魚介類

2017年5月24日 (水)

魚の切り身のマーケティング

なかなかに気の利いたポップメッセージに出会いました。場所はさるデパ地下の魚売り場、丸ものの対面販売のコーナーではなく、パックにした切り身を並べてあるエリアです。
 
商品名(魚の種類)、産地(水揚げ地)、値段、消費期限など、食品表示関連の法律で決められている項目だけをラベルに記載というのが、ぼくが記憶している限り、このお店のやり方でした。丸ものの対面販売のコーナーでは、たとえば厚紙にその魚の宣伝文句を書けますが、切り身パックに関しては、目玉商品を除き、普通はそんな場所がない。
 
どこかの地域のお店でそれをやり、お客の評判がよかったので取り入れたのか、それともそのお店が始めたのかわかりませんが、商品ラベルにポップ(宣伝文句)を入れたところがなかなかにいい。
 
「時さけ」というのは、もともと「時不知(ときしらず)さけ」と呼ばれていた(今でもそう呼ばれていますが)鮭で、なぜ「時不知」かというと、鮭は秋に大量に収穫されそういう鮭は「秋さけ」と総称されています。秋ではなく春に水揚げされる鮭なので「時しらず」と呼ばれるようになったそうです。
 
味は、断然「時不知」です。だから、この時期の鮭は、本当は、時を知らないのではなく、(ヒトにとっておいしい)時を知っている鮭ということになります。「時さけ」と呼ぶのは理にかなっています。鮭は秋、ということにとらわれている人たちには、「生時さけ(北海道産)〈今が旬!!〉」というのはポップだけではなく啓蒙メッセージの役割も兼ねています。
 
それから、黒カレイの簡単でおいしい食べ方をよく知らない、たとえば、奥さんになったばかりの女性や独身男女には「くろがれい(紋別産)〈お煮付がおすすめ〉」というのは、とてもシンプルで訴求力のあるアプリケーション(調理)ノートです。
 
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2017年5月12日 (金)

食用油脂のことなど

必ずしもそうとは言えないとは思うのですが、いちおう、長生きの方がそうでないのよりもいいことだということにしておきます。
 
食用油脂、とくに植物油や植物油を使ったマヨネーズのような加工食品は食品会社のマーケティングがとても盛んな領域なので、ときどきはそのマーケティングメッセージの内容を眉に唾をつけて見ることも必要です。食用油脂に関して参考になった本のひとつが「油の正しい選び方・摂り方―最新 油脂と健康の科学」です。8年ほど前に、食用油脂の雑駁な知識の整理のために読んでみました。今もときどきの参照目的のために本棚においてあります。
 
その本の著者がある雑誌(「通販生活」)のインタビューで食用油脂について語っていました。アップデート情報もあったので興味深く読ませてもらいましたが、その骨子は、記事のタイトル通りで「『バターやラードなどの動物油より、サラダ油などの植物油のほうが体にいい』は間違いです。」
 
その方のお勧めの食用油脂は、
 
□飽和脂肪酸であるところの「動物性脂肪」を多く含む「バター」と「ラード」
□多価不飽和脂肪酸であるところの「αリノレン酸(オメガ3系)」を多く含む「エゴマ油(シソ油)」「アマニ油」「魚油(DHA・EPA)」。
 
多価不飽和脂肪酸であるところの「リノール酸(オメガ6系)」を多く含む「ごま油」「大豆油」「コーン油」「紅花油(サフラワー油)や、トランス脂肪酸がいっぱい入っている「マーガリン」を推奨していないのは当然としても、一価不飽和脂肪酸であるところの「オレイン酸(オメガ9系)」を多く含む「オリーブ油」や「菜種油」「キャノーラ油」「(高オレイン酸型の)ヒマワリ油」などもおすすめ対象ではありません。
 
コレステロールに関する箇所では「体に悪いどころか、コレステロ ールは人間に欠かせない成分です。・・・略・・・細血中のコレステロール値が高いと心臓病が増えるとする研究も一 部にはあります。しかし、研究対象の集団に偏りがあり、心臓病のリスクが強調され過ぎています。そもそも心臓病のリスクが多少減ったとしても、長生きできなければ意味がありません。」と語っています。
 
