植物と花

2017年10月17日 (火)

楓(かえで)

こんなに桜があったのか、と桜の樹の多さに驚くのは札幌では5月の連休の桜の花が開く頃ですが、そしてこんなにも楓(かえで)があったのか、その多さに気づくのは10月の下旬にさしかかり楓の葉が紅くなるころです。
 
以前にも書きましたが、札幌市でいちばん本数の多い街路樹は「ナナカマド」で約35,000本。サクラ類は9,000本余りで8番目。楓は21,000本くらいで、本数は3番目に多い。
 
楓はおとなしい風情の樹なので春や夏は確かに緑の穏やかな塊としてそこにあるのに、景色に溶け込むというか、景色の構成要素の目立たないひとつとして、それ以上の立場を主張しないと決めているようです。しかし、10月下旬以降だけは例外で、紅く色づくことで自己規制の枠を取り払います。
 
通りを歩くと緑や黄色い葉の中に次から次と赤い実が並ぶのはナナカマドで、これは近寄って観賞する赤。楓は、塊全体が紅になるので少し離れたところから味わう紅、とそれぞれ個性が違います。
 
今はまだ10月の中旬なので、たいていの楓は、一部がごくわずかに色づき始めたところです(左の写真、右は9月中旬の楓)。燃えるような色の塊を提示してくれるのはまだ先です。
 
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2017年10月 4日 (水)

札幌のオフィス街のナナカマド

札幌の街路樹」という記事で以下のように書きました。
 
『札幌市の街路樹本数は、234,908本で、そのうち落葉樹が205,734本(88%)、針葉樹が29,174本(12%)です。

落葉樹のうち本数の多いのは、多い方から順番に

・ナナカマド
・イチョウ(銀杏)
・カエデ(楓)
・ニセアカシア
・プラタナス
・ハルニレ(春楡)
・ボダイジュ(菩提樹)
・サクラ(桜)
・シラカバ(白樺)』
 
この時期に、札幌市内を歩くと、それが中心部のオフィス街であっても、真っ赤に色づいたナナカマドの実に次から次に出合えます。
 
市が管理する街路樹なので、植えられてから十数年以上経過しているのもあるし、建設後2 ~3年のオフィスビルのそばの植栽場のナナカマドは植えられて間もないという感じで背が低い。でもそろって真っ赤な実をつけています。
 
当然のことながら、この季節ではあたりまえの赤い実を気にせずに歩きすぎるダークスーツが多くて、ぼくのように立ち止まってスマートフォンを構える人はめずらしい。
 
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2017年9月26日 (火)

曼殊沙華、もしくは彼岸花

曼殊沙華は、普通は、「まんじゅしゃ『げ』」と読みますが、それを「まんじゅしゃ『か』」と歌ったのは山口百恵です。
 
手元の仏教関係の辞典を見ると、「曼殊沙華」とは「サンスクリット語 mañjūṣaka、パーリ語mañjusṣakaの音写。如意花・■花などと漢訳する。白色柔軟で、これを見る者はおのずから悪業を離れるという。天神が意のままにこの花を雨のように降らせると考えられる天界の花。日本では彼岸花をさす。」
 
サンスクリット語「mañjūṣaka」の音は「マンジュシャカ」です。彼女は、あるいは阿木燿子は、サンスクリット音で歌うことに決めたようです。
 
「白い花さえ 真紅にそめる」。もともと「白色柔軟」な花を、女の執念で、写真のような「真紅」にそめるのでしょう。
 
Photo
 
この曼殊沙華(彼岸花)は東京郊外で咲いていたものです。札幌や北海道では出合ったことがありません。なぜか。「札幌・百合が原公園」のウェブサイトに以下のような記述がありました。納得です。
 
『花色は赤以外にも、クリーム色っぽい黄色や薄オレンジのグラデーションが入ったようなものまで様々です。本州では田んぼのあぜ道によく植えられていて、ちょうどお彼岸の時期に咲くヒガンバナ。北海道では地植えでの越冬が難しい植物です。』
 
