海藻

2016年5月25日 (水)

甘酒の寒天寄せ

甘酒の寒天寄せ。色は桃色。下の写真がそれです。ただし写真は作った直後の状態なので、食べるのは、普通は、冷めてからです(あるいは冷蔵庫で冷やしてからです)。

甘酒はお粥(かゆ)と麹(こうじ)で作ります。お粥をつくる時に黒米(くろまい)を混ぜると、桃色の甘酒ができ上がります。黒米は、黒くてほっそりとした野性味の溢れるコメです。生産農家は少ない。しかし、比較的簡単に手に入ります。

甘酒を作るプロセスは、

・うるち米をお粥にする。そのときに、桃色にするために、黒米を少し混ぜる
・お粥を60℃に冷ます
・そこに麹を入れて混ぜる
・そのあと60℃で10時間発酵する
・甘酒ができ上がる。

こうして作った甘酒は上品ですが、けっこう甘い。つまり、米(コメ)というものが持っている甘さの精妙を実感できます。

その甘酒を寒天寄せにするのは、柔らかく固まらせるため。柔らかく固まったのを食べやすい大きさにカットすれば、晩ごはんのあとのあっさりとした甘さのデザートになります。

蛇足ですが、寒天は植物繊維のかたまりです。寒天はテングサという海草から作られます。だから寒天をお湯で溶くと、鍋から海の香り、磯の香りが立ちあがります。寒天ゼリーは若い女性にいちばん向いているかもしれません。

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2013年8月12日 (月)

土鍋とご飯

週日は、起きてからご飯を釜や鍋で炊く余裕はないので、タイマーをセットした電気炊飯器に頼っていますが、晩ごはん用のご飯は、土鍋です。最近はご飯を炊くという機能に特化した土鍋も増えています。

炊飯器などを使わなくても、ステンレス製の多層構造の料理鍋でもあまり火を使わずに経済的においしいご飯は炊けますが、写真のような土鍋で炊いたものにはやはりかなわない。

中蓋と外蓋の組み合わせがすぐれもので、つまり、圧力鍋に近い効果を発揮します。ご飯を炊いているときに、中蓋が下からの圧力に抗してカタカタカタと音を立てるのが風情があってよろしい。多層構造のステンレス鍋も、そういう意味では似たような機能を持っているといえます。

休日のゆっくりとした朝ごはんは、この土鍋で炊いた三分搗(つ)きのご飯と手前味噌のワカメの味噌汁、自家製の梅干しと漬物、納豆、それから羅臼(らうす)昆布の佃煮や海苔などがあれば、けっこう贅沢な朝の時間ではあります。

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2012年10月17日 (水)

最初に味噌汁

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家庭料理でも料理屋の懐石料理でも、味噌汁はご飯・香の物といっしょに、甘いものを別にすれば最後に食べることになっています。しかし、味噌汁がおいしい場合は、最後のあたりで食べる(というか飲む)のは実にもったいない。

利尻昆布と鰹節で丁寧に引いた出汁で、自家製味噌をつかった若布(わかめ)の味噌汁は、懐石の煮物椀や洋風料理のスープではありませんが、最初の方に味わいたい。若布は天然若布。そういう場合は、最後はご飯に漬物があれば満足で、止椀(とめわん)はなくてもよい。

で、毎回ではありませんが、我が家では、僕の勝手な希望で、味噌汁を最初に出してもらうこともあります。晩御飯のときなどは、少しお酒の入った新鮮な舌に味噌汁の出汁や若布の風味がゆっくりと拡がって、これがなかなかに結構です。若布の軽い歯ごたえも嬉しい。

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2012年9月 4日 (火)

「おでん」と「関東煮」

涼しくなってくるとコンビニでは「おでん」が定番ですが、今年はコンビニで「おでん」がイート・インされる回数も増えるかもしれません(関連記事は「イート・イン雑感」)。

台湾の日系コンビニでは「おでん」を「関東煮」という名称で販売しています。以前(といっても15年以上前の話)、台北に出張する機会も割に多かったのですが、その時は「朝粥」に忙しくて地元の「おでん」までは気が回らなかった。

