漬物と塩辛

2018年7月10日 (火)

5年物の自家製梅干し

完熟の南高梅の梅干しです。土用干しなど一連の準備作業がすべて完了し、寝かせ始めたのが2013年の8月中旬なので、5年物の梅干しということになります。住居内ではいちばんひんやりとしている部屋の常滑焼の甕(かめ)の中で過ごしてきました。

2年経過した時に一部を食し、3年経ったときに追加で少量を味わい、しかし、この完熟南高梅に関しては、残りはこの小ぶりな甕に移してさらに2年、つまり全部で5年間寝かせることにしました。

長期間常温保存できるように、我が家の梅干しの塩分濃度は伝統的な15%から16%です。ちゃんとした塩を使えば、塩辛さに旨みというか滑らかさというか、落ち着きが出てきます。だから、促成栽培風の減塩梅干しなどにはまったく興味はないし、ハチミツ入りの梅干しなどはぼくにとっては噴飯ものです。

5年間寝かせておくと、赤紫蘇で丁寧に覆ってあっても、さすがに皺が増えてきます。しかたありません。そろそろこの5年物を、毎日の朝ごはんで楽しもうと考えています。

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2018年6月22日 (金)

「曲げわっぱ」の弁当箱のことなど

秋田・大館の「曲げわっぱ」が好きで、大事に使っています。使い込んでも使うたびに、秋田杉の香りがほんのりと漂います。

以前、昼の弁当用に何種類か利用していましたが、いちばんお世話になったのは楕円形を細長くした形状のもので、ややデザインの違う2つ交互に使いました。仕切り板があるのでその左側にご飯と漬物をぎゅっと詰め、右側に栄養バランスのいいおかずを入れます。ゴーカケンランにしたい場合は、2つを同時に使ったこともあります。

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弁当箱以外のお気に入りは「おひつ」で、時々使うのが寿司ごはん用の「飯切り」です。(正しくはなんというんでしょうか、炊き上がったごはんにスシ酢をうってチャッチャッと切ってまぜるための「おひつ」、大きな直径で背の低い「おけ」のことです。) 寿司といっても、我が家で作る寿司は、ニンジンと椎茸とかんぴょうとゴボウとタマゴとインゲンや絹サヤなどのいっぱい入った野菜のチラシ寿司です。朱色と茶色と黄色と緑色がにぎやかです。気が向けば、太巻きもつくります。

温かいご飯用の「おひつ」は、なでるとさらっとしていてなめらかで柔らかで、いつまでも触っていたいような木の肌あいです。「これが一番出来がいいからこれにしなさい。」と曲げわっぱ「おひつ」の製作者本人が即売展示の会場で僕たちに勧めてくれたものです。

弁当箱には円筒形のものもあり、これは中子(なかこ)がついているので、ご飯とおかずをひとつの容器で上下に分離した状態で持ち歩けますが、下の部分だけを使って写真のような「日の丸弁当」の遊びもできます。やや嵩(かさ)張りますが、大人の休日の遠足にはこちらの方が向いています。

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2018年5月 8日 (火)

2017年度版タクアンの最後のロット

ゴールデンウィークの最後の日に、2017年版のタクアンの最後の5本を樽から取り出しました。2017年の10月14日に干し始め、干し終わった24本を10月23日に樽に漬け込み、それを2カ月以上寝かせて(発酵させて)、食べ始めたのが年明けの1月9日、それから少しずつ毎日の朝ごはんの漬物のひとつとして食べ続けているうちに残りが5本になった、そのタクアンのことです。
 
樽から1本ずつ取り出すのは面倒なので、4~5本ずつまとめて取り出します。すぐに食べるもの以外は、それぞれ1本ずつ「つ」の字に折りたたんで糠をつけた状態で真空パックにしておきます(写真)。家庭用の電気密封器で空気を抜き、熱で封をします(専用袋を使います)。厳密には真空にはなりませんが、それに近い状態で密封できます。
 
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2017年度版のタクアンは、今まで作ってきた中で一番目か二番目に出来が良かったと思います。つまり、とてもおいしかった。理由は、大根の品質がとてもよかったからです。我が家がひそかにファンであるところのある有機栽培野菜農家の有機栽培大根が、去年の秋に運よくまとめて手に入りました。
 
