きのこ・筍

2022年11月16日 (水)

Mushroomとマッシュルームとシイタケ

英語でMushroomというのは日本語だとキノコで、つまりあらゆる種類の食べられる――美味しくかどうかはここでは問わないとして――キノコが指示対象であると思われるのですが、これが「マッシュルーム」とカタカナになると、少なくとも日本の食材売り場では以下の写真のような茶色と白のキノコだけを指すようです。なぜそうなったのかはよくわからないししても。

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手元に写真がなかったので上の写真は「Foodie(フーディー)」のウェブサイトからお借りしました。この場を借りてお礼申し上げます。

四国東北部の瀬戸内で暮らしていると、「生どんこ」で書いたように、生のシイタケがとても手に入りやすいので――ほとんどが菌床栽培だとしても――、今まで中国地方や九州で栽培されたマッシュルームを使っていたのをシイタケに置き換えています。マッシュルームが洋風料理向きであることは確かだとしてもシイタケがその用途を和風メニューに限定されるということはありません。

食材としてのシイタケの活用場面は広い。和風の煮物は当然のことながら、すき焼きでも活躍するし、シイタケのポタージュスープはなかなかのものだし、スパゲッティの具材としてもその存在感を発揮します。

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             この写真は「生どんこ」


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2022年10月31日 (月)

生どんこ

椎茸(しいたけ)は原木栽培でも菌床栽培でも「生(なま)」で販売されているのが普通だとしても、「どんこ」は商品としては乾燥させて小さく凝縮したのを袋詰めした「乾燥どんこ」が多いようです。中華食材に限らず乾燥させると料理した時に味にコクが出る食材は少なくなく、椎茸もそのひとつなので、それが付加価値となり、したがって値段も高くなる。
 
我が家でも「どんこ」は今まで「乾燥どんこ」しか購入したことがなかったので、こちらの野菜売り場で大きな――最初の印象としては巨大な――「生どんこ」を発見した時はいささか感激しました(写真)。

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早速、すき焼きの具になりました。
 
農水省の子供向けウェブサイトに以下のようなのがあります。
 
 
《2020(令和2)年の生しいたけの国内生産量は7万280トンです。
栽培(さいばい)方法別では、原木栽培(げんぼくさいばい)が5,396トン(7.7%)、菌床(きんしょう)栽培は6万4,884トン(92.3%)となっています。
都道府県(とどうふけんべつ)生産量は、1位徳島県(とくしまけん)7,912トン、2位北海道5,424トン、3位岩手県4,734トンです。》
 
四国東北部の瀬戸内で「生どんこ」が普通に流通しているのも宜なるかな。

 


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2021年4月 1日 (木)

筍(タケノコ)ご飯

朝早くひとりで出かけるときは前の晩に作ってもらって冷蔵庫に保管しておいたおにぎりをチンで温めて食べることが多いのですが、今朝は筍(タケノコ)ご飯のおにぎりです。あと、味噌汁とお茶があれば十分。春のこの時期は筍の煮物、筍の味噌汁、そして筍ご飯が必需品です。

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北海道でもタケノコは採れて野菜売り場に並びますがそれはチシマザサ(千島笹)の若竹で、ふっくらとした筍(孟宗竹の筍)は採れません。だから、いわゆる筍を料理しようと思ったら、静岡、京都、福岡、鹿児島、熊本といったところから運ばれてきた採れたてを近所の野菜売り場で買い求めることになります。今回のおにぎりに入っているのは熊本産です。

孟宗竹の筍は柔らかいところは、おすましや筍ご飯、薄味のシンプルな煮物、木の芽和え、それから硬いところは味噌汁の具にすると、それぞれの定番料理のそれぞれの春を堪能できます。この彩りがないとどうも春が実感できません。


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2020年4月16日 (木)

