米と麦

2019年3月20日 (水)

ひさしぶりに「コシヒカリ・タイプ」の北海道産米を食べた

最近は「猫跨ぎ(ネコまたぎ)」という言葉はほとんど聞きませんが、もともとはまずい魚を指して使った言葉です。魚の好きな猫でさえ跨(また)いで通り越すほどまずい魚の謂(いい)です。聞かなくなったのは、家庭で魚を食べる量や機会が減っていることも関係しているかもしれません。

 

昔の北海道産米は「猫跨ぎ」と呼ばれていたそうです。まずいのでネコも跨ぐ。しかし、最近の北海道のお米は美味しくなってきたのでネコも立ち止まってガツガツ食べるようになってきました。

 

お米にとって白米の輝くような白さというのもとても重要な要素ですが、お米の食味は「甘み」と「粘り」で判断されます。コシヒカリが基準ですが、「白くて甘くて粘りが強い」お米がおいしいお米とされています。もっと粘りを強くして「もっちり」になると、同じコメでもぼくたちの常食である「粳米(うるち米)」ではなく「糯米(もち米)」になってしまいます。だから、現在、世間で人気の「うるち米」は(北海道産だと「ゆめぴりか」など)、白くて甘くて、もち米風味を取り入れたタイプと言えます。

 

その対極が、というのも大げさですが、粘りが少ないサラッと系(さらりとしたあっさり系)のコメで、たとえば、ササニシキ。かつては一世を風靡しましたが、コシヒカリ(やコシヒカリ・タイプ)に押されて、現在は「猫跨ぎ」状態になっています。

 

しかし我が家で数年前から人気なのは、そのサラッと系の北海道産のうるち米で「ゆきひかり」という名前です。北海道産のコメの生産量や収穫量を「ゆめぴりか」や「ふっくりんこ」や「ななつぼし」のようなブランド別に円グラフにすると、我が家の人気米は一本の細い線になってしまいます。古いタイプのあっさり系で、ついでに無農薬栽培米を求めたら、このマイナーなうるち米にたどり着きました。

 

先日、「甘みと粘りのバランス」がいいという意味ではとても人気の北海道産米をいただいたので、晩ごはん用にさっそく土鍋で炊いてみたところ、白くて、甘くて、ねっとりしていていて、「あっさり系のもち米」のようでした。普段のもの(現在のコメの美味しさ判断基準からすれば「猫跨ぎ」と言われるかもしれない風味のもの)との違いを実感した次第です。

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2019年3月18日 (月)

プレゼントに糠床(ぬかどこ)

新婚の女性や、新婚ではない主婦で糠(ぬか)漬けをしたいのだけれど敷居が高い、どこから手を付けていいのかわからないというかたに、糠床をプレゼントすることがときどきあります。プレゼント用糠床(ぬかどこ)の製造責任者は配偶者です。誰にでもプレゼントするわけではありません。

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一番目の写真から開始です。素材は米糠、塩、昆布、鷹の爪、水。二番目の写真の状態まで作業をしたら、ニンジンなどの適当な野菜を捨て漬けし、それを何度か繰り返し、風味や香りが糠床らしく育ってきたら、それをさしあげます。

この容器は蓋付きのガラス製で、糠漬け容器としては最小に近い大きさですが、冷蔵庫の中にスポッと納まる形とサイズなので、糠漬け初心者には重宝だと思います。

けっこう喜ばれます。糠床はその中で乳酸菌や酵母やその他の多様な微生物が生きています、それらが糠漬け特有の風味を生み出します、それらを育てなくてはいけない、だからかき混ぜ作業を適宜忘れないようにというアドバイスも、忘れずに伝えます。そのやり方や野菜の選択に関してときどき電話がかかってきて、配偶者がヘルプデスクをやっているようです。

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2019年3月14日 (木)

続・白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ

鰆(さわら)の西京漬けや味噌風味のパウンドケーキなどにどんどん使ったので、20日ほど前に作った白味噌が底をつきました。で、今年2回目の製造です。今回は前回よりも多め。原材料は、前回の繰り返しになりますが、多い順に米麹(大豆の2倍)、大豆、塩(控えめ)。

作ったままだと「粒餡(つぶあん)」風なので、それをハンドミキサーで混ぜ合わせると、下の写真のような「漉し餡(こしあん)」風になります。

西京味噌漬けは魚だと「鰆」が定番ですが、「目抜き」も試してみますか。

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2019年3月 6日 (水)

