経営とマーケティング

2017年9月14日 (木)

奈良漬と酒粕

ずっと以前は、奈良という土地と日本酒という飲み物が頭の中でうまく連携しなかったのですが、考えてみると、奈良は「奈良漬」の発祥地で、奈良漬の原材料は「瓜と酒粕」です。そして、酒粕は日本酒を醸造していないと手に入らない。しかし、奈良が日本酒の発祥の地であっても、地元でそれなりの量のおいしい日本酒を作り続けていないと、それなりの量の酒粕が手に入らないので、それなりの量のおいしい奈良漬は生産できません。
 
というわけで、ある時期に、近所や近隣の奈良漬業者に酒粕を供給しているに違いないと思われる奈良の地酒を呑んでみたところ、ホテルの食事処の日本酒リストには載っていない、少量生産の地元の銘柄がとても旨いという、ある意味、よくある結論に落ち着きました。しかし、こういう量から味への寄り道散歩のような結論では、奈良の奈良漬けが地酒の酒粕だけで作られているのかどうかはわかりません。奈良で作られている奈良漬は、実際にはどこの酒粕を使っているのでしょう?
 
下の写真は、「見ていて飽きない奈良漬けの内容表示ラベル」という記事で使ったものです。このラベルが貼ってあった丁寧なつくりの奈良漬けは2014年秋に奈良市内のそのお店で購入しました。
 
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原材料は「しろうり、清酒粕」、添加物は「一切使用せず」とわかりやすい。ところが原材料原産地名が「徳島県」となっていて、「しろうり」の産地は徳島県に違いないとは思うものの、ここにはもう一つの原材料である「清酒粕」の産地が記載されていません。そんなもの、奈良に決まっているでしょうに、ということかもしれませんが。それならそれで納得です。
 
しかし、それではやはり埒が明かないので、別の丁寧なつくりの奈良漬屋さんのウェブサイトを拝見すると、そこには、「瓜は徳島県産の白うり『あわみどり瓜』」を、「酒粕は奈良や灘など全国有名酒蔵から仕入れた酒粕をブレンド、熟成させて」使っていると書いてあります。それから「また当店の奈良漬は、食品添加物は不使用でございます。」
 
ということで、昔はいざ知らず、今は、「奈良や奈良以外の信頼できる酒蔵から仕入れた酒粕」をお店の好みにブレンドし熟成させて使っているということなのでしょう。奈良漬屋さんに電話をして酒粕の仕入れ先を問い合わせてもいいのですが、そこまでの大ごとではないし、先方にとっても迷惑な話なので、やめておきます。「企業秘密」とおっしゃるかもしれません。

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2017年9月13日 (水)

紙フィルターの「つまみ」はブレイクスルー?

あるメーカーのペーパードリップ用のコーヒーフィルターの話です。
 
最近新しいのを買ったら、紙に小さな「つまみ」がついていました。以前はそういうのはなかったと思います。ちょっとした工夫、ちょっとした改良ですが、その付加価値は使った瞬間に納得できました。ペタッとくっついた状態の紙フィルターが「つまみ」のおかげで簡単に円錐形に広がります。
 
紙フィルターが考案されたのは20世紀の初め頃だそうですが、つまみなしで100年間やってきた。誰が考えたのか、どうして今まで思いつかなかったのか。
 
しかし、それがないととても不便かというと、必ずしもそうではありません。「つまみなし」に長年慣れているからです。すぐに古いタイプに復帰できます。だから、そういう「付加価値」をつけていない競合商品も多い。特殊な機能や単機能の台所用品が大好きな不器用な米国人なら、こういうのを使い始めると復帰は難しいかもしれませんが。
 
この機能をブレークスルーと呼べるかどうかはよくわからない。でも、ぼくにとっては便利な機能なので、このタイプを使い続けると思います。
 
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2017年9月12日 (火)

