米と麦

2018年8月 2日 (木)

散歩の途中の草いきれと、甘酒と、杏仁(あんにん)飴

夏の陽射しをうけて、草むらから立ちのぼる、むっとするような熱気のことを「草いきれ」と言います。夕方でも西日が残っていると、たとえば美術館のような公共施設の手入れされた草地からも「草いきれ」が立ちのぼってきます。

男の子や女の子が、夏休みの午後に草むらや草の多い広場で「草いきれ」を浴びながら遊びまわる風景というのはなかなかにいいものですが、年齢を重ねると夏の「草いきれ」はいささか鬱陶しい。しかし、緑のすぐそばを速足で散歩するのは気分のいいものなので、そこは折り合いです。樹木や花や草の多いあたりがやはり散歩コースの中心になる。

「草いきれ」は夏の季語です。「甘酒」も夏の季語です。

酒粕(さけかす)を原料にした簡易版の甘酒ではなく、米と米麹(こめこうじ)を半日程度発酵させて作った甘酒だと、米という食材の持つ自然な甘さを堪能できます。できあがったものは、どろっとしていて相当に甘い飲み物なので、たいていは薄めて楽しむことになります。夏の疲れ防止に向いているのが甘酒です。生活の知恵です。

そういう飲みものが入った一瓢(いっぴょう)を携えて散歩ということならけっこうな夏の風情ですが、そうもいかないので、ポケットには「杏仁」(あんにん、粉末にした杏〈あんず〉の種)の入った飴です。これを途中でもぐもぐやりながらの散歩も乙なものです。

関連記事は「甘酒は夏の季語」。

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2018年7月 9日 (月)

雨竜町産「ななつぼし」を使った米麹

今年の味噌は、大豆は例年通り北海道産の有機栽培大豆、麹(こうじ)は数年ぶりに島根産の有機玄米麹を使いました。玄米麹は、白米麹よりも、味噌の香りがいい。コクも出るので、長期熟成向きです。2013年2月に仕込んだ玄米麹味噌は、少しずつ、機会を選んで、まだ楽しんでいます。おいしい。

それ以外の、米麹を活用する加工食品(たとえば、甘酒、その甘酒を使うべったら漬け、自家製調味料としての塩麹や醤油麹など)には、普通の米麹を使います。

タクアンやその他の冬の漬物に使う米麹(こめこうじ)が売り出される時期は秋(北海道なら10月)ですが、下の200gパッケージの米麹は、そのときに購入したもので、使うときまで冷凍庫に保管してあります。使っている米は、この米麹用に、北海道の雨竜町(札幌の北に位置する米作地域)で生産された「ななつぼし」です。この手の商品は、一度に一定量を生産し、売れてしまえばそれでお終いという性格のものなので、商品棚で見つけたらすぐにまとめて買っておきます。

2018

原料の米は、「雨竜町産 契約栽培『ななつぼし』使用」となっています。

雨竜町のウェブサイトによれば、「本町の周囲を流れる石狩・雨竜・尾白利加・恵岱別の各川の流域は概ね平坦で、肥沃な農耕地3千ヘクタールは、本町の富源とのどかな農郷を形成しています。気候は大陸性気候で寒暖の差が比較的大きいのが特徴です。」つまり、産業は米作。湿原も広がっています。

「国土交通省札幌開発建設部は3日午前8時10分、深川市と沼田町の雨竜川で、同11時半には旭川市の石狩川で氾濫(はんらん)が起きたと発表、安全確保を呼びかけた。」(2018年7月3日 朝日新聞デジタル)という記事のままだとすると、雨竜町の「ななつぼし」を使ったこの米麹は、今年の秋も例年通り、お店の棚に並びそうです。

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2018年6月22日 (金)

「曲げわっぱ」の弁当箱のことなど

秋田・大館の「曲げわっぱ」が好きで、大事に使っています。使い込んでも使うたびに、秋田杉の香りがほんのりと漂います。

以前、昼の弁当用に何種類か利用していましたが、いちばんお世話になったのは楕円形を細長くした形状のもので、ややデザインの違う2つ交互に使いました。仕切り板があるのでその左側にご飯と漬物をぎゅっと詰め、右側に栄養バランスのいいおかずを入れます。ゴーカケンランにしたい場合は、2つを同時に使ったこともあります。

