野菜と果物

2017年8月 9日 (水)

露地もの野菜の夏は一瞬

実際には一瞬というわけではありませんが、露地もの夏野菜の出荷期間が短いことに違いはありません。
 
近くの小売店の「ご近所野菜コーナー」や「有機野菜コーナー」はご近所の農家で収穫された夏野菜がいっぱいです。ご近所というのは、札幌市内、および札幌から1時間くらいまでの距離の農家のことです。なかでも、緑と黄色のズッキーニやスナップエンドウなどは、在庫一掃セールのような感じで並んでいます。
 
特定の農家の特定の種類の野菜の収穫期間、出荷期間は長くありません。とくにズッキーニやキュウリは頃合いの収穫時期を逃すと、お化けズッキーニやお化けキュウリになり、味の分かった消費者は手を出しません。値引きの札が貼られます。もったいないなとは思いますが、仕方ない。

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月 8日 (火)

トマトの毀誉褒貶(きよほうへん)

トマトはナス科の野菜です。トマトがナス科植物だと聞いてびっくりするかたがいらっしゃるかもしれませんが、ぼくたちが普段よく口にしているナス科の野菜には、ナス、トマト、ピーマンやジャガイモがあります。
 
色は違っても花の形がナスに良く似ている野菜に出会ったら、それはナス科だと考えて間違いないと思います(たとえば、下の写真だと、左がナスの花、まん中がミニトマトの花、右がジャガイモの花。なおジャガイモの花は自分で撮ったのが手元になかったのでWikipediaからお借りしました。この場を借りてお礼申し上げます)。
 
Photo Photo_2 Wikipedia_2
   
トマトは、かつて、赤茄子(あかなす)と呼ばれていました。トマトがナス科植物であることが日本人の世間知として共有されていたのでしょう。ナスは生では食べない。というか食べられない。生の風味を味わう場合は糠漬けのような発酵食品にして食べる。だからナス科のトマトも「若いころは、赤茄子は気持ちが悪いので普通は食べないということになっていた」。お年寄りからそう聞いたこともあります。確かに、昔のトマトは生で食べるにはおいしくはなかった。ぼくもそう記憶しています。
 
しかし時代は変わり、今では一番の人気野菜になりました。完熟系品種や高糖度トマトやフルーツトマトのような甘いミニトマトやミディトマトが次から次と登場するので、生食トマトの人気は相変わらず沸騰中というか、人気企業の株価のように高値安定中です。総務省の家計調査では、魚の中でいちばん出費金額の多いのが「まぐろ」、果物だと「バナナ」、そして野菜では「トマト」です。最も新しい調査資料には目を通していませんが、この順位は、まず、変わらないと思います。
 
トマトは南米・アンデス高原が原産地ですが、「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺がヨーロッパのどこかにあるそうです。ぼくはそういう諺を直接聞いたことはありませんが、トマト生産(ただし、生食トマトではなく調理用トマトです)の盛んな地中海沿岸地方のどこかにそういう言い伝えがあっても不思議ではない。
 
「トマトが赤くなると」のトマトの赤い色はリコペンという色素によるものです。リコペンを始め野菜の天然色素成分(カロテノイド)には抗酸化作用があり、そういう野菜を食べると体内で悪さをする活性酸素が取り除かれます。
 
ここまでが、トマトの「毀誉褒貶」のうちの主に「誉」と「褒」(ともに、「ほめる」の意)に関する部分です。しかし、最近は、同じトマトの「毀」と「貶」(ともに「けなす」の意)に関する事柄も報告されています。
 
「秋茄子(あきなすび)嫁に食わすな」という日本の言い伝えがあります。「秋ナスのようなおいしいものを嫁に食べさせてはもったいないという、姑(しゅうとめ)の嫁いじめ」的な解釈か、「ナスは体を冷やすので、元気な子供を産んでもらわないといけない大切な嫁には食べさせてはいけないという、嫁への気遣い」的な解釈が一般的です。
 
しかし、「秋茄子(あきなすび)嫁に食わすな」は、「秋なすび早酒(わささ)の粕(かす)につきまぜて棚におくとも嫁に食わすな」の一部だったのが独立したという説もあり、そうだとすると「ナスは、食べるのなら、粕漬け、糠漬けで」「できることなら大事な人には食べさせないほうがいい」という「食に関する知恵」の話になるので、ぼくにはそのほうが腑に落ちます。
 
