女性

2017年11月10日 (金)

午後4時30分の喫茶室(あるいは、女性と消費者向けAI)

北海道にはそれなりに規模の大きな洋菓子屋(洋菓子製造販売会社)が多く、札幌にはそれぞれ札幌本店が店を構えています。そしてたいていはその建物の、たとえば2階に、ゆったりとした大きな喫茶室が用意されている。
 
ある用件を済ませた後、配偶者がちょっとお茶をしたいというので、ある洋菓子屋の2階にある喫茶室に入りました。時刻は平日の午後4時半。こういう時間帯はそういう喫茶室も空いているはずなのですぐに座れると判断しそこに決めたのですが、予想通り客のテーブル占有率は60%程度でした。
 
ぼくたちが注文したのは、ソフトクリームとコーヒー。こういう洋菓子屋喫茶室のソフトクリームというのは、原材料が北海道産牛乳なので、それぞれに個性があっておいしい。一定水準以上のレベルで個性を競い合っていて、当たり外れがありません。
 
好奇心で、失礼のないようにそこのお客の数を数えてみると、われわれを除いて、4人連れが2組、2人連れが8組、一人が2組、全部で26人です。全員が女性。サービス業や流通業でその平日が休日の男性もいるはずですが、こういう場所には近づかないらしい。
 
嫌がる配偶者の協力も得て、その26人をだいたいの年齢別に分けてみると、20代が10人、30代が2人、40代が9人、50代が2人、60代が3人。旅行ガイドをテーブルに置いてケーキを食べているアラサーの明らかに旅行中の二人連れ以外は、地元の女性のようです。
 
飲み物やケーキでおしゃべり中という典型的な喫茶室紹介写真のような雰囲気の人たちは少なくて、おしゃべりもするのだけれど、あとは、ケーキなどを食べ終わるとめいめいに、インターネットなのかラインなのかスマホの画面に視線を落としたまま勝手に時間をつぶしています。しかし、またすぐにおしゃべりが再開されます。連れとのリアルなおしゃべりと情報端末を通したバーチャルなおしゃべりがシームレスにつながっています。
 
若い世代ほどそうだというわけでもありません。年齢層にかかわらずそうでした。これはぼくにとってはちょっと意外でした。
 
最近はAIスピーカーの宣伝やニュースが目につきますが、音声をユーザーインターフェースにしたユーザ支援ソフトウェア(たとえば、情報検索や質問)は、OS付属の同種のソフトウェアと同じで、頭がいいとは言えない。お付き合いにはけっこうな忍耐が必要なほどに、けっこうにおバカです。たいていは、そのおバカ加減にうんざりして利用を停止する。
 
しかし、リアルとバーチャルな会話(リアルとバーチャルの井戸端会議)を途切れなく組み合わせる女性をみていると、女性の方が、ユーザーインターフェースの癖さえ分かってしまえば(それは、おバカだけれども好きなペットの癖みたいなものなので)、情報技術先端の応用分野には適応性があるのかもしれません。

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2017年9月26日 (火)

曼殊沙華、もしくは彼岸花

曼殊沙華は、普通は、「まんじゅしゃ『げ』」と読みますが、それを「まんじゅしゃ『か』」と歌ったのは山口百恵です。
 
手元の仏教関係の辞典を見ると、「曼殊沙華」とは「サンスクリット語 mañjūṣaka、パーリ語mañjusṣakaの音写。如意花・■花などと漢訳する。白色柔軟で、これを見る者はおのずから悪業を離れるという。天神が意のままにこの花を雨のように降らせると考えられる天界の花。日本では彼岸花をさす。」
 
サンスクリット語「mañjūṣaka」の音は「マンジュシャカ」です。彼女は、あるいは阿木燿子は、サンスクリット音で歌うことに決めたようです。
 
「白い花さえ 真紅にそめる」。もともと「白色柔軟」な花を、女の執念で、写真のような「真紅」にそめるのでしょう。
 
Photo
 
この曼殊沙華(彼岸花)は東京郊外で咲いていたものです。札幌や北海道では出合ったことがありません。なぜか。「札幌・百合が原公園」のウェブサイトに以下のような記述がありました。納得です。
 
