菓子

2023年10月16日 (月)

サラサラとネバネバ

こういう話題は全くの雑感ということになるとして、似たような種類ものでもネバネバしたのとサラサラしたのがあります。

日本では女性の髪が習慣として長かった昔から椿油が整髪料として使われてきました。椿(つばき)の種を搾って抽出した油です。「笠にぽつり椿だった」(種田山頭火)の椿です。英語だとほぼcamellia(カメリア)と呼ばれているもので、少し粘りのある油です。スキンケアや整髪料に人気ですが、食べられるので料理にも使われます。

似たような油に、つまり植物の似たような種を搾って取り出した油にアプリコットがあります。こちらのほうは種を搾ったという意味でアプリコット・カーネル・オイルと称されることが多いようです。アプリコットは英語だとapricotで日本名で杏(あんず)と呼ばれているものです。室生犀星の小説に『杏っ子』(あんずっこ)というのがあります。この油も食べられますが、ほとんどが化粧用として使われているようです。とてもサラサラした油です。

ぼくは化学的な原材料を含む整髪料は使わないので、髪には椿油とアプリコット・カーネルを控えめにつけています。少し粘り気が欲しい時は椿油、サラサラと仕上げたい場合はアプリコット・カーネル・オイルです。

我が家では配偶者がよくケーキ(たとえばパウンドケーキ)やパイ(たとえばアップルパイ)を焼いてくれます。使う粉のデフォは小麦粉ですが、ケーキなら一部は米粉を混ぜ込むと軽い食感の美味しいのができ上がります。

小麦粉で作ったお菓子はとくにクッキーなどの場合は、噛んでいると歯にまといつく感じのネバネバ感やベタベタ感が口に残ります。これは小麦粉のグルテンの影響です。グルテンが含まれているので、小麦粉に水を加えてこねると粘りと弾力性が出てきます。小麦粉はグルテンの量が多くて質の強いものから順に強力粉・中力粉・薄力粉と区分されています。パスタやパイやケーキやラーメンやうどんなどで強力粉と中力粉と薄力粉を使い分けるのは皆さんご案内の通りです。

一方、米粉はグルテンがないのでサラサラしています。だから米粉のケーキ、あるいは小麦粉に米粉を混ぜ込んだケーキは食感が軽い。米粉(もち米)と塩だけで作ったオカキはサラサラとして食感です。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2023年10月 6日 (金)

今年も紅玉でアップルパイ

四国東北部の瀬戸内は多くの野菜と果物は多品種少量生産で、プロの農家かそれぞれ得意分野を持ちながら、全体としてはだいたい何でも作っています。その気になれば、コメも含めて、農産物はすべて地産地消で廻っていきます。しかし種類によっては生産量がとても少ないので、その時買っておかないと次回は手に入らないという目に遭うかもしれません。

果物だと、桃もキウイもイチゴもプラム(スモモ)もサクランボもブルーベリーも、それからメロンもマンゴーもスイカも梅も、ミカンもハッサクも梨も、ブドウも柿も、そしてイチジクも季節の収穫が、たとえば近隣のJA直販店の棚に隙間なく並びます。

何でも栽培するからといってなんでも美味しいわけではないのは仕方ないとして、たとえば札幌で美味しい朱肉系メロンを散々食べてきた身には、瀬戸内産のメロンは朱肉系も青肉系も頑張ってはいるけれどもやや物足りません。サクランボも地元のノーブランド品――佐藤錦といったブランド名が付いていないもの――は二回目からは残念ながら手を伸ばす気分にはならなかったので、すべてが地産地消で手際よく回っているわけではありません。

冷涼な気候が必須であるところのリンゴの栽培はさすがに瀬戸内では無理な話です。梨(新高 にいたか)の隣に並んでいたところのリンゴの紅玉は長野県で収穫されたもので、我が家でアップルパイになりました。我が家のアップルパイは砂糖を一切使わない紅玉の甘味だけのパイで大人の味です。

