塩・味噌・醤油・酢

2019年3月15日 (金)

真面目な作りの納豆の原材料欄

まれに自宅で納豆を作るかたもいらっしゃるようですが、ぼくにはそういう技量はありません。それから味噌と納豆は、消費者として買ってきたものを同じ食卓で食べるだけなら何の問題もないのですが、作るときは麹菌と納豆菌の相性がよくないので両方を同じ場所では作れません。だから、味噌工場に勤める人たちは原則として日常生活でも納豆を口にしない。

我が家では毎年味噌を作っているし、熟成中の味噌甕もそれなりに多いので、製造という意味では納豆菌は立ち入り禁止です。本当は製造技術がないのですが、それを理由に納豆製造には手を出さないということにしてあります。

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上の写真は「とても真面目な作りの納豆」の原材料欄を撮ったものです。だから、原材料欄の記述の仕方もまっとうです。それでも見慣れない用語や名称が並んでいます。もっとも、この商品は、狭義の添加物は別出しでまとめてあり、消費者にわかり易くしようとしています。しかし、表記がスペースの関係で鮨詰め状態なので読みにくい。見やすい箇条書きに書き直すと以下のようになります。

●名称: 納豆

●原材料名

【納豆】 丸大豆(北海道産)(遺伝子組み換えでない)、納豆菌

【たれ】 しょう油(大豆・小麦を含む)、植物性たん白加水分解物、砂糖混合ぶどう糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖、醸造酢、食塩、砂糖、みりん、かつおエキス

【からし】 からし、醸造酢、食塩、植物油脂

●添加物

【たれ】 調味料(アミノ酸等)

【からし】 酸味料、着色料(ウコン)、酸化防止剤(V.C)、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)(大豆を含む)、香辛料

食品添加物を広い意味で避けたいのなら、この小ぶりな北海道産大豆を納豆菌で発酵させた食品を食べるときは、付属の「たれ」と「からし」はいっさい使わないことです。生産者には申し訳ない気もしますがゴミ箱に捨ててしまいます。風味付けには、その代わりに、「塩」とオメガ3系の不飽和脂肪酸であるところのαリノレン酸をたくさん含む「フラックスオイル(亜麻仁油)」を使います。ぼくは、そのほうが納豆らしさをより賞味できます。

【註】食品添加物はその誕生理由からして一般家庭の台所には存在しないものがほとんどですが、なかには、台所で見かけるものもあります。たとえばウコン(ターメリック)のような天然香料です。色付けや香り付けのために動植物から得られるもので、使用量がわずかであり、長年のヒトの食経験で健康被害がないと認められています。

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2019年3月14日 (木)

続・白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ

鰆(さわら)の西京漬けや味噌風味のパウンドケーキなどにどんどん使ったので、20日ほど前に作った白味噌が底をつきました。で、今年2回目の製造です。今回は前回よりも多め。原材料は、前回の繰り返しになりますが、多い順に米麹(大豆の2倍)、大豆、塩(控えめ)。

作ったままだと「粒餡(つぶあん)」風なので、それをハンドミキサーで混ぜ合わせると、下の写真のような「漉し餡(こしあん)」風になります。

西京味噌漬けは魚だと「鰆」が定番ですが、「目抜き」も試してみますか。

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2019年3月 6日 (水)

素朴な色合いの自家製タクアン

とても寒い時期にタクアンを樽から取り出すのは気合の要る作業ですが、寒さも少し緩んできたので、その分作業が楽になりました。

2014年版から2018年版の自家製タクアンの写真を並べてみました。

2014年版のタクアンとは、ここでは、2014年の10月末くらいに漬け込んで年明け(2015年)の10日くらいから食べ始め、ゴールデンウィークあたりまで食べ続けるタクアンを指します。朝ごはんの漬物のひとつです。

2015a 2014年版タクアン

2015年版タクアン 2016

2017a 2016年版タクアン

2018_2 2017年版タクアン

2018年版タクアン 2018c

自家製タクアンの原材料は、大根と塩と米麹(こめこうじ)と米糠(こめぬか)と赤い鷹の爪だけ。黄色を発色させるウコンも使っていません。だから地味な色合いの仕上がりになります。

季節になると「タクアン漬けの素」なるものも漬け物コーナーに並びますが、我が家は縁がありません。市販の「タクアン漬けの素」の中身(原材料)は、無作為に調べた範囲では、以下のような具合です(そのまま引用)。