今年もそうでしたが、例年、ゴールデンウィークのどこかで最後のロット(最後の4~5本)を取り出します。
 
最後の取り出しは、屋外ではなく、樽(正確には一斗容量の業務用ホーロー容器、戸外で熟成中は、この樽を寒さ対策と汚れ対策のために大きなクーラーボックスにいれ、そのクーラーボックスを120リットルの厚手のポリ袋で包んである)を、あとの水洗いなどの片づけのために、台所に持ち込んで行います。タクアンの香りというか、発酵した糠の香りが台所やその周辺に濃厚に立ち籠め、こういうときに、たとえば宅配便が届いたら運送会社の担当者はちょっとその香りに驚くに違いない。なかには、いい匂いですね、と言ってくれる漬物好きのかたもいらっしゃるかもしれませんが。
 
消費という意味では、1月初めから5月末までの約5カ月間のお付き合いでした。残った糠はもったいないので、というか、とても貴重な産物なので、糠漬けに使います。
 
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2018年3月28日 (水)

包丁を研ぎ直す

催促される前に、配偶者が使う料理用の包丁は研いでいたつもりだったのですが、定期の手入れを忘れてしまい、いちばん使用頻度の高い両刃包丁に切れ味がなくなったと文句を言われました。
 
春の彼岸の時期の札幌は、北の街なので朝が早い。そこで、研いでから使うまでに時間が十分にあるように早起きして朝の斜めの光で作業にとりかかったのですが、朝食準備のときの彼女の感想は、感激がない、ほんとうに丁寧に研いでくれた?ニンジンやリンゴやタクアンを切るときのスパッという感覚が味わえないらしい。
 
しかたないので、昔風に言うと主人の沽券(こけん)にかかわるので、翌日の早朝、やり直しです。とても寒いと早朝作業は嫌だけれど、今なら大丈夫。起きる前に、蒲団の中でどこがまずかったのか思い出してみます。刃を研ぐときの庖丁の入射角にバラツキがあったのか、いつもと角度がわずかに違ったのか、考えても顧客クレームの原因がよくわからない。
 
前回は他の事を考えながら作業を進めたのだろうと結論し、今回は気持ちを込め、包丁を砥石の上でゆっくりと長く前後に動かしながら研いでいきます。いつもやっていることですが、途中と終わりに、指の腹で刃を撫で、進行具合や仕上がり具合を確かめます。
 
今度は、顧客満足度は高かったようです。

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2018年2月26日 (月)

美味しいタクアン

自家製のタクアンは美味しいと相場が決まっていますが、とくに今年の(というか、昨年の晩秋に漬け込んだ)タクアンは美味しい。たとえば、土曜日の午後に、寒さを我慢しながら戸外の甕(クーラーボックスに入れて寒さ対策をしてある)から糠をつけたままの数本をボールに取り出して台所に運ぶと、台所にタクアンの香りが濃くふんわりと拡がります。
 
米糠(こめぬか)は有機玄米を自家精米するときの副産物だし、市販のものを利用するところの塩・米麹(こめこうじ)・鷹の爪も、どれを使うかは決めているのでそれらに品質の差があるとは考えにくい。味の決め手は、やはり、大根です。
 
まず、大根そのものの美味しさ(要は生で食べたときのうまさ)、それから、天日干しの干し加減。今年は、ある有機栽培農家が栽培したとてもいいのが手に入ったし、天候にも恵まれました。
 
下は、取り出した数本のうちの一本を水洗いし、俎板の上で食べやすい厚さに切っているところ。数切れのタクアンは、我が家の朝食の必需品です。
 
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2018年1月 9日 (火)

2017年度版の最初のタクアン

 
先週の土曜日の寒い午後に「タクアンの初収穫」です。2カ月半近く発酵させてあったのを容器(一斗樽)から取り出すのを「収穫」というのは変な表現ですが、気分は、育ててきたものの収穫に近い。ビニール袋の覆いを取り、樽の蓋を開けると、タクアンのいい香りが漂い出ます。
 