202310


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2023年1月19日 (木)

収穫は橙(だいだい)が5個とレモンが1個

我が家の柑橘類の収穫は「橙(だいだい)」が5個に、「レモン」が1個でした。ある程度育った苗木を春に植え、夏の剪定や夏と秋の新芽取りにいくぶん時間を使いましたが、引っ越した最初の年の冬の収穫としては悪くない。

柚子(ゆず)でないところの橙でも美味しいポン酢が作れますが5個だと量が少ないので今回は全量をマーマレード作りに回します。

15

マーマレードは「橙(だいだい)」のような柑橘類の果皮と果汁と果肉に糖類を加えて加熱しゼリー状にしたものでジャムの一種です。大人の舌には柔らかくなった果皮のほのかな苦みがたまらない。糖類は北海道産の「甜菜(てんさい)糖」を使います。

鯨から鯨油を採るしか知恵のなかった黒船時代の米国とは違って、昔の日本人は鯨のあらゆる部位を食べつくし、ヒゲや骨なども工芸品等として利用しました。鯨とまではいきませんが、橙もほとんど全部を食べつくします。捨てるところはとても少ない。

ポン酢やマーマレードに使う果汁、マーマレードに不可欠な果皮と果肉、それから種のまわりなどにいっぱい含まれているペクチンもマーマレードのための貴重な原料です。煮出しすぎないように用心しながらペクチンを確保します。

さて、1個しかないレモンはどうしましょう?サラダドレッシングにでも使いますか。

Photo_20230118190001 橙のマーマレード(硬め)

人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2022年11月30日 (水)

干し柿

近所の古くからある家ではたいていは庭に柿の木があり11月も半ばになると熟した渋柿が大量に実っているのが遠目にも観察できるのですが、そのうちの何軒かでは11月下旬になると納屋などの風通しのよい軒下に干し柿がずらっと並び始めます。

ヘタの下の細い枝を切り残したのを紐で結んで2個をセットにしたのが物干し竿に吊す単位で、柿の数の多いお宅では、何日か経って色が茶色に変わって干しが完了に近いものの列と、まだ鮮やかな柿色で皮を剥いて干されたばかりの列とその中間が、干し上がり具合の色調の差を見せながら複数並んでいます。

速足ウォーキングに出かけようとした時に、そういうお宅で柿を干しているおばあさんに出会い――そのおばあさんとは早朝の挨拶をよくするくらいの関係ですが――美味しそうな干し柿ですね、と言ったら、出来たのがいっぱいあるから持って帰れという話になり、2個セットになったのがそのまま詰まったのを入れた段ボール箱の中から適当に――といってもけっこうな分量の干し柿を取り出して持たせてくれました。

速足ウォーキングは再開するとして、いったんそのいただいた干し柿を両手の指に紐を引っ掛けて自宅に持って帰り、ウォーキング終了後に個数を数えてみたら全部で34個ありました。

あとで食べやすいように枝やヘタを落としたのを常備の度数44度の強い焼酎の風呂に入れる感じで丁寧に消毒し、その後、真空(にちかい状態で)パックします。干し柿が湿らないようにパックの中には乾燥剤を封入しておくとして、下の写真はそのパック詰めが完了した状態のものです。

Photo_20221129101501

サイズにバラツキがあるのでパック時には似たような大きさのものを揃えます。その作業前にいちばん大きいものの中から2個を選んで配偶者とぼくとそれぞれ賞味しましたが、外はよく乾き中はいくぶんトロッとしていて甘い。自然の甘さです。市販の干し柿とは味わいが違う。

翌日にでも北海道産の小麦粉と北海道産のバターを使ったパウンドケーキを焼いて、いただいた干し柿のお返しです。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2022年11月22日 (火)

また、サクサクな紅玉アップルパイ

配偶者の作る「紅玉を使ったサクサクなアップルパイ」がとても美味しいのですが、我が家の製造キャパシティー――配偶者の生地作りから始まる工数と調理装置・器具の能力――は一回につき12個で、毎日二人で2個食べるので、以下の写真のようなのを6日ごとに繰り返し焼いています。

