米と麦

2017年4月 4日 (火)

酒粕で作るパン種

生酒(なまざけ)しか造っていない酒蔵の酒粕を入手することができました(「生酒」とは、火入れ、つまり加熱処理による殺菌を行ってない日本酒のこと)。簡易甘酒に使ってもいいのですが、それだともったいない。この酒粕からパン用の天然酵母(パン種の元種)を作ります。
 
日本酒は、麹(こうじ)の酵素(アミラーゼ)が米のデンプンをブドウ糖に分解し(これが糖化)、酵母(こうぼ)がそのブドウ糖を利用しながらアルコールを作っていきます(これが発酵)。この糖化と発酵が同時に進むプロセスを並行複発酵といいますが、ここで重要なのは、並列云々ではなく、日本酒造りには酵母が必須だということ、それから、どんな酵母を使うかで日本酒の味わいがずいぶんと違ってくるということです。発酵工程がとても重要な役割を演じる食品であるところの小麦粉のパンもそういう意味では同じです。
 
火入れした日本酒だと酵母が死んでいます。だから火入れした日本酒も造っている蔵元が販売している酒粕からはパン用の天然酵母が作れるとは限りません。以前、実際にうまくいかなかったことがありました。しかし、生酒しか造っていない蔵元の酒粕だとそういう問題はないはずです。
 
写真はその制作過程です(開始後10時間後の様子)。酵母のご飯(栄養)は黒砂糖です。すでにぷくぷくと元気なので、しっかりと閉めてあるシリコン製の蓋をすぐに持ちあげてしまいます。
 
A2_10 B_10
 
次の写真(左側)は制作開始から34時間後のぷくぷくの様子。とても元気なので、パン用の天然酵母ができあがるまで72時間も必要ないかもしれません。こうしてできた天然酵母の一部と全粒粉を同じくらいの量で混ぜ合わせると、そのミックスしたのが倍くらいに膨らみます。それがいわゆるパン種です(右側の写真)。企業がこれと同じものをプロらしく製造すると、市販のパン用天然酵母として温度管理されたお店の棚に並びます。自家製のパン種があれば、個性的でおいしいパンがいつでも焼ける。
 
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関連記事は「パンと酵母」。
 
 

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2017年4月 3日 (月)

酒粕(さけかす)の甘酒

お米と米麹(こうじ)、それから60度くらいの温度を一定に維持する容器と半日程度の発酵プロセスの時間があれば、甘酒ができ上がります。できあがったものは、どろっとしていて相当に甘い飲み物なので、たいていは薄めて楽しむことになりますが、お米という食材の持つ自然な甘さを堪能できるし、再認識できます。
 
_b 黒米を混ぜて桃色に
 
甘酒には、酒粕(さけかす)を原料にした簡易版もあります。この場合は砂糖などで甘みを加えるので、甘さの質が違ってきます。どろっとした感じもない。しかし、簡単に作れます。酒粕も吟醸や大吟醸のそれとなると、簡易版の甘酒も深い味わいになる。酒粕にはアルコール分が含まれているので、お酒に弱い方は、ほろ酔いになるかもしれません。甘酒といえばこのタイプという家庭が多いと思います。
 
吟醸や大吟醸の酒粕は蔵元からでないと普通は手に入らない。運が良ければ、毎年11月から3月くらいにデパ地下などで洗練された酒粕に巡り合える場合もあります。最近はインターネット通販という手もあるので便利です。市販の酒粕の季節もそろそろ最後です。
 

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2017年2月23日 (木)

焼きたてのパンの景色

自家製の天然酵母でパンを焼くようになってからとくに、焼きたてのパンの景色の違いを以前よりももっと楽しめるようになりました。
 
20160802 20160821
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2017年2月22日 (水)

お汁粉とチョコレート

先日、純粋なカカオの風味が味わうために、砂糖の全く入っていないチョコレートを食べてみました。(カカオ)ポリフェノール(や、カカオプロテイン)が多く含まれるという意味で、チョコレートやココアは人気が再燃中ですが、抗酸化作用の強いポリフェノールがたっぷりの甘い食べ物という意味では、日本には、似たような優れモノがあります。
 