「血中のコレステロール値が高いと心臓病が増えるとする研究」(者)は、血圧の高さと循環器系疾患の関連を妙に強調する人たちと似ています。血圧を下げる薬を飲んで(飲み続けて)心臓病のリスクが多少減ったとしても、長生きできなければ意味がありません。しかしながら、最近ではまた、血圧は130未満というのが勢いを盛り返してきたみたいです。「『収縮期血圧が147以下』で『拡張期血圧が94以下』なら高血圧を気にしなくてもいい」という一般健常者にとって実際的なガイドラインはどこかに隠れてしまいました。
 
 

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2017年2月24日 (金)

油の力で食べる、あるいは、食べさせる

油(植物油)は、舌を刺激し食欲を増進させる力を持っています。その効果的な応用例のひとつが「マヨネーズ」です。
 
マヨネーズを自分で作ってみるとよくわかるのですが、75%から80%は油(植物油)です。大量の植物油に卵(卵黄)と酢と塩を加えてよくかき混ぜると、マヨネーズができあがります。香辛料を使うかどうかはお好み次第です。だから、適当な料理や加工食品にマヨネーズをかけると、何でも一応は喉を通るようです。マヨネーズ味を売りにしたおにぎりなども人気です。
 
イギリスで定番のフィシュアンドチップスは、フライドフィッシュ(材料はタラのような北の白身魚)とフライドポテト(材料はジャガイモ)が一つのお皿に盛られたもの、つまり簡単な揚げ物で、これも油の力で食欲を増進させるタイプの食べものです。
 
そういう意味では、アジのフライは日本版のフィッシュアンドチップスかもしれません。ただしこちらは、揚げたジャガイモの代わりに生の刻みキャベツやちぎったレタスなので、油そして油というのではありません。アジには「たたき」という方法もありますが、アジは足が速いし、生ではそれほど魅力的な魚ではないので、開いて作るフライが定番になったのでしょう。
 
と考えてくると、フライドポテトにマヨネーズをつけて食べるとどうなるか。食欲が加速度的に刺激されることになります。ビールのコマーシャルに出てきそうな光景です。健康的な食べものとは思えませんが、それはまた別の話です。

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2017年2月13日 (月)

魚を買いたいときは、カレンダーをチェック

札幌中央卸売市場は、原則として日曜日と水曜日がお休みですが、例外もあるので、魚を買い出しに行きたいときは、念のために市場カレンダーをチェックします(下のカレンダー、札幌中央卸売市場のウェブサイトから引用)。
 
Feb_mar_2017
 
先週の土曜日に配偶者と一緒に一週間分の魚介類を買い出しに行きたいと思い市場カレンダーを見ると、なんとお休み。その土曜日が祭日ということをすっかり失念していました。
 
売り場に来る消費者の多さ、つまり売上量と売上金額の多さを考えると、お店(ぼくのいうお店とは対面販売が基本にある魚売り場のことですが)は、土曜日にいちばん品揃えに力を入れます(海が大荒れで収穫がほとんどないという日もありますが、それはさておき)。だから所用で身動きが取れない場合を除き、鮮魚はできるだけ土曜日に手に入れるようにしています。収穫地は慎重に吟味します。日曜は、土曜日に仕入れた在庫の残りが出てくるので、土曜日よりは魅力度が低下する。
 
刺身、単純な煮物、南蛮漬け、昆布締め、粕漬け、塩麹漬けや醤油麹漬けなどを素材との相性で組み合わせると、数日間という短期の保存は簡単です。もっとも、買ってきた日の前処理の面倒を我慢すれば、ということですが。

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2017年2月 6日 (月)

酒粕の季節

日本酒は収穫されたばかりの米(コメ)を使って作り、基本が新酒(ヌーボー)です。だから、酒の副産物であるところの酒粕(さけかす)が一般消費者へ販売される時期は、たいていは、毎年11月から3月のどこかです。
 
買いやすいのは11月から1月。例外もありますが、入手可能な期間が限定されています。一般家庭では、味噌は自分で作れても、日本酒は作れない。したがって酒粕は買うしかありません。
 
酒粕の利用方法(以前は業界用語だったのがスマートフォンの登場で急に一般用語になった言葉を借りると「アプリ」)は、大きく分けて二つです。
 
ひとつは甘酒。酒粕で作る簡易版の甘酒です。
 
もう一つは食材の粕漬け。白身魚の切り身や、鶏のモモ肉などを漬け込んでおきます。味付けと数日間の短期保存機能を兼ねています。頃合いを見て、たとえば、焼いて食べると実に旨い。塩焼きや煮つけでは出ない深い香りが楽しめます。