2022_20221119150901 

焼きあがったのを順番に食べていくとして、順番待ちのパイは湿らないように乾燥シートの上に載せたのを個包装して冷蔵庫で保存します。品質保存という点からも12個――最長保存日数が6日間になる――が最大製造個数ということになります。

2022_20221119151001 


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2022年11月17日 (木)

再び紅玉のアップルパイ

丸く大きく焼いたのを切り分けて食べることを前提としたアップルパイはパイらしい風情だとしても、手のひらサイズというか片手で(あるいは上品に両手で)つまんでむしゃむしゃと食べられる大きさの小型のアップルパイも――お世話になった方にプレゼントするにしても家庭内で楽しむにしても――どちらもいいものです。

我が家のアップルパイの製造担当である配偶者はずっと以前から両方のサイズを作ってきましたが、最近は世間のトレンドを取り入れることにしたのか、小型サイズは多層構造でクロワッサンのようにサクサクとした軽い歯ごたえの生地のアップルパイを作ってくれるようになりました。そばで見ているとわかりますが製造には相当な工数が必要です。

2022-ii
2022_20221117091501

北海道産の小麦と北海道産のバターと長野か青森の紅玉が原材料で、甘さはリンゴの自然な甘さだけです。砂糖は使わない。つまり大人向けの味です。もったいないので一度に一個しか口にしないけれど、本当は三個くらい続けて食べたい。

かりに販売するとしてそして適性利益を確保するとした場合、一個当たりの販売価格は600円以下ということはあり得ない。700円から800円でしょうか。そんな値段では高すぎて売れないので、もっぱら自家消費です。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2022年10月26日 (水)

紅玉のアップルパイ

四国東北部の瀬戸内に引っ越してきて初めての自家製アップルパイです。
 
アップルパイはやはり紅玉に限ります。しかし紅玉は、お菓子のプロは別だとして、一般消費者が簡単に手に入れるのはなかなか難しい。硬くて酸っぱいリンゴで、子供や若い女性が気分よく丸齧りという種類ではありません。従って人気がない。パイのような加工用の用途しか需要がないので生産量が少ないし収穫量も減少気味だと思われます。
 
我が家ではアップルパイの甘味はリンゴの自然な甘味だけです。自然な甘みを壊すところの砂糖類は一切使いません。大人向きの味です。今年も紅玉が何とか購入できたので、さっそく配偶者がアップルパイを二種類作りました。
 
切り分けて食べる丸い大型のアップルパイと、下の写真のような一人用の小型のものです。小型は冷蔵庫保存したあと食べる時に便利なように個別包装してあります。
 
パイ生地はクロワッサン風味のサクサクで、そこに微かに、しかし熱を加えたリンゴらしいそれなりに甘くなった紅玉が加わって、結構な仕上がりです。
 
2022_20221023121001


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2022年7月27日 (水)

自家製の小倉甘酒アイスクリーム

自家製の小倉甘酒アイスクリームです。

Photo_20220726165601

自宅で簡単に小倉アイスを作ろうと思ったら、ネットのメニューでも紹介されているように生クリームと餡子(あんこ)を混ぜ合わせて冷凍庫で冷やして固まったらでき上がりですが、我が家の小倉甘酒アイスクリームはやや複雑な変奏です。

この餡子アイスクリームの製造責任者は配偶者だとして、餡子作りのような力のいる連続作業はホットクックという名の調理家電にアウトソーシングします。

まず餡子(粒餡)ですが、原材料は北海道産の有機小豆と北海道産の甜菜糖(てんさいとう)と塩で――甜菜糖を黒砂糖にする場合もある――、ホットクックの「つぶあんコース」を利用すれば、2時間30分で作ってくれます。小豆のアク抜きは手でやるとしても、熱を加えながら混ぜ合わせるといった力と根気のいる作業は疲れを知らない調理家電に任せると楽だし、ヒトはその間に他のことができる。