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最初の5本を取り出しました。すぐに食べる1本は切ってガラス容器に入れ冷蔵庫へ。残りの4本は糠(ぬか)をつけたまま真空パックにして冷蔵庫保存します。ただし、2本はまもなく知り合いに差し上げる予定(そういう約束なので)。
 
下はすぐに食べる1本を切っている途中の様子。ウコンも何も使っていませんが、タクアンは糠だけできれいに発色しています。
 
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2017年12月28日 (木)

梅干しは自家製が、いちばん、美味しい

自家製味噌がいちばん美味しい(と感じられる)ことを指して「手前味噌」と呼んだりしますが、そういう意味では、自家製梅干しも「手前梅干し」です。我が家の梅干しは、常温で何年間も保存が可能なように塩分が18%の昔ながらのスタイルで、自分でいうのもなんですが、とても旨い。使う梅は、以前は「南高梅」でしたが、最近は「龍神梅」。ともに和歌山県で無農薬栽培されたものです。
 
久しぶりに市販の梅干しも味わいたくなったので、塩分が15%~16%くらいの伝統的な作りのものを少量ずつ二度に分けて買ってみました。最初は龍神梅の梅干し、二回目は南高梅の梅干し。異なる製造元の梅干しを選びます。
 
最初の龍神梅のほうは、残念ながら期待外れでした。十分に大きなサイズの梅干しですが、柔らかすぎてコシがない。梅干しにコシがないというのも変な評価ですが、梅干しの皮も果肉もふにゃふにゃと柔らかくなり過ぎている。値段はしっかりと高い商品だったので、なにやら騙された気分です。まじめに天日干しをしたのかしらん。
 
そのことがあったので、二回目に16%の南高梅を買ったときは、お店のベテランらしき男性店員に、「これはちゃんと天日干しした梅干しですね」と念を押しました。「うちのは干したものです。梅漬けではありません。」色合いは赤紫蘇に染まって美しい。箸で具合を確かめ、口に運びました。どうも納得できません。つまり、自家製の美味しさに及ばないということです。
 
この柔らかすぎるとかコシがないというのは、よく熟した梅だと柔らかい梅干しができる、熟しきらない青い梅を使うとカリカリの梅干しになるといった類の議論ではありません。
 
ここで勝手な仮説を持ち出すと、梅干しの美味しさは、まず、干す段階で、夏の陽の光を梅が一定時間以上どれだけ気持ちよく浴びたかで最初の半分が決まり、そして、あとの半分は、その後のゆっくりとした熟成で決定される、ということです。そうやって味がこなれていく。今回二度試してみた市販品には、そういう「こなれてきた」感じがありませんでした。
 
「こなれてきた」ということに関して云うと、自家製梅干しは味見のために(あるいは待ちきれずに)一年半くらいで朝ごはんに登場させることもありますが、二年以上寝かせておくとと確実に味がこなれてきます。塩辛いのが甘くなるというのも変な表現ですが、塩のかどが取れてくる。塩味に丸みが出ます。
 
たとえば、すぐ下の(梅干しが二個並んだ)写真だと、左側の梅干しは二年物、右が三年物です。二年物とか三年物というのは、天日干しの後、常滑焼の甕(かめ)に寝かせ始めてから二年以上、ないし三年以上が経過した梅干しのことです。この二個では右のほう(三年物のほう)が赤みが強い。しかし、赤の濃さは色付けに使った赤紫蘇の量に依存するので、年数は関係ありません。
 
我が家の天日干しは実質で三日間以上。三日間の天日干しというのは、昼間干した梅を、夜は赤梅酢に漬け戻し、早朝にまた竹ざるに順番に並べていくという作業を三日間繰り返す。そうやって、徐々にきれいな赤に染めていく。
 
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下は完熟した南高梅ですが、これが右側の三年物の素材になりました。
 
Photo 完熟した南高梅
 
下は、寝かせて一年半で味見した時の龍神梅の梅干し。
 
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気持ちいい陽の光を一定時間以上浴びさせるということに戻ると、下は、土用干し(天日干し)三日目の梅の様子です。
 
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相当に手間暇がかかりますが、納得できる風味の梅干しは、自分で作るしかなさそうです。

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2017年11月28日 (火)