A社: 『乳糖、酵母エキス、澱粉分解物、魚醤、蛋白加水分解物、貝カルシウム、甘味料(ステビア、甘草)(原材料の一部に大豆を含む)、食品添加物/着色料製剤(ビタミンB2 4.2%、ウコン末 0.8%、乳糖 95.0%)』

B社: 『煎りぬか、たんぱく加水分解物、調味料(アミノ酸等)、着色料(ウコン、ビタミンB2)、グルコン酸ナトリウム、調味料、加工でん粉』

C社: 『炭酸カルシウム 44.9%、着色料(ウコン)25.5%、調味料(アミノ酸)18.4%、サッカリンナトリウム11.2%』

使うかどうかは、消費者次第です。これらを使うと、鮮やかな黄色の甘いタクアンができあがるはずです。

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2019年3月 5日 (火)

味噌風味の小麦粉パウンドケーキ、あるいは、自家製は安心

味噌風味のパウンドケーキ」の続編です。

前回のパウンドケーキの原材料は「米粉、グラスフェッド・バター(強い弾力があって濃い黄色)、砂糖(砂糖は標準量の半分)、(放し飼いの鶏の)卵、そして(自家製の)白味噌」だったのですが、今回は、「米粉」ではなく本来の(というか一般的に使われているところの)「小麦粉」です。それ以外は前回とまったく同じ。

今回の小麦粉(北海道産)バージョンのほうが、米粉(北海道産)バージョンよりもよく膨らみました。小麦粉と米粉の特性の違いです。

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北海道のお菓子やケーキは、洋風であっても和風であっても、小麦粉や米粉や小豆やバターや牛乳など原材料の素性・出所がすっきりとしていることが多いので安心です。自分の知識や経験に照らして、それらがすっきりとしていないと思えば、あるいはそれら以外にすっきりとしていないもの(ある種の添加物など)が使われていると判断すれば、買わなければいいし、食べなければいい。

自宅で、たとえばパウンドケーキやアップルパイなんかを、自分で原材料を選択して作る場合は、そういう意味ではすべてがすっきりとしています。知り合いにも安心して食べてもらえます。

料理や調理がすべて「時短」だと味気ない。それともサラダでも炒め物でも市販の「マヨネーズ」で済ませますか、それとも和風味付けはなんでも「めんつゆ」ですか。

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2019年2月28日 (木)

味噌風味のパウンドケーキ

パウンドケーキ(pound cake)はバターケーキの一種ですが、伝え聞くところでは、小麦粉とバターと砂糖と卵をそれぞれ1ポンドずつ使って作るので「パウンド」ケーキと名づけられたそうです。

ステンレスボウルで投入材料を混ぜていく、家庭でも簡単に作れるシンプルなケーキです。材料は必ず室温に戻すとか、バターは白くふんわりとするまで丁寧に混ぜるとか(電動のハンドミキサーを使うと便利)、いくつかの基本を守ると誰にでもできる。配偶者がそう言っていました。

混ぜ物や混ぜ方を変えると、味も食感も変わります。そういう意味ではシンプルだけれど奥深い。いろいろなのを食べましたが、それぞれの味わいがあります。

今回のは、自家製の白味噌(関連記事は「白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ」)を使った味噌風味の米粉パウンドケーキです。原材料は米粉、グラスフェッド・バター(強い弾力があって濃い黄色)、砂糖、卵、そして白味噌です。砂糖は標準量の半分です(標準量だと甘すぎるので半分です)。

白味噌の風味がなかなか刺激的です。ちょっと癖になる味とも言えます。

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下は、以前に作った米粉のパウンドケーキ(干し葡萄入り)。こちらは米粉100%にバターと砂糖だけなので、色白美人に仕上がっています。

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2019年2月21日 (木)

白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ

白味噌は、西京(さいきょう)味噌とも呼ばれる甘い風味の簡易熟成の味噌です。デパ地下では「鰆(さわら)の切り身の西京漬け」などをよく売っている。鰆の切り身を白味噌に漬け込んだものです。

白味噌はとくに米麹の甘さと香りに活躍してもらうタイプなので、投入する米麹の量は(赤味噌が麹と大豆の重量割合が一対一であるのに対して)大豆の重量の二倍です。煮てすり潰した大豆と米麹と控えめの量の塩をよくかき混ぜて、60℃で8時間ほど発酵させます。そういう発酵のための便利な電気式の容器が市販されていて我が家でもそれを使います。

