農産物

2020年6月26日 (金)

色の淡い野菜、色の鮮やかな野菜

色の淡い野菜がすべてそうだというわけでなないにせよ、近郊や近隣の農家で丁寧に作られた味の良い有機栽培野菜は、色が淡い。

最近そのことを実感したのが、たとえばグリーンピースとアスパラガスです。両方とも緑の色が控えめという意味で淡く色白で、グリーンピースだと鞘にぎっしりと実がきちんと並んで詰まっていて、グリーンピースご飯にするとなんとも贅沢な気分になるし、アスパラガスはやや硬めに茹でたときの食感を含めた味わいが何とも言えない。日持ちもいい。そういう野菜の栽培農家の名前はしっかりと頭に追加インプットされます。

ニンジンで(あるいはニンジンに限らず)鮮やかなオレンジというか濃い橙色をしたものはよく見かけますが、お化粧依存度の高すぎる女性のようで、とても美味しそうなのが食べてみると見掛け倒しというのは、まあ、あることです。発色を良くするための化学肥料の使い過ぎだと思います。でもそれはその農家のマーケティングの考え方なので、そのほうが販売量が増えるに違いない。

色だけでは片付けられませんが、大根でもニンジンでもタマネギでも広い意味での根菜類は、栽培方法によって味に結構な差が出るものだなあと、旬の野菜が増える時期になって改めて感じています。


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2020年6月24日 (水)

トウモロコシのDM

「唐土」ないし「唐」は「もろこし」と読みます。昔の日本では中国をそう呼びました。「諸越(中国の越の国)」の訓読から「もろこし」となったそうです。

わが国では秋に蒸したり茹でたり焼いたりしておやつとして食べることの多い「トウモロコシ」は、世界では米や小麦と並ぶ三大穀物のひとつです。

「とうもろこし」は漢字表記では「玉蜀黍」で、不思議な漢字の組み合わせです。普通なら「唐蜀黍」や「唐唐黍」となる気がしますが、「唐・唐」と重なるのが嫌だったのか「『玉』蜀黍」となったらしい。この、秋の味覚の北海道での呼び名は、「トウモロコシ」ではなく「トウキビ」です。漢字だと「唐黍」。札幌の大通公園では季節になると「焼きトウキビ」のいい匂いが屋台から漂い出します。

どういう風に呼ぼうと「唐(とう)」がいっぱい出てくるので「唐土(もろこし)」の原産かと思いきやぜんぜんそうではなくて、原産地はアメリカ大陸の熱帯地域です。ついでに言えば、トウモロコシはイネ科の一年草です。メキシコ料理や南米料理にトウモロコシがよく使われるのに(あるいは不可欠なのも)何の不思議もありません。

トウモロコシの収穫期は秋で、だからトウモロコシも秋の季語ですが、「トウキビ」の「早期購入・早期割引」案内DMが届き始めました。以前にお中元でトウモロコシを知り合いやお世話になったかたに送った時に利用したデパートなどからのお知らせです。

そういう国産トウモロコシは遺伝子組み換えとは縁がないものばかりですが、世界で流通しているものの大部分は遺伝子組み換え品種です。

 


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2020年6月10日 (水)

自然栽培米の乳酸菌で野菜を育てる

自然栽培米の乳酸菌を利用して自宅の野菜を育てます。

自然栽培米とは農薬と化学肥料と除草剤をいっさい使わずに栽培したコメのことで、その玄米の2kgパッケージが通販経由で簡単に手に入るようになりました。自然栽培米はコメとして食べるのではなくて、野菜の育成に使います。2kgで十分です。

自然栽培米の玄米なのでコメには自然の乳酸菌がたっぷりと付着しています。この玄米に住んでいる乳酸菌を「黒砂糖と塩」(乳酸菌のエサです)で培養し、発酵した培養液を薄めたものを、栽培中のバジルや大葉やルッコラなどに定期的に遣ります。すると、元気で美味しいのが勢いよく育ち、夏の間はレタスやブロッコリやセロリなどそれ以外の買ってきた野菜と組み合わせると豪華な野菜サラダが毎日のように楽しめます。