次は甘酒アイスクリームですが、まず米麹を使って濃い甘酒を作ります。甘酒は定期的に作るので――たとえば「べったら漬け」作りには甘酒は不可欠なので――我が家では特別な作業ではありません。市販の生クリームをホイップし――これも力技なので米国製の頑丈が取り柄みたいな混ぜ合わせ器にアウトソーシングできます――自家製甘酒と卵黄を合わせたものと混ぜ合わせて凍らせると甘酒アイスクリームができ上がります。

アイスのとなりに餡子を盛り合わせると「小倉甘酒アイスクリーム」の完成です。アクセントに緑のペパーミント。夏の季語でもあるところの甘酒は夏バテ防止効果があるので、暑い時期の温かい甘酒も悪くありませんがひんやりとした甘酒アイスクリームも捨てがたい。

関連記事は「甘酒は夏の季語」。

 


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2022年5月27日 (金)

粉砂糖

とくに甘いものが好きでもないぼくに屋上屋を架していると感じられるのが、たとえば、お菓子に振ってあるところの粉砂糖で、粉砂糖が振りかけられたシュークリームというのもよく見ます。

そういうシュークリームは表面がカリッと焼き上げてあり値段と見た目の双方で高級版なので、デザイナーないし製作者は淡い茶色や焦げた感じの茶色に白い粉砂糖という画竜点睛を加えたかったのかもしれませんが、そういう白い粉の存在はぼくにはほとんど訴えかけてこないというか、余計なものという印象なので、できたら粉砂糖を振りかけないのも同時に販売してほしい。

しかし配偶者にとっては粉砂糖が見た目も味わいも確かに付加価値になっていて、つまり製作者の意図と消費者の期待が同期しているようです。つまりぼくはそういう場面では配偶者よりも柔軟性がないことになります。

粉砂糖を振りかけてあるお菓子を見ると、普通の梅干しが欲しいのに無理やりハチミツ入りの梅干しを買わされている気分です。だからそういう柔軟性のなさが欠点かどうかはわからない、と無理して言っておきます。

 


人気ブログランキングへ

 

| | コメント (0)

2022年5月10日 (火)

洋菓子屋の甘さの違い

散歩の途中で立ち寄れるパティスリー(というのか洋菓子屋というのかケーキ屋というのか、そういう店)が二軒、別の方向に離れてそれぞれあってショートケーキの好きな配偶者にとっては嬉しい限りだそうです。

ぼくは外で食べるケーキ類は必需品ではないけれど――といっても配偶者が自宅で焼く抑えた甘さのパウンドケーキはよく食べているとしても――いっしょに付き合えと言われたら選択肢はチーズケーキやシュークリームです。

ぼくたちがそこに立ち寄るときは散歩を兼ねてそこまで歩いていくのですが、両方とも車で行きやすい場所にあり駐車場も女性ドライバー向けに広くて停めやすい作りになっているのでケーキを食べたい、あるいはケーキを買いたい時間帯には両店とも年齢幅の広い女性客で混雑しています。

両方の味を較べてみたかったのでそれぞれに定番のショートケーキなどを買い自宅に持ち帰ってコーヒーといっしょに楽しんでみました。両者の甘さには隔たりがあって、その甘さの差はざっくりと例えるとグラニュー糖と和三盆の甘さの違いです。

ぼくは和三盆の二歩か三歩か後ろに引いた感じの微妙で穏やかな甘さを好みますが、陰影の少ないストレートな甘さを偏愛する方たちも少なくありません――鶏のから揚げやマヨネーズといった食欲を直接に刺激する油の味が好きな人が多いように。二軒の店はそれぞれ互いに交わらない贔屓筋を抱えて繁盛しているようです。

 


人気ブログランキングへ

 

| | コメント (0)

より以前の記事一覧