赤味噌と違って味噌汁などに毎日使う種類の味噌ではないので、下の写真程度の量が二つあればけっこう使い出があります。

さっそく福岡で獲れた鰆の切り身の一部を西京漬けにしたのを焼魚にしました。自家製はやはり旨い。他の切り身は醤油麹に漬け込んで別の味わいを楽しみます。

関連記事は「味噌の『寒仕込み』の季節」。

Photo ミキサーにかけた後の白味噌

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2019年2月 8日 (金)

ソイは煮付け

目抜きやキチジ(キンキ)のようなきれいな赤の高級魚もいますが、たいていの北の魚は黒っぽくて地味な外見をしています。ソイ(黒ソイ)もそのひとつです。だから、対面販売の魚売り場に淡い赤と淡い黄色が縞模様になったイトヨリなどが横たわっていると地元の中年女性がこの魚はどうやって食べるのかという不思議そうな眼付きで眺めている。

サンマ漁イワシ漁やニシン漁、イカ釣りという特定の魚介類を対象にした漁はありますが、ソイ漁というのはないそうです。他の魚といっしょに獲れる。北海道では羅臼(らうす)の漁獲量が圧倒的に多く、あとは日本海側。太平洋側では獲れません。対面販売では丸ものと切り身の両方が簡単に手に入ります。

見た目はぜんぜん鯛ではないのですが、その味から北海道の鯛と呼ばれています。身の色は鯛と同じような淡いピンクで、脂の乗った時期のは刺身や薄造りに適しています。近所の寿司屋でも地元のネタとして握っている。

いろいろな食べ方をしましたが、やはり鯛というわけにはいかないのでぼくはソイの煮付けが好きになってきました。注意したいのは小骨。ニシンのようにただ細い骨が多いというのではなく、丁寧に骨抜きしてあっても煮付けの中に微細な小骨が隠れていることがある。のどに刺さるとやっかいです。小さな子供やお年寄りは注意した方がいいかもしれません。

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2019年2月 6日 (水)

自家製味噌、手順を確認してから作業に

年に一回の作業なので、開始前に手順(工程と云うほうがモノづくりらしい)を一応確認します。味噌づくりは配偶者との共同作業・分担作業です。長年やっているので、やり始めると手が作業を思い出します。

以下が「味噌づくりの手順」ですが、わりにシンプルです。今年は大豆は4kgです。後述のように、我が家の一日の処理量は大豆2kg程度なので二日間連続の作業になります。

【味噌づくり手順】

・大豆と麹と塩を用意する。その割合は、大豆が1kgの場合、大豆1kg、麹1kg、塩450g。今年の実際量は、大豆4kg、麹4kg、塩1.8kg

・よく水洗いした大豆を前の晩から底の深い大鍋で十分に水に浸しておく

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・その大豆を柔らかくなるまで、吹きこぼれに注意しながら、煮る(プロは大豆を蒸すが、自宅では量が多い場合は蒸すという作業は難しい)

・モノづくりの工程にはたいていはクリティカルパスが存在するが、我が家の味噌作りにおけるクリティカルパスは、鍋で煮るという工程。深い大鍋を総動員しても一日の最大処理量は大豆2.5kg。だから作業量は一日2kgまでとする

・熱で柔らかくなった大豆をミンサーにかけてミンチにする(ミンサーは強い焼酎で雑菌消毒しておく、最近は40度超の強い焼酎が手に入りにくくなった)

・米麹と塩を、大きなボールなどで上述の割合できれいに混ぜ合わせたのを、並行して用意しておく(これを一般に塩切りという。塩はこのとき全部を使わずに、一部分を後の工程のためにとっておく)

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・大豆のミンチを、麹菌が活発に活動できる50℃まで冷ます

・その大豆と塩切した米麹を混ぜ合わせる

・味噌玉をつくる

・度数40度以上の強い焼酎で雑菌消毒した甕(通常は常滑焼、今回は一斗の業務用ホーロー容器)に、次々に味噌玉を投げ入れる(こうすると空気が中に入らない。雑菌防止になる)

