食べもの

2017年4月21日 (金)

夕方五時の暖簾

掛けたばかりの暖簾のようです。今日は、この暖簾をくぐったお客はまだいないと思う。もっとも最近は金曜日だと五時前から気楽に飲み始める人たちもいるらしいので、中ではすでに静かに一杯やっている人がいる可能性はあります。しかし、そういう雰囲気は表に漂いだしてはいません。
 
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上の暖簾は一杯飲み屋で、写真には写っていない左側には店の名前がシンプルに書かれた提灯が吊るされています。下の暖簾は寿司屋(「すし割烹」と染めてある)。どちらの暖簾もふらっとひとりで入ってみたい欲求をかき立てます。使い込んだ暖簾は美しい。
 
一杯飲み屋の方だと、以前なら、ひとりで入って軽い肴と二合くらいの日本酒で一時間くらいを過ごしたかもしれませんが、最近は、自宅で好きな銘柄を少しだけ冷で、そのあと別の好みの銘柄を好みの熱さの燗で適量楽しむ方が合っています。

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2017年3月30日 (木)

街へのメッセージ

比較的近所にカフェがあります。ぼくの中ではカフェという日本語は自分が使う語彙としてはいまだに定着していなくて、喫茶店という方が違和感がありません。コーヒーやワインやビールなどの飲み物と軽食とおしゃべり空間(ないしは読書空間)を提供するお店のことです。写真は、そのカフェの最近の昼食メニューです。「6種のお豆のアーリオオーリオ」パスタや「お豆ごはん」カレーのお豆は、北海道産に違いない。(豆の関連記事は「いんげん豆と大豆」。)
 
20170329
 
ぼくは、このお店の前を通り過ぎるだけで、中に入ったことはありません。ガラスと木の壁を通して、親し気な仲間が集まるお店という雰囲気が漂い出てくるので、一見には敷居が高い。しかし、それだけだと商売にならないので、実際はいろいろなお客が利用しているとは思いますが、ドアを開けたことはありません。
 
中には入りませんが、通りに向けて配置されている小さな黒板に書かれた「街へのメッセージ」が定期的に更新されるのを見るのが好きです。日曜の早朝など、このお店の開店前の時刻に前を通りかかることがあると、その「街へのメッセージ」をときどきは撮影することにしています。
 
この半年くらいの黒板のうち気まぐれに撮ったのをいくつか並べてみます。なかなか素敵な季節ごとのメッセージになりました。
 
20160906   夏の終わり
 
20161021   秋
 
20170203   冬
 
20170329_2   春の初め

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2017年2月27日 (月)

2014年夏の梅干しと2013年夏の梅干し

現在、毎日食べているのが2014年夏の梅干しで種類は龍神梅。比較的小ぶりな梅です。眠らせてあった時間でいうと2年もの(正確には2年半もの)になりますが、これくらいの時間がたつと、塩味に丸みが出てくるようです。
 
梅干し用の梅の種類は、2012年までは南高梅、2013年は南高梅と龍神梅の両方、2014年以降は龍神梅だけにしました。
 
2013年夏に干しあがった南高梅のうち、大粒の完熟梅を使ったのはまだ甕(かめ)に保存してあり、現時点で3年半ものということになりますが、もう少し寝かせておこうと思います。
 
20140802 梅の天日干し(龍神梅、2014年夏)
 
2013 梅の天日干し(南高梅、2013年夏)
 
2013_2 梅の天日干し(完熟南高梅、2013年夏)

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2017年2月24日 (金)

油の力で食べる、あるいは、食べさせる

油(植物油)は、舌を刺激し食欲を増進させる力を持っています。その効果的な応用例のひとつが「マヨネーズ」です。
 
マヨネーズを自分で作ってみるとよくわかるのですが、75%から80%は油(植物油)です。大量の植物油に卵(卵黄)と酢と塩を加えてよくかき混ぜると、マヨネーズができあがります。香辛料を使うかどうかはお好み次第です。だから、適当な料理や加工食品にマヨネーズをかけると、何でも一応は喉を通るようです。マヨネーズ味を売りにしたおにぎりなども人気です。
 