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2017年1月31日 (火)

Out of Control状態が継続していることを、意識して確認

福島第1原発が決してUnder Control状態でないことを改めて示す発表がありました。その発表の性格は「大本営」ですが、いくつかのマスメディアの報道内容を拝見すると、同じ「大本営発表」をよく実態が分からないということも含めてUnder Control状態に近いというニュアンスの記事にするのを好む媒体と、Out of Control状態の継続という姿勢が明瞭な媒体(マスメディアとしては珍しことですが)に分かれています。
 
以下、そのうちのひとつから関連部分を引用(『・・・』部分)します。
 
『原子炉真下に堆積物、溶融燃料か 福島2号機』
 
 『東京電力は30日、福島第1原子力発電所2号機でカメラ調査を実施し、原子炉直下の金網状の足場に褐色や黒っぽい堆積物を確認した。事故で起きた炉心溶融によって溶け落ちた核燃料(デブリ)の可能性があるという。事故からまもなく6年となるが、デブリの実態は不明だった。東電は2月にもロボットを投入して放射線量や温度なども調べ、最終的に判断する。』
 
 『1979年の米スリーマイル島の原発事故でも炉心溶融が起きたが、デブリは原子炉の圧力容器の底にとどまった。今回の堆積物がデブリなら、底を突き破っていることになる。廃炉で最大の関門とされる取り出しは非常に困難な作業となる。』
 
『スリーマイル島事故では遠隔操作でデブリを取り出すことができた。一方、86年の旧ソ連のチェルノブイリ原発事故では外部に大量の放射性物質が放出され、溶け落ちたデブリは原子炉建屋の底で固まった。デブリは建屋内に残ったままだ。』(2017/1/30 日本経済新聞)
 
大本営発表ではないところのリアルタイム映像を含む観察データは、以前から、福島第1原発の原子炉がメルトダウン、メルトスルー(あるいはメルトアウト)していることを示していて、したがって福島では今でもOut of Control状態が継続しています。そういうことを気にする人の数は減ってきたようにも見えますが、実際は減ってきているということはなくて、以前よりも、より静かに対応行動をとっているだけかもしれません。
 
そういうことは、たとえば、消費者がどういう産地の農産物や水産物を選んでいるか、その姿勢を実際にその購入現場で観察すれば、よくわかることです。それは居住行動にも現れているようです。Out of Control状態が継続していることを認識し、その長期対策を静かにとっている人たちもいるということになります。

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◇補足

以下は、『東電は2月にもロボットを投入して放射線量や温度なども調べ、最終的に判断する』に関するあるメディアの2月2日の記事です。このエントリーの補足情報として、2017年2月3日に追加しました。

『格納容器、最大530シーベルトの線量推定 福島2号機』

『東京電力は2日、メルトダウン(炉心溶融)した福島第一原発2号機の原子炉格納容器内の放射線量が、推定で最大毎時530シーベルトに達すると明らかにした。運転中の圧力容器内部に匹敵する線量で、人が近くにとどまれば1分足らずで死に至る。また、圧力容器直下の作業用の足場には1メートル四方の穴が開いていることも判明した。溶けた核燃料(デブリ)が落下し、足場を溶かした可能性もあるという。』(朝日新聞デジタル 2017年2月2日21時09分)

下の写真は、東京電力がメディアに提供したものをインターネットから借用。

20170202_12

◇補足2

『2号機格納容器推定650シーベルト…過去最高』

『東京電力は9日、福島第一原子力発電所2号機の原子炉格納容器内で、毎時650シーベルト(速報値)の高い放射線量が推定される場所が見つかったと発表した。

カメラの映像のノイズから分析した。1月末の映像から推定した530シーベルトを上回り、過去最高の線量を更新した。東電は今後の調査方法を慎重に検討する。

毎時650シーベルトは、人間が30秒ほどの被曝(ひばく)で死亡する恐れがある線量で、炉心溶融(メルトダウン)で原子炉圧力容器から落下した核燃料が関係していると考えられる。推定値には上下30%程度の誤差があるという。