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弁当箱以外のお気に入りは「おひつ」で、時々使うのが寿司ごはん用の「飯切り」です。(正しくはなんというんでしょうか、炊き上がったごはんにスシ酢をうってチャッチャッと切ってまぜるための「おひつ」、大きな直径で背の低い「おけ」のことです。) 寿司といっても、我が家で作る寿司は、ニンジンと椎茸とかんぴょうとゴボウとタマゴとインゲンや絹サヤなどのいっぱい入った野菜のチラシ寿司です。朱色と茶色と黄色と緑色がにぎやかです。気が向けば、太巻きもつくります。

温かいご飯用の「おひつ」は、なでるとさらっとしていてなめらかで柔らかで、いつまでも触っていたいような木の肌あいです。「これが一番出来がいいからこれにしなさい。」と曲げわっぱ「おひつ」の製作者本人が即売展示の会場で僕たちに勧めてくれたものです。

弁当箱には円筒形のものもあり、これは中子(なかこ)がついているので、ご飯とおかずをひとつの容器で上下に分離した状態で持ち歩けますが、下の部分だけを使って写真のような「日の丸弁当」の遊びもできます。やや嵩(かさ)張りますが、大人の休日の遠足にはこちらの方が向いています。

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2018年5月31日 (木)

2kgという重さのパッケージング

ぼくは日本酒は一升瓶が好きなので一升瓶を買って持ち帰ることも多いのですが、その全体重量は約2kgです。2kgは微妙な重量で短距離ならどうということはありませんが、ながい距離だと2kgはけっこう重い。一升瓶は持ち運びやすい形状でもないので、専用の厚手の布袋を持参することもあります。専用といってもワイン向けにデザインされたのを流用したものです。それだと不安なく持ち運べる。

日本人一人あたりのお米の年間消費量は60kgをいくぶん割り込んだあたりを推移しています。一日一合のコメを365日食べ続けると、一合は150gなので(容量が180cc)、1年間では54.75kgになります。お米の2kgパッケージだと、だいたい2週間分の分量です。

以前はお米は10kgや5kgの袋詰めばかりだったのですが、スーパーやミニスーパーで白米の2kgパッケージングが出始めたのが2010年くらいだったと記憶しています。車で買い出しに出る家族連れには大きなパッケージはそれなりにコスパがいいので意味がありますが、コメは精米直後がおいしいとわかっている家族数の少ないひとたちには、重い5kgや10kg袋よりも2kgが向いている。

いろいろな産地のおコメを食べ比べるのが好きな人には、近頃は、その場所は専門店や専門店の入っているデパ地下に限定されますが、もっとパッケージ単位の小さな商品も販売されています。

2kgのコメパッケージでも重いという消費者は、購入場所が地場のスーパーマーケットのようなところなら、他の商品と組み合わせて、値段が安く設定された(場合によっては無料の)お届けサービスを利用するという手もあり、そういうサービスを利用している高齢者を見かけます。

大根やニンジン、リンゴやアボカドみたいな野菜・果実類はけっこう重いのですが、持ち運びやすい種類の袋に詰めて、配偶者と分担して運ぶようにしています。

下はワイン向けにデザインされたのを流用した、日本酒(一升瓶)持ち運び袋。

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2018年5月14日 (月)

スナック感覚のカップ蕎麦

以前からあった商品みたいです。知りませんでした。地場のコンビニチェーンが春になると販売しているスナック感覚の冷たいカップ蕎麦です。蕎麦以外にカップうどんや醤油味のカップラーメンもあるようですが、ぼくの関心は蕎麦だけに向かいます。
 
関心が向かうからといってそれがすぐにその場の購入に結びつくのではないのですが、記憶には残ります。
 
今年度版は「カップデザインが一新!化学調味料不使用のこだわりにつゆ!うどんは麵がのどごし良く生まれ変わりました!」となっていて、定価は税込みで158円。化学調味料不使用だからといって、商品棚に並べる食べもの(加工食品)なので、食品添加物がそれなりに加えられていることはしかたないにしても、小腹が空いたときのスナックとしては面白い。ハンバーガーチェーンのジャンクフードを食べるよりもいい。
 
これ1個ではまったく腹の足しにならないという向きは2個食べたらいいかもしれません。
 
また、北海道らしく山わさび昆布の入った大きなおにぎり(山わさびとはホースラディッシュのこと)が180円なのでこれとの組み合わせもありです。このおにぎりには「北海道産山わさび使用、無添加:保存剤、合成着色料、人工着色料を使用していません」と書いてあります。購入するかどうかの意思決定は、おにぎりパックの裏の原材料欄の記載を確認してからでも遅くありませんが、近いうちに、いちど「試食」です。

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2018年5月10日 (木)

宅配ピザはなぜ高いのか?