食べものの名前は、「お汁粉」「ぜんざい」「羊羹(ようかん)」「赤飯」など。主原料に「小豆(あずき)」や「ささげ」を使ったお菓子やご飯(おこわ)です。
 
豆類の種類と栄養性・機能性成分」(北海道立十勝農業試験場 生産研究部)という論文によれば、小豆(あずき)には赤ワインの2倍近くもポリフェノールが含まれています。
 
よく知られているようでいて実際はそれほど認知されていないのですが、北海道は「小豆」と「ささげ」の産地です。「小豆」は十勝で大量に生産され、「ささげ」は控えめに栽培されています。もち米(糯米)も、名寄(なよろ)など、もち米に特化したような米作地域があり、「きたゆきもち」や「はくちょうもち」といった北海道産のもち米がお米売り場で簡単に手に入ります。「お汁粉」「ぜんざい」「羊羹(ようかん)」「赤飯」の主原料はそろっています。
 
チョコレートがバレンタインというマーケティングプロモーションで売り上げを伸ばしたように、小豆もお汁粉やぜんざいや小豆羊羹を、何かのイベントとからめて、あるいは新しいイベントを考えてプロモーションしてみると売上スパイクを作り出せるかもしれません。たとえば、ホワイトデイには、好きな女の子と一緒に「お汁粉」や「ぜんざい」、チョコレートをもらった女の子には一口サイズの「小豆羊羹」をプレゼント。節分の「恵方巻き」の成功例もあるので、なんとかなるかもしれません。
 
ところで、蛇足ですが、羊羹といえば「と■屋」ですが、ここの羊羹は小豆と砂糖が凝縮していて、持つとドスンと重い。大きいのを複数個、紙袋に入れて持つと、肩が壊れるくらいです。だから、ここの水羊羹と一般の羊羹が同じ程度の密度です。

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2017年2月20日 (月)

冬は純米酒の燗酒

ぼくたちが朝ごはんや晩ごはんで食べるいわゆる「白米」の「精米歩合」は、「玄米」から糠(ぬか)や胚芽が削られるので、下の図(玄米の構造)からわかるように91%から92%です。

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一方、日本酒の精米歩合ということになると、一般によく見かける数字では、純米酒と呼ばれているのが「60%~65%」、吟醸酒と呼ばれているのが「55%」、大吟醸は「50%以下」となっています。しかし、なかには70%から75%の純米酒や、39%や23%という磨きに磨いた大吟醸もあります。
 
ウイスキーは17年物、21年物と熟成年数を伸ばすにつれ在庫維持費用と、それから蒸発によるウイスキーそのものの目減りで、値段が加速度的に高くなりますが、大吟醸はコメをどんどんと削っていくので、こちらも精米歩合によって値段がどんと跳ね上がります。
 
ぼくにとって気持ちのいい晩酌は、食前酒に小ぶりのぐい吞み一杯分か二杯分の吟醸酒や大吟醸酒、それで少しいい気分になり、そのあとは、適量の燗にした純米酒です。
 
最近は、日本酒も高付加価値化で、つまり、値段の高い四合瓶(720ml)の吟醸酒や大吟醸酒ばかりで、燗向きの一升瓶の純米酒というのが少なくなってきました。現在は、ある頃合いの価格の銘柄を贔屓にしていますが、生産量が多くないのか、常に店頭に並んでいるわけではありません。しかし、入手可能な限り、そいつとこれからもお付き合いです。

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2017年1月17日 (火)

夏も冬も、米麹(こめこうじ)の甘酒

酒粕(さけかす)は甘酒づくりに便利です。しかし、我が家では、甘酒は酒粕(さけかす)を使った簡易版ではなく、米麹(こめこうじ)を使い時間をかけてつくるタイプが好みで、実際に後者をよく作って楽しんでいます。
 