素朴な色合いの自家製タクアン

とても寒い時期にタクアンを樽から取り出すのは気合の要る作業ですが、寒さも少し緩んできたので、その分作業が楽になりました。

2014年版から2018年版の自家製タクアンの写真を並べてみました。

2014年版のタクアンとは、ここでは、2014年の10月末くらいに漬け込んで年明け(2015年)の10日くらいから食べ始め、ゴールデンウィークあたりまで食べ続けるタクアンを指します。朝ごはんの漬物のひとつです。

2015a 2014年版タクアン

2015年版タクアン 2016

2017a 2016年版タクアン

2018_2 2017年版タクアン

2018年版タクアン 2018c

自家製タクアンの原材料は、大根と塩と米麹(こめこうじ)と米糠(こめぬか)と赤い鷹の爪だけ。黄色を発色させるウコンも使っていません。だから地味な色合いの仕上がりになります。

季節になると「タクアン漬けの素」なるものも漬け物コーナーに並びますが、我が家は縁がありません。市販の「タクアン漬けの素」の中身(原材料)は、無作為に調べた範囲では、以下のような具合です(そのまま引用)。

A社: 『乳糖、酵母エキス、澱粉分解物、魚醤、蛋白加水分解物、貝カルシウム、甘味料(ステビア、甘草)(原材料の一部に大豆を含む)、食品添加物/着色料製剤(ビタミンB2 4.2%、ウコン末 0.8%、乳糖 95.0%)』

B社: 『煎りぬか、たんぱく加水分解物、調味料(アミノ酸等)、着色料(ウコン、ビタミンB2)、グルコン酸ナトリウム、調味料、加工でん粉』

C社: 『炭酸カルシウム 44.9%、着色料(ウコン)25.5%、調味料(アミノ酸)18.4%、サッカリンナトリウム11.2%』

使うかどうかは、消費者次第です。これらを使うと、鮮やかな黄色の甘いタクアンができあがるはずです。

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2019年3月 5日 (火)

味噌風味の小麦粉パウンドケーキ、あるいは、自家製は安心

味噌風味のパウンドケーキ」の続編です。

前回のパウンドケーキの原材料は「米粉、グラスフェッド・バター(強い弾力があって濃い黄色)、砂糖(砂糖は標準量の半分)、(放し飼いの鶏の)卵、そして(自家製の)白味噌」だったのですが、今回は、「米粉」ではなく本来の(というか一般的に使われているところの)「小麦粉」です。それ以外は前回とまったく同じ。

今回の小麦粉(北海道産)バージョンのほうが、米粉(北海道産)バージョンよりもよく膨らみました。小麦粉と米粉の特性の違いです。

A_201903

北海道のお菓子やケーキは、洋風であっても和風であっても、小麦粉や米粉や小豆やバターや牛乳など原材料の素性・出所がすっきりとしていることが多いので安心です。自分の知識や経験に照らして、それらがすっきりとしていないと思えば、あるいはそれら以外にすっきりとしていないもの(ある種の添加物など)が使われていると判断すれば、買わなければいいし、食べなければいい。

自宅で、たとえばパウンドケーキやアップルパイなんかを、自分で原材料を選択して作る場合は、そういう意味ではすべてがすっきりとしています。知り合いにも安心して食べてもらえます。

料理や調理がすべて「時短」だと味気ない。それともサラダでも炒め物でも市販の「マヨネーズ」で済ませますか、それとも和風味付けはなんでも「めんつゆ」ですか。

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2019年3月 1日 (金)

ストローは麦わら

ストローはぼくは使わないので、もっと正確に言うと、ストローが必要な飲み物は家でも店でも飲まないので、ミクロ的にはどうでもいいのですが、最近のストロー素材のデフォであるところのプラスティック製(ポリプロピレン製)が、たとえば一部のファストフード店などでは、ECなどでの流れに応じて、マクロの観点から使用禁止になるらしいです。

以前はストローは麦わら(麦藁)でした。ストローという語の意味そのものが、その素材であるところの「Straw(麦わら)」からきています。夏の必需品だった(今でも一部の人たちにはそうであるところの)麦わら帽子の素材であるところの麦わらです。麦稈(ばっかん)ともいいます。

プラスティック(ポリプロピレン)製のストローが世に出てきて段々と蔓延(はびこ)ってきたときには、その風情のなさに驚きあきれたものですが、それが廃止ということになると以前の風情の一部が取り戻せそうです。全部が麦わらという具合にいかない場合は、麦わらのような品の良い紙製になるのか、それともストローなるものを使わなくなるのか。派手な色彩の紙素材だとかえって興ざめです。

