麺類

2016年7月 8日 (金)

カップ麺と化学調味料

次のような新聞記事が目に入りました。
 
「味の素、南米でカップ麺、ベトナムでは調味料を増産」「味の素は南米でカップ麺市場に参入する。ペルーに新工場を建設し、同国を中心にチリなど4か国に販売する。ベトナムではうま味調味料『味の素』を増産する。南米や東南アジアでは中間所得層の増加に伴い、加工食品や外食需要が拡大している。市場に合わせた製品投入で・・・(後略)。」(日本経済新聞 2016年7月5日)
 
食のグローバル化とは、世界中の人たちが同じようなもの・似たようなものを食べるようになることで、つまりは、食べものの均質化ということです。農産物や食のグローバル化に関して、大まかにまとめてみると、以下のようになります。
 
□食や農業は、そもそもが、人々がそこで生き延びるためのローカルな営みである。嗜好品や贅沢品以外の農産物の貿易率は低い。
 
□農業が経済化し、農産物輸出国と農産物輸出国と密接な関係を持ったアグリビジネスのマーケティングや政治活動によって、世界中の人が同じような食材を同じような調理法で食べるようになった。これが食のグローバル化である。たとえば、
  ・パンと肉類と油脂類で食の欧米化・グローバル化(60年代以降の日本や最近の中国)
  ・世界中にハンバーガーショップ
  ・世界中で即席麺やカップ麺の消費が進行(51か国で年間1056億食、世界の人口は70億人なので大人も子供もひとりあたり年間15食)
  ・遺伝子組み換え農産物
 
□グローバル化の進んだ食材や料理は手に入れ易く、同時に奪われやすい。
 
□一方、地域独自性を維持した食材や料理(発酵食品など)は食糧安保が楽。たとえば、
  ・ジャポニカ米(世界のコメ消費量の15%)、刺身、ゴボウ、納豆、塩辛
 
農産物の生産はそもそも国内・地域内のローカルな営みで、胡椒やコーヒーといった嗜好品、あるいは高級果物を除き、農産物は国を超えた貿易の対象ではありませんでした。地域単位の地産地消が食の基本です。それぞれの地域や国が必要量を生産し、消費し、不測の事態に備えて少し蓄えておく。だから、農産物の貿易率(輸出量を生産量で割ったもの)は、自動車や石油といった製品に比べると当然に低い。これには、食べものは腐りやすいといういう事情もあります。それから、貿易率という意味では逆に、かつての植民地プランテーションで栽培作物が長年にわたって人為的に単作化されてしまい、それ以外の農産物については今でも輸入に頼らざるを得ないという別の事情を引きずっている国もあります。
 
しかし、農産物余剰国とその農産物余剰国を本籍地とするアグリビジネス(巨大な農業ビジネス)が、他国に対して農産物の販売活動、マーケティング活動を開始すれば、農産物は、衣類や自動車と同じような経済の一要素になり、食は徐々にグローバル化します。食がグローバル化するとは、世界中の人が同じような食材を同じような調理法で食べるようになることです。パソコンやパソコンOS、スマートフォンやスマートフォンOSのグローバル化と基本的には同じことです。
 
一部で最近のはやり言葉になっているらしい「攻める農業」というのも、その中身は、「たとえば、高級メロンや高級マンゴーのような贅沢な付加価値農産物」や「日本では数少ない農産物輸出品目のひとつであるカップ麺のような加工食品」をどういう風に輸出してどういう風に儲けるかということで、人々が地元で継続的に生き延びるための基礎農産物の安定的な生産という視点からは遠いようです。
 
【註】輸出入農産物といった場合、小麦粉やコメやジャガイモやパプリカだけでなく、カップ麺やビール、ウイスキーや煙草も農産物です。
 
最近では「うま味調味料」と呼ばれるようになった「化学調味料」も、かつては日本の食卓の人気商品で「白いふりかけ」風の瓶をよく見かけたものです。しかし、実態は「化学調味料」なので、直接の摂取という意味では日本では人気がなくなりました。もっとも、同じ現象が数年前から東南アジアで観察できます。食のグローバル化の一側面です。
 