乳酸菌の育てかたは、我が家の場合は以下の通りです。

1. 強い炭酸水の入った1リットルのボトルを5~6本買ってきて、順番に飲んで、カラにする。ボトルは強度が必要。
2. 1日目は、そこに自然栽培米を75g(水1リットルに対して75g)投入し、しかし最初は、水(塩素を除去した浄化水)をボトルの4分の1くらい入れ、シェイクし、そのままにしておく。
3. 2日目は、塩(自然海塩)を、10g(水1リットル<1000g>の1%)入れ、水も1リットルボトルいっぱいにし、シェイクしてそのままにしておく。ぶくぶくと軽く泡立ち既に発酵し始めているのが観察できる
4. 3日目は黒砂糖を30g(水1000gの3%)加え、よくシェイクして、そのままにする。軽く泡立って発酵しているのがわかる。
5. 4日目以降は発酵具合、つまり育ち具合を確かめながら毎日丁寧にシェイク。
6. 寒くなければ1週間くらいでぶくぶく発酵した乳酸菌溶液が完成する。
7. 水(浄化水)で薄めたのを対象の野菜に水遣りする。

コメなら何でもいいかというと真面目な無農薬栽培のものでないとこの目的には向きません。要はうまくいかない。元気な乳酸菌が住んでいないからです。黒砂糖は「波照間(はてるま)島」産の黒糖です。(なお「波照間島」は日本最南端の島で、台湾のすぐ東側に位置してします。台湾から中国本土へ行くのと同じくらいの距離です。)

写真は、左がコメと水をボトルの4分の1くらい入れただけの1日目、まん中が塩を入れ水をいっぱいに満たした2日目、そして右がさらに黒砂糖を入れてシェイクした後の3日目の様子です。間違えないように、ボトルのキャップには1日目の日付をマジックインクで書いてあります。

以前、炭酸水用のがっしりとしたボトルでなく、普通のミネラルウォーター用の1.5リットルボトルでやっていて、ある日ある時「暴発」を経験しました。シュワーという大きな音がし始めたと思うと、ボンという爆音とともにキャップが弾(はじ)け、培養液もそのあたりに吹き飛びました。一面に乳酸の匂いが溢れ、あと始末が大変でした。

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ところで、その真空パックされてかちっとした長方形になった2kgの自然栽培米が送られてきたのは、ぼくも便利でときどき使う「レターパック520」でした。別に郵便局の宣伝をするわけではないけれど、これは「A4サイズ、4kgまで全国一律料金で、信書も送れるサービス」で、「対面で届けて受領印」をもらう。だから安心だし、速達扱いなので日曜・祝日も気にせずに利用できる。厚さが3㎝を超える箱入りの古本なんかもこれで送られてくることが多い。早く手元に欲しい古本は、先方と交渉してこの配送手段にしてもらうこともあります。全国一律料金なので商品によってはこれがいちばんコストパフォーマンスがいいのでしょう。

 


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2019年9月26日 (木)

ゲノム編集食品と遺伝子組み換え食品

遺伝子組み換え作物は、英語ではGMO、Genetically Modified Organismです(順番はGMOが先で、それが遺伝子組み換え作物という訳語になりました)。遺伝子組み換え食品は、英語ではGenetically Modified Foods、あるいはGenetically Engineered Foodsです
 
一方、ゲノム編集はGenome EditingないしはGenome Engineeringで、だからゲノム編集食品はGenome Edited FoodsないしはGenome Engineered Foods。
 
DNA(デオキシリボ核酸、その生物がもつ遺伝情報を規定する化学物質)の総体をゲノム(genome)といいます。ゲノム(genome)とは、遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉で、「遺伝情報の全体・総体」を意味します。先ほど本棚をのぞいたら「ゲノムを読む」(松原謙一・中村桂子著、1996年)というタイトルの古い本がまだ棚の奥のほうにありました。いささか懐かしい。
 
遺伝子組み換えといってもゲノム編集といっても、要は両者とも、特定の目的のために遺伝子や遺伝情報を操作することです。特定の目的とは、一般的には生物の品種の改良とされていますが、その中には結果としての品種の改悪も含まれるので、遺伝子組み換えやゲノム編集の目的は品種の変更や修正としておいたほうがよさそうです。
 