・全体を平らに整える

・とっておいた塩を薄くかぶせ(とくに周辺を丁寧に)、大きめに切った幅広の干した羅臼昆布をその上に敷く(干し昆布を敷くのは、北陸地方の智恵。それを拝借。こうするとカビない。昆布の風味も楽しめる)

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・重石をかける(我が家では、常滑焼の中蓋を重石にしている。もっと直径の大きいのがいいのだが、他で全部使用中なのでこのサイズで妥協)

・上蓋をする

・大きめのポストイットに、大豆の投入量や麹の種類、仕込み年月日などを書き、上蓋に貼り付ける

■ここまでが当面の作業。以下は半年くらい経った頃に行う作業■

・天地返しまで、暗冷所で静かに寝かせる

・天地返しで、発酵中の味噌の天(上)と地(下)を混ぜ合わせ、甕全体の発酵状態を平準化する(発酵に偏りが出ないようにする)

・天地返しの年月日をポストイットに追加記入する

以上

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2019年2月 4日 (月)

味噌の「寒仕込み」の季節

味噌の「寒仕込み」の季節です。

味噌の原料は「大豆」と「麹(ないし糀)」と「塩」で、その割合は、我が家の今年の実際投入予定量に即していえば、大豆は4kg、麹(こうじ)も4kg、塩は1.8kg(つまり、大豆および麹の「1」に対して塩は「0.45」)です。大豆は、当然、北海道産の有機栽培大豆。

味噌は、大豆と塩は共通ですが、利用する麹(こうじ)に応じて種類が変わります。米麹を使うと「米味噌」、麦麹だと「麦味噌」、麹も豆だと「豆味噌」。

「米味噌」は広く全国各地でそれぞれの地域の特色を活かしながら作られています。我が家の味噌も米味噌です。「麦味噌」は、中国、四国、九州に多く、「豆味噌」は中京地方(「愛三岐(愛知・三重・岐阜)」ともいう)が中心です。「豆味噌」は八丁味噌とも呼ばれ、「赤だし」用の味噌です。ぼくの名古屋の知り合いは、毎日が「赤だし」です。

味噌用の米麹には気を遣います。タクアン用や通年で使うベッタラ漬け用の米麹は乾燥麹で十分なのですが、味噌には、生麹(なまこうじ)です。一般消費者には、生麹は「寒仕込み」のこの時期しか手に入らない。今年用はすでに手配済みで、販売開始と同時に注文しましたのが手元に届いたばかりです

たいていは普通の米麹(白米麹)を利用しますが、数年に一度くらいは「玄米麹」を選びます。玄米麹は、白米麹よりも、味噌の香りがいい。コクも出るので、長期熟成向きです。去年(2018年)は久しぶりの玄米麹(島根産)で3年くらいは熟成させるつもりです。その前に玄米麹味噌を仕込んだのは2013年。2013年産はまだ一部を常滑焼の甕に残してあります。今年使うのは普通の白米麹で、岐阜の酒蔵から購入したものです。来年は富山の米麹を試してみようと思っています。

白米麹味噌と玄米麹味噌の風味の違いを楽しめるのは、手前味噌(自家製味噌)の醍醐味です。同様に、地域と酒蔵によって異なる米麹の性格が反映された味噌の違いを味わえるのも自家製味噌ならではです。

20190201 米麹(岐阜産)350g入り袋、これを12袋用意

4kg_201901 大豆(北海道産有機栽培)、全部で4kg

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2019年1月15日 (火)

2018年度分の最初のタクアン

外は氷点下です。先週末に寒い中を最初の数本を取り出しました。じつにいい香りです。写真はその中ですぐに食べる予定の一本。すぐに食べないその他は酸化防止のため真空パックし冷蔵庫へ。

端のあたりを切って二切れほどをパリパリとゆっくり噛んで今年の味の評価をします。やや甘めの美味しいタクアンに仕上がりました。

去年もそうでしたが、2018年度分(2018年の10月半ばに作業を開始して最初の出来上がりが2019年の1月なので2018年度分)も、有機栽培で小ぶりのダイコンを漬け込むことができました。この深い香りと味わいは自宅の手作りでないとおそらく出ません。

全体的に小ぶりですが、それでも相対的に大きいサイズを漬け込み容器の底側に、相対的に小さいのを上のほうに寝かせてあります。上のほうといってもけっこうな重量の重石がすぐその上に載っているので、取り出すときはそれなりに力が必要です。

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