『花色は赤以外にも、クリーム色っぽい黄色や薄オレンジのグラデーションが入ったようなものまで様々です。本州では田んぼのあぜ道によく植えられていて、ちょうどお彼岸の時期に咲くヒガンバナ。北海道では地植えでの越冬が難しい植物です。』
 
百合が原公園では、曼殊沙華を温室で栽培しているそうです。
 
それから、『開花時期には花のみで葉が見えないヒガンバナは、花と茎が枯れた後の冬に葉を成長させ、春に光合成をして栄養を蓄え、夏に葉を枯らすという珍しいサイクルをしているところも神秘的な植物です。』(下線は「高いお米、安いご飯」)
 
たしかにサイトの写真を拝見すると「花色は赤以外にも、クリーム色っぽい黄色や薄オレンジのグラデーションが入ったようなものまで様々」ですが、赤いのは女性の執念の反映だと考えると、その神秘性というかその怖さが強まります。

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2017年7月 5日 (水)

大豆と大豆を使った食品に関する複数の考え方

食べものを含む特定の対象物に対する常識、あるいは考え方、あるいは知見は時とともに変化します。常に進歩とは言えませんが、そういう方向に変化することを、ぼくたちは、いちおうは期待しています。そして、たいていは、別々の時期に生まれた異なった複数の考え方や知見が、おのおのの勢力範囲を徐々に変えながら、同時に存在しています。食品としての大豆に関してもその図式が当てはまるようです。
 
(グループ1)大豆は健康食品であり、伝統食である。
 
・大豆はタンパク質の豊富な健康食品である。「畑の牛肉」と呼ぶ人もいる。
 
・大豆が健康食品と考えているのは日本人だけでなく、たとえば多くの米国人もそう考えている。米国のスーパーマーケットではTOFUは人気食品のひとつ。赤ちゃん用の粉ミルクがありますが、大豆の粉ミルクというのも米国では需要が高い。
 
・大豆は、とくに加工食品や発酵食品は、ぼくたち日本人の食生活からは切り離せない。大豆がないと、豆腐も厚揚げも味噌も醤油も納豆も作れない。
 
 
(グループ2)発酵食品以外の形で大豆を食べると、健康を害する場合がある。大豆はほとんどが遺伝子組み換えなので、それも問題である。
 
・米国で生産されている大豆の90%以上が遺伝子組み換え。遺伝子組み換えということは、除草剤や殺虫剤に耐性があるような具合に(そんなものを噴霧されてもどうということもないように)遺伝子を組み換えられているということ。大豆を食べるということは、よほど注意していないとそういう不思議な農産物、あるいはそういう不思議な農産物をエサにして育てられた家畜を食べるということ。これは人類史上初めての経験なので、どういう風な影響が出るかは誰もよくわからない。
 
・大豆油はn-6系のリノール酸を多く含む植物油のひとつ。つまり、日本人が揚げ物や加工食品(ドレッシングやマヨネーズ)を通して過剰に摂取している油のひとつです。消費量は抑えた方が健康的。
 
・大豆は、納豆や味噌や醤油のような大豆を発酵させた食品は別だが、サポニンやフィチン酸といった自然毒素であるところの反栄養素を含んでいる。この反栄養素は、タンパク質の消化酵素の働きを阻害する。
 
・大豆に含まれるイソフラボンは女性に悪影響を与える。
 
・大豆粉ミルクは、大豆に含まれるエストロゲンが赤ちゃんの健康を危機にさらす。
 
・大豆油、豆乳、豆乳を使ったヨーグルトやチーズ、大豆で作った「もどき牛肉」、大豆タンパク、大豆粉ミルクなどにはMSG(グルタミン酸ソーダ、グルタミン酸ナトリウム)が含まれていることが多いので食べないほうがいい。
 
・食品表示法では「【アレルギー物質を含む食品の原材料表示について】(食品衛生法に基づく)」という項目で下記の原材料の表示を義務付けている。その理由は「近年、乳幼児から成人に至るまで、特定の食物が原因でアレルギー症状を起こす人が増えてきました。アナフィラキシーショックも年々増加しています。・・・食物アレルギーでは、極微量でも発症することから、加工食品1kgに対して数mg以上含まれる場合、表示されることとなります」。
 