先日、消費者庁は、ゲノム編集で品種改良した食品に関して、特定の遺伝子を切断しただけの食品についてはゲノム編集表示を義務付けないと決めたと発表しました(「ゲノム編集技術応用食品の表示について」 消費者庁食品表示企画課 2019年9月)。
 
その理由は、ゲノム編集食品は、当該食品(食材)にヒトが欲する機能や特性を持たせるために当該食品(食材)の特定の遺伝子を切断して作られますが、そのときに外部から遺伝子を挿入するタイプと挿入しないタイプがあり、現在開発が進んでいる食品の大半は挿入しないタイプで、そういうタイプだと、ゲノム編集食品はそれを作った本人しかそれがゲノム編集されたものだとはわからない(外部の第三者は当該食品の特徴がゲノム編集の結果でであるか従来の育種技術で起きたのかどうか科学的に判別できない)。それが表示義務がない理由だそうです。
 
ところでゲノムは遺伝情報の総体を意味する用語とはいえ、ゲノムの全部が遺伝子であるわけではなくて、ゲノムの中で「遺伝情報を持ったDNA」(つまり遺伝子)は、量としては数%~10%くらい、残り(残りという言い方は、残りに属するDNAにとっては失礼な話ではありますが)であるところの90%は遺伝情報とは直接の関係のない、存在理由がいまだによくわからないDNAです(だから、ジャンクDNAなどと呼ぶ礼を失した研究者もいます)。だから、いまのところ、ゲノムの90%は「無用者」ということになっています。
 
しかし、科学というのが常にそうであるように、ある時点で見えるものは見えるにしても、見えないものは見えない、見えないものの実態はよくわからない、だからとりあえずその「無用者」は「役立たず」としてその存在を許されていますが、そういう「役立たず」を生物はなぜずっと抱え込んでいるのか。かりに「無用者」の一部を毀損した場合その影響が長期でどうなるかは誰もわからない。況や、特定機能を担っている遺伝子をゲノム編集で切断して特定機能を殺した(抑止した)結果の長期の影響に於いておや。
 
身近な例で言うと、以前は(「腑に落ちない」とか「腹に落ちる」という慣用句の長い間の存在にもかかわらず)見向きもされなかった、あるいは頭や心臓と比べると非常に軽視されてきた「腸」や「腸内フローラ」のひそかで重大な役割が最近になって急に見直され始めたというような事例もあります。(関連記事は「食べものや体における『無用者の系譜』」)。
 
牧草と配合飼料とゲノム編集」で書いたように、ゲノム編集食材は日本が世界を一歩リードしています。
 
養殖の鯛やハマチは魚売り場ですでにおなじみですが、ゲノム編集技術を活用して開発した筋肉もりもりの鯛(肉厚マダイ)の生育が進行中だそうです。ゲノム編集した鯖の養殖も実験中です。魚が研究対象になれば、当然、トマトのような人気野菜やイネも対象になります。
 
しかし、ゲノム編集食品と名付けても遺伝子組み換え食品と言っても、遺伝子を操作した結果生まれた食材・食べものという基本的な事実に関して両者に差はありません。農産物でも(たとえばトウモロコシや大豆やジャガイモ)海産物(たとえばマグロや鯛やサバ)や畜産物(たとえば牛や鶏)でも、作りだす側の適用技術の違いから別の表現を付けているだけで遺伝子を操作して新品種を作ったという意味では同じです。「ゲノム編集は、別の種の遺伝子を導入するのではなく既存のDNAに改変を加えるもので、遺伝子組み換え作物(GMO)に使われる技術とは異なる」と主張されても「ああ、そうですか」と聞き流すだけです。
 
日本は、ECと同様に、遺伝子組み換え食品は表示義務があることになっていて、それが遺伝子組み換え少く品の増殖の防波堤になっているような気になりますが、担当省庁も熱心でないし、実質的には遺伝子組み換え農産物の輸入や流通は業者(作る人や運ぶ人)の「お気に召すまま」状態です。最近も「また遺伝子組み換えトウモロコシの輸入ですか」のような出来事がありました。
 