この日は溶融燃料の調査に向けた準備として、掃除用のロボットを格納容器内に投入した。しかし、累積で1000シーベルトの放射線被曝に耐えられる設計のカメラの映像が暗くなってきたことなどから、約2時間で作業を中止した。』(読売新聞 2017年2月9日)

◇補足3

『<福島2号機>想定以上の破損』

『東京電力福島第1原発2号機で、自走式の「サソリ型ロボット」を使った格納容器内部の調査は目標の原子炉直下まで到達できないまま、16日に終了した。2号機は水素爆発した1、3号機より損傷が比較的少ないと見られていたが、格納容器内部にある格子状の足場に穴が見つかるなど破損状況は想定以上に激しく、廃炉作業の難しさを改めて示した。

・・・・・・今回の調査は「基礎データ」になるはずだったが2号機内部の全体像は不明のままで、調査の出直しを求められることは確実になった。』(毎日新聞 2017年2月16日)

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2017年1月25日 (水)

雪の下ニンジン

「越冬野菜」や「雪の下野菜」の対象は、大根やキャベツ以外には、ニンジン・ゴボウ・ジャガイモ・長ネギなどがあります。雪の下は寒すぎず、温度が一定で、かつ水分がある。野菜が鮮度を維持できる条件がそろっており、雪の下でしばらく眠っている間に、野菜の旨味や甘味が増してきます。
 
ここ2か月ほど全く姿を見なかった北海道産のニンジンが、やっと野菜売り場の棚に並び始めました。雪の下ニンジンです。並んでいたのは、札幌市と境を接するある地域の農場の雪の下で貯蔵されていた規格外(大きすぎるという意味での規格外)のもの。したがって値段はとてもお手頃です。
 
最近は、北海道産のリンゴと組み合わせたニンジンジュース(ジューサーを利用したもの)を楽しんでいます。この規格外のニンジンで試したところ、いつもより明らかに味の濃い甘いジュースができあがりました。「雪の下」効果です。
 
雪の下というわけではありませんが、一定の時間以上静かに眠らせている間に角が取れて旨味が徐々に増してくる食材や加工食品があります。身近なところでは、自家製の味噌や梅干しやタクアン。味噌や梅干しは2年以上。プロの手によるものだと昆布。とくに北陸の「蔵囲(くらがこい)昆布」。数年以上の単位で寝かします。中には10年物もあります。
 
秋鮭を雪の下で寝かせたのを食べたことがありますが、感激はいま一つでした。

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2016年11月17日 (木)

贅沢だけれどもすこし不便、あるいは、少し不便だけれど贅沢

魚屋いうものが存在しない町を不便というか、贅沢というか。
 
ある知り合いの一次産業に従事しているのではない実家が北海道の札幌からは遠く離れたある地域にあり、そこでは魚介類や海産物は近所の漁師や海産物を生業としている人たちからもらうものだそうです。
 
今日はちょっと少ないけれどと、市場に出すのよりはやや小ぶりなイカを15杯、近所の漁師が持ってきてくれたりする。長い干し昆布を折り畳みそれを新聞紙に包んだのを玄関先においていく場合もある。魚介類の町ではあるけれども、野菜も同じように届けられる。だから、魚や野菜のバリエーションを求めなければ、もらったもので間に合ってしまう。買い物に行く必要はないし、お金も出ていかない。
 
しかし、そこで獲れない種類の魚介類(たとえば、マグロやタイなど)を手に入れようと思ったら、大きな商店街のある町まで車を片道2時間半ほど運転しないといけない。なぜなら、魚介類や海産物がいっぱい獲れるところなので、診療所と薬局はあっても魚屋というものが存在しないからだそうです。
 
こういうのを贅沢というか、不便というか。
 
長い干し昆布を折り畳みそれを新聞紙に包んだものの一部がおすそ分けで我が家にも届いたりもします。どう見ても高級昆布です。若いので、しばらく寝かせておきます。

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2016年5月17日 (火)

米(と小麦と肉と魚の)のひとりあたりの年間消費量の推移

米穀安定供給確保支援機構」によれば、2015年度(2015年4月~2016年3月)の国民ひとりあたりの月間コメ消費量は、4,386グラムで、14年度と比べて3.7%少なくなったそうです。ひとりあたり月間平均消費量が4,386グラムということは、年間消費量だと52.6キログラムになります。60㎏(の壁)を大幅に割り込んでしまいました。コンビニ弁当などの「中食」消費は増えたものの、自宅で炊いたご飯(お米)の消費量が減少し、結果として逓減傾向にあったコメ消費がそのままその傾向を継続、ということです。