プラスティック・ストロー廃止のニュースを聞いて、プラ以外の素材のストローがあることに驚いている若い女性が少なくないみたいですが、生まれてからずっと麦わらストローの存在を知らないのだから仕方ありません。

余談ですが、夏の終わりの北海道では、麦稈(ばっかん)ロールと呼ばれる、麦の穂を刈り取った後の麦わらを丸めて作った、直径が大人の背丈よりも高い短い円筒形のものが麦畑にゴロゴロと並んでいます。麦稈は牛の寝床に敷かれます。

下の写真は(手持ちの写真がなかったので)「森の中の支配人」さんのTwitter【#畑の学校】からお借りしたものです。麦稈ロールと麦わら帽子がいっしょに撮影されています(「森の中の支配人」さんにはこの場を借りてお礼申し上げます)

Family
       麦稈ロールと麦わら帽

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2019年2月28日 (木)

味噌風味のパウンドケーキ

パウンドケーキ(pound cake)はバターケーキの一種ですが、伝え聞くところでは、小麦粉とバターと砂糖と卵をそれぞれ1ポンドずつ使って作るので「パウンド」ケーキと名づけられたそうです。

ステンレスボウルで投入材料を混ぜていく、家庭でも簡単に作れるシンプルなケーキです。材料は必ず室温に戻すとか、バターは白くふんわりとするまで丁寧に混ぜるとか(電動のハンドミキサーを使うと便利)、いくつかの基本を守ると誰にでもできる。配偶者がそう言っていました。

混ぜ物や混ぜ方を変えると、味も食感も変わります。そういう意味ではシンプルだけれど奥深い。いろいろなのを食べましたが、それぞれの味わいがあります。

今回のは、自家製の白味噌(関連記事は「白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ」)を使った味噌風味の米粉パウンドケーキです。原材料は米粉、グラスフェッド・バター(強い弾力があって濃い黄色)、砂糖、卵、そして白味噌です。砂糖は標準量の半分です(標準量だと甘すぎるので半分です)。

白味噌の風味がなかなか刺激的です。ちょっと癖になる味とも言えます。

Photo

下は、以前に作った米粉のパウンドケーキ(干し葡萄入り)。こちらは米粉100%にバターと砂糖だけなので、色白美人に仕上がっています。

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2019年2月21日 (木)

白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ

白味噌は、西京(さいきょう)味噌とも呼ばれる甘い風味の簡易熟成の味噌です。デパ地下では「鰆(さわら)の切り身の西京漬け」などをよく売っている。鰆の切り身を白味噌に漬け込んだものです。

白味噌はとくに米麹の甘さと香りに活躍してもらうタイプなので、投入する米麹の量は(赤味噌が麹と大豆の重量割合が一対一であるのに対して)大豆の重量の二倍です。煮てすり潰した大豆と米麹と控えめの量の塩をよくかき混ぜて、60℃で8時間ほど発酵させます。そういう発酵のための便利な電気式の容器が市販されていて我が家でもそれを使います。

赤味噌と違って味噌汁などに毎日使う種類の味噌ではないので、下の写真程度の量が二つあればけっこう使い出があります。

さっそく福岡で獲れた鰆の切り身の一部を西京漬けにしたのを焼魚にしました。自家製はやはり旨い。他の切り身は醤油麹に漬け込んで別の味わいを楽しみます。

関連記事は「味噌の『寒仕込み』の季節」。

Photo ミキサーにかけた後の白味噌

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2019年2月 6日 (水)

自家製味噌、手順を確認してから作業に

年に一回の作業なので、開始前に手順(工程と云うほうがモノづくりらしい)を一応確認します。味噌づくりは配偶者との共同作業・分担作業です。長年やっているので、やり始めると手が作業を思い出します。

以下が「味噌づくりの手順」ですが、わりにシンプルです。今年は大豆は4kgです。後述のように、我が家の一日の処理量は大豆2kg程度なので二日間連続の作業になります。

【味噌づくり手順】

・大豆と麹と塩を用意する。その割合は、大豆が1kgの場合、大豆1kg、麹1kg、塩450g。今年の実際量は、大豆4kg、麹4kg、塩1.8kg

・よく水洗いした大豆を前の晩から底の深い大鍋で十分に水に浸しておく

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・その大豆を柔らかくなるまで、吹きこぼれに注意しながら、煮る(プロは大豆を蒸すが、自宅では量が多い場合は蒸すという作業は難しい)

