米と麦

2017年5月29日 (月)

外側パリパリ内側しっとりの米粉パン

米粉パンはグルテンなしでは膨らみませんが、熊本産のミズホチカラという米粉用のコメから作られた米粉は、米粉に製粉するときのデンプンの損傷が少ないため、グルテンなしでも膨らむらしい。でも、最初の、少なめの米粉でやった実験なので期待したほどうまくいきませんでした。
 
ミズホチカラ(ご飯として炊くとパサパサでおいしくないそうです)からは、お菓子用の米粉とパン用の米粉が作られています。パン用に大きめの粒度で製粉した米粉でパンを焼いてみました。グルテンは入れません。オイルも使いません。塩少々。砂糖少々(酵母のエサとして)。適量の水。道具は、ある家電メーカーのホームベーカリー。
 
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たとえてみると、和風のフランスパン。外側表面がパリパリで、中はしっとり。外側のパリパリは、どうも煎餅のパリパリ感に近い。だから、評価は、最初の実験なので期待したほどうまくいかなかった、ということにしました。でも、ぷわっと膨らんでいないという意味で格好はよくないけれど、おいしい食べ物であることには違いない。米粉の量を普通にまで増やし、オイルを少し加え、水の量を調整してやれば、期待通りの結果になるだろうと思います。

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2017年5月23日 (火)

酒粕でクラッカー

酒粕(さけかす)でパウンドケーキとクラッカーを、配偶者が作ってくれました。
 
酒粕は日本酒を絞った絞り粕のことですが、どこまで絞るかは酒蔵や日本酒のタイプによって違います。今回使った酒粕はあまり絞らない酒蔵の酒粕だったので、パウンドケーキからはお酒の匂いが立ち上り、お酒に弱い人なら確実に酔っぱらってしまいます。
 
クラッカーは、酒粕100gに対して米粉が200gという割合が基本で、そこに全粒粉(小麦粉)と塩を足します。砂糖類は入れない。お気に入りのフードプロセサで生地をつくり、生地を薄くのばし、あとでパリッと切り離せるようにカッターで点々の切り込みをいれ、オーブンで焼いて点々に沿って切り離すと、大人の風味のクラッカーのできあがりです。こちらは、加熱でお酒は残っていません。
 
このクラッカーはおやつにも向いていますが、お酒の肴としてもけっこう便利です。胡椒を加えてもいいし、バジル風味も面白い。塩のシンプルさがいちばんではありますが。
 
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関連記事は「酒粕でお菓子、酒粕で甘酒」。
 

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2017年4月 4日 (火)

酒粕で作るパン種

生酒(なまざけ)しか造っていない酒蔵の酒粕を入手することができました(「生酒」とは、火入れ、つまり加熱処理による殺菌を行ってない日本酒のこと)。簡易甘酒に使ってもいいのですが、それだともったいない。この酒粕からパン用の天然酵母(パン種の元種)を作ります。
 
日本酒は、麹(こうじ)の酵素(アミラーゼ)が米のデンプンをブドウ糖に分解し(これが糖化)、酵母(こうぼ)がそのブドウ糖を利用しながらアルコールを作っていきます(これが発酵)。この糖化と発酵が同時に進むプロセスを並行複発酵といいますが、ここで重要なのは、並列云々ではなく、日本酒造りには酵母が必須だということ、それから、どんな酵母を使うかで日本酒の味わいがずいぶんと違ってくるということです。発酵工程がとても重要な役割を演じる食品であるところの小麦粉のパンもそういう意味では同じです。
 
火入れした日本酒だと酵母が死んでいます。だから火入れした日本酒も造っている蔵元が販売している酒粕からはパン用の天然酵母が作れるとは限りません。以前、実際にうまくいかなかったことがありました。しかし、生酒しか造っていない蔵元の酒粕だとそういう問題はないはずです。
 
写真はその制作過程です(開始後10時間後の様子)。酵母のご飯(栄養)は黒砂糖です。すでにぷくぷくと元気なので、しっかりと閉めてあるシリコン製の蓋をすぐに持ちあげてしまいます。
 
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次の写真(左側)は制作開始から34時間後のぷくぷくの様子。とても元気なので、パン用の天然酵母ができあがるまで72時間も必要ないかもしれません。こうしてできた天然酵母の一部と全粒粉を同じくらいの量で混ぜ合わせると、そのミックスしたのが倍くらいに膨らみます。それがいわゆるパン種です(右側の写真)。企業がこれと同じものをプロらしく製造すると、市販のパン用天然酵母として温度管理されたお店の棚に並びます。自家製のパン種があれば、個性的でおいしいパンがいつでも焼ける。
 
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関連記事は「パンと酵母」。
 
 

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2017年4月 3日 (月)

酒粕(さけかす)の甘酒

お米と米麹(こうじ)、それから60度くらいの温度を一定に維持する容器と半日程度の発酵プロセスの時間があれば、甘酒ができ上がります。できあがったものは、どろっとしていて相当に甘い飲み物なので、たいていは薄めて楽しむことになりますが、お米という食材の持つ自然な甘さを堪能できるし、再認識できます。
 