関西文化圏、あるいは広域関西文化圏では「おでん」(つまり、汁で煮込んだ煮込み田楽)のことを「かんとだき」(漢字表記は「関東煮」ないし「関東炊き」)と呼んでいましたが(高齢者は今でもそう呼んでいるかもしれない)、それを、関西文化圏出身の日本の人たちが日本統治時代の台湾(1895年から1945年)に、日本風に温泉を楽しむ習慣などと一緒に、広めたようです。

そういう食べ物伝播を想定すると、台湾の日系コンビニで「おでん」がなぜ「関東煮」という名称で登場し始めたのか、素直に腑に落ちます。僕の中国語理解は漢字の連なりをきわめて直感的に把握するだけですが、中国語のWikipediaで「關東煮」を調べてみると「在日本以外,關東煮在臺灣也十分流行,在當地又被俗稱作黑輪(發音讀作olen)」とあります。要は、関東煮は日本以外では台湾で流行。台湾では「黒輪」と呼ばれた。発音はOLEN。ということのようです。ODENとOLEN。日本の事情にも詳しいらしい執筆者が台湾の人なのか日本の人なのかはわかりません。

確認のため「黑輪」を画像検索してみると、我々におなじみの「おでん」が台湾各地のお店からいっぱい現れます。おいしそうです。狭義の「黑輪」は「竹輪(ちくわ)」と「つくね」の中間的な存在。

我が家では、魚のすり身や練り物系のいいおでん種が手に入る時期は、それに大根や結び昆布、ゆで卵などを追加して「おでん」をよく楽しみます。ともかく出汁が決め手。だから、コンビニのおでんは、僕には、化学調味料の匂いが強すぎて近づく気にならない。通りを歩いているときにちょうど自動ドアが開いてコンビニからおでんの匂いが漂い出てくることがあります。食欲がそそられるタイプの匂いではありません。

関連記事は「翌日の朝のおでん」、それから、「冬は大根」。

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2012年7月20日 (金)

海苔(のり)はおいしい、海藻はおいしい。

一部の蕎麦好きの方は、例えば「ざる蕎麦」というのか「もり蕎麦」というのか、そういう作りの蕎麦を食べるときに、海苔(のり)を細切りにしたのを蕎麦と一緒に食べるかどうかに関して強い主張(蕎麦の風味を壊すので海苔は食べない)があるようですが、僕は海苔と一緒に食べる方が好きです。

海苔(のり)は、とても栄養に富んだ海の野菜で、正確には海草ではなく海藻、つまり海の藻類〈そうるい〉ですが、その藻類には昆布、海苔(のり)、もずく、ひじき、若布(わかめ)、てんぐさ、といったもの、つまり僕たちが食料としている海藻類がほとんど含まれます。しかし、そういう分類は面倒なのでここでは海藻類という便利な用語でひとくくりとします。海藻は、胞子によって繁殖するという意味では海のキノコ類ですが、食材としては海の野菜です。

世界中で伝統的に海藻類の好きな民族は、どうも日本人と朝鮮人くらいのようです。日本では8世紀初めの「大宝律令」に、若布やてんぐさや海苔が登場するそうですが、これが「租庸調」の「調」(物で納める税金)の一部にあたるのかもしれません。モノの本には、調として、絹・あしぎぬ・綿・布・鉄・海産物などの特産物を納めたとあるので、そのころから日本人はよく海藻を食べていたのでしょう。藻塩(もしお)という古代塩はホンダワラなどの海藻を使って作った塩。海藻との付き合いはとても長い。

海藻好きの日本人ではあるのですが、最近の日本の若布(ワカメ)の自給率は、昆布と違って低く、重量ベースで18%くらい。大半を中国や韓国から輸入しており、スーパーなどの棚には、輸入乾燥若布・輸入塩蔵若布のパッケージがいっぱい並んでいるのはご存じのとおりです。しかし、中国の若布(ワカメ)は日本から移入した養殖技術をもとに東北地方(遼寧省大連及び周辺地区の海域)で生産されており、米国のコメと同じで、中国ではそれが食べ物として好きだからというよりも、輸出ビジネスになるので栽培しているといった方が正確だと思われます(関連記事は「コンブとワカメ」)。