この「うまみ調味料」は外食産業では日常活用品目だし、また、小型の瓶の消えた家庭の食卓から化学調味料がすっかり消えてしまったかというと決してそうではなく、後を引くような刺激的でおいしい味付けがされた加工食品や何とかの素という別の形でしっかりと浸透しています。
 
4年前の関連記事は「白いふりかけ、あるいは、うまみ調味料」。

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2016年5月17日 (火)

米(と小麦と肉と魚の)のひとりあたりの年間消費量の推移

米穀安定供給確保支援機構」によれば、2015年度(2015年4月~2016年3月)の国民ひとりあたりの月間コメ消費量は、4,386グラムで、14年度と比べて3.7%少なくなったそうです。ひとりあたり月間平均消費量が4,386グラムということは、年間消費量だと52.6キログラムになります。60㎏(の壁)を大幅に割り込んでしまいました。コンビニ弁当などの「中食」消費は増えたものの、自宅で炊いたご飯(お米)の消費量が減少し、結果として逓減傾向にあったコメ消費がそのままその傾向を継続、ということです。

米、および小麦の年間消費量の推移を1965年(昭和40年)から2015年(平成27年)まで、あらためて眺めてみると、以下のような具合です(下の折れ線グラフ)。「米を60㎏と小麦を30㎏」というのがぼくの最近の記憶にある日本人ひとりあたりの年間消費量だったのですが、「米50㎏、小麦35㎏」という組み合わせに接近しつつあるみたいです。

19652015

米と小麦という二つの主要穀物の消費量合計が90㎏から85㎏に接近しているということは、炭水化物の消費量が減少しているということですが、それでお腹がすいてないとすれば、その代わりに肉や魚や野菜をいっぱい食べているのか。

1985年と2010年の日本人ひとりあたりの肉と魚の消費量を比較すると、肉の消費量は34kgから48㎏へと確かに増加していますが、魚は70㎏から54㎏へと減少です(下の図表、データはFAO)。

1_1985_2010


「米+小麦+肉+魚」のひとりあたり年間消費量を足し合わせてみると

1985年が、米74.6㎏+小麦31.7㎏+肉34㎏+魚70㎏=合計210.3㎏
2010年が、米59.5㎏+小麦32.7㎏+肉48㎏+魚54㎏=合計194.2㎏

つまり、単純な重量比較では、2010年は1985年よりも食べる量が8%減少したことになります。

ぼくの売り場での観察によれば、野菜の好きな家庭も多いけれども、そうでない人はもっと多い。若い調理系男子は買い物カゴに野菜も多いのですが、若い女性の買い物かごは加工食品とお菓子とジュース類が中心です。つまり、210㎏と194㎏の16㎏の差を野菜消費量を増やして埋めているというのは考えにくい。

手軽でカロリーが多くて食が進むところのマヨネーズたっぷりの焼きそば弁当やツナマヨおにぎり、あるいはお菓子みたいなものがますます好まれているのかもしれません。オランダ人ではありませんが、ジャガイモ(フライドポテト)が主食の一部になっている可能性は高い。トウモロコシ由来のジャンクフーズもあります。あまり健康にいい食事とは思われませんが、それは、まあ、別の話です。

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2014年12月19日 (金)

詠み人知らずの「ミートソース」と、山上憶良の「宴を罷(まか)る」

以下の十数行はどなたかがご自身のブログ記事の中に、どこか別のサイトから引用してあった一節です、とてもいい内容だったのでその部分をそのまま個人用に保存してあります。ぼくにとっては、いわば、詠み人知らずの簡潔なミートソース論です。それを孫引きします。