_b 黒米を混ぜて桃色に
 
甘酒には、酒粕(さけかす)を原料にした簡易版もあります。この場合は砂糖などで甘みを加えるので、甘さの質が違ってきます。どろっとした感じもない。しかし、簡単に作れます。酒粕も吟醸や大吟醸のそれとなると、簡易版の甘酒も深い味わいになる。酒粕にはアルコール分が含まれているので、お酒に弱い方は、ほろ酔いになるかもしれません。甘酒といえばこのタイプという家庭が多いと思います。
 
吟醸や大吟醸の酒粕は蔵元からでないと普通は手に入らない。運が良ければ、毎年11月から3月くらいにデパ地下などで洗練された酒粕に巡り合える場合もあります。最近はインターネット通販という手もあるので便利です。市販の酒粕の季節もそろそろ最後です。
 

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2017年2月23日 (木)

焼きたてのパンの景色

自家製の天然酵母でパンを焼くようになってからとくに、焼きたてのパンの景色の違いを以前よりももっと楽しめるようになりました。
 
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2017年2月22日 (水)

お汁粉とチョコレート

先日、純粋なカカオの風味が味わうために、砂糖の全く入っていないチョコレートを食べてみました。(カカオ)ポリフェノール(や、カカオプロテイン)が多く含まれるという意味で、チョコレートやココアは人気が再燃中ですが、抗酸化作用の強いポリフェノールがたっぷりの甘い食べ物という意味では、日本には、似たような優れモノがあります。
 
食べものの名前は、「お汁粉」「ぜんざい」「羊羹(ようかん)」「赤飯」など。主原料に「小豆(あずき)」や「ささげ」を使ったお菓子やご飯(おこわ)です。
 
豆類の種類と栄養性・機能性成分」(北海道立十勝農業試験場 生産研究部)という論文によれば、小豆(あずき)には赤ワインの2倍近くもポリフェノールが含まれています。
 
よく知られているようでいて実際はそれほど認知されていないのですが、北海道は「小豆」と「ささげ」の産地です。「小豆」は十勝で大量に生産され、「ささげ」は控えめに栽培されています。もち米(糯米)も、名寄(なよろ)など、もち米に特化したような米作地域があり、「きたゆきもち」や「はくちょうもち」といった北海道産のもち米がお米売り場で簡単に手に入ります。「お汁粉」「ぜんざい」「羊羹(ようかん)」「赤飯」の主原料はそろっています。
 
チョコレートがバレンタインというマーケティングプロモーションで売り上げを伸ばしたように、小豆もお汁粉やぜんざいや小豆羊羹を、何かのイベントとからめて、あるいは新しいイベントを考えてプロモーションしてみると売上スパイクを作り出せるかもしれません。たとえば、ホワイトデイには、好きな女の子と一緒に「お汁粉」や「ぜんざい」、チョコレートをもらった女の子には一口サイズの「小豆羊羹」をプレゼント。節分の「恵方巻き」の成功例もあるので、なんとかなるかもしれません。
 
ところで、蛇足ですが、羊羹といえば「と■屋」ですが、ここの羊羹は小豆と砂糖が凝縮していて、持つとドスンと重い。大きいのを複数個、紙袋に入れて持つと、肩が壊れるくらいです。だから、ここの水羊羹と一般の羊羹が同じ程度の密度です。

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2017年2月20日 (月)

冬は純米酒の燗酒

ぼくたちが朝ごはんや晩ごはんで食べるいわゆる「白米」の「精米歩合」は、「玄米」から糠(ぬか)や胚芽が削られるので、下の図(玄米の構造)からわかるように91%から92%です。

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一方、日本酒の精米歩合ということになると、一般によく見かける数字では、純米酒と呼ばれているのが「60%~65%」、吟醸酒と呼ばれているのが「55%」、大吟醸は「50%以下」となっています。しかし、なかには70%から75%の純米酒や、39%や23%という磨きに磨いた大吟醸もあります。
 
ウイスキーは17年物、21年物と熟成年数を伸ばすにつれ在庫維持費用と、それから蒸発によるウイスキーそのものの目減りで、値段が加速度的に高くなりますが、大吟醸はコメをどんどんと削っていくので、こちらも精米歩合によって値段がどんと跳ね上がります。
 
ぼくにとって気持ちのいい晩酌は、食前酒に小ぶりのぐい吞み一杯分か二杯分の吟醸酒や大吟醸酒、それで少しいい気分になり、そのあとは、適量の燗にした純米酒です。
 
最近は、日本酒も高付加価値化で、つまり、値段の高い四合瓶(720ml)の吟醸酒や大吟醸酒ばかりで、燗向きの一升瓶の純米酒というのが少なくなってきました。現在は、ある頃合いの価格の銘柄を贔屓にしていますが、生産量が多くないのか、常に店頭に並んでいるわけではありません。しかし、入手可能な限り、そいつとこれからもお付き合いです。

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2017年1月17日 (火)

夏も冬も、米麹(こめこうじ)の甘酒

酒粕(さけかす)は甘酒づくりに便利です。しかし、我が家では、甘酒は酒粕(さけかす)を使った簡易版ではなく、米麹(こめこうじ)を使い時間をかけてつくるタイプが好みで、実際に後者をよく作って楽しんでいます。
 