北海道の白菜

きれいな姿の有機栽培の白菜です。北海道産。巻きが強くてしっかりしているので、見かけは小ぶりですがどっしりと重くて2.4kgでした。適度な大きさにザクッと切り、塩(3~4%)と鷹の爪と柚子を加えて浅漬けです。浅漬けとは、乳酸発酵させない簡易版の漬物です。
 
北海道における白菜の旬は7月から10月。季節の早い収穫のものを除くと、ほとんどが露地栽培です。ジャガイモ、タマネギ、ニンジンなどは、出荷量と国内シェアが圧倒的にいちばんの北海道の代表的な野菜ですが、白菜も出荷量は茨城、長野に次いで全国第3位です。しかし、シェアは3%。つまり、白菜はどこの地域でも栽培が盛んな野菜です。
 
白菜は江戸時代には日本にはなかった。明治になってすぐに中国から日本にやってきて、その後、急速に根付きました。白菜は英語だとChinese Cabbageといいます。原産国が名前に読み込まれています。白菜は、冬の料理は鍋物でも漬物でも煮物でも何でも合いますが、合うように日本人の舌が料理や加工食品に組み込んでいったのでしょう。
 
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2017年11月15日 (水)

真面目なタクアン、残念なタクアン

両方とも、ウェブサイトで商品説明を読んで、その上での感想です。食べたことはありませんが、タクアンは自宅で作るので味の想像はつきます。「真面目なタクアン」とは食べてみたいタクアン、のこと、「残念なタクアン」とは、とくには食べたいとは思わないタクアン、のことです。
 
以下は、「天日干しした大根を、樽に詰める(2017年度版タクアン)」で書いたように、我が家で作るタクアンの原材料です。原材料のそれぞれの素性は確かです。たとえば、大根は有機栽培ですが、栽培農家はわかっているし、米麹はどういう銘柄のどういうコメを使ったものなのかを確かめてあります。日本酒は純米酒。
 
『タクアンの材料は、天日干しの完了した大根、塩、米麹(こめこうじ)、米糠(こめぬか)、鷹の爪です。塩・米麹(こめこうじ)・米糠(こめぬか)・鷹の爪はいっしょに混ぜ合わせ薄茶の粉を作っておきます。同時に用意しておくのは、44度の焼酎と日本酒。焼酎は容器の雑菌消毒用です。』『大根は干したといっても水分は残っているので、適度な重石をかけておけば、全体が湿ってきますが、その呼び水として日本酒を使います。』
 
「真面目なタクアン」は北海道の食材を選び、おそらく札幌市内の自分のお店(だけ)で小規模に製造販売している漬物屋さんの商品。「残念なタクアン」(失礼千万な言い方ですが、まあ、ここではそう呼ぶとして)は、漬物業界としては大規模で、品質管理や安全管理もとてもプロセス重視で、インターネット通販も得意そうな漬物の(北海道ではない地域にある)製造販売会社の商品です。
 
後者(大規模なところ)のタクアンの原材料は以下の通りです。そのまま引用します。
 
『原材料名: 干し大根、漬け原材料(食塩、糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、醸造酒、唐辛子、米ぬか)、調味料(アミノ酸等)、酒精、酸味料、ビタミンC、甘味料(スクラロース)、原材料の一部に大豆を含む』
 
前者(小さな漬物屋さん)のほうのタクアンの原材料は、これもそのまま引用すると、
 
『原材料名: 大根 漬け原材料(糠 食塩 ザラメ 赤唐辛子 昆布 果物剥皮(蜜柑 柿 リンゴ))』。
 
一定規模以上で加工食品を流通網に乗せるとしかたないのですが、両者の違いは、後者には『糖類(果糖ぶどう糖液糖)、醸造酒、、調味料(アミノ酸等)、酒精、酸味料、ビタミンC、甘味料(スクラロース)』といった、一般家庭の台所では見かけないものや一般家庭の家庭料理に使わないものが含まれているということです。
 