≪結婚して初めて、嫁がミートソースを作った。「どうだった?」と聞かれたので正直に「美味かった」と前置きしてから、 以下の改善点をメモ帳に列挙して一項目ずつ読み上げた。

・具は全部みじん切りにしろ
・ミンチは牛肉以外ありえない
・セロリが無いならミートソースを作るな
・具材はしっかりと炒め終わってから煮込め
・白でも赤でもいいからワインで臭みを消せ
・トマトは缶詰でもいいからイタリアントマト以外使うな
・ローリエくらい入れろ。苦味が出る前に取れ
・最後にバターくらい入れろ
・ケチャップを入れるな。ケチャップの味しかしないだろ
・なぜ辛くした
・ミートソースを1.4mmのスパゲッティーニにかけた理由を言え
・この緑色の缶に入ったパルメザンチーズを捨ててこい
・今後一切、これをスパゲッティミートソースと呼ぶ事は俺が許さん

泣いて実家へ帰られた。俺が悪いのか。≫

ぼくがいちばん同感するところは ≪セロリが無いならミートソースを作るな≫という項目です。大人の味のセロリを軽んじてはいけない。ケチャップについては、この若い奥さんの感性は、ぼくの想定域を超えているのでノーコメント。しかし、若い奥さんを泣かして実家に帰してしまったところの「俺」は、ぼくの目には、「美味しかった」という前置きを忘れない優しい親切なご主人と映ります。

山上憶良(やまのうえのおくら)という万葉歌人がいました。地位のあまり高くない官僚で、中華的な素養と教養に満ち溢れていた方です。それが理由かどうか、701年(大宝元年)正月の遣唐使の最後に、少録(記録係)として加わっています。

以下は、大宰府で催された宴会のときの彼の歌です。

≪山上憶良臣(おみ) 宴を罷(まか)る歌一首≫
≪憶良等は今は罷(まか)らむ 子哭(な)くらむ その彼の母も吾を待つらむぞ≫

斎藤茂吉の「万葉秀歌」からこの歌に関する解説を借りると「一首の中に、三つも『らむ』を使って居りながら、訥々(とつとつ)としていて流動の響きに乏しい。」「この一首は憶良の短歌ではやはり傑作と謂うべきであろう。」「併(しか)し大体として、日本語の古来の声調に熟しえなかったのは、漢学素養のために乱されたのかもしれない。」なんだかよくわからない説明です。

子供も泣いているだろうし妻も待っているのでという「訥々」とした諧謔の裏で流れている思いを、さきの「ミートソースのご主人」風の率直さで表現すると、「こういう無教養な連中と酒など飲んでも何も面白くない、退屈なだけだ、さっさと帰ろう。」ということになります。無教養とは漢籍の素養や漢文化の美意識に欠けることです。気の利いた漢詩のひとつも作れない奴ら、ということでもあるのでしょう。中華的な教養の中には「華夷思想」の賛美に近い理解もおそらく含まれる。しかし、宴席にはそれほど酷(ひど)い連中がいっしょだったのか。

呉 善花の「日本の曖昧力」というのは刺激的な本で、そのなかに、大学での彼女の授業で、中国人留学生や韓国人留学生、ペルー人留学生、それから日本人の学生に写真のような二つの焼物(コーヒーカップ)を見せて感想を求める場面が出てきます。「あなたはどちらがほしいと感じますか?」

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≪中国人留学生B ― 韓国製のほうがキラキラしていてきれいです≫
≪韓国人留学生 ― やはり、韓国製のほうが高級感があっていいと思います≫
≪日本人学生B ― やはり、鹿児島かな。韓国のものは、金ピカで少し安っぽく見えてしまいます≫

彼女の考えでは、「中国人や韓国人には、『均一に整った(左右対称)美』『きらきらとした輝き』を持つ韓国製のコーヒーカップの方が鹿児島産のものに比べて、より美しいものに見え」、「多くの日本人は鹿児島産のコーヒーカップが持つ『歪みの美』『鈍色に沈んだ美』にこそ、芸術性を感じてしまうのです」。