トマトに関しては、β-カロテンを含んだおいしい生の健康野菜というだけでなく、別の「知見」も登場しています。それはどういうものかというと、トマトやナス、ピーマンやジャガイモのようなナス科の野菜は、レクチンという「反栄養素」(および、アルカロイドという物質)を含んでおり、これが、人によっては関節リウマチや肌荒れのような自己免疫反応を引き起こすので要注意、というものです。レクチンは熱で破壊されることが多いのですが、ナス科野菜のレクチンは熱でも破壊されない。
 
反栄養素というと怖そうな言葉ですが、要は、植物や野菜の自己防御システム(自然環境や外敵から自分を守る)が作り出した、人間や動物にとっては害となるような栄養素のことです。すごくおおざっぱに言うと、反栄養素とは野菜の「アク」のことです。「アク」は抜かないと食べられません。そのままで食べてもいいけれど死ぬほど苦しむことになります。「アク」は晒したり熱を加えたり発酵させたりしないと取り除けません。そこで、いろいろな調理方法が工夫されてきました。「きんぴらゴボウ」などはそのひとつです。
 
植物が光合成をするときに避けて通れないのが太陽の紫外線による被害です。この害から身を守るために作られたものが、ファイトケミカルです(ファイトやフィトは植物の意)。ファイトケミカルには、強い抗酸化作用を持つポリフェノールやカロテノイドがふくまれますが、言葉を換えれば、ファイトケミカルとは、ヒトにとって有用な、温和なタイプの「アク」ということになります。
 
植物や野菜が作り出した自己防御システムのなかには、したがって、ナス科のレクチンのような性質のものも当然含まれます。以前からヒトが食生活の知恵として気づいていたことが、「反栄養素」という科学の概念をまとって再登場してきたとも言えます。

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月 1日 (火)

ぼくが「最強の食事」を面白いと考える理由

直接にお会いしたことはありませんが、米国には「健康のためなら死ぬのも厭わない」というような健康オタクがいるらしい。そういう人たちのうちでシリコンバレー(IT分野)でひと稼ぎしたひとりが書いた本が「最強の食事」だと思っていました。
 
原題は「The Bulletproof Diet」。原著に忠実に意訳すると「スーパーマン・ダイエット」。「空を見ろ!」「鳥だ!」「飛行機だ!」「いや、スーパーマンだ!」のスーパーマンです。
 
スーパーマンは機関銃で打たれても弾を跳ね返すので「Bulletproof」(防弾)です。ただし、スーパーマンもクリプトナイト(という隕石)には弱いらしい。近づくと体調を崩し下手をすると死んでしまう。つまり、体調の崩れの原因となるハイリスク食品(クリプトナイト)を巧みに回避しながら、頭も体もスーパーマンに近づくためのノウハウが詰まったダイエット本という意味で「The Bulletproof Diet」というタイトルにしたのだと思います。米国人ならわかりやすい。しかし、日本では受けない。というわけで、日本語タイトルは「最強の食事」「完全無欠レシピ集」としたのでしょう。
 
相当なオタク本に違いないと思って読み始めたのですが、どうもそういう雰囲気ではありません。そういう雰囲気でないどころか、妙に理屈っぽい。その理屈っぽさも理屈のための理屈、牽強付会の理屈ではなく、「思想」の雰囲気が漂っています。
 
似た感じの雰囲気の本が、たしか、まだ本棚にあったはずだと、それらしき場所を捜したら、ありました。「TRONを創る」(坂村 健著、共立出版、1987年)がそれです。「TRONを創る」のカバー見開きに下のような一節があります。少し用語を置き換えたら「最強の食事」の紹介文としてそのまま使えそうです。
 
「本書は主にエンジニアのためのTRONの入門書である。TRONプロジェクトがどのような技術的な問題点の把握を出発点としているのか、またコンピュータ周辺の技術をどのように見ているのか、といったことについて突っ込んだ記述をしている。」
 