味噌や豆腐だとそこで使われている原材料の大豆が国産の「遺伝子組み換えでない」ものを選択的に購入できます。しかしゲノム編集食品では作った本人や企業はわかっているにもかかわらず自己申告が免れるとすると、消費者は、たとえば「どこどこ産の妙に筋肉モリモリの鯛は買わない」といった消費者の共有知による食材選択をするしかなさそうです。


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2019年8月27日 (火)

また遺伝子組み換えトウモロコシの輸入ですか

以下のようなニュースが眼に入りました。

『日本、米産トウモロコシ輸入へ=米中対立の余波-首脳会談』

『トランプ米大統領と安倍晋三首相は(8月)25日の日米首脳会談で、日本が米国の余剰トウモロコシを購入することで一致した。米中の貿易摩擦が激化する中、米国産穀物の対中輸出は厳しい状況となっており、日本企業が代わりに引き受ける形となる。トランプ大統領は安倍首相が米国産トウモロコシを輸入することに同意したと指摘。安倍氏は民間企業に対する輸入支援措置を検討する意向を示した。トランプ氏によれば、日本のトウモロコシ輸入は「数億ドル(数百億円)規模」に上るという。』(時事通信 2019/08/26)

世界の四大主食は、米、小麦、トウモロコシ、そして、イモですが、それらは、生産量も生産消費地域も以前からだいたいきれいに棲み分けがされていて、その状態は現在もあまり変わらない。

つまり、世界の地域的なかたまりごとに、

・「米を炊く、ないしは蒸す」
・「小麦粉でパンやナンを焼く」
・「すり潰したトウモロコシでトルティーヤを焼く」
・「乾燥させたイモの粉を粥や団子風にして食べる」

といった主食文化がそれぞれに独立するような感じで存在しています。それぞれの年間生産量と主な生産消費地をまとめると(以下の年間生産量に関してはFAOSTAT 2012より)

・米         年間生産量は約7億トン 主な生産消費地はアジア
・小麦      年間生産量は約7億トン 主な生産消費地は欧米と中近東
・トウモロコシ 年間生産量は約9億トン 主な生産消費地は中南米
・イモ       年間生産量は約7億トン 主な生産消費地はアフリカ

トウモロコシに限ってもっと新しいトウモロコシの年間生産量を参照すると、ほぼ11億トンです(USDA/FASの2018/2019年度予測値)。国別の年間生産量とそのシェアは、

・米国             3億7152万トン 33.8%
・中国             2億5600万トン 23.3%
・ブラジル        9450万トン  8.6%
・アルゼンチン   4250万トン  3.9%
・ウクライナ      3500万トン  3.2%
・世界計         10億9991万トン

その四大主食はヒトが食べるものですが、その四つのうちでヒト以外にもとても人気なのが家畜や家禽(鶏など)の飼料に使うトウモロコシです(それから大豆)。

そのトウモロコシの生産量が圧倒的に多いのが(上の数字からわかるように)米国と中国。中国は自国生産分だけでは自国需要に間に合わないので米国から輸入しています。米国はトウモロコシのような自分ではとくには食べない穀物を輸出目的で生産するのが好きな国です(コメと同じです、もっとも、トウモロコシは近ごろはファストフード店ではよく使われていますが)。

で、今回、いつものように、『米中の貿易摩擦が激化する中、米国産穀物の対中輸出は厳しい状況となっており、日本企業が代わりに引き受ける形となる』となったわけです。

トウモロコシの季節」で書いたような北海道産のおいしいトウモロコシ(トウキビ)とは違って、米国産のトウモロコシは80%以上が、米国産の大豆は90%以上が遺伝子組み換え品種です。だから今回の合意の結果米国から入ってくる数百億円規模のトウモロコシもすべて遺伝子組み換えです。輸入後にそれが加工食品の一部として直接ヒトの口に入るのか(コーン油、コーンスターチ、コーンミール、コーンシロップなど)、飼料として家畜や家禽の胃袋に入った後間接的に牛肉や豚肉や鶏肉としてヒトの体内に入るのかはわかりませんが、まあ、そういうことです。ヒトの身体は食べたものや、食べたものが食べたもので作られます。

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蛇足ですが、米国ホワイトハウスのウェブサイトで今回の二人の会談内容についての発言(Remarks by President Trump and Prime Minister Abe of Japan After Meeting on Trade | Biarritz, France)に目を通すと、上に引用した記事には書かれていない安倍首相の不思議な発言に出合います。