米、および小麦の年間消費量の推移を1965年(昭和40年)から2015年(平成27年)まで、あらためて眺めてみると、以下のような具合です(下の折れ線グラフ)。「米を60㎏と小麦を30㎏」というのがぼくの最近の記憶にある日本人ひとりあたりの年間消費量だったのですが、「米50㎏、小麦35㎏」という組み合わせに接近しつつあるみたいです。

19652015

米と小麦という二つの主要穀物の消費量合計が90㎏から85㎏に接近しているということは、炭水化物の消費量が減少しているということですが、それでお腹がすいてないとすれば、その代わりに肉や魚や野菜をいっぱい食べているのか。

1985年と2010年の日本人ひとりあたりの肉と魚の消費量を比較すると、肉の消費量は34kgから48㎏へと確かに増加していますが、魚は70㎏から54㎏へと減少です(下の図表、データはFAO)。

1_1985_2010


「米+小麦+肉+魚」のひとりあたり年間消費量を足し合わせてみると

1985年が、米74.6㎏+小麦31.7㎏+肉34㎏+魚70㎏=合計210.3㎏
2010年が、米59.5㎏+小麦32.7㎏+肉48㎏+魚54㎏=合計194.2㎏

つまり、単純な重量比較では、2010年は1985年よりも食べる量が8%減少したことになります。

ぼくの売り場での観察によれば、野菜の好きな家庭も多いけれども、そうでない人はもっと多い。若い調理系男子は買い物カゴに野菜も多いのですが、若い女性の買い物かごは加工食品とお菓子とジュース類が中心です。つまり、210㎏と194㎏の16㎏の差を野菜消費量を増やして埋めているというのは考えにくい。

手軽でカロリーが多くて食が進むところのマヨネーズたっぷりの焼きそば弁当やツナマヨおにぎり、あるいはお菓子みたいなものがますます好まれているのかもしれません。オランダ人ではありませんが、ジャガイモ(フライドポテト)が主食の一部になっている可能性は高い。トウモロコシ由来のジャンクフーズもあります。あまり健康にいい食事とは思われませんが、それは、まあ、別の話です。

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2016年4月 7日 (木)

ときどきはカレイ、カレイは黒よりも赤

「赤のほうが身が締まっているので、煮付けにするとおいしいですよ」と対面販売の魚屋でベテラン女性から赤カレイを勧められました。手前側に赤が、向こう側に黒が並べられています。当初カレイを買うつもりはなかったのですが、サワラ(鰆)のついでに買っても悪くない。今は子持ちの季節ですが、卵の少ない赤の大きな切り身を二切れ購入しました。

赤も黒も、ともに北海道で水揚げされたカレイですが、赤は北海道の日本海側の北の島(礼文れぶん島)で、黒は礼文島から日本海を南に下った積丹(しゃこたん)で獲れたそうです。

魚の図鑑に載っているような正確な名前はわかりません。日本全域で獲れるカレイはとても種類が多くて、「『アカ』ガレイ」も「『クロ』ガレイ」もその中にいるのですが、「アカガレイ」は北海道よりも南の海域が好きみたいなので、売り場の「赤」と「黒」がどれなのかはよくわからない。魚介類の売り買いをしている人たちは図鑑分類みたいなのには興味がないので、その女性に聞いてもしかたがない。「甘エビ」や「南蛮エビ」と呼ばれているエビの売買と同じことです。

北海道でよく獲れるカレイは北海道では最も漁獲量が多くて干物向きなのが「ソウハチ」で(ニオイが強いので干物にしか向かない)、このカレイは干物売り場の常連です。煮付けに向いたのは、黒褐色の「マガレイ」や赤褐色の「クロガラシカレイ」、ついでに、灰褐色から黄褐色でぬるぬるしている「ヒレグロ」。それから、刺身は、やはり「マツカワ」です。

魚売り場の女性の云うところの「赤」は、煮付けでおいしくいただきました。

蛇足ですが、サワラは自家製の醤油麹に漬け込みました。塩麹も便利ですが、少量のニンニクを使った醤油麹もそれ以上にすぐれものです。生魚の切り身の短期保存ができるし、味もよくなる。

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