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2021年10月29日 (金)

おでんの季節、おでん種

寒くなってきました。「おでん」の季節です。すじ肉なども用意してあるプロのおでん屋は年中無休ですが、家庭用のおでん種が揃うのは秋が少し深まってからです。

大根や昆布、こんにゃくや卵はいつでも手に入るとしても、おいしい大根の入っていない「おでん」が「おでん」ではないように、結び昆布のない「おでん」も「おでん」ではありません。しかし、「おでん」を「おでん」たらしめるのは、がんも、さつま揚げのような挙げ蒲鉾、魚の練り物です。

揚げ物や練り物は素材の魚によって風味と食感が大きく左右されます。おでんのときに軽く揚げ物の油抜きをするは当然の作業だとしても、揚げ物は使っている油によって味わいが、美味いから不味いまで大きく変化します。添加物や化学調味料が使われていると食欲は明らかに減退する。

こういう言い方をすると申し訳ないけれど、コンビニのおでんは、ぼくには、化学調味料の匂いが強すぎて近づく気にならない。通りを歩いているときにちょうど自動ドアが開いてコンビニからおでんの匂いが漂い出てくることがあります。食欲がそそられるタイプの匂いではありません。

魚関連のおでん種は、やはり蒲鉾の美味しい産地とお店から取り寄せたほうが――安くないクール便配送料がかかっても――結局は満足度が高いようです。別の選択肢――という曖昧な書き方にします――も何度か試しましたが、期待に添わなかったのでそれぞれ一度ずつ試しただけで終わりました。

関西、あるいは広域関西文化圏では「おでん」(つまり、汁で煮込んだ煮込み田楽)のことを「かんとだき」(漢字表記は「関東煮」ないし「関東炊き」)と呼んでいます。関東から関西に流入した食べ物は他にもありそうですが、「おでん」だけがなぜか「『関東』煮」です。

ところで、台湾の街の屋台街には台湾料理に混じって関東煮の屋台もあります。「台湾 関東煮」で画像検索すると「関東煮」の写真がぞろぞろ出てきます。「日式」と表記してあるのもある。関西文化圏出身の日本の人たちが日本統治時代の台湾(1895年から1945年)に、日本風に温泉を楽しむ習慣などと一緒に、「関東煮」を広めたそうです。それが根付いた。

ともあれ、「おでん」の季節です。月に2回以上は一杯やりながら「おでん」の晩ごはんを楽しみたいものです。毎週でもかまわない。


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コメント

食べ物の変化で季節を感じることがありますね。
特に秋から冬にかけては鍋やおでんなどの季節の食べ物が移り変わりを感じさせてくれるような気がします。
関西と関東では出汁の味や具材なんかも違っていて、呼び方が同じでも全く違う食べ物に感じることもありますね。

投稿: ゆうや | 2021年11月 1日 (月) 14時00分

コメントありがとうございました。

「関西と関東では出汁の味や具材なんかも違っていて、呼び方が同じでも全く違う食べ物に感じることもありますね。」

おっしゃる通りだと思います。ぼくはどちらも好きです。

投稿: 高いお米、安いご飯 | 2021年11月 6日 (土) 07時08分

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