市販の「筍の水煮」で手抜きをしたら・・

配偶者とそろって出かけた先週末の食料品の買い出しで売り場での滞留時間をできるだけ短くしようというこじつけの「コロナ」理由で、旬の生の筍ではなく加工食品であるところの「筍の水煮」を購入してしまいました。本当の理由は調理の「時短」です。

なぜ筍を湯がくかというと、筍のアクを抜くと同時に柔らかくするためです。湯がいた後は冷めるまで放置しておく。筍を米糠と鷹の爪を加えてコトコトと湯がくという、1時間くらい(圧力鍋を使えば、仮にそうするとすれば、時間は半分になる)の手間を「時短」した結果がどうかと言うと・・・。

たとえば、筍ご飯。市販の水煮を使った筍ご飯は、家庭でコトコト調理した筍で作った筍ご飯をと比べると評価は70点くらいです。風味、つまり筍の香りが違います。市販のパック詰めされた筍は調理したものを食べる時に香りが匂い立つ、その度合いに欠けます。そこでの満足度にけっこうな差が出る。

それから市販の筍には「姫皮(外側の硬い皮の内側にある薄く柔らかい皮)」が当然のことながら存在しないので、それをたとえば和え物で酒の肴として賞味できない。これはもったいない。

同じく市販の水煮であるところの缶詰の「ホールトマト」は自分で生の調理トマトを買ってきて調理するのと遜色ありません。使いたいときにすぐに使えるので便利です。トマトソースにするホールトマトは筍のような繊細な香りを楽しむものではないので、それで大丈夫です。

というわけで、手抜きをした分だけ、味わいも少なくなりました。関連記事は「筍(たけのこ)の季節」。

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2020年3月26日 (木)

筍(たけのこ)の季節

「筍(たけのこ)」の季節です。北海道でもタケノコは採れて野菜売り場に並びますがそれはチシマザサ(千島笹)の若竹(写真参照)で、「ふっくらとした筍(孟宗竹の筍)」は採れません。西日本で幅広く収穫される孟宗竹はもともとは外来種、チシマザサは在来種。

だから、いわゆる筍を料理しようと思ったら、静岡、京都、福岡、鹿児島、熊本といったところから運ばれてきた採れたてを近所の野菜売り場で買い求めることになります。

外来種の孟宗竹が気持ちよく生育できる地域以外では、北海道に限らずスリムな在来種が駆逐されずに残っているので、スリムなタケノコを炊き込みご飯や味噌汁、あるいは素焼きで楽しんでいると思います。

孟宗竹の筍は柔らかいところは、おすましや筍ご飯、薄味のシンプルな煮物、木の芽和え、それから硬いところは味噌汁の具にすると、定番料理は定番としてのそれぞれの「春」を堪能できます。暮らしの彩りです。

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       鹿児島産の筍

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チシマザサのタケノコ (Wikipediaから引用 Photographer Aomroikuma (Wikipedia Wikimedia Commons))

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2019年8月 1日 (木)

シイタケは、やっぱり、原木栽培

とても美形で色白の菌床栽培の生シイタケが手に入りました。北海道産です。原木栽培とは違って菌床栽培の生シイタケを美味しいと思ったことはほとんどないのですが、あまりに美形だったので、ぼくの好みの食べ方でいただくことにしました。

簡素で野趣のある酒の肴を二つだけ選べと云われたら、丸ごと焼いた慈姑(くわい)と、原木栽培の生シイタケの蒸し焼きを選びます。

シイタケの蒸し焼きは、半日ほど天日干しした生シイタケの軸をカットし、短くなった軸の部分を上にした状態(英語だとアップサイド・ダウンな状態)で軸に塩をのせて蒸し焼きにし(フライパンにクッキングペーパーだと手軽)、じわっとなった傘の内側にスダチかユズをかけて食べます。(時間がないときは天日干し工程は省略可能です、ただし旨さはその分減少します。)

慈姑の出荷時期は現在は正月に限られていますが、原木栽培のシイタケも、もともと生産量が少ないうえに2011年に原木が放射性物質で汚染されて以来、事故前よりは入手が難しい。