何が似ているかというと、「TRONを創る」がTRONという「コンピュータ・アーキテクチャ」、「コンピュータの設計思想」について述べた書物であるように、「最強の食事」は食べものと健康(健康の中には頭の状態の持続的活性化も含まれる)に関する考え方、言葉を換えると、日々のQOL (Quality of Life) を高く維持するための「食事のアーキテクチャ」、「日々の食事の設計思想」について述べた本だからです。IT分野の出身者らしい雰囲気が出ています。
 
細部で間違いがあり、味噌・醤油・納豆のような大豆の発酵食品が好きで自家製味噌を作っているぼくには違和感のある記述もある。著者が弱いらしい醤油に関しては、ある通販サイトのカスタマーレビュー欄で米国在住の日本人女性読者が「思うに著者が寿司を食べていた時は、(1) 150kgの巨漢だったから食べる量が多い。(2) アメリカ人は寿司に醤油をほんとうにべたべたにつける。この二つの要素も多いと思います。」とお書きになっていらっしゃる。しかし、そういうことにかかわりなく、アーキテクチャは堅牢です。ただし、そのアーキテクチャを納得するかどうかは、また別の話です。
 
アーキテクチャ骨子は以下の通り。
 
●健康とは頭と体の両方のクオリティーを高いレベルで維持すること。
 
●そのためには、何をおいても「野菜」を食べること。ただし、「果物」は控えめに。「牧草を食べて育った牛肉やラム肉の動物性脂肪」は完全無欠の脂肪源なのでどんどん食べよう。鶏肉は放し飼いのものを。「バター」(短鎖脂肪酸)と「ココナッツオイル」(中鎖脂肪酸)はともにお勧め。ただし、一般の乳製品や植物油にはご用心。「コーヒー」は最大のポリフェノール供給源なのでお勧め。ご飯は玄米よりも「白米」。
 
●「体調不良」や多くの「慢性疾患」の原因は「炎症」。「炎症」は心疾患、がん、糖尿病だけでなく、多くの自己免疫病や一部の精神衛生上の問題とも連関。「慢性炎症」の原因は「反栄養素(栄養阻害物質)」。自然由来の反栄養素の主なものに、「レクチン」、「フィチン酸」、「シュウ酸」、「カビ毒」がある。反栄養素は、植物および植物製品の栽培や貯蔵中に形成される。反栄養素を含む食品はなるべく摂らない。
 
●「生体アミン」のひとつである「ヒスタミン」は季節性アレルギーを起こすことでおなじみ。「ヒスタミン」等を含む食品に注意。
 
といったことをコアにして、
 
(1) 食材や加工食品や調味料といった「入力系」を、
 
「野菜」
「脂肪・油」
「タンパク質」
「乳製品」
「ナッツ・豆類」
「でんぷん質」
「果物」
「調味料・スパイス」
「甘味料」
「飲み物」に分類し、それぞれのカテゴリーで、
 
「QOL維持のために食べることが非常に望ましいもの」
「望ましいもの」
「食べてもいいがとくには役に立たないもの」
「食べないほうがいいもの」
「QOLを阻害するリスクが高いので食べないほうがいいもの」へと、アナログ的に区分し、

(2) 調理方法という「共通サブルーティーン」を、最も望ましい方から順番に
 
「生食/未調理、軽い加熱調理」
「アルデンテに蒸す(歯ごたえを遺す程度に)、160℃以下で焼く」
「とろ火で煮る、茹でる、ポーチ(湯・出汁に落とす)」
「軽いグリル(焦がさないようにあぶる)」
「真空調理、スロークッカー調理」
「バーベキュー、電子レンジ」
「強火で炒める」と、アナログ的に並べたあと、
「焦がす(焼きすぎ)、たっぷりの油で揚げる」を最もリスクの高い調理法と位置づけ、
 
そうした食材と調理方法の組み合わせで日々の食事というユーザインターフェース重視の「処理系」を考える、そうすれば、頭と体の状態(QOL)を高いレベルで維持するという「出力系」が結果する。
 
それが、アーキテクチャの概要。
 
そういう風に読むと「最強の食事」はけっこう面白い。
 

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月21日 (金)

続・果物も、褒められたりけなされたり、たいへんです

2年ぶりの遊歩道のサクランボ」を読んだ知り合いから、サクランボは好きだったのだが、花粉症になったら果物アレルギーまで発症してしまい、それから食べられなくなって残念だ、という内容のメッセージをもらいました。
 