「酒粕 あり〼」

久しぶりに「あり〼」に出会いました。3週間ほど前のことです。お店が開いていたら、そこでそこの「酒粕」をいくつか買って帰ったところです。残念でした。
 
下の写真のような上手な手に購買意欲をそそられるのは当然としても、「金釘流(かなくぎりゅう)」の「■■ あり〼」にも風情があります。
 
「■■あり〼」の「■■」には商品の名前が入ります。日常で食べるものが多かったように記憶していますが、今でもそうかもしれません。
 
蛇足ですが、「金釘(かなくぎ)流」とは、多くの(ただし、全員ではない)プロ野球の選手が、「サイン以外」の字を書くときによく使う書体のことです。
 
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関連記事は「酒粕で作るパン種」。

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2017年9月11日 (月)

「ニセコ」の民族移動

夏季は札幌で生活をし、雪のある間は「ニセコ」で暮らしているスキー関係のインストラクター資格を持つ女性とお話しする機会がありました。「夏冬棲み分け生活」を続けて既に15年だそうです。ぼくはウィンタースポーツには関心がなく、ニセコの状況にも新聞記事以上の知識はないのですが、彼女の話には興味深いものがありました。
 
片言英語のおばちゃんの経営する一膳メシ屋というか定食屋風のお店みたいなところにオーストラリアやニュージーランドからのスキー観光客が、昼ごはんや晩ごはんを食べにくる光景がテレビで報道されていたのは確か数年前くらいだったと記憶しています。だからニセコとはそういう観光地だという刷り込みがぼくの中になんとなく出来ていました。
 
ちなみに「ニセコ」というのは、尻別川(しりべつがわ)の流域に展開している、「倶知安(くっちゃん)町」と「ニセコ町」と「蘭越(らんこし)町」という3つの町が一帯となった地域をさしています。
 
オーストラリアとニュージーランドと書くのは面倒なので、ここではANZ(Australia and New Zealandの略)としますが、今やニセコにはANZからの観光客は、不動産所有者タイプの長期滞在剤型観光客も、そうではないタイプの短期滞在型も含めて非常に少ないらしい。いつの間にか消えてしまった。
 
シリコンバレーでは、勢いのあるベンチャービジネスを米国以外の出身のエンジニアが立ち上げると、彼(あるいは彼女)と同じ国の、ないしは同じような民族的な背景を持つエンジニアがその企業に参集し、やがてその周辺になんとなくエスニックなミニIT産業集積が形成されます。これをエンジニアのミニ民族移動と呼べば、そういう現象が定期的に観察できるのがシリコンバレーです。
 
パウダースノーのスキーリゾート地であるニセコでも、似たような民族移動が結構ドラスティックに進行中のようです。ANZがやってきて、そして、出ていった。あらたに入ってきたのは、東アジア・東南アジア・中華系というキーワードに関連するお金持ちの人たちと資本です。そういう富裕層や資本が入ってくると、それまでにも増して不動産価格が値上がりする。不動産が値上がりすれば、消費物価も値上りする。ホテル代は急騰するし、昼ごはんや晩ごはんの値段、人気の食材の値段もそれにつれて階段状に上昇する。夏冬棲み分け生活の女性も、最近のニセコでは気軽に外食ができなくなったと、こぼしていました。
 
下の円グラフは「ニセコ町」の平成28年(去年)の「外国人観光客入込状況の内訳」と題する統計資料の一部です。4番目のオーストラリアを途中にはさんで、中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、インドとアジアの国が続きます。この傾向にさらに拍車がかかっているとするなら、「ニセコ」のホテルやレストランやスキー場や通りですれ違うのは、今年はほとんどがアジア系の顔立ちの観光客ということになります(もともとANZは人口が少ないという事情もありますが、それにしても)。そういうことなら、昼や夜の札幌市街と同じです。札幌の繁華街でも、ぼくは今どの国にいるのだろうといぶかるような、外国語に取り囲まれる瞬間があります。
 
H28
 
ANZからのスキー客が気楽に滞在するにはニセコはお金がかかりすぎる土地になってしまったのでしょう。ざっくりと言って、中華系というか華僑系の富裕層の裕福度は、ANZの富裕層のそれよりも、ひと回りは大きい。ぼくたちに比較的わかりやすい感覚で例えると、遊び資金が1億円の人たちと10億円の人たちの違いです。ニセコでは、ゆるやかな雪崩れのように、1億円から10億円への民族移動がとりあえずは完了に近づいているようです。地元住民の生活に経済的な追加負担がなければいいのですが、しかし、彼女の話を聞くとそれもなかなかにむつかしい。