米と米麹(こめこうじ)、それから温度を60度くらいに維持する容器(たとえば、ヨーグルトをつくるための電気式容器など)と半日程度の発酵プロセスの時間があれば、甘酒ができ上がります。黒米を少し混ぜ込むと写真のような渋い桃色が出ます。このタイプの甘酒は米という食材の持つ自然な甘さを堪能できますが、できあがったものは、どろっとしていて相当に甘さが凝縮した飲み物になっているので、たいていはお湯や水で薄めていただきます。豆乳で割るのがお好きな方もいらっしゃるようです。甘酒は夏バテ防止で夏の季語ですが、夏でも冬でもどちらでもおいしい。
 
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酒粕(さけかす)を原料にした簡易版の甘酒は、甘みを砂糖などで加えるので甘さの質が違ってきます。どろっとした感じもないので、同じ甘酒という名前でも似て非なるものです。麹甘酒、酒粕甘酒と呼び分けた方が混乱しません。
 
ところで、家庭向けの米麹は、タクアンやその他の冬の漬物の季節に売り出しでそれでお仕舞い、あとは店頭から姿を消すということが多いので、その時期にまとめて一年分を購入して冷蔵庫に保管しておきます。米麹は甘酒やタクアン以外には、べったら漬けにも利用するし塩麹や醤油麹にも使うので、一年ではそれなりの消費量になり、在庫はきれいに低減していきます。

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2017年1月12日 (木)

黒豆の煮汁で作った黒いパン

お正月料理のひとつが黒豆の煮物です。皺ひとつなくつやつやに出来上がった黒豆は当然毎日おいしくいただくとしても、煮汁が余ってしまう。捨てるのはもったいない。黒豆をご自宅で作る方はいろいろと煮汁の活用方法を開発されているみたいですが、我が家ではホームベーカリーで焼いた「黒豆煮汁パン」です。去年が最初で今年は二年目。ライ麦パンではありません。
 
小麦粉は北海道産の「春よ恋」。水分の替わりにこの煮汁を使うだけであとは何も要りません。煮汁の分量はやや多め。黒豆の煮汁には黒砂糖と醤油が含まれているので、それがパンの風味になります。菓子パンです。
 
どんな菓子パンになるかというと、不思議なことに、チョコレート味の美味しいパンになります。蒸しパンの食感もあって、想定以上にうまい。おやつ向きです。
 
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                 ライ麦パンではありません

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2017年1月 6日 (金)

素朴で頑丈なトースター

この頑丈なトースターを20年間使っています。職人手作りのイギリス製。製品紹介にはポップアップトースターと書いてあるのもあるけれど、ポップアップとは手前の黒くて丸いつまみを上下に動かして、つまり手動で、焼く前のパンを中に入れる、焼きあがったパンを持ち上げるという意味で、時間が来ると自動的にポンと上にはじけるタイプではありません。それも、正確には、まっすぐ下にではなく斜め下に落とす、まっすぐ上にではなく斜め上に持ち上げる方式なので、パンの上の端が取り出し口に引っかかってイライラすることも多い。
 
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作りが頑強だし、ゼンマイ式のタイマー以外は自動で動く部品がないので長持ちします。タイマーがすぐに壊れるという話も聞きますが、我が家の製品の場合は「あたり」が良かったのか、それとも使用頻度がそれほど高くなかったためか、タイマーも20年間故障なく動いています。タイマーといっても、時間が来たら知らせてくれるわけではありません。時間が来ても気づかなくて熱くないトーストになってしまっても、それはユーザー責任。
 
このトースターに適しているのは、四角いタイプの食パン(いわゆる角食)だけです。山型パン(日本ではイギリスパンとも呼ばれている)だと上に膨らんだ部分がこのトースターからはみ出してしまい、その部分が焼けません(つまりトースターとしての意味がない)。だからホームベーカリーでパンを焼き、焼き立てをその時に食べきれず残りを翌朝にトーストして味わいたいのなら、四角い食パンタイプがお勧めです。
 
このイギリス製のトースターと山型パン(イギリスパン)の相性が、同じイギリスでありながらなぜ悪いのか不思議だったのですが、正確にはトースターはメイド・イン・イングランド、山型パン (plain loaf) は、イングランドではなく、スコットランドとアイルランドの伝統スタイルらしいということが分かってみれば、相性の悪さもさもありなん。
 
最初に書いたことも含めて使い勝手の悪いところもあるトースターなのですが、なぜ使っているかというと、パンの焼き具合がいいのと、それから我が家の場合はまだ壊れないからです。しかし値段を考えると、いい家庭用商品かどうかはわかりません。
 
ゼンマイ式のタイマーといえば、次の写真もゼンマイ式の素朴なキッチンタイマーです。イタリア製。時間が来るとジャラジャラジャラと鳴ります。その音に風情がある。しかし、このジャラジャラ・タイマーの寿命は7~8年。ゼンマイ部分がきちんと7~8年で具合が悪くなります。この写真のもので3代目です。
 
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