最近、真面目な松前漬けを食べてないので、この札幌中心部にまあまあ近い漬物屋さんに買いに行こうかなと思っています。
 
『松前漬  松前産スルメ、人参、南茅部産がごめ昆布を無添加醤油をベースにして甘辛い特製タレに漬けた昔ながらの本格松前漬です。噛めば噛むほどスルメの旨みが広がります。  原材料名: スルメ 人参 がごめ昆布 漬け原材料(濃口醤油 味醂 日本酒 ザラメ 食酢 赤唐辛子)原材料の一部に小麦大豆を含む。』
 
ちなみに、この漬物屋さんのタクアンの商品説明は、
 
『たくあん漬 米糠にじっくり漬け込む昔ながらの作り方。干し大根の旨み、糠の香り、ほのかな酸味。一口食べれば懐かしい味に出会います。塩気が強いと感じたら水にさらして塩抜きしてください。』
 
おいしそうです。

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2017年11月 9日 (木)

納豆が人気だそうです

大豆を発酵させた加工食品(ないし調味料)には、日本では、味噌と醤油と納豆があります。納豆は、納豆菌で大豆を発酵させたものですが、インドネシアにはテンペというテンペ菌で大豆を発酵させた食べものがある。テンペのほうが納豆よりもクセ(臭いとネバネバ)がない。最近は国産テンペも手に入ります。
 
納豆とテンペを始めて目にした食文化の違う外国人がいるとします。さあ召し上がれと言われて、こんなものを食べて大丈夫なのだろうか、大丈夫だとしてはたしてどうやって食べるのだろうか、ということに関して躊躇と迷いが少ないのが納豆よりもテンペだと思います。
 
納豆が売れているそうです。「納豆の販売額が急成長している。全国納豆協同組合連合会(納豆連)の推計によると2016年の市場規模は、前年比16%増の2140億円と過去最高を記録。健康ブームに加え、国産大豆を使用した高価格帯商品の売れ行きの良さが、成長を後押ししている。国産の使用量は、3年で倍増した。」(日本農業新聞 2017年7月16日)
 
その人気は持続し「納豆の人気が高まり、2017年の消費額は過去最高を記録した16年をさらに上回る勢いとなっている。安くて栄養豊富な点が節約志向にマッチし、最近は高めの商品も健康重視の女性らに売れている。」(茨城新聞 2017年11月8日)
 
大豆は、どういう方法で調理されても、かつては健康食材とされていました。その背景には、グローバル市場のほとんどの大豆が、除草薬や殺虫剤への強い抵抗性を植え付けられた遺伝子組み換え大豆に移行したというわりに最近のビジネス事情がありました。その事情は現在も引き続き存在しています。大豆は健康食材という方向のマーケティングプロモーションなしでは、遺伝子組み換え大豆をグローバルに大量流通させられない、というわけです。
 
しかし、だんだんと食べものと健康の関係についての研究者や一般の人たちの知見が深くなるに従い、大豆は、健康食品から、たとえば反栄養素(サポニンやフィチン酸といった自然毒素であるところの反栄養素)を含んだできるだけ食べないほうがいい食材へと、その位置づけが変化してきました。
 
同時に、味噌・醤油・納豆のような大豆を発酵させた食品・食材はその限りではない、いやその逆だ、との認識も広がりました。長い発酵過程で反栄養素は大幅に減少するので消化システムに悪影響がないどころか、腸内の善良な微生物叢を活性化させるので発酵食品の良さをそのまま享受できるという認識の変化です。そこに、遺伝子組み換えでない国産大豆が加わります。
 
「国産大豆を使用した高価格帯商品の売れ行きの良さ」や「高めの商品も健康重視の女性らに売れている」ということは、消費者にそういう知見が広まってきて、つまりは、アジアの食文化の伝統的な知恵が再認識されているということです。けっこうなトレンドだと思います。
 
日本の家庭には、糠漬けやタクアンといった発酵食品が身近にあります。欧米で、ドイツ生まれのザワークラウトを楽しむのといっしょです。納豆の好きな「健康重視の女性」が糠漬けでも作り始めるともっといいのですが、どうなるでしょう。
 
ぼくの好きな納豆の食べ方は、塩と亜麻仁油です。亜麻仁油を軽くかけ、塩をパラパラと振って、よくかき混ぜて朝ごはんの時にいただきます。付属のタレなどは使わない。
 

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