうか。

例えばゴボウのように強いアクをもった根菜類のアク抜き方法と調理方法を開発してなんとかそれをおいしく食べ始めるというのもそうですが、食べることに関しては、たとえば発酵といった高度なアク抜き・毒素抜き調理方法の「ブレイクスルー」が世界の複数地域で誕生しました。そのおかげで、21世紀の我が家でも北海道産の大豆を使った自家製味噌を作り続けることができるし、おいしい地元産の納豆を手軽に口にすることができるわけです。

大豆はそのままでは毒なので、東アジア(たとえば日本)の人たちは、未成熟の種子を枝豆として食べたり、成熟した種子を煮物にしたり、あるいはもっと時間をかけて加工したり発酵させたりして食べものとして長い間つき合ってきました。大豆を加工し発酵させると、豆腐、湯葉、厚揚げ、豆乳、味噌、醤油、納豆などが出来上がります。インドネシア発祥のテンペという固めた乾燥納豆みたいな発酵食品も人気があります。

大豆の「近代的な」使われ方が始まったのは1908年の英国で、大豆油は石鹸に、油粕は家畜の餌に利用され始めました。そういう大豆利用の西洋風パラダイムが世界に拡大したのは1942年以降で、それが主産地とビジネスの中心地を米国に替え、生産性の高い遺伝子組み換え品種が開発・投入されて、現在に至ります。

 


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