米と米麹(こめこうじ)、それから温度を60度くらいに維持する容器(たとえば、ヨーグルトをつくるための電気式容器など)と半日程度の発酵プロセスの時間があれば、甘酒ができ上がります。黒米を少し混ぜ込むと写真のような渋い桃色が出ます。このタイプの甘酒は米という食材の持つ自然な甘さを堪能できますが、できあがったものは、どろっとしていて相当に甘さが凝縮した飲み物になっているので、たいていはお湯や水で薄めていただきます。豆乳で割るのがお好きな方もいらっしゃるようです。甘酒は夏バテ防止で夏の季語ですが、夏でも冬でもどちらでもおいしい。
 
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酒粕(さけかす)を原料にした簡易版の甘酒は、甘みを砂糖などで加えるので甘さの質が違ってきます。どろっとした感じもないので、同じ甘酒という名前でも似て非なるものです。麹甘酒、酒粕甘酒と呼び分けた方が混乱しません。
 
ところで、家庭向けの米麹は、タクアンやその他の冬の漬物の季節に売り出しでそれでお仕舞い、あとは店頭から姿を消すということが多いので、その時期にまとめて一年分を購入して冷蔵庫に保管しておきます。米麹は甘酒やタクアン以外には、べったら漬けにも利用するし塩麹や醤油麹にも使うので、一年ではそれなりの消費量になり、在庫はきれいに低減していきます。

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2017年1月12日 (木)

黒豆の煮汁で作った黒いパン

お正月料理のひとつが黒豆の煮物です。皺ひとつなくつやつやに出来上がった黒豆は当然毎日おいしくいただくとしても、煮汁が余ってしまう。捨てるのはもったいない。黒豆をご自宅で作る方はいろいろと煮汁の活用方法を開発されているみたいですが、我が家ではホームベーカリーで焼いた「黒豆煮汁パン」です。去年が最初で今年は二年目。ライ麦パンではありません。
 
小麦粉は北海道産の「春よ恋」。水分の替わりにこの煮汁を使うだけであとは何も要りません。煮汁の分量はやや多め。黒豆の煮汁には黒砂糖と醤油が含まれているので、それがパンの風味になります。菓子パンです。
 
どんな菓子パンになるかというと、不思議なことに、チョコレート味の美味しいパンになります。蒸しパンの食感もあって、想定以上にうまい。おやつ向きです。
 
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                 ライ麦パンではありません

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2017年1月 6日 (金)

素朴で頑丈なトースター

この頑丈なトースターを20年間使っています。職人手作りのイギリス製。製品紹介にはポップアップトースターと書いてあるのもあるけれど、ポップアップとは手前の黒くて丸いつまみを上下に動かして、つまり手動で、焼く前のパンを中に入れる、焼きあがったパンを持ち上げるという意味で、時間が来ると自動的にポンと上にはじけるタイプではありません。それも、正確には、まっすぐ下にではなく斜め下に落とす、まっすぐ上にではなく斜め上に持ち上げる方式なので、パンの上の端が取り出し口に引っかかってイライラすることも多い。
 
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作りが頑強だし、ゼンマイ式のタイマー以外は自動で動く部品がないので長持ちします。タイマーがすぐに壊れるという話も聞きますが、我が家の製品の場合は「あたり」が良かったのか、それとも使用頻度がそれほど高くなかったためか、タイマーも20年間故障なく動いています。タイマーといっても、時間が来たら知らせてくれるわけではありません。時間が来ても気づかなくて熱くないトーストになってしまっても、それはユーザー責任。
 
このトースターに適しているのは、四角いタイプの食パン(いわゆる角食)だけです。山型パン(日本ではイギリスパンとも呼ばれている)だと上に膨らんだ部分がこのトースターからはみ出してしまい、その部分が焼けません(つまりトースターとしての意味がない)。だからホームベーカリーでパンを焼き、焼き立てをその時に食べきれず残りを翌朝にトーストして味わいたいのなら、四角い食パンタイプがお勧めです。
 
このイギリス製のトースターと山型パン(イギリスパン)の相性が、同じイギリスでありながらなぜ悪いのか不思議だったのですが、正確にはトースターはメイド・イン・イングランド、山型パン (plain loaf) は、イングランドではなく、スコットランドとアイルランドの伝統スタイルらしいということが分かってみれば、相性の悪さもさもありなん。
 