イギリスで定番のフィシュアンドチップスは、フライドフィッシュ(材料はタラのような北の白身魚)とフライドポテト(材料はジャガイモ)が一つのお皿に盛られたもの、つまり簡単な揚げ物で、これも油の力で食欲を増進させるタイプの食べものです。
 
そういう意味では、アジのフライは日本版のフィッシュアンドチップスかもしれません。ただしこちらは、揚げたジャガイモの代わりに生の刻みキャベツやちぎったレタスなので、油そして油というのではありません。アジには「たたき」という方法もありますが、アジは足が速いし、生ではそれほど魅力的な魚ではないので、開いて作るフライが定番になったのでしょう。
 
と考えてくると、フライドポテトにマヨネーズをつけて食べるとどうなるか。食欲が加速度的に刺激されることになります。ビールのコマーシャルに出てきそうな光景です。健康的な食べものとは思えませんが、それはまた別の話です。

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2017年2月23日 (木)

焼きたてのパンの景色

自家製の天然酵母でパンを焼くようになってからとくに、焼きたてのパンの景色の違いを以前よりももっと楽しめるようになりました。
 
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2017年2月 6日 (月)

酒粕の季節

日本酒は収穫されたばかりの米(コメ)を使って作り、基本が新酒(ヌーボー)です。だから、酒の副産物であるところの酒粕(さけかす)が一般消費者へ販売される時期は、たいていは、毎年11月から3月のどこかです。
 
買いやすいのは11月から1月。例外もありますが、入手可能な期間が限定されています。一般家庭では、味噌は自分で作れても、日本酒は作れない。したがって酒粕は買うしかありません。
 
酒粕の利用方法(以前は業界用語だったのがスマートフォンの登場で急に一般用語になった言葉を借りると「アプリ」)は、大きく分けて二つです。
 
ひとつは甘酒。酒粕で作る簡易版の甘酒です。
 
もう一つは食材の粕漬け。白身魚の切り身や、鶏のモモ肉などを漬け込んでおきます。味付けと数日間の短期保存機能を兼ねています。頃合いを見て、たとえば、焼いて食べると実に旨い。塩焼きや煮つけでは出ない深い香りが楽しめます。

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2017年1月31日 (火)

Out of Control状態が継続していることを、意識して確認

福島第1原発が決してUnder Control状態でないことを改めて示す発表がありました。その発表の性格は「大本営」ですが、いくつかのマスメディアの報道内容を拝見すると、同じ「大本営発表」をよく実態が分からないということも含めてUnder Control状態に近いというニュアンスの記事にするのを好む媒体と、Out of Control状態の継続という姿勢が明瞭な媒体(マスメディアとしては珍しことですが)に分かれています。
 
以下、そのうちのひとつから関連部分を引用(『・・・』部分)します。
 
『原子炉真下に堆積物、溶融燃料か 福島2号機』
 
 『東京電力は30日、福島第1原子力発電所2号機でカメラ調査を実施し、原子炉直下の金網状の足場に褐色や黒っぽい堆積物を確認した。事故で起きた炉心溶融によって溶け落ちた核燃料(デブリ)の可能性があるという。事故からまもなく6年となるが、デブリの実態は不明だった。東電は2月にもロボットを投入して放射線量や温度なども調べ、最終的に判断する。』
 
 『1979年の米スリーマイル島の原発事故でも炉心溶融が起きたが、デブリは原子炉の圧力容器の底にとどまった。今回の堆積物がデブリなら、底を突き破っていることになる。廃炉で最大の関門とされる取り出しは非常に困難な作業となる。』
 
『スリーマイル島事故では遠隔操作でデブリを取り出すことができた。一方、86年の旧ソ連のチェルノブイリ原発事故では外部に大量の放射性物質が放出され、溶け落ちたデブリは原子炉建屋の底で固まった。デブリは建屋内に残ったままだ。』(2017/1/30 日本経済新聞)
 
大本営発表ではないところのリアルタイム映像を含む観察データは、以前から、福島第1原発の原子炉がメルトダウン、メルトスルー(あるいはメルトアウト)していることを示していて、したがって福島では今でもOut of Control状態が継続しています。そういうことを気にする人の数は減ってきたようにも見えますが、実際は減ってきているということはなくて、以前よりも、より静かに対応行動をとっているだけかもしれません。
 