海藻類(海藻と海草)のことを、英語では Seaweed と言います。 Weed とは名詞だと「雑草・草・海草、はびこるもの・じゃまなもの 」という意味、動詞だと「雑草を取り除く、無用物や有害物を除く」という意味です。だから、英語国民や英語を主たる言語とする人たちにとって Seaweed は食べる対象物とは通常は考えられない。

しかし、日本食としての寿司が外国でも人気メニューとなり、にぎりと海苔巻き(日本標準の太巻き・細巻きだけでなく、カリフォルニアロールのような各国版・現地版の海苔巻き <Sushi Roll> を含む)を通して、海苔という海藻を食べる人たちの数も徐々に増えてはいます。だから、 Seaweed も少し出世して、一部の人たちの間では Sea Vegetable へと呼び方が変わってきた模様です。

我が家では、昆布や若布(ワカメ)は、ほぼ毎日、口にしています。サラダや酢の物を別にすれば、出汁(だし)の材料や味噌汁の具、白身魚の昆布締めといった地味な登場の仕方が多いのですが、地味とはいってもほとんど和風料理のインフラではあります。必需品なので常備品です。

僕が、今までおいしいと思った海藻類は、食した回数の多寡で線引きをしなければ、以下のようなものがあります。海藻好きの日本人にとってはおなじみのものばかりです。昆布や海苔、若布といった表記は慣れていますが、その他はなじみが少ないという意味で、海藻類の漢字表記は難しい。ここでは漢字と平仮名を併記します。上から、あいうえお順です。複数の漢字表記があるようですが、代表的と思われるものを選択しました。括弧の中(・・)は、僕のコメント。

・石蓴・あおさ(この緑色は、ときどき口にした)
・青海苔・あおのり(四万十川の青海苔はおいしい)
・荒布・あらめ(海に近い旅先や旅館でときどき食べる)
・岩海苔・いわのり(北海道の利尻島・礼文島の岩海苔の味が印象に残っている)
・川海苔・かわのり(ほとんどの川海苔は地産地消、四万十川の青海苔は川海苔)
・昆布・こんぶ (料理と出汁の必需品。利尻昆布・羅臼昆布・日高昆布・真昆布など複数の種類を使う。おでん種としての結び昆布は好物。白身魚をそのまま刺身で半分、昆布締めで半分というのも結構なものです。)
・天草・てんぐさ(寒天の材料なので、定期的に寒天ゼリーとして食べている)
・海苔・のり (和風朝ごはん、ざる蕎麦、太巻き・細巻きの必需品)
・鹿尾菜・ひじき(和風おかずの定番のひとつ)
・布海苔・ふのり(これは、かつて接着材として使っていた。たとえば、障子紙。)
・海松・みる(どこかで食べた記憶がある)
・水雲(あるいは、海薀)・もずく(これは、やはり、酢の物)
・若布(あるいは、和布)・わかめ(必需品であり常備品、酢の物や味噌汁など)

ずっと以前、独身のころ、オリーブオイルをからめたスパゲティーに海苔の佃煮(つくだに)をそえて食べていた時期があります。アサリでも一緒に具材にしたら「らしく」なるのですが、面倒だったのでそういうことはしない。ブロッコリーやカリフラワーを別に茹でて温サラダにすれば、休日のチャチャッと作る昼ごはんや手抜き晩ごはんにはなりました。

湿らせてしまった海苔を海苔の佃煮にするというのは海苔救済のいい方法ですが、ちゃんと保管していたら海苔は湿らない。乾いた海苔をもっとたくさん普通に食べる方法を現在、配偶者と、思案中です。

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2012年2月 9日 (木)

麹(こうじ)で遊ぶ

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今年の自家製味噌作りに使用した麹は米麹と玄米麹ですが、米麹は余分に買ってあったので、配偶者がいろいろと遊んでいます。

まず、甘酒。甘酒は甘い、が、上品に甘い。干し柿と同じで、砂糖がなかったか、あるいは、あっても高すぎた時代の子供向けの簡便なおやつだったというのが改めてよくわかります。だから、その甘さを利用してパン作りにも使えます。麹を砂糖の替わりに入れてパンを焼くわけです。