 必ず表示しなくてはならない特定原材料は「卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、かに」、それから表示が勧められている20品目は「いくら、キウイフルーツ、くるみ、大豆、バナナ、やまいも、カシューナッツ、もも、ごま、さば、さけ、いか、鶏肉、りんご、まつたけ、あわび、オレンジ、牛肉、ゼラチン、豚肉」で、大豆は20品目のうちのひとつ。
 
 
(グループ3)大豆は、発酵させてあっても、悪影響を被る人がいる。
 
・グループ2では、健康にいい食べもの、安全・安心な食べものとされている「大豆の発酵食品」(つまり、味噌や醤油や納豆など)も、発酵過程で生成された生体アミン(ヒスタミンやチラミンなど)がそれを食べた人に炎症やアレルギーなどの悪影響を及ぼすことがあるので、それらに敏感なかたは大豆発酵食品も避けた方がいい(関連記事は「味噌と醤油とヒスタミン」)。
 
 
以上、現在、世界に同居している「大豆や大豆食品に関する複数の考えかた」をまとめてみました。このブログの身近な読者からそういうリクエストがあったからです。個人メモ的な記事です。
 
【註】国産大豆の国内大豆消費量に占める割合、つまり自給率は、5%~6%程度です。大豆は、日本では、煮豆惣菜として食べたり、豆腐や油揚げという形で食卓に並べたり、味噌・醤油・納豆といった発酵食品に加工して口に入れています。植物油の原料としても大豆は大量に使います。
 
内訳をみると、食品用(豆腐や味噌や納豆として食べる)の自給率は21%くらい。油糧用(植物油用)の自給率は0%。つまり、大豆は大部分が米国などから輸入されています。油糧用(植物油用)の大豆消費量は食品用の約3倍なので、総体的な自給率は5%程度になります(農水省データ)。

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2017年5月25日 (木)

チラシと興味深いセグメンテーション

郵便受けに入ってくるチラシには、新聞に折り込まれたものやポスティング業者によってポスティングされたものなどがあります。申しわけないのですが、ほとんどは、目を通すことなく、雑紙専用のゴミ箱に直行させます(たまった雑紙は、決まった曜日に札幌市が無料で収集していってくれるので)。
 
しかし、ときどきは、興味深い切り口のメッセージが印刷されたチラシに出会うこともあります。ぼくにそういうニーズがあるというのではなくて、チラシの作成者の目の付け所がユニークなのでつい目を通してしまう、マーケティング用語を使うと、セグメンテーションのやり方が面白いのでチラシの文章を最後まで読んでしまうということです。
 
先日、女性の経営するある行政書士事務所からのポスティング・チラシが入っていました。訴求相手を絞り込んだ内容のもので訴求対象は「共同生活者に住宅・マンションやその他の資産を確実に遺したいが、さて、どうしたものか」と、その方法に悩んでいる人たちです。
 
「あなたの資産を奥様に遺す遺言書作成をサポートします」という大きな活字の書き出しで始まり、「公正証書遺言作成支援」の料金と「*別途、公証人役場へ支払う手数料が発生致します」というコメントが記載され、そのあとに「下記に該当する方は、公正証書遺言をおすすめいたします」という本文と、その該当者の状況例が続きます。
 
その状況例とは、「お子様がいない場合」「旦那様に前妻との間に出来た子供がいる場合」「現在内縁の妻と購入したマンションに住んでいる場合」など。
 
どれくらいのサイズのセグメントかはわかりませんが、セグメンテーションのしかたはユニークです。好奇心からこの行政書士事務所のウェブサイトを拝見すると「当事務所は、“離婚公正証書”の作成に重点を置き、相手方と交わした取り決めを確実なものにしていくことを大切にしています。」とあるので、セグメンテーションのしかたは筋が通っているようです。

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2016年9月 5日 (月)

プレゼントした糠床(ぬかどこ)のその後

先日、「糠(ぬか)漬けは夏の漬物、それから、糠床のプレゼント」というブログ記事で、「これは、配偶者の趣味なのですが、糠漬けを作りたいのだがどうしていいかわからない結婚したばかりの若い女性のお知り合い、あるいは、若いというわけではないのですが糠漬けというものに取り組んだことのない知り合いで、糠漬けを敷居の高い漬物だと誤解している方には、ときどき、糠床をすぐに使える状態にしてプレゼントしているようです。」と書きましたが、その糠床(ぬかどこ)のその後です。
 