そういうことは、たとえば、消費者がどういう産地の農産物や水産物を選んでいるか、その姿勢を実際にその購入現場で観察すれば、よくわかることです。それは居住行動にも現れているようです。Out of Control状態が継続していることを認識し、その長期対策を静かにとっている人たちもいるということになります。

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◇補足

以下は、『東電は2月にもロボットを投入して放射線量や温度なども調べ、最終的に判断する』に関するあるメディアの2月2日の記事です。このエントリーの補足情報として、2017年2月3日に追加しました。

『格納容器、最大530シーベルトの線量推定 福島2号機』

『東京電力は2日、メルトダウン(炉心溶融)した福島第一原発2号機の原子炉格納容器内の放射線量が、推定で最大毎時530シーベルトに達すると明らかにした。運転中の圧力容器内部に匹敵する線量で、人が近くにとどまれば1分足らずで死に至る。また、圧力容器直下の作業用の足場には1メートル四方の穴が開いていることも判明した。溶けた核燃料(デブリ)が落下し、足場を溶かした可能性もあるという。』(朝日新聞デジタル 2017年2月2日21時09分)

下の写真は、東京電力がメディアに提供したものをインターネットから借用。

20170202_12

◇補足2

『2号機格納容器推定650シーベルト…過去最高』

『東京電力は9日、福島第一原子力発電所2号機の原子炉格納容器内で、毎時650シーベルト(速報値)の高い放射線量が推定される場所が見つかったと発表した。

カメラの映像のノイズから分析した。1月末の映像から推定した530シーベルトを上回り、過去最高の線量を更新した。東電は今後の調査方法を慎重に検討する。

毎時650シーベルトは、人間が30秒ほどの被曝(ひばく)で死亡する恐れがある線量で、炉心溶融(メルトダウン)で原子炉圧力容器から落下した核燃料が関係していると考えられる。推定値には上下30%程度の誤差があるという。

この日は溶融燃料の調査に向けた準備として、掃除用のロボットを格納容器内に投入した。しかし、累積で1000シーベルトの放射線被曝に耐えられる設計のカメラの映像が暗くなってきたことなどから、約2時間で作業を中止した。』(読売新聞 2017年2月9日)

◇補足3

『<福島2号機>想定以上の破損』

『東京電力福島第1原発2号機で、自走式の「サソリ型ロボット」を使った格納容器内部の調査は目標の原子炉直下まで到達できないまま、16日に終了した。2号機は水素爆発した1、3号機より損傷が比較的少ないと見られていたが、格納容器内部にある格子状の足場に穴が見つかるなど破損状況は想定以上に激しく、廃炉作業の難しさを改めて示した。

・・・・・・今回の調査は「基礎データ」になるはずだったが2号機内部の全体像は不明のままで、調査の出直しを求められることは確実になった。』(毎日新聞 2017年2月16日)

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2017年1月16日 (月)

エゾ鹿の肩ロース肉でシチュー

北海道ならではの贅沢かもしれません。「肩ロースで柔らかいからローストにしたらおいしいと思いますよ」と恰幅のいい肉屋の親父さんにローストを勧められたのですが、肉の野性の風味や相対的な硬さなどを考えてメニューはシチューを選びました。エゾ鹿肉です。
 
じっくりと肉を煮込むタイプの料理であるところのビーフシチューは、たとえば「すね肉」のような硬い部位の大きなかたまりを使うというのが相場ですが、それと同じことをエゾ鹿肉の肩ロースでやってみました。下の写真のように「リーン」(脂の少ない)な、赤みの肉で、値段は牛肉と比べるととても穏当です。我が家では牛肉も赤身で脂肪分の少ない「リーン」なものが好みですが、鹿肉の脂質量(脂肪分)は牛肉の10分の1です。森林を走りまわっているので、メタボな霜降りにはなりようがない。
 
鹿肉料理は、いわゆるジビエ(狩猟によって食材として捕獲された野生の鳥獣のこと)料理です。北海道では野生の鹿が増えすぎて、畑の農産物や森林植生(たとえば、木の芽や樹の皮)を食い散らかすのでそれを防止するために狩猟しています。どこでもいいのですが、たとえば、知床方面などを旅行してみると、エゾ鹿による森林植生の荒れがよくわかります。
 
