ヘルシーエイジング

2021年2月 2日 (火)

「新型コロナの死者の平均年齢が日本の平均年齢と0.1歳しか変わらない」

「新型コロナの死者の平均年齢が日本の平均年齢と0.1歳しか変わらない」という主旨の記述と出合いました。もしそうなら、コロナの影響があっても、つまり若干背中を押されるということがあっても、死ぬ時期に近づいた(あるいは死ぬ時期に到達した)かたがその時期に亡くなっているということになり、「コロナによる死」ということに関しては、日本では、それほど大騒ぎをする類のことではないのかもしれません(新型コロナに係る外国人の受け入れ問題は別)。

厚生労働省の「簡易生命表(令和元年)」によると、2019年の日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳で、2018年と比較して男性は0.16年、女性は0.13年長くなりました。また、平均寿命の男女差は6.04年で前年より0.03年減少したようです。なお、平均寿命とは、0歳の人の平均余命を指します(生まれたばかりの赤ちゃんはあと何年生きられるか)。平均余命は時代とともに変化します。

下は以前(2018年3月13日)のブログ記事「平均寿命と健康寿命」で使ったグラフです。明治から太平洋戦争くらいまでは、日本人の平均寿命は50年未満だったことがわかります。

18982016

以下は「国立社会保障・人口問題研究所」のサイトから引用した「(日本における)新型コロナによる死亡者の性別・年齢階級構造(2021年1月25日現在)」です。正確に調べないと「新型コロナの死者の平均年齢が日本の平均年齢と0.1歳しか変わらない」かどうかは不確かですが、ざっくりとは、その指摘が正しそうです。

2021125

そういう指摘やデータもそれなりに役に立ちます。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2021年1月29日 (金)

マスクとパルスオキシメーター

動脈血の血中酸素飽和度(SpO2)を指先で測定する小さな測定器を、パルスオキシメーターと呼んでいます(原理上というか製品特性上、同時に脈拍数も測定するので「パルス」「オキシ」メーター)。ぼくの古い常識だと、これは手術室や病棟、あるいは救急車の中でしか使わないコンパクトな医療装置ですが、介護や新型コロナの感染拡大で、どうも、体温計や血圧計と同様、介護医療・家庭医療や健康維持のための必需品になってきたみたいです。

血液中の酸素が不足すると、たとえば脳に血液が数分間循環しないと、植物人間になっていまいます。だから、酸素が十分に動脈に行き渡っているか、それを酸素飽和度(ギョーカイの人はサチュレーションという用語を使いますが)で示して安全であることを確認します。

多くの人が購入に殺到しているというので、いくつかの通販サイトを覗いてみました。

まともな製造会社のまともな製品は売り切れ状態で、すぐに買えるのは、以前のマスクとまったく同じ状況で、いつ耳紐が切れるかもしれない(あるいはすぐに切れてしまう)粗悪な中国製のようです。製造国が中国なので悪いというのではなく、ひどいスペックの粗悪品を製造販売するのを得意とする業者が中国には少なくないということです。

電池で動くある種のデジタル機器なので、そういうモジュールを入手して組み込んで華やかな色合いの製品パッケージにしたら、すぐに売り出せます。耳紐と同じで、測定値が正しいかどうか、すぐに故障するかどうかは買って使ってみないとわからないし、製品保証もどうなっているのかわからない。それなりの見栄えであっても安いのは2000円以下なので、まあ、そういうことなのでしょう。不織布マスクと同じような現象が市場を推移して、そのうちどこかに落ち着きます。

 

人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2021年1月28日 (木)

たまねぎの皮を煮出してみた

2008年の夏に「大根の皮、玉葱(たまねぎ)の皮」と題する短い文章を書いたことがあります。下にその一部を引用してみます。

《大根の皮は和風サラダ風やキンピラにすると軽いお酒の肴になります。玉葱の皮(あの表面の茶色い皮)はスープストックを作るときの「画竜点睛」です。

以前よく読んでいた月に2回発売されるマンガ雑誌で、1年ほど前に「玉葱の皮」を発見しました。配偶者にそのことを伝えると、面白そうだと、早速スープストックで実験。結果はとても良好。深い味になります。栄養面でもとてもよさそうです。ただし、大根の皮にしろ玉葱の皮にしろ、安全のために有機栽培のものに限定しています。》

今は、たまねぎの皮は、味わいの画竜点睛としての役割よりも、その栄養効能に注目が集まっているようです。たとえば、

・・・タマネギの皮には、ポリフェノールの一種であるところの「フラボノイド」が豊富に含まれている。現在、そのフラボノイドの中でも炎症を抑える力が最も強いと注目されているのが、タマネギの皮に豊富に含まれている「ケルセチン」という物質である。タマネギの皮には、タマネギの可食部の20倍から30倍ものケルセチンが含まれている・・・