宅配ピザのポスティング・チラシが定期的に郵便受けに入っているので、捨てる前に眼を通すことがあります。ここ数年は、ピザは年に2回程度自宅で焼くくらいでそれ以外は縁がない。だから、まずお客になることはないと思いますが、ブログの素材にはなります。
 
いつも思うのは、宅配ピザというのはとても値段が高いなあということ。Mサイズが一人前だと思うので、その値段を調べてみると、廉価版が税抜きで1,880円から2,000円、標準価格帯のものが税抜きで2,260円から2,380円、高価格帯ピザは、同様に2,500円から2,630円。ちなみに、マルゲリータは廉価版カテゴリー商品で、Mサイズの定価は税抜きで2,000円です。
 
食べもの屋の原材料費は、通常は定価の30%なので、原材料費は廉価版が564円~600円、標準価格帯品が678円~714円、高価格ピザは750円~789円。
 
自宅でピザを作る場合は、生地はホームベーカリーのピザ生地コースにおまかせして、その間に地元産の調理用トマトで作り置きしてあったトマトソースをピザ向きの味にアレンジします。小麦粉は北海道産。ピーマンやタマネギや自宅栽培のバジルなど野菜を多くしたマルゲリータ風が多い。
 
家庭用ピザのコストは、極端に贅沢なチーズ以外の食材を使わない限り、どんなレベルのチーズを使うかに左右されます。ゴーカケンランなチーズでゴーカケンランなピザも焼けるし、穏当な値段のチーズで穏当な味わいのピザも作れます。だから、ピザ屋さんのチーズがどの程度のものなのかは、ピザの値段からわりに簡単に類推できる。
 
もっともチラシを見ると「お持ち帰りなら半額」という日も月に何日かあるようで、これでも利益が出るようになっているということは、配達経費が相当に多いということで、つまりは、原材料費は定価の30%はかかっていないということで、そういう詮索はここではこれ以上はしませんが、宅配ピザは配達費を食べているようなものだとは言えそうです。だから宅配ピザは高いのでしょう。
 
 

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2018年4月11日 (水)

塩麹と酢で作るドレッシング

塩だけでは味気ないけれど、自家製味噌で、手でポキッと割いたキュウリや、手で適当な大きさにちぎったレタスを食べると、市販のドレッシングなど使うよりもよほど野菜の味を楽しめます。
 
しかし、蒸したブロッコリーやカリフラワーには別のドレッシングが似合います。ぼくが好きなのは、すでに作ってある自家製塩麹と、それと等量の酢(たとえば100ccずつ)を、使用直前に混ぜ合わせて作るドレッシング。
 
市販のいいかげんなマヨネーズなんかで手抜きするのがいちばんよろしくない。
 
 
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2018年3月20日 (火)

ご飯も日本酒もあっさり系

以前にも書いたことだけれど、ご飯用のコメも、酒向きのコメで作った日本酒もあっさり系が好みです。つまり、最近の売れ筋トレンドからはずれています。
 
ご飯用のコメは、全国区でいうとコシヒカリ、それから人気が全国区に近づいてきた北海道生まれの「ゆめぴりか」など、甘くて粘りがあって艶(つや)やかに白いコメが70年代以降の主流で、その傾向はますます強くなっているようです。
 
日本酒は、白ワインのように、香りを含めて全体を味わう大吟醸の冷酒が主流になりました。最近は燗酒のコマーシャルにお目にかかったことがない。
 
ぼくの好みは、ご飯用のコメでは、北海道産の「ゆきひかり」。味わいという意味では、昔風の粳(うるち)米で、かつての有名ブランドにたとえてみるとササニシキに近い。無農薬栽培や特別栽培のコメはなかなか手に入らないのですが、「ゆきひかり」はそれが手に入る。ただし生産量は少ない。
 