「蒸し焼き」を晩ごはんの最初の一品としてスダチをかけて配偶者と食べてみました。蒸し焼きの最中にシイタケの匂いが漂い出なかったので変だと思いながらです。食感だけは生シイタケでした。しかし、それ以外は存在感がありません。味もなければ香りもない。ぼくの味覚と嗅覚がどうかしたかと、配偶者を見ると、彼女もぼくと同じ表情をしています。

原木栽培だと「蒸し焼き」以外にいろいろと繊細な味の美味しい食べ方はあるけれど、菌床栽培の生シイタケは、醤油やなにかでわかりやすい味付けで他の食材といっしょに調理するしかないのかもしれません。つまり、我儘な消費者として勝手なことを言えば、わざわざ菌床栽培のシイタケを食べることもないということになりそうです。

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2019年6月 7日 (金)

冬越しも想定して山椒を育成中

野菜売り場に「和歌山産の実山椒」が並んでいました。「北海道産」もそのうち、ゆっくりと登場します。北海道では山椒は栽培できないと思っていましたが、実際には、北海道の南半分くらいでは山椒の木は生育可能だそうです。そうでないと北海道産の実山椒が8月に店頭に姿を見せることはありません。

下の写真が「実山椒」です。体は小さくても才能や力量が優れていて侮れないことのたとえとして「山椒は小粒でもぴりりと辛い」といいますが、その山椒です。その小粒でもぴりりと辛い実山椒を水で煮てアクをとり、ガラス瓶に塩漬け保存しておくといつでも料理、たとえば、ちりめん山椒作りなどに使えます。

_-s_1  実山椒(水洗い中)

自宅で実山椒を収穫するつもりはさらさらないのですが、木の芽(山椒の若芽)を使った料理は簡単に作れます。たとえば、時期を過ぎましたが「筍(たけのこ)ご飯」。木の芽は香りを味わう日本のハーブなので「筍ご飯」にはその特徴がうまく生かされています。その特徴を活用した調味料であるところの「木の芽味噌」も作る予定です。木の芽をすりこぎで細かくすって白味噌(白味噌は自宅で簡単に作れます)と合わせれば、「木の芽味噌」が完成します。「木の芽味噌」にはたくさんの木の芽を使うので、山椒を育成中です。冬越しも視野に入れていますが、どうなることやら。

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白味噌に関する最近の関連記事は「白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ」それから「続・白味噌も年に一度くらいは自家製を楽しむ」。

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2019年4月17日 (水)

筍(たけのこ)は、今、食べないと

木の芽とは一般的にはいろいろな樹木の新芽のことですが、食べものに関してはこの季節のデフォはサンショウ(山椒)の若芽のことです。筍(たけのこ)が野菜売り場に並ぶ季節が来ると、通常は木の芽もその隣かすぐ近所に配置され、料理好きな消費者に購入されるのを待ちます。

デパ地下の野菜売り場に京都産と熊本産の筍があったので熊本産を購入(写真)。隣に木の芽のプラ鉢植えもいくつか並んでいたので一緒に購入。家できちんとした鉢植えに植え替えて、「木の芽和え」のために夏までおつきあいしてもらいます。

筍は柔らかいところは、たけのこご飯、薄味のシンプルな煮物、木の芽和え、それから硬いところは味噌汁の具に。それで十二分に季節を堪能できます。

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2017年3月 8日 (水)

酒の肴には、「きのこ」の蒸し焼き

半日ほど天日干しした原木栽培の「生しいたけ」の軸をカットし、短くなった軸の部分を上にした状態 (upside-down) で軸に塩をのせて蒸し焼きにし、じわっとなった傘の内側にスダチかユズをかけて味わうと、じつに陶然とした心持になります。酒の肴に最適です。
 
