市販の「筍の水煮」で手抜きをしたら・・
配偶者とそろって出かけた先週末の食料品の買い出しで売り場での滞留時間をできるだけ短くしようというこじつけの「コロナ」理由で、旬の生の筍ではなく加工食品であるところの「筍の水煮」を購入してしまいました。本当の理由は調理の「時短」です。
なぜ筍を湯がくかというと、筍のアクを抜くと同時に柔らかくするためです。湯がいた後は冷めるまで放置しておく。筍を米糠と鷹の爪を加えてコトコトと湯がくという、1時間くらい(圧力鍋を使えば、仮にそうするとすれば、時間は半分になる)の手間を「時短」した結果がどうかと言うと・・・。
たとえば、筍ご飯。市販の水煮を使った筍ご飯は、家庭でコトコト調理した筍で作った筍ご飯をと比べると評価は70点くらいです。風味、つまり筍の香りが違います。市販のパック詰めされた筍は調理したものを食べる時に香りが匂い立つ、その度合いに欠けます。そこでの満足度にけっこうな差が出る。
それから市販の筍には「姫皮(外側の硬い皮の内側にある薄く柔らかい皮)」が当然のことながら存在しないので、それをたとえば和え物で酒の肴として賞味できない。これはもったいない。
同じく市販の水煮であるところの缶詰の「ホールトマト」は自分で生の調理トマトを買ってきて調理するのと遜色ありません。使いたいときにすぐに使えるので便利です。トマトソースにするホールトマトは筍のような繊細な香りを楽しむものではないので、それで大丈夫です。
というわけで、手抜きをした分だけ、味わいも少なくなりました。関連記事は「筍(たけのこ)の季節」。
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