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2017年9月 7日 (木)

食べものや体における「無用者の系譜」

唐木順三の著書に「無用者の系譜」というのがあります。出版社の短い紹介文をお借りするとその内容は、「業平、一遍、秋成等から荷風に至る無用者に独自の視点を当て日本文化の底辺を探る」「業平、一遍、芭蕉、荷風ら、『文人』を追って、日本文化の底辺をさぐる」というものです。
 
ヒトや食べものにも無用者の系譜があります。無用者、役立たずと思われてきたものが、実際には、われわれの「科学的な」知性・知見の外側でとても重要な役割をはるかに以前から演じてきたらしいということです。
 
三大栄養素とは「脂質」と「タンパク質」と「炭水化物」で、以前はそれ以外は関心の対象外でした。それに、「ビタミン」と「ミネラル」が加わって五大栄養素となり、その後、無用者の系譜に属していた「オリゴ糖類(おなかの環境を整える)」「食物繊維類」「ペプチド類(血圧の上昇を抑える)」「ファイトケミカルと総称されるポリフェノール類やカロテノイド類(抗酸化作用で炎症を予防する)」が、表舞台に登場してきました。
 
腸内フローラというきれいな名前がつけられた腸内微生物叢や腸内細菌叢。これも無用者の系譜の一員でした。これに(アンチバイオティクスに対抗して)「プロパイバイオティクス」(たとえば乳酸菌やビフィズス菌など、「善玉菌」とも呼ばれている)という名前がつけられ、「オリゴ糖」などが「善玉菌」の食べものという意味で「プレバイオティクス」と称されるようになり、市民権を獲得しました。(ちなみに、生体内の微生物の総体(微生物叢)は英語でマイクロバイオーム(microbiome)。)
 
DNAの総体をゲノム(genome)といいます。ぼくたちにとってはおなじみの用語です。ゲノムの全部が遺伝子であるわけではなくて、ゲノムの中で「遺伝情報を持ったDNA」(つまり遺伝子)は、量としては数%~10%くらい、残り(残りという言い方は、残りに属するDNAにとっては失礼な話ではありますが)であるところの90%は遺伝情報とは直接の関係のない、存在理由がいまだによくわからないところのあるDNAです(だから、ジャンクDNAなどと呼ぶ礼を失した研究者もいます。)つまり、いまのところ、無用者の系譜に連なっているようです。
 
「体という自然」や「生命」には実質的な無駄やジャンクが存在しないとすると、ぼくたちのまわりに無用者の系譜がそれなりに存在するというのは、ヒトの身体や食べもの関して要はその存在理由や働きがいまだによくわかっていないものがいっぱいあるということです。
 
ぼくが遺伝子組み換え作物や遺伝子組み換え食品を避けるのは、それがたいていはRound-upという除草剤や殺虫剤やRound-up Readyと呼ばれているRound-upに抵抗性を持ったトウモロコシや大豆に関連しているからです。
 
そういう薬剤やそういう薬剤に抵抗性を持った穀物や豆は、たとえば腸内微生物叢や腸内細菌叢を殺してしまう。控えめに言っても、長期的にどういう悪影響を生体内の微生物叢に及ぼすのかほとんどわかっていない。換言すれば、「無用者の系譜」との関連がまったくわからないし、生産者側も認可する側もそれを公表しない。知らぬ間にひそかに「ジャンクDNA」の構成にダメージを与え続けているかもしれません。「君子危うきに近寄らず」です。

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2017年9月 4日 (月)

関係ではなく、関係性?原因や理由ではなく、要因?