百合が原公園では、曼殊沙華を温室で栽培しているそうです。
 
それから、『開花時期には花のみで葉が見えないヒガンバナは、花と茎が枯れた後の冬に葉を成長させ、春に光合成をして栄養を蓄え、夏に葉を枯らすという珍しいサイクルをしているところも神秘的な植物です。』(下線は「高いお米、安いご飯」)
 
たしかにサイトの写真を拝見すると「花色は赤以外にも、クリーム色っぽい黄色や薄オレンジのグラデーションが入ったようなものまで様々」ですが、赤いのは女性の執念の反映だと考えると、その神秘性というかその怖さが強まります。

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2017年9月15日 (金)

ブタクサではなく、セイタカアワダチソウでした

近所の道路わきの花壇風のスペースに比較的背の高い植物が黄色い花を咲かせていることにふと気がつきました。去年もあったのかもしれませんが記憶にありません。
 
インターネットで、「秋の、道端の、背の高い、黄色い花」を探してみたら、いろいろあるなかでブタクサに出合いました。夏から秋の花粉症の原因のひとつがブタクサだそうです。日本ではスギ・ヒノキに次いで3番目に多い花粉症の元凶がブタクサで、ブタクサは花粉の大きさがスギ花粉の半分ほどしかないので、けっこう喘息(ぜんそく)を引き起こすらしい。
 
ブタクサはどなたかの撮影した写真では、道端で黄色い花を咲かせており、近所の道路わきで鮮やかな黄色の花を咲かせた植物とよく似ています。
 
ぼくは札幌でスギ花粉症とはすっかり縁が切れ、シラカバ花粉の影響もないのでそういう意味ではけっこうな按配なのですが、ブタクサみたいなのが近所にあるとあまりいい気分ではありません。それが何者なのか確かめに出かけました。
 
検索情報によれば、ブタクサの特徴はまっすぐ並んだ花のつき方と、ギザギザした葉っぱだそうですが、花が咲いた状態のブタクサとセイタカアワダチソウはとてもよく似ているとも書いてある。黄色い花では見分けがつかなそうなので、葉の形状がギザギザかそうでないか(つまり、ギザギザか、それとも、ゆるやかで直線的なカーブか)で判断するのがよさそうです。
 
Photo
 
葉の形はまっすぐで、ギザギザではありませんでした。セイタカアワダチソウだと思われます。一件落着です。

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2017年9月 5日 (火)

根が深い、根が浅い

根が深いなどというと、恨みの根が深いといった慣用句が浮かんできますが、そういう怖い話ではありません。
 
狭い経験値の範囲では、根が「浅い」植物の代表がセントポーリア。もともと山の岩肌の陽当たりのいいところで育っていたと記憶しています。土などありません。岩の隙間に浅い根を張って生きている。だから、鉢植えでも根は浅い。
 
それから、ラベンダーも根が浅い。ラベンダーは乾燥した環境を好みますが(富良野などに行ってみるとよくわかる)、そのことと根の浅さとがどういう風に関係しているのかはよくわかりませんが、根は浅い。
 
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一方、夏のサラダに楽しんでいるルッコラやバジルは根が「深い」。鉢植えやプランターだと細い根が容器の端まで、土をぐるっと取り巻くように伸びています。だから栽培時期が終わったときに、土を乾燥させておくと、根が絡まった土はスポッと抜けるように取り出せます。
 
ルッコラは今年はもう終わりましたが、バジルは元気です。他の買ってきた野菜や果物(たとえば、セロリやアボカド)と組み合わせて毎晩のサラダの主たる食材になっています。なにしろ、鉢が7つあり、それぞれが写真のような状態なので、摘芯と水遣りを欠かさなければ、9月下旬にさしかかる頃までは自家供給は大丈夫だと思います。
 
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2017年8月 8日 (火)