日本酒は燗が好きなので、ぬる燗に向いた純米酒をいろいろと試してきて、結局、落ち着いたのは、地元産の「吟風(ぎんぷう)」という酒米(酒造好適米)を使った純米酒です。贔屓にしているの特別純米酒で、この手の酒としてはコメを磨き過ぎかなとは思うのですが、燗酒の風味が、渋くて飽きません。最初に小さめのぐい呑み一杯は冷や(暗冷所の室温)でもおいしい。ただ、香りの満足感がないと落ち着かない向きにはお勧めしません。
 
どうでもいいことですが、誰がどういう意図で作ったのか特別純米酒とは不思議な分類名です。カテゴリー的には純米吟醸です。吟醸という表現では隠れてしまうコメの旨味を訴求したいというのならわからなくもない。純米酒の好きなぼくはその不思議な命名で、この日本酒を手にしたわけだから。
 
 

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2018年3月 7日 (水)

種子法の廃止

「種子法(主要農作物種子法)」という、一般にはあまりなじみのない法律が来月に廃止されます。
 
「主要農作物種子法」は、第二次世界大戦後の食糧の増産のためには、優れた穀物種子の生産・普及は国・都道府県が主導して進める必要があるという趣旨で昭和27年に制定された法律で、その対象は「稲・麦・大豆」です。しかし、平成30年(2018年)の4月に廃止されます。
 
農林水産省のウェブサイトから、廃止の背景と理由をまとめた資料を以下に引用します。
 
201804__
 
この資料にある民間ノウハウというのは、どこの国のどういう民間のノウハウを指しているのか判然としませんが、要は、この法律の存在意義がなくなったということのようです。
 
「米(コメ)」は別にしても、下のグラフ(ソースデータは農水省「食料需給表」)からわかるように、「種子法」の66年間の存在にもかかわらず、あるいは「種子法」の存在とは関係なく、「小麦」も「大豆」もその自給率は継続的にとても低い。
 
うどん用の小麦はほとんどがオーストラリアなどからの輸入だし、大豆も国産大豆の国内大豆消費量に占める割合は、数%程度です(ただし、豆腐や納豆や味噌として食べる食品用の大豆の自給率は20%くらいあります、あるいはわずか20%しかないとも言える)。外国産大豆は、大部分が遺伝子組み換えなので、食品用でもそういうタイプの大豆が大量に輸入されています。

つまり、この法律は、制定目的の遂行のためには、あまり役には立たなかったみたいです。
 
__2013
 

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2018年2月27日 (火)

蕎麦と米

昼を外で食べるときには「ざる蕎麦」というのがぼくにとっては好ましい選択肢のひとつです。しかし、時間がないときによく知らない場所で、蕎麦風味のうどんみたいな、つまり小麦粉の割合が蕎麦粉よりも多いような蕎麦に出合うこともあります。そういう場合はいささかうんざりしますが、それも分類基準の上では蕎麦なので、文句をつける筋合いのものではありません。
 
農林水産省統計によると、蕎麦の都道府県別収穫量(平成28年)は、以下のようになっています。
 
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蕎麦は米(コメ)のとれない地域の特産物だったはずです。コメは温暖多湿に向いたDNAを持っていたので、北海道ではコメ栽培が苦手でした。だから、コメ栽培と並行して北海道では開拓使が荒地に強い作物として蕎麦の栽培を奨励しました。そば栽培の盛んな長野県も似たような事情だったのでしょう。北海道蕎麦のいちばんの産地は、コメ栽培の盛んな地域よりも北西にある幌加内(ほろかない)です。しかし、コメの栽培地域と蕎麦の栽培地域は、地域という括りでは、現在は、それなりにオーバーラップしています。
 
品種改良で寒さに強いコメの栽培も増えてきて、おおざっぱに言うと、北海道の北に寄り過ぎない西半分くらいのなかで水のよいところでは、美味しいコメが作れるようになりました。現在、日本でコメの収穫量が断然多いのは、新潟県と北海道と秋田県です。
 
長野県も米を作っています。収穫量は想像と違い意外と多くて北海道の3分の1くらいあります。しかし、栽培品種は大部分が「コシヒカリ」。そのあたりは、「ゆめぴりか」や「ななつぼし」といった地元米を開発した北海道とは事情が違うようです。調べてみると「風さやか」という平成25年に品種登録された長野県オリジナル米もあるみたいですが、ぼくは食べたことがありませんが、あっさりとした食感だそうです。あっさりとした食感のお米には興味がわきます。そのうち、食べてみよう。

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