憶良と宴会で同席した大宰府勤務の官僚たちは「スパゲティミートソースの奥さん」に近いのか、それとも「鹿児島産のコーヒーカップが好きな日本人学生」のような感性の持ち主なのか。憶良にとっては彼らは明らかに「ミートソースの若い奥さん」なのでしょうが、当時はそういうどっちつかずの官僚にも原神道的な霊性と美意識(呉 善花は別の場所ではこれを「縄文の感性」と呼んでいる)が色濃く流れていたと思うので、憶良はまわりとの感性の違いに苛立っていただけだったのかもしれません。

適度に酔っぱらったときに、≪「どうだった?」と聞かれたので正直に「美味かった」と前置きしてから、 以下の改善点をメモ帳に列挙して一項目づずつ読み上げた・・・・・今後一切、これをスパゲッティミートソースと呼ぶ事は俺が許さん。泣いて実家へ帰られた。俺が悪いのか。≫と、≪山上憶良臣宴を罷(まか)る歌一首 憶良等は今は罷(まか)らむ 子哭(な)くらむ その彼の母も吾を待つらむぞ≫をゆっくりと読み比べてそれぞれの情景に関して想像をたくましゅうするというのもけっこう楽しい作業ではあります。

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2014年9月10日 (水)

食品添加物を使っていない「生煮込みうどん」

遠くの知り合いから生(なま)の煮込みうどんセットをいただきました。日持ちがしないのでいただいた次の日の夜に第一回目を楽しみましたが、製造会社の決めた賞味期限は9月15日、日持ちは常温で10日間、なので、二回目は今週末を予定しています。

下は、商品パッケージの一部をコピーしたものですが(このうどんを宣伝することが目的ではないので製造者欄は白抜きにしました)、食品添加物を使っていない加工食品というのは最近ではめずらしい(厳密な向きは酒精を添加物というかもしれないが)。しかし、別の云い方をすれば、その気になればこういう加工食品は儲かる商品として製造・販売できるということです。たとえば、素材と作りの丁寧な「かまぼこ」などはそういうタイプの加工食品です。

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味噌はこのうどん生産地特有の濃厚な「豆みそ」がメインですが、このうどんで使われている味噌は思ったよりもまろやかでした。味噌袋と出汁(だし)袋に含まれている「かつお節・むろあじ節・さば節・いわし節・いわし煮干し・椎茸・昆布」が味噌と調和し、想定よりもはるかに穏やかな、しかし幾分かはにぎやかな味になりました。麺は硬め。

この「煮込みうどん」の場合は原材料が「めん」「みそ」「だし」に分かれていますが、一般の麺類の加工食品だと「めん」と「スープ(油脂や塩や食品添加物の混ぜ合わせ)」になります(以下に「塩ラーメン」の例)。出汁を引くのに慣れていないインスタント食品やレトルト食品のお好きな独身男性や独身女性には、この「生煮込みうどん」は敷居が少し高そうです。

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2014年5月 9日 (金)

藻岩山(もいわやま)の売店で衝動買いした乾燥ラーメン

藻岩山(もいわやま)という、札幌駅から車だと20分程度で山裾(すそ)まで到着する標高531メートルのきれいな山に、知り合いを案内しました。原生樹木・原生植物が豊かで、クマゲラやシジュウカラやエゾリスが生息し、冬にはエゾフクロウが姿を見せるという意味で、とてもきれいな山です。週末はハイキング客も多い。

東京にお住まいの方だと、新宿から私鉄の特急や急行で約1時間の高尾山ということになります。高尾山の標高は599メートル。昔からの昆虫と植物が豊かな山です。しかし、藻岩山は高尾山とは違って、山頂に真言宗のお寺はありませんし、山肌に植林された杉林もありません。アイヌの人たちはこの531メートルを、見晴らしに向いた山と呼んでいたそうです。