それから、甘酒の寒天ゼリー。寒天は作り方で大人向きのお菓子になるので我が家ではときどき作りますが(「紅白の寒天ゼリー」)、甘酒を材料にした寒天ゼリーも作れます。「紅白の寒天ゼリー」では紅白の葡萄ジュースを使いましたが、葡萄ジュースの代わりに甘酒のつぶつぶをミキサーで細かく砕いてクリーム状にしたものを使えば、白っぽい寒天ゼリーが完成。甘さがほしいときには、黒蜜が伝統的でいいのだけれども、メープルシロップをかけてもおいしい。

ひなびた感じと華やかさの両方が同時に加わったので驚いたのが、麹納豆(こうじなっとう)。配偶者がどこかで見つけてきたレシピですが、にんじんやシイタケの細切りを味醂や薄口しょうゆで煮たものに麹を加え、納豆と混ぜ合わせたものです。納豆のストレートな味わい以外を楽しみたい場合には、お勧めです。

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2011年9月 5日 (月)

北海道の水産物の放射性物質濃度

2011年3月17日までの日本の飲料水(水道水)の放射性物質の基準値は以下のようでした。1L(リットル)あたり10ベクレル(Bq)。水1リットルの重さはほぼ1㎏。

ヨウ素 I-131:       10ベクレル(Bq)/L
セシウムCs-137:   10ベクレル(Bq)/L

ヒトが地球上で自然に浴びたり吸収したりしている放射線量(平均値で年間2.4ミリシーベルト)以外に、年間1ミリシーベルトまでの追加的な放射線量を従前のとおり安全・安心な被曝量とします。被曝量は、「外部被曝量」と「内部被曝量」の合計で、「内部被曝量」は「呼吸による量」と「飲料水や食べ物による量」の合計。ヒトは水がないと生きられませんが水だけで生きているのではないので、全体で1ミリシーベルトという量に対する飲料水に割り当てられる量をその10分の1と考え、年間の飲料水摂取量を730リットルとすると、そのような基準値になります。

【註】ヨウ素 I-131が10ベクレル(Bq)/L、セシウムCs-137が10ベクレル(Bq)/L という基準値は「WHO飲料水水質ガイドライン 2004」に基づいています。そのガイドラインには「一年間の飲料水摂取(年間摂取量は730リットル)による預託実効線量0.1mSv/年の勧告RDLは、年齢に関係なく適用される」とあり、203~204ページのテーブルに放射性核種別の基準値(ガイダンスレベル)が記載されています。なお、セシウムCs-134も10ベクレル(Bq)/L。

だから、ある特定の食材(コメや小松菜、牛肉やサンマ、お茶など)の放射性セシウムや放射性ヨウ素の濃度が個別に10ベクレル(Bq)/kg以下だと、まあ、安心してそれらを一緒に晩ごはんで食べ続けられるということになります。

北海道庁は、「北海道に水揚げされる水産物の放射性物質の濃度」を測定していて、それを北海道民などにホームページで公開しています(「北海道における水産物の放射性物質モニタリングなどの結果」)。下の小さな表はそこでの基準値テーブルですが、これは、厚生労働省が2011年3月17日に「放射能汚染された食品の取り扱いについて」等で通達した暫定基準値に基づいています。

20110317

さて、以下は、公開されている北海道の水産物の測定値です。内容はそのままお借りしてきましたが、主な魚の種類ごとに「高いお米、安いご飯」が色付けしてあります。それから濃度が20ベクレル(Bq)/kg 以上のものに(●)印も。

ここでは、500ベクレル(Bq)/kgではなく、先ほどの10ベクレル(Bq)/kgを比較基準に状況を眺めてみます。

5月にカラフトマスを召し上がった方はいくぶんお気の毒ですが、それ以降カラフトマスの放射性物質濃度は10ベクレル/kg以下の安心な状態です。ちなみに、鮭類には「白鮭(しろざけ)」「カラフトマス」「サクラマス」といった種類があり、いわゆる主流の鮭というのは「白鮭」で、漁獲時期などに応じて「秋鮭(あきざけ)」「秋味(あきあじ)」「時鮭(時知らず)」などと呼ばれます。ただし、「鮭缶」(鮭の缶詰)の多くには「カラフトマス」が使われています。(【註】春に獲れるので時鮭と書いて「時知らず」、脂ののったおいしい鮭です。)