といったような記述に「たまねぎの皮 栄養」でネット検索すると簡単に出合えます。

写真は配偶者がたまねぎの皮を煮出したものです。800mlくらいあります。スープの仕上げの画竜点睛としてさっそく使ってみますか。

800ml-a

 


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2020年7月10日 (金)

お腹がすくと歩けないので、パン

ときどき経験することですが、お腹が空いた状態の(という自覚が本人にない場合の)遅い夕方の早歩きで、途中で急にガス欠状態になって歩行速度が急激に低下することがあります。頑張って歩こうとしても身体に力が入らない。

前回がそれでした。40分くらいはずっと歩き続けるのですが、20分を過ぎたあたりからお腹がえらく空いてきて力が入らない。歩行速度が落ちてきて、配偶者に追いつけない状態になりました。だから、そういう時間帯の早歩きは、写真のような自家製パンなどを少々食べてからにします。小ぶりな切り餅を焼いたのでもかまわない。

マラソン競技で30キロを過ぎたあたりから急に走れなくなる選手がいますが、理由はまったく別だとしても、走りたい意思に身体が応えない(体が拒否する)という意味での絶望感(というと大げさですが)は、なんとなく実感できます。

我が家のパンは、北海道産の小麦粉です。

Photo_20200710082401


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2020年7月 1日 (水)

日帰りバスツアーとマイバッグと赤梅酢

この三つは普段はお互いに関係あるとは思えないのですが、新型コロナウィルスが底にあると繋がってきます。

日帰りバスツアーの案内が紙媒体でもメールでも頻繁に届きます。以前七月上旬に積丹半島を巡る「ごはんの見えないウニ丼ツアー」に配偶者と参加したからです。旅行会社はこの三カ月はほとんど開店休業状態だったと思うので旅行会社もプロモーションに懸命です。

しかし、潜在顧客の一人としての意見を述べると、参加する気にはなりません。札幌の北西にある観光客の多い港町で相変わらずコロナ感染者が出現しているそうですが、その場所は高齢者が集う「昼カラオケ」だそうです。マスクを外して狭い場所で歌を歌うのが感染原因でしょうか。そう考えるとその街を通過していく日帰りバスツアーは、小規模ではあるけれど「走る昼カラオケ」みたいなものです。「ごはんの見えないウニ丼」は魅力的だとしても、無理に近寄る必要はないということになります。

しっかりとした紙袋や紙バッグに食材や加工食品を詰めてくれるところでは喜んでそのパッケージを受け取っていました。これからも、安全と安心のために、お金を払ってもそうすると思います。

一方、有料のポリ袋に関しては数円といえどもバカな出費という思いがあって近所の小売店で買う大量の野菜などは複数の出来のいいマイバッグに詰めて持ち帰っていました。しかしマイバッグはエコかもしれないが汚れるので、つまりバイキンの巣窟になる恐れがあるので定期的に洗濯していました。コロナ騒動以降洗濯回数は増え今日に至ります。マイバッグは頻繁に洗濯しないとバイキンと新型コロナウィルスだらけになってしまう。洗濯のできる布マスクと同じです。

よくある話ですが、一つの視点で見たエコは、別の視点ではノン・エコに転化します。レジ袋コストと、洗剤コストと水道コストの増分を比較しないとどちらがエコかわからない。そして、レジ袋はたいていの消費者がRE-USEしています。

毎年の梅干し作りの副産物である赤梅酢を薄めて帰宅時のうがいに利用して、ずいぶんになります。赤梅酢は今までは調理用とうがい用だけでは使いきれなかったのですが、新型コロナの出現でうがいの頻度が高まったので、今後は家庭内需給が、逼迫することはないにしても、安定しそうです。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2020年6月17日 (水)

遠近両用の眼鏡は2種類

1年半ほど前に眼鏡のセットを変えました。

それまでも遠近両用でしたが、壊れたときの対策用にフレームの形は違ってもレンズは同じスペックのものを2個用意して使っていました。交互にではあっても、主と副ができましたが、それはフレーム形状による使用頻度の違いで、「対象を見る」という眼鏡の基本機能としては差がありませんでした。

それを、1年半ほど前にオールラウンド用(遠くも近くも中間距離も)と近距離用(パソコン操作や読書などの近距離用)の2種類に変更しました。今度は主従がなく、外出時には速足ウォーキングの時もオールラウンド用を使用し、自宅内では近距離用を使います。使い分けは面倒だとしてもそのほうがよく見えるし、活字を読むのもパソコン画面の入力文字をみるのも楽になりました。眼の負担が少ない感じです。