麓(ふもと)から山頂まではロープウェイとケーブルカーを乗り継ぎます。ロープウェイの終点である、山頂までまだすこし距離を残したあたりにケーブルカーへの乗り換えを兼ねた建物があり、そこが北海道の特産品の売店になっています。ゆったりとしていて、控えめな感じの売店です。

扱っている商品は、食べるものに関して云えば、デパ地下やスーパーとは違って当然のことながら「消費期限」の記述が必要な食べもの(つまり、数日しか保存のきかない生鮮食品)はなくて、平置き台や棚に並んでいるのは「賞味期限」(月の単位で比較的日持ちのする加工食品、たとえば、板チョコやビスケットや北海道産風味の味噌汁やお茶漬けの素など)がパッケージに印刷されたものばかりです。北海道の食材を使ってこの売店専用に開発、ないしはアレンジされたものが多いようです。

知り合いは、シンプルなパッケージの板チョコ(ブラック)を買ったので、お付き合いで僕も何か買うことにしました。普段はこういうものに手を出すことはないのですが、原材料名欄の記述が良心的だったので、スープ付きの干し中華(乾燥ラーメン)をひとつ購入しました。実際に口にするかどうかは別の話です。

ここで云う良心的とは、食品添加物などが入っていないという意味ではありません。「賞味期限」が常温で3~4ケ月だし、定価(税抜き)が2食分で700円なので食品添加物なしでは製造は不可能。「めん」が一般的な類似商品に比べてなんとなく良心的だという意味です。しかし、「スープ」には□□□エキスや果糖ブドウ糖液もしっかりと入っているので、五十歩百歩には違いない。

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乾物などをしまっておく棚に、非常食用として、とりあえず保管しておきます。賞味期限が切れかかる時までに非常事態がなければ、おそらく未開封のままそのまま処分と云うことになると思います。配偶者から、食品添加物関連の記事を書くために参照用に買ってきたでしょうと揶揄されましたが、まあ、そういうところがあったかもしれません。

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有機野菜・低農薬野菜宅配のらでぃっしゅぼーや。自然の恵みをうけて育った野菜や果物をお届け。 素材本来の味を食卓に。まずは安心食材を試してみませんか?

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2014年3月 3日 (月)

電子レンジとインスタント麺

タイではユニークな電子レンジの使い方をしているらしい。

世界ラーメン協会 (WINA) の推定だと、世界のインスタント麺(袋麺とカップ麺)の総生産量は、2012年だと1014億2000万食だそうです。上位15か国の生産状況は以下のようになっています(ホームページから引用)。2012年の世界人口は約70億人なので、一人あたり1年間に15食程度のインスタント麺を口にしていることになる。(インスタント麺ではないけれど、関連する記事は「中東のラーメン屋」)

インスタントラーメンというとインスタント「中華麺」・インスタント「小麦粉麺」を想起しますが、東南アジアでは「米粉麺」が好まれているので、「米粉麺」も含んだインスタント麺全体の数字だと思います。
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もっぱら目を通すのはスポーツ欄と文化欄(とあとは数字)という経済関係の新聞があります。主張や意見が混じった記事はケンキョーフカイで面白くないのが多いのでたいていは素通り(たとえば「原発比率と貿易収支と牽強付会」)。しかし中には、丹念な取材に基づいた興味深い企業や商品関連の記事もあります。「ご当地家電 アジアつかめ」というタイトルの記事はそのひとつです(日本経済新聞 2014年2月28日)。

S社がタイで販売している電子レンジにはワンタッチの「即席麺ボタン」がついているそうです。タイでは、即席麺にお湯をかけるのではなく、水をかけてそれを電子レンジで加熱して食べる人が多い。それに気づいて「即席麺ボタン」つきの電子レンジが開発され、人気商品になったそうです。(上の表だとタイのインスタント麺の生産量つまり消費量は世界8位ですが、人口は6,679万人でだいたい日本の半分なので、国民ひとりあたりのインスタント麺の消費量は日本よりも少し多い。)