トマトの毀誉褒貶(きよほうへん)

トマトはナス科の野菜です。トマトがナス科植物だと聞いてびっくりするかたがいらっしゃるかもしれませんが、ぼくたちが普段よく口にしているナス科の野菜には、ナス、トマト、ピーマンやジャガイモがあります。
 
色は違っても花の形がナスに良く似ている野菜に出会ったら、それはナス科だと考えて間違いないと思います(たとえば、下の写真だと、左がナスの花、まん中がミニトマトの花、右がジャガイモの花。なおジャガイモの花は自分で撮ったのが手元になかったのでWikipediaからお借りしました。この場を借りてお礼申し上げます)。
 
Photo Photo_2 Wikipedia_2
   
トマトは、かつて、赤茄子(あかなす)と呼ばれていました。トマトがナス科植物であることが日本人の世間知として共有されていたのでしょう。ナスは生では食べない。というか食べられない。生の風味を味わう場合は糠漬けのような発酵食品にして食べる。だからナス科のトマトも「若いころは、赤茄子は気持ちが悪いので普通は食べないということになっていた」。お年寄りからそう聞いたこともあります。確かに、昔のトマトは生で食べるにはおいしくはなかった。ぼくもそう記憶しています。
 
しかし時代は変わり、今では一番の人気野菜になりました。完熟系品種や高糖度トマトやフルーツトマトのような甘いミニトマトやミディトマトが次から次と登場するので、生食トマトの人気は相変わらず沸騰中というか、人気企業の株価のように高値安定中です。総務省の家計調査では、魚の中でいちばん出費金額の多いのが「まぐろ」、果物だと「バナナ」、そして野菜では「トマト」です。最も新しい調査資料には目を通していませんが、この順位は、まず、変わらないと思います。
 
トマトは南米・アンデス高原が原産地ですが、「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺がヨーロッパのどこかにあるそうです。ぼくはそういう諺を直接聞いたことはありませんが、トマト生産(ただし、生食トマトではなく調理用トマトです)の盛んな地中海沿岸地方のどこかにそういう言い伝えがあっても不思議ではない。
 
「トマトが赤くなると」のトマトの赤い色はリコペンという色素によるものです。リコペンを始め野菜の天然色素成分(カロテノイド)には抗酸化作用があり、そういう野菜を食べると体内で悪さをする活性酸素が取り除かれます。
 
ここまでが、トマトの「毀誉褒貶」のうちの主に「誉」と「褒」(ともに、「ほめる」の意)に関する部分です。しかし、最近は、同じトマトの「毀」と「貶」(ともに「けなす」の意)に関する事柄も報告されています。
 
「秋茄子(あきなすび)嫁に食わすな」という日本の言い伝えがあります。「秋ナスのようなおいしいものを嫁に食べさせてはもったいないという、姑(しゅうとめ)の嫁いじめ」的な解釈か、「ナスは体を冷やすので、元気な子供を産んでもらわないといけない大切な嫁には食べさせてはいけないという、嫁への気遣い」的な解釈が一般的です。
 
しかし、「秋茄子(あきなすび)嫁に食わすな」は、「秋なすび早酒(わささ)の粕(かす)につきまぜて棚におくとも嫁に食わすな」の一部だったのが独立したという説もあり、そうだとすると「ナスは、食べるのなら、粕漬け、糠漬けで」「できることなら大事な人には食べさせないほうがいい」という「食に関する知恵」の話になるので、ぼくにはそのほうが腑に落ちます。
 
トマトに関しては、β-カロテンを含んだおいしい生の健康野菜というだけでなく、別の「知見」も登場しています。それはどういうものかというと、トマトやナス、ピーマンやジャガイモのようなナス科の野菜は、レクチンという「反栄養素」(および、アルカロイドという物質)を含んでおり、これが、人によっては関節リウマチや肌荒れのような自己免疫反応を引き起こすので要注意、というものです。レクチンは熱で破壊されることが多いのですが、ナス科野菜のレクチンは熱でも破壊されない。
 