彼によれば「現在、日本の農産物に害虫被害が出ているので、トウモロコシのような農産物を緊急輸入する必要がある」そうです(淡い黄色を付けた部分)。ひょっとすると彼は、「遺伝子組み換えでない農産物は害虫に弱いので、遺伝子組み換え技術によって害虫耐性をもった米国のトウモロコシを緊急輸入することが必要である」とおっしゃりたかったのかもしれません。害虫耐性を持った農産物とは、それを食べた虫が死んでしまうような仕立ての農産物のことです。

PRESIDENT TRUMP: Perhaps you may want to discuss the additional purchase of all of that corn, because we have a tremendous amount right now.  (中略)  So perhaps you could say a couple of words just about the hundreds of millions of dollars of corn — existing corn — that’s there, that you’ll be buying.

PRIME MINISTER ABE: (As interpreted.) So with regard to the potential purchase of American corn, in Japan we are now experiencing inspect pest on some of the agricultural products. And there is a need for us to buy certain amount of agricultural products. And this will be done by the Japanese private sector. That means that Japanese corporations will need to buy additional agricultural products. And we believe that there is a need for us to implement emergency support measures for the Japanese private sector to have the early purchase of the American corn.


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2019年8月 9日 (金)

日本の食料自給率は37%で穀物自給率は28%、サウジアラビアの穀物自給率は7%

3日前に次のような報道がありました。

「農林水産省は6日、2018年度のカロリーベースの食料自給率が前年度より1ポイント低下の37%だったと発表した。天候不順で小麦や大豆の国内生産量が大きく減少したためで、コメの記録的な凶作に見舞われた1993年度と並ぶ過去最低の水準となった。政府は2025年度に45%にする目標を掲げているが、達成が遠のいた。」(共同通信)

「天候不順で小麦や大豆の国内生産量が大きく減少したためで」というのは苦しい言い訳で、小麦と大豆の国内自給率は以前から低いので、わざわざ小麦や大豆を持ち出すのもどうかと思います。四半期GDPがマイナスになったのを雨のせいにするのと同じです。

農水省のウェブサイトにお邪魔すると、品目別自給率の例として

「小麦の品目別自給率(平成30年度)
=小麦の国内生産量(76.5万トン)/小麦の国内消費仕向量(651.0万トン)=12%)

と小麦がとりあげられていました。

昭和40年から平成30年までの総合食料自給率の推移は以下の通り。

4030

OECD諸国の2018年(日本は2018年度)の食料自給率を比較したのが以下のグラフです。以前と同じパターンです。

2018-2018

ぼくは、食べ物は(他の財や産品と違って)自給したほうがいい(国のレベルでの地産地消)、という意見の持ち主ですが、諸般の事情でそういうわけにいかない国もあります。例えばサウジアラビア。2010年3月に「穀物自給率「ゼロ」をめざす国」というブログ記事を書きました。そこから一部を引用します。

「サウジアラビアは雨はほとんど降らないし、地下水も砂漠にまだ緑があった頃の雨水がたまったものですが、地下水は小麦生産などに今まで大量に消費してきたのでそのツケがたまって、今世紀なかばに石油よりも早く枯れてしまうとのこと。瑞穂(みずほ)の国の日本とは事情が違います。

そういう背景から、水を大量に使う小麦のような農作物は減産を続けて2016年までに国内生産を打ち切り、それ以降、穀物はすべて輸入。ただし、農業がないとさすがに困るので、あまり水を使わないもの、つまり温室野菜栽培や酪農、養鶏などの付加価値の高い農業へ転換するそうです。

穀物がないと国民は飢え死にしてしまいますから、そういう国のとる手段のひとつは、外国に農耕地や農場を確保し、それを自国の穀物供給基地にすることです。サウジアラビアの場合だと、上記報告書によれば、アフリカのスーダン、エチオピア、タンザニア、エジプトあたりでことが進行中です」