この感じはよくわかる。我が家ではインスタントラーメンには縁がありませんが、以前、といっても配偶者の記憶によると1995年から1996年あたりで使っていたP社(当時はN社)の電子レンジにワンタッチの「焼き芋ボタン」がついていました。たとえば「鳴門金時」を手動でほかほかに焼き上げるのは結構むつかしいし、途中の様子を気にし見張っていないといけない。大変です。「焼き芋ボタン」は週末のおやつ作りで活躍しました。

このすぐれものは、そのあとビルトイン方式のものに切り替えたので不要になり、知り合いの若くきれいな働く女性に差し上げたのですが、とても感謝されました。「焼き芋ボタン」で感謝されたのか、その電子レンジの一般機能で喜ばれたのかはわかりませんが。

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2014年1月17日 (金)

口にしないのだけれども、インスタントラーメン雑感

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おいしそうなインスタントラーメンのコマーシャルが以前から気になっていました。買ってくるつもりは全くないのですが、味や食感は、聞くところによるとずいぶんとよくなっているらしい。口にするまでの熱意はありませんが、近所の小売店でその商品パッケージの原材料欄の記載内容を確かめる程度の好奇心はあります。

日本は農産物や畜産物の大幅な輸入超過国ですが、広い意味での農産物の中には輸出品目もあります。FAO分類だと「その他の加工食品」に入るところの「即席麺」、それからタバコや菓子などが続きます。即席麺は「袋(入り)麺」と「カップ麺」に分かれ、日本での生産は「カップ麺」が断然多くてその割合は64.4%(インスタントラーメン・ホームページ「即席麺家頁」より)。自動車や家電と同じで、日本の食品会社の現地法人や合弁企業が現地生産する「袋麺」や「カップ麺」も多い。

「即席麺家頁」(日本語です)によれば、中国・インドネシア・日本・ベトナム・インド・米国・韓国・タイなど世界43か国で生産されているインスタントラーメンの生産高は2011年が987億4000万食、2012年が1014億2000万食だそうです。世界人口は70億人なのでその半分の35億人がインスタントラーメンを食べているとすると、1人あたりの年間消費量は2012年だと29食分となります。日本では1人あたり1年で43食のインスタントラーメンを食べているそうなので、準世界食といっていいかもしれません。

札幌などでもエスニック食材店に立ち寄ってみると、韓国の袋入りインスタントラーメンや、インスタントではないところのアジア各地の小麦粉麺や米粉麺が並んでいます。ビーフンには興味があります。

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2014年1月16日 (木)

「スパゲティー」から「パスタ(スパゲティータイプ)」へ

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2年近く前のことです。さるお店のさる売り場で北海道産の強力粉を使った国産スパゲティーやマカロニが販売されていました。さしつかえがあるので細かくは書きませんが、あるとき急にその袋が棚から消え、1か月ほどして、よく似たデザインの袋で再登場してきました。

ただし、袋に新たに印刷された商品表示は「スパゲティー」ではなく「パスタ(スパゲティータイプ)、「マカロニ」ではなく「パスタ(マカロニタイプ)」。

日本農林規格(JAS規格)では粗挽きか普通挽きのデュラム小麦を使って作ったのがマカロニやスパゲティーと規定されているので、その規定に従ったと思われます。それ以外の強力粉小麦粉で作ったものはマカロニやスパゲティーではない。

マカロニ類の日本農林規格
【第3条 マカロニ類の規格は、次のとおりとする。】
・原材料
 次に掲げるもの以外のものを使用していないこと。
  1 デユラム小麦のセモリナ及びデユラム小麦の普通小麦粉
  2 卵
  3 野菜
    トマト及びほうれんそう