一番最近にプレゼントしたのは、結婚されて間がない専門技術職の女性です。結婚後は、生活時間に余裕の持てるパートタイム勤務に変えたようです。そのせいもあったのか、糠漬けに意想外にはまってしまい、この夏休みに札幌から車で2~3時間の北海道のある地域のご主人の実家に帰省した際にも、お気に入りの自分の糠床を車に積んで持ち帰ったそうです。自分の糠床で作った糠漬けを帰省中も毎日食べたい。ご主人にも食べさせてあげたい。材料の野菜は家庭菜園でどんどん育つので、お店で買う必要はないそうです。
 
糠漬けの得意な主婦が増えるというのは、日本の食文化の基本部分が維持されるということなので、結構なことではあります。

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2016年6月 1日 (水)

ブロッコリーの茎

全粒粉のパンやパスタや有機野菜が好きで、しかし、料理がそれほど得意とは思えない知的な仕事を持っている中年女性がブロッコリーの料理をはじめました。彼女のボーイフレンドがビールを瓶のまま飲みながら、その様子を見ています。彼女は、ブロッコリーは花の部分だけを切り取り、茎は何の未練もなく捨ててしまいます。「ぼくなら茎の皮を剥いて冷凍しておいておいしいスープを作る時に使うのだけれど」と彼が云います。「美味しいスープを作ろうなんて思ったことは今までの人生で一度もないわ」と中年女性は答えます。

ロバート・パーカーのスペンサーシリーズの後半作品のひとつに「ダブルデュース」というのがあります。前半の傑作である「初秋」がスペンサーという白人探偵と15歳の白人の男の子の成長物語なら、「ダブルデュース」はスペンサーの相棒であるところの黒人のホークと黒人の青年との似たような種類の物語です。筋の流れとは関係がないのですが、そのなかに、上述のように、あっさりと捨てられてしまうブロッコリーの茎が登場する場面があります。

ブロッコリーとは花蕾(からい、花のつぼみの部分)を食用とする野菜ですが、野菜売り場には、花蕾が茎にくっついた形で並びます。ブロッコリーにはポリフェノールの一種であるスルフォラファンが含まれていますが、スルフォラファンは体内の解毒酵素の働きを促進し発がんリスクを抑えたり、抗酸化酵素の働きを促進して活性酸素を除去したりします。そのスルフォラファンの含有量を通常の3倍に増やした機能性強化ブロッコリーも生産・販売されている(関連記事は「機能性食品と食材の機能性(その1)」。

これはぼくの偏見ですが、有機野菜などに薀蓄(うんちく)が深くて、有機野菜をレストランや料理店で食べ歩くのがお好きな女性がいらっしゃるとして、そういう女性とお話しする機会があるとすると、間違いなく上述の中年女性を思い出すと思います。茎の外側の硬い部分を切り取って(あるいは剥いて)長く火や熱を通し、花蕾といっしょに食べようなどとはつゆ思わない、そういうタイプの女性。況やスープに於いておや。

ところが、最近では、スティックブロッコリーや茎ブロッコリーとよばれるブロッコリーが市場に登場してきました。長く伸びる花茎が特徴です。ブロッコリーはおもに主枝の花雷を収穫しますが、スティックブロッコリーは側枝の花雷(側花蕾)を収穫します。次々と20㎝くらいの長さに伸びる側花蕾を長期間収穫できる種類もあります。

ブロッコリーの茎を捨てる女性の出てくる物語は1992年の米国の作です。そのころには茎ブロッコリーはなかったと思いますが、もしあったらどういう展開になっていたのか。しかし、かりにあったとしても、作者は従来タイプを登場させたに違いない。

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2016年3月23日 (水)

サプリメント広告と「大人のための残酷童話」

サプリメントには興味がないのですが、サプリメントの広告チラシが朝刊にはさまれているのに気が付くとそのコピーに目を通すこともあります。コピーの内容から、その会社での営業や販売促進部門でどんな問題をかかえているのか、なんとなくわかるので面白い。