最近、「関係」ではなく「関係性」という言葉がマンエンしているようです。理由や原因ではなく「要因」という言葉が気軽に飛び回っている現象と似ています。たとえばニュース番組におけるサッカーや野球の報道で「関係性」や「要因」という言葉が実に気楽に使われています。ぼくには違和感です。
 
サッカーのような選手間の連携が常に必要なスポーツでは、選手間のその場の瞬間的な関係やプレー間のリアルタイムな関係(や関係の変化)が重要なことはわかりますが、それを「関係」ではなく「関係性」と呼ぶ理由がぼくにはわからない。
 
「それを『関係性』と呼ぶ『理由』がわからない」を、かりに「それを『関係性』と呼ぶ『要因』がわからない」と言い換えると、とても今風な感じになります。
 
具体例を出すと、ある時点の二つのプレーの「関係」、ないしはパスを出しそれを受け取った二人のプレーヤーの「関係」という言い方ではなく、その二つのプレーの「関係性」、ないしはパスを出しそれを受け取った二人のプレーヤーの「関係性」という表現を、アナウンサーやレポーターはするのですが、わざわざ「関係性」としたその意図は何だろうと考えてしまいます。もっとも、そういう意識はもともと念頭になくてなくて、言葉の響きにつられてなんとなく使っているだけかもしれませんが。「関係」よりも「関係性」のほうが格好良く響く。
 
ぼくの記憶では、「関係性」という変な日本語が一般化したのは、マーケティング分野で Relationship Marketing という考え方が登場して以降だと思います。Relationship Marketingは「リレーションシップ・マーケティング」、ないし「関係性マーケティング」と訳されました。Relationが関係なので、Relationshipは関係性ということにしたのでしょう。
 
Relationshipは一般的な言葉なので、それ以前は、日本語訳としては、「(人と人の)関係、結びつき、(物事と物事の)関連、関係」などが当てられていたと記憶しています。スッキリとしている。
 
蛇足ですが、リレーションシップという用語はIT業界ではよく使われていました(細かくはリレーショナル・データベース管理システムという分野において)。しかし、それは専門家やその周辺の人たち用の術後ではあっても、それ以外のものではなかったはずです。速度優先のIT業界は、3文字や4文字の簡略英語が日常語の業界なので、IT用語としてのリレーションやリレーションシップも通常はカタカナ表記以外の日本語には訳されません。最近だと、IOTやAIスピーカーという例があります。面倒なので、そのまま使う。
 
リレーションシップ・マーケティング(関係性マーケティング)とは、教科書風な説明をすると、商品やサービスの提供者が、顧客との良好な「関係」を長期的、継続的に維持し深めていくことで、顧客の当該商品や当該サービスに対する強いロイヤリティを創り出していくマーケティング手法のことです。
 
その文脈では、「関係性」とは「顧客との一定の関係のあり方」、もっと言えば「顧客との、長期的に望ましい関係のあり方」というです。だからそれを追い求めるマーケティングが、リレーションシップ・マーケティング(関係性マーケティング)だということになります。
 
そういう意味でやや特殊な使われ方をされた「関係性」という用語が、マーケティングの世界をはみ出して独り歩きし始めたのはそれからけっこう時間がたってからだと思います。しかし、なぜ独り歩きし始めたのか。その理由はぼくにはよくわかりません。現象としては、今はスポーツ報道の世界にまで浸透してきました。
 
上述のような使われ方の「関係性」や「要因」に違和感を覚えるのは、しかし、ぼくだけかもしれません。はやく空気に慣れることですかね。

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2017年8月28日 (月)

「北海道の冬にはエアコン」というコマーシャルと、灯油

衣料品店のウィンドウや店先には秋物衣料がディスプレイされていますが、テレビコマーシャルではエアコンの宣伝です。「北海道の冬には○○のエアコン」というのがその訴求メッセージで、暖房用としてのエアコンの宣伝です。
 
寒いと(たとえばマイナス10℃以下)、「寒すぎて働けません」と自分で勝手に活動を停止してしまうのが以前のエアコンだったらしいのですが、2~3年前から様子が違ってきて、2月の札幌雪まつりの会場でも暖をとるための休憩室みたいなところで、某メーカーが「寒くてもさぼらない」「寒くても十分に暖かい」エアコンのデモンストレーションをやっていたのを記憶しています。
 
2016年秋に発行されたある資料に「1kWhあたりのエネルギーコストの比較表」(灯油を1.0とした場合のその他のエネルギーの相対コスト比較)があったのでそれを引用することから始めます。1年前のデータなので、電気料金も灯油価格も若干は変動していますし、LPガスは価格設定が業者の自由なので業者価格差・地域価格差が大きいのですが、ここではそのあたりは気にしません。
 