日本では強力粉・中力粉・薄力粉用の小麦は栽培していますが、デュラム小麦は生産していません。だから、たとえば、デュラム・セモリナ(セモリナとは粗挽きタイプのこと)は、たいていはイタリアや米国、カナダからの輸入品です。

 
農産物はECの方が高級品志向なので、米国などよりもブランドや品質基準には細かい。地名と商品の関係にも繊細で厳格です。たとえばパルミジャーノ・レッジャーノは地名由来のイタリアチーズで、トマト味やバジルソース味のスパゲティーのトッピングとしては必需品。日本も「松阪牛」などは食材ブランディングの典型例。上記のパスタ(マカロニタイプ)やパスタ(スパゲティータイプ)はパッケージの作り変えだけで規格対応が完了した模様です。

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2013年10月10日 (木)

さつま揚げと柚子胡椒(ゆずこしょう)

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自宅で柚子胡椒(ゆずこしょう)を作るので、食べ物屋さんなどで、出来のいい柚子胡椒のうまい使い方に出逢うと嬉しくなります。

土地柄からや場所柄から判断するとおいしい蕎麦が食べられるとはとてもおもえないところで幸福な時間を過ごすことができました。以前から気にはなっていたその蕎麦屋に入り、さつま揚げと純米酒の燗から始めました。燗は少し熱めでその日本酒によく合っています。さつま揚げの小皿にはよく熟成した柚子胡椒がそっと添えられていて、その組み合わせが結構でした。こういう感じなら、蕎麦がまずいはずはない。

新そばの十割そばを二枚注文しました。蕎麦つゆの味も渋くて申し分ない。追加の燗酒を二枚の間にはさみながら、二枚目にとりかかります。もう一枚食べたいと思いましたが、その後の予定があったので我慢しました。

初秋の休日のお昼ご飯などを、あっさり風味の野菜だけですばやく済ませたい場合などは蒸し野菜に限ります。キャベツの季節なら旬のニンジンも手に入るので、両方を多めにスライスして蒸します。ほどよく蒸しあがったキャベツとニンジンを大きめのお皿に移し、自家製のポン酢をふりかけ、亜麻仁油を少し垂らし、それから、画竜点睛風に、これも自家製の柚子胡椒を乗せると満足度の高いお昼ご飯になります。

機会があれば、今度は、ゆっくりと三枚食べることにしましょう。

関連記事は「柚子胡椒(ゆずこしょう)<2013年版>」と「続・柚子胡椒(ゆずこしょう)<2013年版>」。

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2012年10月25日 (木)

無料のご飯も食べ残すと有料

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関西に近い中部地方で「つけ麺」屋を営んでいる知り合いに札幌でお会いました。麺は自家製麺で、原料の小麦粉は北海道産の小麦粉だけをブレンドしたものです。

お腹を空かせた若い人向けに、平日のランチではご飯一杯を無料サービスとして提供しているのですが、中には無料ということで食べきれもしないのにその無料ご飯を注文して食べ残す不心得(ふこころえ)者のサラリーマンなどがいるそうです。そういう輩を見ると、ご飯に失礼だ、食べ物に対するマナーがなっていないと腹が立ち、ある時から「(無料サービスのご飯を)残された方は有料となります」という掲示をお品書きに追加したそうです。食べきれないなら、最初から注文するな。

僕の祖父母の世代までは孫に対して、ご飯は食べ残してはならぬ、お茶碗の最後のひと粒まで食べ切ることという家庭内教育が一般的でしたが、そのつけ麺屋さんでは、しつけの足りないお客への平成版・食べ物教育が復活しているようです。結構なことです。

その店でご飯に使っているお米は三重いなべ産の「コシヒカリ」。北海道産の「ゆめぴりか」も試してみたそうですが、知り合いの舌にはなじまなかったようです。

「ゆめぴりか」の食味に関する記事は『さっそく、「ゆめぴりか」 』、『新潟の人に「ゆめぴりか」 』など。

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