「□□□□をやめた。一気に、年をとった」(64歳 女性)というのが大きな活字でチラシの中心にあり、その隣に、40代・50代・60代・70代と年代別に、もと顧客と思しき(ということになっている)方のコメント、このサプリメントを検討中(ということになっている)方の感想が並んでいます。なお「□□□□」は商品名です。

「体力が、ぜんぜん違う。□□□□を飲んでいた時は、気付かなかったけれど・・・」(46歳 男性)

「鏡を見るたび、落ち込む。今の状態は□□□□を止めたからでしょうか」(63歳 女性)

商品を製造販売する企業にとっては、リピーター(繰り返し購入者)の存在が一番ありがたいのですが、リピーターが希望通りに増えないのか、リピーターになりそうだと考えていたお客が突然に継続購入を止めてしまうのか。どうも、そういう事態に直面しているようです。お客が効き目がないと判断して購入を中止するのか、競合製品に鞍替えしてしまうのか、そのあたりはぼくにはわかりません。しかし、このコピーからいろいろなことが想像できます。

倉橋由美子の短編集に「大人のための残酷童話」というのがあります。どういう内容の短編集か、著者のあとがきから一部を引用します。「全体として残酷というよりも救いのない話が並んでいますが、いずれも『自業自得』の世界に属しますから、愚行は罰せられ、賢い者はそれなりの正当な報いを手に入れる結果になっています。」

倉橋由美子の云う自業自得とは運命的な色合いを含めての自業自得ですが、彼女が存命中なら、上の三つのコメントや感想から、熟年者と老齢者のための残酷童話をすぐに三つ紡ぎだすかもしれません。

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2015年7月15日 (水)

調理系女子は料理系男子よりもグローバル化の度合いが高い?

「料理系女子」と「料理系男子」としてもいいのですが、ぼくの限られた経験を一般化すると「調理系女子」と「料理系男子」という、微妙な差を含んだ表現の組み合わせになります。「調理師(免許)」という用語もあるように、一般的には、料理が調理よりも必ずしもご飯作りに手をかけるということでもないのかもしれません。しかし、ぼくの個人辞書によれば、電子レンジという家電製品とより適合的なのが「調理」、鍋や包丁やフライパンと関連が深いのが「料理」です。

食材や食料品の売り場で、たとえば、週末の遅い午前にお見受けする、年の頃はアラウンド・サーティーの、買い物かごを下げた、あるいはかごをカートにのせた、独身の雰囲気の漂う男性や女性です。彼らの買い物かごの中身をざっと拝見すると、葉物野菜や根菜類や肉などの生鮮食品が多いのが男性、加工食品とお菓子であふれているのが女性です。少し戯画化していますが、実態からそれほどずれているわけではありません。

男性の買い求めた食材からは、なんとなく一週間の献立が想像できますが、女性のかごの中身からは、献立の予想が困難です。しかし、その女性が電子レンジの使い方が上手いであろうことは想像に難くない。そういう意味で「調理系女子」と「料理系男子」です。

製品や商品がグローバル化してくると、それらは規格化が進み、同質化してきます。そのことはスマホなどの情報通信端末を見れば直感的に納得できることです。もともとは地域型、地産地消型、国内型であった食べものも同じで、食べものもグローバル化してくると規格化、同質化が進み、世界の多くの人が同じような食材を同じような調理法で食べるようになります。

グローバル化した食べものと広い意味での同義語には次のようなものがあります。ファーストフード、カップラーメン、電子レンジ、スーパーマーケット、牛丼屋のベジ丼、農産物や加工食品の輸出入、遺伝子組み換え作物、養殖魚、機能性強化食品、サプリメント。一方、地域型、地産地消型の食べものと適合的なのは、スローフード、鍋・庖丁・フライパン、有機栽培農産物、旬の露地物野菜、天然魚、家庭料理などです。

さきほどの料理女子と料理男子のグローバル化の進展度合いを比べてみると、ぼくの気ままな定義によれば、あきらかに女性の方がその度合いが高いようです。そういうニュアンスも込めて、「調理系女子」と「料理系男子」という表現を使い分けています。