最初に書いたことも含めて使い勝手の悪いところもあるトースターなのですが、なぜ使っているかというと、パンの焼き具合がいいのと、それから我が家の場合はまだ壊れないからです。しかし値段を考えると、いい家庭用商品かどうかはわかりません。
 
ゼンマイ式のタイマーといえば、次の写真もゼンマイ式の素朴なキッチンタイマーです。イタリア製。時間が来るとジャラジャラジャラと鳴ります。その音に風情がある。しかし、このジャラジャラ・タイマーの寿命は7~8年。ゼンマイ部分がきちんと7~8年で具合が悪くなります。この写真のもので3代目です。
 
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2016年12月21日 (水)

味噌と梅干しの棚卸し

年明けの10日過ぎくらいから食べ始める予定のタクアンのことを考えていたら、現在、甕で熟成中であるところの自家製味噌と自家製梅干しの棚卸しをしてみたくなりました。年月日は甕に入れて熟成を開始したそれぞれの日付。味噌用の大豆は北海道産、梅は和歌山産です。
 
【味噌】
 
2013年2月2日(玄米麹)
 
2014年2月1日(米麹)
2014年2月4日(米麹)
2014年2月5日(米麹)
 
2015年1月28日(米麹)
2015年1月29日(米麹)
2015年1月30日(米麹)
2015年3月17日(米麹)
2015年3月19日(米麹)
2015年3月20日(米麹)
 
2016年3月3日(米麹)
 
大豆と米麹を使った味噌を米(コメ)味噌と呼んでいます。日本ではいちばんポピュラーな味噌です。味や色のヴァリエーションに富んでいます。玄米麹を使った味噌は玄米(ゲンマイ)味噌です。大豆を全量、豆麹にして作る味噌が豆(マメ)味噌ですが、豆味噌は特定の地域では定番で、有名なのが愛知の八丁味噌。名古屋の知り合いは、味噌汁にはこの八丁味噌しか使いません。毎日が「赤だし」です。
 
米麹は手に入りやすいのですが、玄米麹は入手がむつかしい。したがって、2013年物の玄米味噌は、一定量をおいしく味わった後は寝かし続けています。
 
味噌づくりは配偶者との共同作業ですが2015年は頑張っていっぱい作ったので、全体のバランスをとるために2015年1月28日に仕込んだものを2年が経過したころに朝の味噌汁で使い始めます。2014年物は一部は使い切りましたが、残りはまだ当分は寝かせておく。
 
【梅干し】
 
2013年8月6日(完熟の南高梅)
2014年8月2日(龍神梅)
2015年8月2日(龍神梅)
2016年8月7日(龍神梅)
 
龍神梅に切り替えた理由は次の二つ。ひとつ目は、無農薬栽培の南高梅を購入するのがむつかしくなり、ぼくたちには龍神梅しか手に入らなくなったから。もうひとつの理由は、梅のサイズ。龍神梅の方が南高梅よりは一回り小ぶりで、我が家の日常生活には使いやすい。たとえば、朝食時の漬物の一部として少量の梅干しを楽しもうとすると、龍神梅だと一個でちょうど配偶者と僕との二人分になります。我が家の梅干しは伝統的な塩分濃度で作るので、常温で長期間保存できます。

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2016年12月16日 (金)

トマトとコメ、ロシアと北海道

手元に、紙が経年変化で薄茶になりかけた1989年6月発行の文庫本があります。もとの単行本の出版はその数年前ですが、その本のタイトルは「ロシアについて…北方の原形…」。著者は司馬遼太郎。そのなかに以下のような一節があります。引用します。
 