こういうのは体験者でないとわからないので、ぼくにはわからない。しかし「果物も、褒められたりけなされたり、たいへんです」という記事を書いたばかりだったので、気になって調べてみました。(以下、手元の本や複数の花粉症関連サイトからの引用を含みますが、内容はほぼ同じなので、ここでは参照先はいちいちお断りしません。)
 
・花粉症患者のなかには、特定の新鮮な生の果物や野菜を食べると、およそ15分以内に唇、口の中や咽喉に痒みや痛みやイガイガするような症状が出る人がいる。これは口腔アレルギー症候群とよばれ、花粉症患者のうちの10人に1人の割合で発症するらしい。
 
・特定の果物や野菜に含まれるアレルゲン(原因となる抗原)の構造は、花粉のアレルゲンと構造がよく似ている。特定の果物や野菜を食べると花粉が侵入してきたと勘違いし、すでに体内で作られているIgE抗体と反応してアレルギー症状を起こす。
 
・花粉症を引きおこす花粉の種類によって、口腔アレルギー症候群を引きおこす果物・野菜は異なる。
 
ではサクランボ・アレルギーと関連が深い花粉には何があるかというと、どうも2種類あって、ひとつは
 
【カバノキ科】ハンノキ属 「ハンノキ」、「オオバヤシャブシ」。日本全国に分布。水辺や湿地に自生するほか、公園などにも植えられている。
 
もうひとつは、
 
【カバノキ科】シラカンバ属 「シラカンバ」。北海道~本州中部に分布。一般的には「シラカバ」という名称で呼ばれる。
 
その知り合いは北海道のかたではないけれど、どちらかが原因となっているのでしょう。
 
「ハンノキやオオバヤシャブシ」の花粉と関連がある「口腔アレルギー症候群」の原因となる果物や野菜には「リンゴ、モモ、ナシ、ビワ、サクランボ、イチゴ、メロン、スイカ、キュウリ、ダイズ(主に豆乳)、キウイ、オレンジ、ゴボウ、ヤマイモ、マンゴー、アボカド、ヘーゼルナッツ、ニンジン、セロリ、ジャガイモ、トマト」があるそうです。
 
ちなみに日本人の大好きな野菜である「トマト」と関連が深い花粉は、「スギ」と「ヒノキ」だそうです。
 
なお、食物アレルギーの原因となる食品は、代表的なものが「卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、かに」、それ以外の要注意食品が「いくら、キウイフルーツ、くるみ、大豆、バナナ、やまいも、カシューナッツ、もも、ごま、さば、さけ、いか、鶏肉、りんご、まつたけ、あわび、オレンジ、牛肉、ゼラチン、豚肉」(食品衛生法)です。
 
こういうものには家庭や個人で個別に対応するしかなさそうです。「サクランボ」の場合はなんとか花粉症をなくせばカタがつくとも言えますが、食物アレルギー関連の食べものの場合は、たとえば「小麦パン」をやめて「グルテンフリーの米粉パン」にするなど対応はたいへんです。

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月14日 (金)

アボカドと脂肪酸成分表

たまには手元の「日本食品標準成分表」や「脂肪酸成分表」に目を通すのもいいものです。記憶がリフレッシュされます。
 
森のバターと呼ばれることもあるアボカドは、分類上はイチゴやミカンと同じ果実です。野菜ではありません。ある小売店の野菜・果物売り場では、リンゴの近くでレモンの隣に、メキシコ産のアボカドを並べてあるので、係の人がそういうことをしっかりと意識しているのでしょう。
 
アボカドは確かにバター風味ですが、その脂肪酸構成と風味を合わせると、以下のように表現できます。
 
アボカド = 牛のフィレ肉 + オリーブ油
 
脂肪(中性脂肪)の主要構成要素である脂肪酸は、酸化されないもの、酸化されにくいもの、酸化されやすいものに分けられます。酸化されやすいものは加熱料理向きではありません。そういう観点で脂肪酸を並べてみると
 
・飽和脂肪酸(通常環境では酸化されない。パルミチン酸やステアリン酸など。バターやラードに非常に多く含まれる。加熱料理向き。)
 
・一価不飽和脂肪酸(酸化されにくい。オレイン酸など。オリーブ油やアボカド油に大量に含まれる。加熱料理やドレッシングなど応用範囲が広い。)
 