反栄養素というと怖そうな言葉ですが、要は、植物や野菜の自己防御システム(自然環境や外敵から自分を守る)が作り出した、人間や動物にとっては害となるような栄養素のことです。すごくおおざっぱに言うと、反栄養素とは野菜の「アク」のことです。「アク」は抜かないと食べられません。そのままで食べてもいいけれど死ぬほど苦しむことになります。「アク」は晒したり熱を加えたり発酵させたりしないと取り除けません。そこで、いろいろな調理方法が工夫されてきました。「きんぴらゴボウ」などはそのひとつです。
 
植物が光合成をするときに避けて通れないのが太陽の紫外線による被害です。この害から身を守るために作られたものが、ファイトケミカルです(ファイトやフィトは植物の意)。ファイトケミカルには、強い抗酸化作用を持つポリフェノールやカロテノイドがふくまれますが、言葉を換えれば、ファイトケミカルとは、ヒトにとって有用な、温和なタイプの「アク」ということになります。
 
植物や野菜が作り出した自己防御システムのなかには、したがって、ナス科のレクチンのような性質のものも当然含まれます。以前からヒトが食生活の知恵として気づいていたことが、「反栄養素」という科学の概念をまとって再登場してきたとも言えます。

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2017年8月 3日 (木)

札幌の街路樹

先週末、散歩の途中で、その数日前まではそこで夏の葉を茂らせていたはずの落葉広葉樹が伐採されていました。たしかナナカマドかモミジだったと思います。どうしたのかと思い近づいてみると、電動ノコギリできれいに切られており、上から覗き込むと、中に空洞ができていました。その空洞にはアリが盛んに出入りしていました。その広葉樹はアリ被害にあったものだと思われます。
 
そのままにしておくと、例えば次の台風の時に倒壊してまわりに迷惑を及ぼす恐れがあるという判断で、市の植栽関連の職員が伐採したのでしょう。
 
A 伐採された街路樹
 
B
 
札幌は落葉広葉樹の街で、そういうのは街中を歩けばわかりますが、この伐採で、その内訳がどうなっているのか気になったので、「さっぽろの街路樹」という札幌市のウェブページを拝見してみました。そこに「札幌市街路樹樹別一覧」(平成28年3月31日現在)という資料があり、札幌市の街路樹の内訳が出ています。
 
札幌は全体としては街路樹がとくに多いという印象はありません。地域による粗密の差が大きく、多いところは歩けば一面の緑ですが、少ないところは緑の印象が薄い。
 
札幌市の街路樹本数は、234,908本で、そのうち落葉樹が205,734本(88%)、針葉樹が29,174本(12%)です。
 
落葉樹のうち本数の多いのは、多い方から順番に
 
・ナナカマド
・イチョウ(銀杏)
・カエデ(楓)
・ニセアカシア
・プラタナス
・ハルニレ(春楡)
・ボダイジュ(菩提樹)
・サクラ(桜)
・シラカバ(白樺)
 
だそうです。ナナカマドは約35,000本。シラカバ(白樺)やサクラ(桜)がだいたい10,000本。上位の9種類には街中を所用で歩き、近所を散歩していると必ず出合います。
 
少し意外だったのが、ポプラ。札幌市に2,500本しかありません。台風などで倒れやすいので、大学の広い構内には向いていても(たとえば、北海道大学のポプラ並木)、一般の街路樹向きではないということでしょうか。
 
常緑樹は、多いのがエゾマツ(資料ではトウヒ)です。トウヒは漢字では唐檜、材質がヒノキに似ていて代用として使えるため、唐風のヒノキの意だそうです。
 
余計なことですが、街路樹は細かく本数が管理されているみたいなので、たとえば平成30年3月31日現在の資料では、この平成29年の夏に伐採された広葉樹はどういう扱いになるのでしょう。
 