・モノづくりの工程にはたいていはクリティカルパスが存在するが、我が家の味噌作りにおけるクリティカルパスは、鍋で煮るという工程。深い大鍋を総動員しても一日の最大処理量は大豆2.5kg。だから作業量は一日2kgまでとする

・熱で柔らかくなった大豆をミンサーにかけてミンチにする(ミンサーは強い焼酎で雑菌消毒しておく、最近は40度超の強い焼酎が手に入りにくくなった)

・米麹と塩を、大きなボールなどで上述の割合できれいに混ぜ合わせたのを、並行して用意しておく(これを一般に塩切りという。塩はこのとき全部を使わずに、一部分を後の工程のためにとっておく)

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・大豆のミンチを、麹菌が活発に活動できる50℃まで冷ます

・その大豆と塩切した米麹を混ぜ合わせる

・味噌玉をつくる

・度数40度以上の強い焼酎で雑菌消毒した甕(通常は常滑焼、今回は一斗の業務用ホーロー容器)に、次々に味噌玉を投げ入れる(こうすると空気が中に入らない。雑菌防止になる)

・全体を平らに整える

・とっておいた塩を薄くかぶせ(とくに周辺を丁寧に)、大きめに切った幅広の干した羅臼昆布をその上に敷く(干し昆布を敷くのは、北陸地方の智恵。それを拝借。こうするとカビない。昆布の風味も楽しめる)

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・重石をかける(我が家では、常滑焼の中蓋を重石にしている。もっと直径の大きいのがいいのだが、他で全部使用中なのでこのサイズで妥協)

・上蓋をする

・大きめのポストイットに、大豆の投入量や麹の種類、仕込み年月日などを書き、上蓋に貼り付ける

■ここまでが当面の作業。以下は半年くらい経った頃に行う作業■

・天地返しまで、暗冷所で静かに寝かせる

・天地返しで、発酵中の味噌の天(上)と地(下)を混ぜ合わせ、甕全体の発酵状態を平準化する(発酵に偏りが出ないようにする)

・天地返しの年月日をポストイットに追加記入する

以上

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2019年2月 4日 (月)

味噌の「寒仕込み」の季節

味噌の「寒仕込み」の季節です。

味噌の原料は「大豆」と「麹(ないし糀)」と「塩」で、その割合は、我が家の今年の実際投入予定量に即していえば、大豆は4kg、麹(こうじ)も4kg、塩は1.8kg(つまり、大豆および麹の「1」に対して塩は「0.45」)です。大豆は、当然、北海道産の有機栽培大豆。

味噌は、大豆と塩は共通ですが、利用する麹(こうじ)に応じて種類が変わります。米麹を使うと「米味噌」、麦麹だと「麦味噌」、麹も豆だと「豆味噌」。

「米味噌」は広く全国各地でそれぞれの地域の特色を活かしながら作られています。我が家の味噌も米味噌です。「麦味噌」は、中国、四国、九州に多く、「豆味噌」は中京地方(「愛三岐(愛知・三重・岐阜)」ともいう)が中心です。「豆味噌」は八丁味噌とも呼ばれ、「赤だし」用の味噌です。ぼくの名古屋の知り合いは、毎日が「赤だし」です。

味噌用の米麹には気を遣います。タクアン用や通年で使うベッタラ漬け用の米麹は乾燥麹で十分なのですが、味噌には、生麹(なまこうじ)です。一般消費者には、生麹は「寒仕込み」のこの時期しか手に入らない。今年用はすでに手配済みで、販売開始と同時に注文しましたのが手元に届いたばかりです

たいていは普通の米麹(白米麹)を利用しますが、数年に一度くらいは「玄米麹」を選びます。玄米麹は、白米麹よりも、味噌の香りがいい。コクも出るので、長期熟成向きです。去年(2018年)は久しぶりの玄米麹(島根産)で3年くらいは熟成させるつもりです。その前に玄米麹味噌を仕込んだのは2013年。2013年産はまだ一部を常滑焼の甕に残してあります。今年使うのは普通の白米麹で、岐阜の酒蔵から購入したものです。来年は富山の米麹を試してみようと思っています。

白米麹味噌と玄米麹味噌の風味の違いを楽しめるのは、手前味噌(自家製味噌)の醍醐味です。同様に、地域と酒蔵によって異なる米麹の性格が反映された味噌の違いを味わえるのも自家製味噌ならではです。

20190201 米麹(岐阜産)350g入り袋、これを12袋用意

4kg_201901 大豆(北海道産有機栽培)、全部で4kg

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