・灯油 = 1.0
・LPガス(プロパンガス) = 2.7
・都市ガス = 1.7
・電気(夜間) = 2.3
・電気(昼間) = 5.9
・電気(従量電灯B) = 4.9
 
この(いささか電気に冷淡な、しかしよくあるタイプの電気ストーブなどを思い浮かべたらきわめてまっとうな)数字に基づけばコスト面では灯油がいちばんです。灯油は暖房効率も群を抜いています。外気温がマイナス10℃~マイナス20℃の寒冷地の戸建て住宅には490リットルの大型灯油タンクがたいていは設置されているのも当然です。灯油は切らすとお終いです(実際に凍え死んでしまう)。だから、そういう大型タンクには業者が使用量に応じて定期的に給油してくれるタイプの契約があります。集合住宅でも灯油暖房のところは、たとえば管理組合が一括購入して共用タンクに貯蔵し、各戸には使った分だけ請求されるといった仕組みになっているようです。
 
しかし、そうでないところでは、灯油には購入と運搬と器具への給油という在庫管理と運用工数が必要です。灯油は決して軽くありません。18リットル入りのポリ容器に灯油を詰めると18kgです。女性や年寄りは持ち運べない。とりあえずは使わない灯油をそのあたりに置いておくのもリスクがある。だから、そういう生活者の間でエアコン需要が伸びてきたのでしょう。
 
エアコン需要の背景には、エアコンという装置の暖房効率の高さという要素もありそうです。エアコンが、以前のように「外気温がマイナス10℃なのでふて寝」という頼りない状態から、「外気温がマイナス20℃の寒さでもしっかりと働く」というそれなりに信頼感の高い状態へとその勤務態度を変えているとして、その「前提」でエアコンの暖房効率を考えてみます。
 
電気を使った暖房は、旧来の電気ストーブを使ってみればわかるように、非常に効率が悪い。しかし、エアコンは「ヒートポンプ」という、外気熱のくみ上げと空気圧縮による熱交換の仕組みを利用しているので、通常の電気暖房器具の5.5倍くらい効率のいいものもあるようです。外気がマイナス10℃~マイナス20℃のときにこの効率が出るかどうかはわからないし、5.5倍ほどの効率の出ないものもあるので、かりにエアコンの効率を電気ストーブの「4倍」と仮定すると、上の数字は以下のように変化します。
 
・灯油 = 1.0
・LPガス(プロパンガス) = 2.7
・都市ガス = 1.7
・電気(夜間) = 2.3  ⇒  = 0.58
・電気(昼間) = 5.9  ⇒ = 1.48
・電気(従量電灯B) = 4.9  ⇒  1.23
 
コスト面で灯油に見劣りがしなくなりました。電気は灯油と違って在庫管理と運用の手間がない。したがって(住環境にもよりますが)、「北海道の冬にはエアコン」というわけです。しかし、北海道には灯油暖房の好きなかたも多いので、さて、どうなるか。早ければあと2ヶ月で初雪です。
 
関連記事は「困ったら灯油はコンビニで?」。下の写真は、灯油タンク(490リットル)の上部とその燃料ゲージ。
 
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2017年8月10日 (木)

ランドセルとバックパック

カラフルで高価そうなランドセルのテレビコマーシャルが流れています。この時期に予約しておかないと来春の入学式には間に合わないそうです。
 
夏休みで子供を連れて帰省した時に、おじいちゃんとおばあちゃんは可愛い孫のために奮発するのでしょう。「お父さん、今、注文しておかないとだめなの」と、母親が実父であるおじいちゃんに頼んでいる光景が浮かびます。最近の高級炊飯器はとれも高価ですが、人気のランドセルもそれくらい値が張るらしい。
 
「ランドセルって不思議な言葉だな、もともとはどこの言葉だ?」と、ずっと以前にお世話になったにもかかわらず、そういう感想をもらすと、そばから、「もともとはオランダ語ですって」「そうかも」
 