同じウェブページには、「樹木診断  老木化が進んだ樹木はしだいに内部が空洞化するなど、倒れる危険性が少しずつ増していきます。街路樹の倒木を未然に防ぐために、樹木の健全度を調べる樹木診断を実施し、倒木や幹折れの恐れがある場合は若木に植え替えて、樹木更新を行っています。」とあるので、本数は変わらないかもしれません。
 
蛇足ですが、下の写真は、札幌市内のある農業関連の大学の白樺並木です。以前、TPPのシンポジウムがそこであったときに撮影したもの。
 
Photo

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2017年8月 2日 (水)

愉快な宣伝メール

以前、それなりに店舗数のあるその花屋(というのか園芸店というのか)を、ちょっとした贈り物で利用したことがあり、そのときに登録してあったメールアドレスに愉快な宣伝メールが届きました。
 
こういう場合は、「花」の先行手配と超短期の在庫管理が大変だとは思いますが、お店はこういうイベントには慣れているし、贈呈対象者数は、ほぼ一定なので、どういう花がどれくらい必要かという統計的な計数管理は比較的簡単だと思います。
 
全国からの問い合わせや注文に対し、「ご注文受付の専任スタッフが、長年の経験と実績に基づき」「同価格帯最大級でひと際目立つ胡蝶蘭」を勧めてくれるそうです。華やかで大きくて高価な胡蝶蘭(だけ)がお届け対象なので、その分だけ手配と管理の複雑さは減少します。
 
以下、届いたメールから必要部分を引用してみます。
 
■□─────────────────────────
~組閣・就任のお祝いにはひと際目立つ胡蝶蘭を!~
 
●●●●オンラインショップメールマガジン
 
2017.08.01号___________________■□
 
日頃より●●●●をご利用いただき、誠にありがとうございます。
8月に入りいよいよ夏も本番を迎えようとしています。皆様いかがお過ごしでしょうか。さて、今週末には第4次安倍内閣の組閣人事が予定されていますが、お祝いの手配はお済みでしょうか?就任のお祝いといえば、圧倒的な人気の胡蝶蘭がお勧めです。
 
●●●●が自信を持ってお勧めする、同価格帯最大級でひと際目立つ胡蝶蘭を、多数ご用意してございます。蘭を扱って100年超。確かな品質で数多くの方々に支持されてきた証しです。
 
ぜひお気軽にご相談ください。
 
■ 組閣 就任祝い ●●●●の胡蝶蘭
■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
■立札を無料でお付けいたします。
■ご注文受付の専任スタッフが、長年の経験と実績に基づきお届けのご手配をいたします。
■議員会館・事務所などご指定場所へお届け致します。

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2017年7月21日 (金)

続・果物も、褒められたりけなされたり、たいへんです

2年ぶりの遊歩道のサクランボ」を読んだ知り合いから、サクランボは好きだったのだが、花粉症になったら果物アレルギーまで発症してしまい、それから食べられなくなって残念だ、という内容のメッセージをもらいました。
 
こういうのは体験者でないとわからないので、ぼくにはわからない。しかし「果物も、褒められたりけなされたり、たいへんです」という記事を書いたばかりだったので、気になって調べてみました。(以下、手元の本や複数の花粉症関連サイトからの引用を含みますが、内容はほぼ同じなので、ここでは参照先はいちいちお断りしません。)
 
・花粉症患者のなかには、特定の新鮮な生の果物や野菜を食べると、およそ15分以内に唇、口の中や咽喉に痒みや痛みやイガイガするような症状が出る人がいる。これは口腔アレルギー症候群とよばれ、花粉症患者のうちの10人に1人の割合で発症するらしい。
 
・特定の果物や野菜に含まれるアレルゲン(原因となる抗原)の構造は、花粉のアレルゲンと構造がよく似ている。特定の果物や野菜を食べると花粉が侵入してきたと勘違いし、すでに体内で作られているIgE抗体と反応してアレルギー症状を起こす。
 