クジラと同じです。クジラは今では増えすぎて、大食漢の彼らはイワシなどの海の小魚の相当部分を食べています。世界の海を泳いでいるクジラが胃袋に入れる魚の量と、世界中のヒトが1年あたりに食べる魚の量が同じくらい(クジラ類の魚消費量は人類の魚消費量0.5倍から3倍の間)という推計もあります。
 
北海道産の調理用トマトで作った自家製トマトソースが活躍しました。関連記事は「調理用トマト「なつのしゅん」と、2016年版のトマトソース」。
 
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2017年1月12日 (木)

黒豆の煮汁で作った黒いパン

お正月料理のひとつが黒豆の煮物です。皺ひとつなくつやつやに出来上がった黒豆は当然毎日おいしくいただくとしても、煮汁が余ってしまう。捨てるのはもったいない。黒豆をご自宅で作る方はいろいろと煮汁の活用方法を開発されているみたいですが、我が家ではホームベーカリーで焼いた「黒豆煮汁パン」です。去年が最初で今年は二年目。ライ麦パンではありません。
 
小麦粉は北海道産の「春よ恋」。水分の替わりにこの煮汁を使うだけであとは何も要りません。煮汁の分量はやや多め。黒豆の煮汁には黒砂糖と醤油が含まれているので、それがパンの風味になります。菓子パンです。
 
どんな菓子パンになるかというと、不思議なことに、チョコレート味の美味しいパンになります。蒸しパンの食感もあって、想定以上にうまい。おやつ向きです。
 
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                 ライ麦パンではありません

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2017年1月 6日 (金)

素朴で頑丈なトースター

この頑丈なトースターを20年間使っています。職人手作りのイギリス製。製品紹介にはポップアップトースターと書いてあるのもあるけれど、ポップアップとは手前の黒くて丸いつまみを上下に動かして、つまり手動で、焼く前のパンを中に入れる、焼きあがったパンを持ち上げるという意味で、時間が来ると自動的にポンと上にはじけるタイプではありません。それも、正確には、まっすぐ下にではなく斜め下に落とす、まっすぐ上にではなく斜め上に持ち上げる方式なので、パンの上の端が取り出し口に引っかかってイライラすることも多い。
 
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作りが頑強だし、ゼンマイ式のタイマー以外は自動で動く部品がないので長持ちします。タイマーがすぐに壊れるという話も聞きますが、我が家の製品の場合は「あたり」が良かったのか、それとも使用頻度がそれほど高くなかったためか、タイマーも20年間故障なく動いています。タイマーといっても、時間が来たら知らせてくれるわけではありません。時間が来ても気づかなくて熱くないトーストになってしまっても、それはユーザー責任。
 
このトースターに適しているのは、四角いタイプの食パン(いわゆる角食)だけです。山型パン(日本ではイギリスパンとも呼ばれている)だと上に膨らんだ部分がこのトースターからはみ出してしまい、その部分が焼けません(つまりトースターとしての意味がない)。だからホームベーカリーでパンを焼き、焼き立てをその時に食べきれず残りを翌朝にトーストして味わいたいのなら、四角い食パンタイプがお勧めです。
 
このイギリス製のトースターと山型パン(イギリスパン)の相性が、同じイギリスでありながらなぜ悪いのか不思議だったのですが、正確にはトースターはメイド・イン・イングランド、山型パン (plain loaf) は、イングランドではなく、スコットランドとアイルランドの伝統スタイルらしいということが分かってみれば、相性の悪さもさもありなん。
 
最初に書いたことも含めて使い勝手の悪いところもあるトースターなのですが、なぜ使っているかというと、パンの焼き具合がいいのと、それから我が家の場合はまだ壊れないからです。しかし値段を考えると、いい家庭用商品かどうかはわかりません。
 
ゼンマイ式のタイマーといえば、次の写真もゼンマイ式の素朴なキッチンタイマーです。イタリア製。時間が来るとジャラジャラジャラと鳴ります。その音に風情がある。しかし、このジャラジャラ・タイマーの寿命は7~8年。ゼンマイ部分がきちんと7~8年で具合が悪くなります。この写真のもので3代目です。
 
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