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2015年6月29日 (月)

料理教室でもらったプロモーション用の月刊誌をパラパラ

とくには関心がないものはそれが視界に入っていても見ていない、覚えていないというのは、ぼくたちが日常生活でときどきは経験することです。ガラス張りの料理教室のすぐそばの地下通路をこの2か月くらいで数度は歩いたはずなのに、先週までその存在に気づきませんでした。

ある夜の会合が終わり駅ビルに向かって地下通路を歩いていると、左側にガラス張りの明るく広い空間が広がっています。とても大きな料理教室でした。多くの調理用テーブルとエプロン姿の若い女性の姿が目に入ります。その様子を立ち止まってしばらく眺めたあと、入り口付近に歩いて行くと、案内パンフレットやプロモーション用の月刊誌のようなものが置いてあったので、月刊誌(6月6日号)を一冊、いただいてきました。

たとえば木曜や金曜の夜に、包丁の切れ味が悪くなったと配偶者が云ったら、土曜の早朝に包丁を研ぐことになっています。で、先週の土曜の朝にその作業を済ませ、新聞をざっと眺め、それから、料理教室でもらってきた月刊誌に目を通しました。

パラパラと頁をめくって、クラス別に掲載されている料理の写真を順に見ていきます。料理は和風、洋風、エスニックといろいろですが、写真の撮り方がそういう方向を意識しているのか、すべての料理が可愛らしく写っています。

教室で教える料理とは別にヘルシーレシピの紹介ページがあり、そのひとつとして「豆鯵(まめあじ)の南蛮漬け」が取り上げられていました。豆鯵を二度揚げしたのは丸かじりすると骨までおいしいのでぜひその南蛮漬けを食べてみたいと思いますが、札幌だと豆鯵などまず手に入らない。札幌の生徒からはそういう質問は出ないのかしらん。それから、南蛮漬けにスダチの輪切りを添えてあるのですが、スダチの露地物が手に入るのは8月下旬以降のはずなので、6月6日号には早すぎる、大丈夫かしらんなどと勝手なことを思い浮かべながらページを繰っていきます。

基礎クラスのメニューにはきんぴらゴボウもあって、そういう授業があるのはとてもいいと思うのですが、土のついたゴボウを亀の子タワシで洗うところから始めるのかしらん。と、余計なことに気が回ります。包丁の簡単な研ぎ方などというのも授業の一部にあるのかしらん、と包丁を研ぎ終わったばかりのぼくは考えます。

手もとのプロモーション用月刊誌ではその手のことはわからないので、その料理教室のホームページにアクセスしてみましたが、ざっと見た限りではそういうことには触れられていないようです。土曜の早朝の、ちょっと楽しいひと時でした。

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2015年5月 1日 (金)

税務署、お願いします

相当に前のことですが、面白い四コマ漫画がありました。

ある人がプロレスラーとおぼしき大男に水にぬれた雑巾を絞ってもらいます。雑巾から水が滴り落ちます。そのあと小柄な50代後半くらいの背広を着た穏やかな表情の男性が登場し、その、もはや水分など残っていないであろう雑巾を受け取ります。手で軽くつまむと、雑巾から以前以上に水が滴り落ちます。驚いたプロレスラー風の男性が「お仕事は?」小柄な男性が答えます。「税務署に勤めています。」

チューブ入りの練り歯磨きを最後まで絞り切るのは、ぼくはあまり得意ではないのですが、配偶者はこれが得意なので、残りがほとんどないような状態になると「税務署、お願いします」と作業を依頼します。すると、あと二回分くらいはきれいに絞り切ってくれます。

最近使っているチューブ入りの歯磨きは、蓋というか口の部分が取り外しできるので、以前のと違って、口を取りはずしたチューブに歯ブラシを入れるとぼくでもあと二回分くらいは確保できます。

ということで、もはや「税務署、お願いします」は不要になったかというと、ぼくの追加収穫量があと二回分だと、配偶者は三~四回分は大丈夫なので、残りわずかになった練り歯磨きチューブは配偶者に面倒を見てもらい、ぼくは新しいのを使います。「税務署、お願いします」を卒業するのはむつかしい。

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