・花粉症を引きおこす花粉の種類によって、口腔アレルギー症候群を引きおこす果物・野菜は異なる。
 
ではサクランボ・アレルギーと関連が深い花粉には何があるかというと、どうも2種類あって、ひとつは
 
【カバノキ科】ハンノキ属 「ハンノキ」、「オオバヤシャブシ」。日本全国に分布。水辺や湿地に自生するほか、公園などにも植えられている。
 
もうひとつは、
 
【カバノキ科】シラカンバ属 「シラカンバ」。北海道~本州中部に分布。一般的には「シラカバ」という名称で呼ばれる。
 
その知り合いは北海道のかたではないけれど、どちらかが原因となっているのでしょう。
 
「ハンノキやオオバヤシャブシ」の花粉と関連がある「口腔アレルギー症候群」の原因となる果物や野菜には「リンゴ、モモ、ナシ、ビワ、サクランボ、イチゴ、メロン、スイカ、キュウリ、ダイズ(主に豆乳)、キウイ、オレンジ、ゴボウ、ヤマイモ、マンゴー、アボカド、ヘーゼルナッツ、ニンジン、セロリ、ジャガイモ、トマト」があるそうです。
 
ちなみに日本人の大好きな野菜である「トマト」と関連が深い花粉は、「スギ」と「ヒノキ」だそうです。
 
なお、食物アレルギーの原因となる食品は、代表的なものが「卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、かに」、それ以外の要注意食品が「いくら、キウイフルーツ、くるみ、大豆、バナナ、やまいも、カシューナッツ、もも、ごま、さば、さけ、いか、鶏肉、りんご、まつたけ、あわび、オレンジ、牛肉、ゼラチン、豚肉」(食品衛生法)です。
 
こういうものには家庭や個人で個別に対応するしかなさそうです。「サクランボ」の場合はなんとか花粉症をなくせばカタがつくとも言えますが、食物アレルギー関連の食べものの場合は、たとえば「小麦パン」をやめて「グルテンフリーの米粉パン」にするなど対応はたいへんです。

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2017年7月13日 (木)

早朝の水遣りの楽しみ

札幌だと家庭で夏野菜の水遣りが楽しめるのは、6月と7月と8月の3か月だけです。晴れた早朝に「おはよう」と声をかけ、根が地中に伸びたあたりに適量の水を遣ったあと、霧吹きで葉を湿らせてやると、気持ちよさそうに背を伸ばします。ぼくにはそう見える。
 
植物との間に無言の会話みたいなものが成立してもおかしくないと勝手に思っています。シソ科植物を適切な場所で摘芯すると、そのあと、その場所から新しい芽が左右に倍々ゲームで伸びてきますが、それなども、野菜とのある種の対話といえなくもない。
 
20170712_2 バジル
 
三木成夫(みきしげお)は内臓というものの持つ意味について深い思索をした医学者(解剖学・発生学・自然哲学)ですが、彼は、ヒトの体を、「外皮系(感覚)と神経系(伝達)と筋肉系(運動)」からなる「体壁系」と、「腎菅系(排出)と血管系(循環)と腸管系(吸収)」からなる「内臓系」の二つに分けました。ぼくにとって目からうろこだったのは、体壁系を「動物器官」、そして内臓系を「植物器官」と位置づけたところです。
 
「すべての生物は太陽系の諸周期と歩調を合わせて『食と性』の位相を交代させる。動物では、この主役を演ずる内臓諸器官のなかに、宇宙リズムと呼応して波を打つ植物の機能が宿されている。」(三木成夫著「内臓とこころ」より)
 
ぼくのなかにもこの大きなリズムと呼応する植物的な機能が内在していて、その機能がたとえば水遣りのときにバジルの持つ同様の(しかし、原初の)機能とシンクロナイズしていると考えると、植物との無言の会話らしきものの意味が腑に落ちます。
 

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