そのサウジアラビアがどうなったか

サウジアラビアにおける農業・水産業・食品産業の概況及び市場について」(野村総合研究所 2018年2月19日)によると、2015年のサウジアラビアの穀物自給率は6.8%だそうです。自国が所有するところの外国の穀物供給基地からの流入量も輸入とカウントされるので、実質的な穀物自給率は6.8%よりも高いはずですがこの資料では詳細は不明です。日本の2018年の穀物自給率は最初の折れ線グラフにあるように28%です。

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2019年7月10日 (水)

寒い6月、温度の上がらない7月上旬

先月23日に「花フェスタ」の会場で、黒の栽培ポット入りのラベンダーをひとつ購入しました。ポット売りだったので家で素焼きの鉢に移し替えると数日後に開花しました。開花すると通常の夏の暑さだと1週間くらいで花が散り始めるのですが、今年はけっこうひんやりしているので花も長持ちして、2週間近く咲き続けています(写真)。珍しい。

人にとっては早朝は半袖だと風が冷たいくらいで、だから早い時刻に通勤に向かう人たちは、しっかりとジャケットや上着を身につけています。

最近話題の異常気象の周辺の小さな波がここまでやってきているのかもしれません。

人間にとっては心地いい天候ですが、露地栽培の野菜にとっては(ということはそういう農家にとっても)困った気温かもしれません。もうそろそろだと思うのですが、まだ好物のセロリが野菜売り場に出てきません。我が家のルッコラやバジル、青紫蘇(大葉)といった夏野菜の生育速度も期待するほど高くない。例年よりもけっこう遅い。

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ぼくは、温暖化ガス(二酸化炭素)の排出を人為的に規制できたら地球の温度変化問題はすべて収まるといった極端な議論には眉唾ですが、そうなのは、ぼくは、人類の産業活動や経済活動が地球の温度変化に与える影響は、自然がもたらす温度変化の数%から最大で十数%程度までだと考えているからです。大した割合ではない。

それほど大した影響を自然に与えられる程度まで人類が「賢い」ものであるのなら、すでに台風や地震を回避・抑制する方法を思いついているはずです。しかし残念ながらそれらに対しては打つ手がありません。

地球の温度変化の処方箋について極端な主張を耳にするときは、バランスを取るために、以下のような、「地球の過去40万年の相対気温推移グラフ」を改めて参照するようにしています。このグラフの説明を「丸山茂徳氏」(地質学者、元東京工業大学教授)の講演記録からお借りすると、次のようになります。

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このグラフが客観的な正しさをもった資料かどうかは、僕自身では検証できません。僕が納得しているだけであり、過去にはIPCC第3次報告の「ホッケースティック・カーブ」という「スーパーコンピュータ」を駆使した地球温暖化の捏造例があり、そのグラフを納得した人たちも多数いらっしゃいました。

『人間が文明を創って、化石燃料をたきCO2を出すようになった時代は、過去300 年前ぐらいからです。このわずかな変化に今ナーバスになっている訳ですが、人間の文明とは無関係に、地球というのはこれぐらい(±4℃)を平気でやっています。』

たしかに、10万年の単位で8℃の上昇と下降を繰り返しています。

『今から100万年前、あるいは200万年前くらいから地球の両極に巨大な氷河が発達し始め、ギュンツ、ミンデル、リス、ヴェルムという4回の大きな氷期があり、最後、1万年前にポコンと温かくなって人間はこの間に文明を創った。そういう歴史です。』

『そこまでのことを簡単に要約すると、地球の気候は変化することこそが本質であると言うことが一つです。その温度幅を考えた時、・・・人類の文明以前に非常に大きな温度変化があった。だから現在我々がナーバスになっている1、2℃の変化は驚くべきものでも何でもない。』

□□□

下のグラフが「ホッケースティック・カーブ」。

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2019年6月 7日 (金)

冬越しも想定して山椒を育成中

野菜売り場に「和歌山産の実山椒」が並んでいました。「北海道産」もそのうち、ゆっくりと登場します。北海道では山椒は栽培できないと思っていましたが、実際には、北海道の南半分くらいでは山椒の木は生育可能だそうです。そうでないと北海道産の実山椒が8月に店頭に姿を見せることはありません。