『(ロシアの)帝政時代、すでにふれたように、シベリアの軍隊、役人、毛皮採集業者はたえず飢えていた。とくに穀物と野菜不足になやまされつづけた。壊血病がシベリア病ともいうべきものだった。こういう病的な状態のなかで、日本の発見こそ、この難題の解決に曙光をもたらすものでなくて何であったろう。ロシアは昂奮した。シベリアにおける食糧問題は解決する、とロシアの政治家たちはよろこんだ。シベリアに接している日本から食料を買おうではないか。幸い日本は農業国家だという。ロシアの政治家にとって、日本は、パンとキャベツの倉庫にみえたのにちがいない。・・・・さらには、シベリアの現地で獲れた毛皮を、地理的に最も近い文明国である江戸期日本に売れば、よりいっそうすばらしい。・・・この妙案は、帝政ロシアにとって、歴世の課題になった。』
 
シベリアを軸とした場合、ロシアはどんな対日外交や対日経済政策をとるか、その発想のプロトタイプが手際よくまとめられています。
 
北海道はトマトとコメの生産が盛んな地域です。たとえば2015年だと、トマトの生産量が日本で一番多いのは熊本(冬春トマト)、2番目が北海道(夏秋トマト)です(農水省データ)。ミニトマトだけだと北海道が一番多い。北海道の寒冷地仕様の住宅技術はたいしたものですが、トマトに限らず、もともと寒冷地向きではない穀物や野菜や果物を栽培するのも得意です。コメももともとは寒冷地向きの穀物ではありませんでした。北海道のコメは、以前は、あまりのまずさにネコも跨(また)いで通り過ぎるので「ネコまたぎ」と呼ばれていたらしい。今は「ゆめぴりか」や「ななつぼし」の北海道です。2015年のコメ収穫量は、新潟に次いで2位。新潟との差はほとんどない。
 
沿海州の内陸部にあるアムール川沿いのハバロフスクや、シベリアのツンドラ地帯にあるヤクーツクでは(下の地図を参考にしてください)、北海道の技術を使ってトマトが温室野菜工場で栽培されています。暖房には非常にコストの安い地元産の天然ガスが使われる。オランダではトマトを大量に工場で栽培していますが、その温室技術では、シベリアの寒さに耐えられなかったそうです。
 
日本のコメ輸出は数年前から急増し今年は1万トン近くに達しそうな勢いです。主な販路は香港を含む中国。高級品が売れています。というか、中国のお金持ちの趣味の食材としての消費需要に合致した高価格品・高級品だけを輸出販路に載せている。一方、コメの国内需要は以前は800万トン以上でしたが(ひとりあたりの年間コメ消費量でいうと67kg以上)、それが徐々に減り続け、最近の1年間ではその量は766万トンです(農水省データ)。輸出量が増えたといっても輸出量は国内消費量の766分の1。わずか、0.13%。
 
ロシアはパンの国です。ただし、ロシアのパンは、白い小麦粉のパンではなく、ライ麦で作ったライ麦パン(黒パン)です。19世紀のロシアの長編小説には黒パンがよく登場します。貧しい人たちは、固くなった黒パンをナイフで削って口に運ぶ。
 
ライ麦パンの味が生まれた時から身に沁みついたロシア人が、炊き立ての白いご飯を口にする可能性はとても低いとしても、ライ麦でなく、小麦粉でもなく、米粉で作った白くて柔らかい米粉パンを好きになる可能性はあるのかどうか。そういうマーケティングがうまくいけば、シベリアに北海道のコメが米粉という形で輸出される。
 
帝政ロシア時代のシベリアにおけるかつての状況(「とくに穀物と野菜不足になやまされつづけた。・・・日本の発見こそ、この難題の解決に曙光をもたらすものでなくて何であったろう。ロシアは昂奮した。・・・シベリアに接している日本から食料を買おうではないか。」)は、国内輸送網と流通網の整備で格段に改善されているとは思いますが、トマトのような生鮮野菜を地産地消したいという欲求は根強いようです。
 
毛皮に関しては、以前と同様現在でも、厳冬の北海道で実務的な用途がある以外は日本では趣味的な需要しかありません。しかし、他の天然資源(たとえば、天然ガス)の需要は非常に大きい。下のような地図を見ていると、北海道の農産物や寒冷地対応技術、シベリアの天然資源などに関していろいろな想像がかき立てられます。
 
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        「ロシアについて…北方の原形…」から引用

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