・n-3系の多価飽和脂肪酸(酸化されやすい。亜麻仁油や紫蘇油に多く含まれるα-リノレン酸や、青魚やマグロのトロに多く含まれるEPA/DHAなど。)
 
・n-6系の多価飽和脂肪酸(酸化されやすい。リノール酸など。大豆油やキャノーラ油や調合サラダ油に多く含まれる。)
 
脂肪酸ほど、その評価の推移、その毀誉褒貶の移り変わりが激しいものも珍しいようです。栄養学というものにおける知見が多くの学者のおかげでどんどんと進歩しているとも云えますし、栄養学というのはまだ未成熟なところのある学問だとも云えますし、ヒトの生というのは、形而上的なことを別にしても、あるいは分析に分析を重なても総体的にはまだまだよくわからないところのあるものだとも云えます。
 
たとえば、数十年前は、n-6系の脂肪酸を多く含むところの「植物油」を摂取することが健康のもとのように考えられていました。しかし、そういう(当時の)知見とその知見を利用した企業のマーケティングプロモーション活動の結果、揚げ物(フライ)やファストフードやサラダドレッシングやマヨネーズなどの摂取過剰で不健康が蔓延し、しばらく前から、n-6系の摂取を抑え、その代わりにn-3系を増やして両者のバランスをとることが推奨されるようになってきました。
 
バターやラードも同じで、n-6系植物油がもてはやされ始めた頃は、悪の枢軸のような扱いを受けていましたが、現在では、(製品の原料にもよりますが)バターやラードに含まれる飽和脂肪酸はとてもヒトの健康に貢献しているという風に認識が変わってきました。
 
マーガリンも評価の逆転現象が発生した加工食品のひとつで、健康を促進するために植物油で作られたけっこうな食材だという以前の評価から、トランス脂肪酸を含んだ健康を阻害するどうしようもない食材だという現在の評価へと、その評価がひっくり返ってしまいました。
 
そういう文脈で、アボカドを眺めてみると、さきほど 「アボカド = 牛のフィレ肉 + オリーブ油」だと書きましたが、アボカドに含まれる脂肪酸の割合は、「成分表」によれば
 
・飽和脂肪酸(=バターなど):         20%
・一価飽和脂肪酸(=オリーブ油など):   67%
・n-3系多価飽和脂肪酸(=亜麻仁油など):  1%
・n-6系多価飽和脂肪酸(=大豆油など):  12%
 
なので、少しだけn-6系が多いのですが、現在の知見では、非常にバランスのよい食べもの(ほとんど野菜のような果物)です。ドレッシングは自家製でシンプルなものにして、サラダで、2~3種類の葉物野菜や軽く蒸したブロッコリーと一緒に生で食べるのがいちばんおいしいようです。

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月13日 (木)

早朝の水遣りの楽しみ

札幌だと家庭で夏野菜の水遣りが楽しめるのは、6月と7月と8月の3か月だけです。晴れた早朝に「おはよう」と声をかけ、根が地中に伸びたあたりに適量の水を遣ったあと、霧吹きで葉を湿らせてやると、気持ちよさそうに背を伸ばします。ぼくにはそう見える。
 
植物との間に無言の会話みたいなものが成立してもおかしくないと勝手に思っています。シソ科植物を適切な場所で摘芯すると、そのあと、その場所から新しい芽が左右に倍々ゲームで伸びてきますが、それなども、野菜とのある種の対話といえなくもない。
 
20170712_2 バジル
 
三木成夫(みきしげお)は内臓というものの持つ意味について深い思索をした医学者(解剖学・発生学・自然哲学)ですが、彼は、ヒトの体を、「外皮系(感覚)と神経系(伝達)と筋肉系(運動)」からなる「体壁系」と、「腎菅系(排出)と血管系(循環)と腸管系(吸収)」からなる「内臓系」の二つに分けました。ぼくにとって目からうろこだったのは、体壁系を「動物器官」、そして内臓系を「植物器官」と位置づけたところです。
 
「すべての生物は太陽系の諸周期と歩調を合わせて『食と性』の位相を交代させる。動物では、この主役を演ずる内臓諸器官のなかに、宇宙リズムと呼応して波を打つ植物の機能が宿されている。」(三木成夫著「内臓とこころ」より)
 