「秋鮭」は問題なし。「サンマ」も大丈夫です。同じ場所で獲れた「スケソウダラ」「マダラ」のうち、カマボコによく使われる「スケソウダラ」は大丈夫で、「マダラ」の濃度が今は高い。「マダラ」は、「スケトウダラ」よりも大きく、おなかがぷくっとしていて沿岸の海の底の方を好み、あまり大きく動き回らないそうです。「マダラ」のお好きな方は、今後の測定値を確かめ、食材全体の濃度バランスを考えながら、たくさん召し上がってください。

我が家では、念のために、この測定結果(個別の結果と推移)を食材選択の参考にさせてもらっています。北海道フードマイスターとしてはこうしたデータは頭に入れておきたい。

【註】:なお、以下の【 】で囲まれた部分を10月8日に追加しました。

「北海道の水産物の放射性物質濃度」に関する北海道庁の現在の発表データは、下のテーブル(9月初め)よりも相当に細かくなっており(たとえばセシウム137の検出限界値が0.41 Bq/kgとか0.55 Bq/Kgなど)、これは新しい測定対象については当然ですが、たとえば、今まで「不検出」と表示されていたものに対してもそのいくぶんかに関しては、100分の1単位で検出限界値が表示されています。したがってそれ以下ということであれば、10 Bq/Kgを個別の食材ごとの安心・安全の目安とすると、ほとんど存在しないか、あっても微量。北海道の魚介類や海藻類の放射性物質濃度を詳細に知りたい消費者(および水産業者)の要望を満たしていると思います。なお、北海道の「お米」に関しては、「北海道のお米(コメ)の放射性物質濃度」。】

【あとで追加】 「『北海道の水産物の放射性物質濃度』に関する新しいページ」はこちら。

_20110904

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2011年3月28日 (月)

基礎食材としての昆布

我が家は昆布が好きで、産地の違う昆布をそれぞれに楽しんでいます。利尻(りしり)と羅臼(らうす)の「ダシ昆布」、秋から冬のおでんには日高の「おでん用結び昆布」、昆布のサラダには函館の周辺や近隣でとれる真昆布の「すき昆布」。五目豆には、小さな四角形に刻んだ羅臼昆布。そして、簡単にお吸い物がほしいときの「とろろ昆布」。

羅臼でダシをひいたときには、毎回ではありませんが、一番ダシのあとのを利用して自家製の佃煮を作ります。昆布の佃煮がほしいという理由で羅臼を使う場合もあります。

先週、いつものところから昆布の補充をしようとしたら、原発事故対策なのでしょうか、「とろろ昆布」と「おぼろ昆布」が売り切れ状態でした。こんなことは初めてです。

北海道(利尻・礼文、羅臼、日高、函館など)は良質な昆布の産地で、だから日本の昆布の自給率は90%近いのですが、自由化に対して必ずしも安泰というわけではありません。昆布の関税率は5%と低いので、そういう環境で90%近い自給率が維持できているならいいではないか、ということになりそうですが、それには政治経済的な配慮があって、昆布はワカメなどとはちがい輸入(量)割当品目 (Import Quota Items) として輸入量を制限しています。

平成22年度の昆布の輸入割当数量は、乾燥重量で2,950トン。昆布の国内生産量が24,000トン(平成20年)なので、輸入量は12%程度に抑えられています。輸入量の80%が中国から、18%が韓国、残りの2%がロシアからです。

中国産の養殖物は1年物でダシ昆布としては向いていないそうなので、干し昆布でダシをひく家庭が多ければ、その範囲では中国産昆布は競合相手ではありませんが、それ以外の領域、つまり煮物として食べる・おでんの結び昆布として食べる・つくだ煮にする・塩昆布にするといった用途には、一定水準の品質があればあとは値段の安さだけがきいてくるので、中国産が大きな脅威になります。

ダシのとりかたも、昆布をひいたりするのではなく、面倒くさいので昆布から作ったダシの素のようなものをシャッシャッと振りかけておしまいということになると、ダシ向きの昆布でなくともそれなりの加工の方法があるので(こういう種類の加工も日本の得意とするところですが)、そうなれば、中国産昆布がダシに関しても脅威となってきます。

