すすき(芒)の
「すすき」の説明を辞書から引用してみます。
「イネ科の多年草。山野に自生し、土手・荒地などにしばしば大群落をつくる。秋、白い花穂を出す。風に揺れる姿に趣があり、秋の七草に数えられる。高さは二メートルに達するのもある。穂を『尾花(おばな)』と称し、転じて、この植物の別名ともなった」。
「すすき」は漢字では「芒」と「薄」があり、茫洋とした感じは「薄」のほうが相応しいとしても「芒」でないと気分が出ない場合もあります。「芒」の音読みは「ボウ」で「稲の『のぎ』」も「芒」です。下の写真が「稲ののぎ」、針のような長い突起のことです。「すすき」の穂のそういう状態に着目すると「芒」です。だから白い花穂の若くて元気な時は「芒」が、風に柔らかく揺れるような按配に成熟してくると「薄」がよく似合う。
札幌の歓楽街あるいは飲み屋街の「すすきの」はもともと「すすきの生い茂る野原」で緑の市営路面電車がその中を走っており、したがって立派な停留所もあります。その「遊興地域」は、漢字表現では「薄野」か「芒野」かどちらか覚えていないとしても、ひらがなの「すすきの」かあるいはカタカナの「ススキノ」でないとあの軽やかで華やいだ雰囲気が出ません。
速足ウォーキングの途中で「すすき」に出会いました(下の写真)。そういう出会いに備えてときどきはスマートフォンを肩にかけて歩きます。住宅地の隣の原っぱに自生しており――つまり小さな「すすきの」です――「尾花」が夕方の弱い風にかすかに揺れていました。
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