下の写真が「実山椒」です。体は小さくても才能や力量が優れていて侮れないことのたとえとして「山椒は小粒でもぴりりと辛い」といいますが、その山椒です。その小粒でもぴりりと辛い実山椒を水で煮てアクをとり、ガラス瓶に塩漬け保存しておくといつでも料理、たとえば、ちりめん山椒作りなどに使えます。

_-s_1  実山椒(水洗い中)

自宅で実山椒を収穫するつもりはさらさらないのですが、木の芽(山椒の若芽)を使った料理は簡単に作れます。たとえば、時期を過ぎましたが「筍(たけのこ)ご飯」。木の芽は香りを味わう日本のハーブなので「筍ご飯」にはその特徴がうまく生かされています。その特徴を活用した調味料であるところの「木の芽味噌」も作る予定です。木の芽をすりこぎで細かくすって白味噌(白味噌は自宅で簡単に作れます)と合わせれば、「木の芽味噌」が完成します。「木の芽味噌」にはたくさんの木の芽を使うので、山椒を育成中です。冬越しも視野に入れていますが、どうなることやら。

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白味噌に関する最近の関連記事は「白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ」それから「続・白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ」。

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2019年5月28日 (火)

続・ルッコラで確認する5月の気温

札幌でも5月末なのに日中の最高気温が急に30℃を少し超える日が2~3日とはいえ急に連続して現れて、ヒトにとってはいささかびっくりですが、ルッコラなどの夏野菜の生長にはけっこうな按配です。ヒトにとっていささかびっくりと言っても、びっくりするのは午後の話で、札幌のような大きな山脈の西側で日本海に近い地域では午前中の外気はひんやりとしています。日中も日陰だと過ごしやすい。

ただし、北海道には身体が寒冷地仕様のかたがたが多いので、そういう人たちにとっては「気温が28℃以上になると死にそうになる」というのが共通実感のようです。かつてスリムだったに違いない中年以上の女性は、数日間とはいえ外気温が30℃以上だと本当に死にそうな表情をしています。

北海道では冷房供給機能としてのエアコンをお持ちでない家庭も少なくないので、風が窓から窓へと抜ける場合は問題ないとしても、空気の流れに動きのない夜は対策が必要ですが、扇風機で間接的に(直接は身体に当てないように)部屋の空気を動かしますか。次回、美容室での散髪のときに、エアコンを持っていないと言っていた若い担当者に暑さ対策を尋ねてみましょう。

写真は早朝の水遣り後のルッコラで、強い陽射しが気持ちよさそうです。彼らには申し訳ないのですが、あと数日くらいで最初の間引きなので、間引きされることになった葉には大切な夏の風味として野菜サラダに参加してもらいます。

30-2019527 早朝のルッコラ

山椒も期待通りに成長中で、早く「木の芽味噌」を作りたいのですが、木の芽味噌は「木の芽」の柔らかい部分を少なからず使うので、これも味噌まではもう少し時間がかかりそうです。

30-0527 朝の山椒

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2019年5月23日 (木)

ルッコラで確認する5月の気温

今年の札幌の5月の上旬と中旬はぼくたち人間には上着を羽織ってちょうどいいくらいの気温の流れでした。その流れの中に、上着を脱ぎたくなるような日中と、薄手のコートに袖を通したくなるようなリラ冷えの日が入り交じり、全体的には涼しかったと思います。

5月はまだ1週間ありますが、ルッコラにとっても今年の札幌の5月はやや寒かったらしい。種蒔き後の双葉や本葉の成長速度で、彼らが十分暖かいと感じているのかまだ寒いと思っているのかがわかります。根と葉を気持ちよく伸ばすにはもの足りない気温の推移だったようです。

左側の写真が今年のルッコラで、4月29日の種蒔きから23日後(5月22日)の様子です。まだまだ食べられない。

右側の写真は去年のルッコラで、5月17日の種蒔きから22日後(6月8日)の状態。野菜サラダの素材としてその日から使えます。

つまり、今年の札幌の5月はそれほど暖かくなかったということをルッコラが教えてくれる。

20190522-23 20180608-22

今年最初のルッコラは、ぼくが種を播き過ぎたのでけっこう混みあっていて間引きが必要ですが、サラダの一部になってもらうには、あと1週間くらいは必要みたいです。

下は以前の採りたて、食べ頃のルッコラの例。

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