ぼくのなかにもこの大きなリズムと呼応する植物的な機能が内在していて、その機能がたとえば水遣りのときにバジルの持つ同様の(しかし、原初の)機能とシンクロナイズしていると考えると、植物との無言の会話らしきものの意味が腑に落ちます。
 

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月10日 (月)

2年ぶりの遊歩道のサクランボ

この、実桜(ミザクラ)や桜桃(オウトウ)と呼ばれる樹には、去年はどういうわけかまったく実がならなかったと記憶しています。街路樹の一本として植わっているだけで、サクランボ農家のように手入れがされるわけではないので、どの年に実をつけるかは決めていないのかもしれません。あるいは、1年おきと決めているのかもしれない。
 
果物コーナーでパック詰めの地元のサクランボが目立つようになったので、ひょっとしてと、その樹の下に潜り込んで上を見上げたら、赤いサクランボが眼に入りました。この時期のサクランボ園のそれとは違い、鈴なりからはほど遠い状態なのですが、順番に数えていくとそれなりの数にはなります(すぐ下の写真)。地面にはわずかしか落ちていません。
 
Photo_2
 
2年前、その樹に登ってサクランボを採っていた小学生の女の子3人組から、「おじさん、わたしたちもう食べきれないから、残ったのをあげる」とお裾分けをいただいたことがあります。市販のものに負けない味でした。それが下の写真(もらったのを洗った直後)。
 
Photo 2年前に女の子からもらったサクランボ
 
今年は彼女らに会えないかもしれません。小学校高学年だった女の子のその後の2年間は、たとえば母親というような存在からのじわじわとした圧力もあるので(「女の子でしょう」)、彼女らに、もう木登りをしない年齢になったと思わせるには十分に長い時間です。
 

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月 6日 (木)

摘芯4日後のアップルミント

バジルやアップルミントのような、葉を食べたりお茶にしたりするシソ科植物は、葉を使いながら増やしていくために摘芯という作業を行います。すると、写真(写真はアップルミント)のように葉が倍々ゲームで増加していきます。摘芯の翌日の状態と4日後の状態を並べてみると、その倍々ゲームで生長する様子がよくわかります。
 
Photo 摘芯翌日
 
4 4日後

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月 3日 (月)

シソ科は摘芯

写真はアップルミントです。シソ(紫蘇)科ハッカ属の植物です。料理向きのハーブですし、そこのけそこのけと気弱な雑草なんかは簡単に駆逐してしまうのでグラウンドカバーとしても使われます。我が家では、もっぱら、摘みたての葉を使ったハーブティーとして楽しんでいます。
 
10日ほど前に苗で買ってきたばかりですが、気持ちよく生育しています。
 
先日、最初のアップルミント・ティーを楽しみました。お茶用には、適当に大きくなった葉を切り取るのではなく、今後、倍々ゲームで新葉が増えるような場所で葉のついた茎を切り取ります。この作業を摘芯と言います。そのうち、大きな鉢植えに移しますが、小さい鉢でもこれくらいの気遣いは必要です。
 
家庭で簡単に育てられて、葉を食べるタイプのシソ科植物には、アップルミント以外に、紫蘇(赤紫蘇、青紫蘇)やバジルなどがありますが、収穫量を増やすために、みんな、同じように摘芯作業を行います。
 
Photo
                摘芯後のアップルミント

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月30日 (金)

ルッコラを活ける

野菜などが伸びすぎて硬くなり食べられなくなった状態を「薹(とう)が立つ」といいます。ヒトを対象にした比喩的な表現としても用いられますが、面と向かって使う表現ではありません。たいていは、こそっと使う。しかし、相手がルッコラの場合はそういう気遣いは要らない。と、思います。
 
ルッコラは2個のプランターと1個のすり鉢型の大きな鉢植えで順番に食べられるような具合に栽培していますが、サラダで食べる量がルッコラの成長に追いつかないと、食べごろを過ぎて薹(とう)が立ったルッコラが出てきます。
 
しかし、その薹が立ったルッコラを活けておくと、少し黄色みがかった白い花が咲きます。地味な可憐な花です。玄関に、どうだ、という感じで飾る花ではありませんが、花瓶に生けたのを室内のそれらしい場所に置いておくと、その一画がなごみます。
 
Photo_2

人気ブログランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