本棚の隅に初版が昭和34年の「オランダ語 常用 6000語」の第5版(大学書林、昭和51年)があるので(どうしてそういうものを持っているのかについては説明しませんが)、それをもってきました。ランドセルに該当するあたりの単語を探します。
 
「ransel  (男性名詞) 背嚢、ランドセル; 殴打」 とありました。納得です。
 
背中に背負うバッグなので背嚢(はいのう)ですが、小学生バージョンがオランダ語源のランドセル、登山やハイキング用がドイツ語源のリュックサック、そして青年用や大人用(含、ビジネスマン用)は英語でバックパックと、標準的な形と名称が違ってきました。
 
スポーツ用品メーカーのロゴが入ったバックパックには街路や電車や地下鉄でよく出会います。教科書などをいっぱい詰めたバックパックを床に置いてそこから本を出し入れしている医学系や医療系の大学生を電車の中で見かけることもあります。
 
小学生のランドセルはかわいらしくていいのですが、電車の中でバックパックに遭遇するといささかうんざりです。東京の通勤電車ではバックパック所持者は胸側に保持したりしてとても気をつけているらしいですが、札幌の電車や列車では、まだそこまでは至っていない(混雑度が相対的に低いということもありますが)。
 
JR北海道の主要駅の構内には、日本語と英語と中国語とハングルで、バックパックは他の乗客の迷惑になるので、背中に背負ったまま車内に入らないことという大きな絵がついた注意書きが貼ってあります。ぼくのみるところ、あまり効き目はないようです。

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2017年8月 9日 (水)

露地もの野菜の夏は一瞬

実際には一瞬というわけではありませんが、露地もの夏野菜の出荷期間が短いことに違いはありません。
 
近くの小売店の「ご近所野菜コーナー」や「有機野菜コーナー」はご近所の農家で収穫された夏野菜がいっぱいです。ご近所というのは、札幌市内、および札幌から1時間くらいまでの距離の農家のことです。なかでも、緑と黄色のズッキーニやスナップエンドウなどは、在庫一掃セールのような感じで並んでいます。
 
特定の農家の特定の種類の野菜の収穫期間、出荷期間は長くありません。とくにズッキーニやキュウリは頃合いの収穫時期を逃すと、お化けズッキーニやお化けキュウリになり、味の分かった消費者は手を出しません。値引きの札が貼られます。もったいないなとは思いますが、仕方ない。

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2017年8月 2日 (水)

愉快な宣伝メール

以前、それなりに店舗数のあるその花屋(というのか園芸店というのか)を、ちょっとした贈り物で利用したことがあり、そのときに登録してあったメールアドレスに愉快な宣伝メールが届きました。
 
こういう場合は、「花」の先行手配と超短期の在庫管理が大変だとは思いますが、お店はこういうイベントには慣れているし、贈呈対象者数は、ほぼ一定なので、どういう花がどれくらい必要かという統計的な計数管理は比較的簡単だと思います。
 
全国からの問い合わせや注文に対し、「ご注文受付の専任スタッフが、長年の経験と実績に基づき」「同価格帯最大級でひと際目立つ胡蝶蘭」を勧めてくれるそうです。華やかで大きくて高価な胡蝶蘭(だけ)がお届け対象なので、その分だけ手配と管理の複雑さは減少します。
 
以下、届いたメールから必要部分を引用してみます。
 
■□─────────────────────────
~組閣・就任のお祝いにはひと際目立つ胡蝶蘭を!~
 
●●●●オンラインショップメールマガジン
 
2017.08.01号___________________■□
 
日頃より●●●●をご利用いただき、誠にありがとうございます。
8月に入りいよいよ夏も本番を迎えようとしています。皆様いかがお過ごしでしょうか。さて、今週末には第4次安倍内閣の組閣人事が予定されていますが、お祝いの手配はお済みでしょうか?就任のお祝いといえば、圧倒的な人気の胡蝶蘭がお勧めです。
 
●●●●が自信を持ってお勧めする、同価格帯最大級でひと際目立つ胡蝶蘭を、多数ご用意してございます。蘭を扱って100年超。確かな品質で数多くの方々に支持されてきた証しです。
 
ぜひお気軽にご相談ください。
 
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