それに近いことを採りたての「エリンギ」で試してみました。採りたてというのは、正午に収穫したのを午後7時に食べたという意味です。写真が収穫直前のエリンギの様子。産地直送という言葉がありますが、蒸し焼きにしたエリンギは、工場直送というか、正確には見学会で訪問した「きのこ」工場からの直接持ち帰りです。
 
エリンギ全体をしっかりと手で支えながら、もぞもぞと動かして生育ベッド(容器)から取り外し、収穫が完了。透明な袋に詰めて自宅に持って帰りました。
 
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縦に食べやすい大きさに切ったエリンギを蒸し焼きし、軽く塩をふり、スダチもユズもない季節なのでレモンで代用(瀬戸内の国産レモンは12月から1月が旬)。それでもある程度陶然とした気分になります。酒はぬる燗の純米酒。

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2017年3月 6日 (月)

「きのこ」の工場

松茸は自然に生えているのを採ってくる(しかない)ので別格の領域の「きのこ」だとしても、ぼくたちが普段よく食べる種類の他の「きのこ」はたいていは工業生産対象品目です。原木栽培の「しいたけ」は手工業という雰囲気がありますが(もっとも、原木栽培は「原木」が福島原発事故で発生した放射性物質に汚染されてその生産量は激減しました)、菌床栽培の「しいたけ」「しめじ」「えのき」「エリンギ」「まいたけ」などは相当に自動化された工場でつくられる工業生産品に近い。そういう印象です。
 
ある企業の苫小牧の「きのこ」工場を見学する機会があったので、先週の土曜日に参加してみました。窓のない二階建ての建物がいくつか広がる工場敷地に入ると、そのあたりに「きのこ」の匂いが充満しているのにすぐに気づきます。
 
「きのこ」の生産工程は大きく二つに分けると培養工程と生育工程ですが、当初想定していたよりも収穫までには日数がかかるようです。「ぶなしめじ」が90日、「エリンギ」が45日、「まいたけ」が35日。1ヶ月くらいで回転しているものだと思っていましたが、勘違いでした。けっこう日にちが必要です。
 
工場内はたしかに工業製品の自動化工場に近いイメージです。しかし、話を聞いていて分かったのは、「きのこ」という生きものが相手なので、「標準的な『きのこ』製品」を作るためには、生育段階における酸素や温度や湿度や光のコントロールにけっこう人間の感性による微調整が必要だということです。
 
部品の標準化が十分に徹底していないころの日本の生産技術のひとつにベテラン職人の感性を活用した「擦り合わせ」というものがありました。それぞれ微妙に違う部品を「擦り合わせ」ることによって、標準仕様・標準機能をもった最終製品に仕上げていくという職人技術です。「きのこ」の生産、とくに生育工程のなかで「規格内」製品にそろえるためには職人の感性を活用した仕上げプロセスが不可欠のようです。
 
菌床栽培とは「きのこ」の菌を「床(ベッド)」で育てることですが、その工場では「培養ベッド」に「コーン・コブ・ミール」を使っているそうです。「コーン・コブ・ミール (Corn Cob Meal)」とは、トウモロコシの穂軸の粉末、つまり、トウモロコシの実をとってしまった後の芯を乾燥させて細かく砕いたもの、のことです。下の写真だと、透明な容器の中に詰まっている薄茶色のものがそれです。
 
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「そのトウモロコシは国内産ですか、北海道のトウモロコシも含まれますか?」という質問には、「外国からの輸入です。国内産ではまかなえません。タイから輸入しています。米国などから輸入する方が簡単ですが、遺伝子組み換えでないトウモロコシが欲しいので、タイ産のコーン・コブ・ミールを使っています。」
 
アジアのB-to-B市場向けの取引サイトなどを覗いてみると、中国やタイ、ベトナムやインドネシアなどで作られたコーン・コブ・ミールがけっこう売りに出されています。有意義な見学会でした。
 
やや古いデータですが、米国と世界の遺伝子組み換え(GM)作物の作付比率は以下の通りです。ご参考まで。
 
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