食材などに関心のない人たちが、昆布を輸入割当品目ではなく自由化品目などに深く考えずになし崩し的に変更すると、中国産や韓国産に押されて自給率が20%程度となってしまったワカメと同様の運命をたどるかもしれません。(酢の物やサラダに向いているのは食感の良い鳴門ワカメや三陸ワカメのような国産ワカメ、味噌汁も食感を楽しみたいなら国産ワカメなのでそのあたりは国産ワカメの牙城。一方、輸入品は業務用の味噌汁や加工品などに幅広く使われている。)

日々の食事内容を考えた時、昆布のような伝統的な基礎食材が持つ意味合いはコメと同じくらいに大きいので、昆布などの輸入割当品目指定は今後も継承すべき方策だと考えています。

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2010年11月18日 (木)

紅白の寒天(かんてん)ゼリー

寒天ゼリーを作ることにしました。

知り合いから、赤と白の葡萄(ぶどう)ジュースを複数本ずつ頂きました。ボトルの形状はワインそのものなのですが、ワインではなく、ワイン醸造用の葡萄をそのまま搾っただけのストレートの葡萄ジュースです。だから濃厚で甘みが強くそのままジュースとして飲むのもいいのですが、濃厚すぎるので、寒天ゼリーにしてみようと思いました。

買ってきたのは、伊豆のテングサとオゴノリを使って長野県の茅野で作った「角寒天」とか「棒寒天」と呼ばれるもの(写真参照)ですが、なつかしい感じで、子供のころを思い出します。

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水で煮溶かして200ccくらいの分量にし、そこに500~600ccの赤ないし白のジュースを注ぎいれ、軽く熱を加えながらゆっくりと混ぜて、あとはそれなりの容器に移して固まるのを待てば出来上がりです。寒天は食物繊維がいっぱいだし、濃厚だった葡萄ジュースの甘みが寒天ゼリーではとても穏やかに抑えられて、中年以上のデザートには向いていると思います。

紅白の寒天ゼリーなので、料理用金箔を浮かべたらお正月にも使えそうです。

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2010年9月27日 (月)

天日干しの食材

天日乾燥した食べもの、天日干しの食材、乾物、乾燥食材などいくつかの表現が可能ですが、それらは広い意味では陽の光を使って干した食べものです。広い意味で、といったのは、たとえば凍らせながら天日で干すというのも「干す」ですし、いったん塩ゆでしたのを陽の光の下に並べて干すというのも「干す」ですし、天日干ししたあと穏やかな蔵で静かに寝かせるようにゆっくりと乾燥させるのも「干す」ことだと考えているからです。

我が家の日常の食材のうち、そうした広い意味での「干し物」には、思いつくままに列挙すると、干ししいたけ、干しわかめ、昆布、すき昆布、板海苔、高野豆腐、干しエビ、干しホタテ(ただし、お買い得な割れホタテ)、ちりめんじゃこ、目刺し、切干し大根、ひじき、などです。梅干しも、広い意味では干し物です。そして、最近はそこに乾燥トマトが加わりました。

干すと生(なま)よりも味が濃厚になり旨みや甘みが確実に増すので、そのままでもおいしいし、料理の味付けの幅を簡単に広げてくれます

我が家のミニトマト(アイコとイエローアイコ)が豊作だったので、栽培の後半段階では縦に二つに切ったのを天日干しにしてセミドライトマトを作りましたが、甘みと旨みの増したトマトになっているので、その干した形のままでニンニクや塩・胡椒などを加えてソースにすると、小さな卵型の赤と黄色が入り混じって、僕たちにとっては新しい味の登場です。何度もこのソースをスパゲティーにからめてみましたが、飽きることがありません。ドライトマトのおいしさを以前からご存知の方には何をいまさらということになりますが、配偶者と僕はそれなりにこの新しい食味を楽しんでいます。(「ミニトマトの天日干し」を参照)

今年のセミドライトマトの材料はほとんどが自家栽培のミニトマトでしたが、来年は、もっと数がほしいので、真空パック器を用意して、買ってきたミニトマトも一緒にセミドライにして冷凍保存することを検討中です。

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