眼鏡の手入れはわりに好きで、必需品は

・超音波洗浄器
・レンズクリーナー
・キムワイプ(ないしティシューペーパー)
・レンズクロス

です。汗をかいたあとなどは、眼鏡を超音波洗浄器で洗浄すると気分がいい。

 

     


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2020年6月16日 (火)

夜中の硬水はとても役に立つ

札幌の6月は季節がよくてカリフォルニア北部みたいな気候なので、つい運動も――時速6キロの速足で歩くだけです――予定以上にやってしまいます。湿度が低い札幌の速足ウォーキングなので、マスクも気になりません。

運動のあと、充分に水分補給すればいいのですが、必ずそうするわけでもありません。また、そういう日は体を動かして気分がいいので、夜につい酒が進む。そして体内に水分が不足した状態で蒲団にもぐりこむとどうなるか。

必ずそうなるわけではないにしても、そういう状態の日は深夜に足が攣(つ)ることがあります。そうなると痛みで寝ているどころではありません。

そういう場合は、足の攣った箇所を揉んだりせずに、足を引きずってでも起き出して、常温保存してあるミネラルウォーターをがぶ飲みすれば(実際にはコップいっぱいに注いだのをゆっくりと何杯も飲む)、筋肉の攣りとそれに伴う痛みは、たいていの場合、10分から15分くらいで、すーと引いていきます。ちょっとした魔法です。

そのミネラルウォーターとは強い硬水のことで、とくにマグネシウムの含有量が多いタイプのものです。我が家では「100mlあたりカルシウムの含有量が46.8㎎、マグネシウムの含有量が7.45㎎、カリウムの含有量が0.28㎎」の硬水を1.5リットル入りのペットボトルでそれなりの本数をストックしてあります。

この魔法はある消化器専門医のかたが本にかかれていた方法で、10年くらい前の最初の実験結果があまりに見事でおっしゃる通りだったので、それ以来実践しています(その本は処分してしまいましたが)。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2020年6月15日 (月)

6月に啓蟄(けいちつ)?

先週の金曜は札幌でも夏を感じさせる陽気で、6月半ばなので日も長い。まだまだ昼間の明るさの夕方6時ころに配偶者と速足散歩をしたのですが、それなりに多くのジョガーやウォーカーとすれ違いました。啓蟄(けいちつ)状態です。それなりに多くといっても、一週間前に比べるとやや多いというだけで、実際は「疎」に近い。まあ、そういうところを選んでいるので。

啓蟄は陽暦だと3月5日前後で「冬籠りの虫が這い出てくる」という意味ですが、陽気と新型コロナが一時的にでも終息しつつあるという何となくほっとした気分の相乗効果で、そうなったのでしょう。

こちらはウォーキングシューズを履いてただ歩くだけなのでエラそうなことは言えないのだけれど、きれいなフォームで走り抜けていくジョガーやランナーはとても少ないようです。たまにきれいなフォームが向こう側から接近してくると、すれ違ったあとも、後ろ姿を観察しています。

速足散歩をしているときに危険なのは、これも啓蟄状態の光景のひとつなのか、後ろから走ってきてすぐそばを速度を落とさずに走り抜けていく自転車です。

十人に二人くらいは速度を落としてぼくたちに声をかけて追い越していきますが、残りは結構危険運転です。そしてこれは声を大にして言いますが、そういう危険運転の主はたいていは女性です(中には乱暴な若い男子学生風も混じっていますが)。だから、女性の運転する自転車は、若い女性の自転車も、以前若かった女性の自転車も、信用していません。走る凶器に近い。いわんや、電動自転車に乗った中年女性においておや。


人気ブログランキングへ

 

| | コメント (0)

2020年4月30日 (木)

クリーンルームで生産された日本製マスクの抽選に応募してみたら・・

ついでがあったので早朝にお客が誰もいないコンビニに立ち寄ってみても、そのコンビニがその日はたまたまそうであったのかもしれないのですが、マスク売り場には「お一人様一点のみ」という貼り紙があるだけでマスクそのものはきれいに売り切れていました。

《クリーンな「闇市」経由のクリーンな「闇」マスク》という記事の続きです。今回は「闇」ではありません。「クリーンルームで生産されたクリーンな日本製マスク」に関する話題です。

『品質が保証された国内生産のマスクを消費者に販売している製造企業は日本ではとても少ない。したがってそういうところがそういうマスクをオンラインストアなどで売り出すと購入者が殺到し受け入れ容量を直ぐに超過するのか、ログインできない状態が続きます。ストアによってはインフラ設計の不備のせいか「あらまあ」というような状態でシステムが寝てしまっているのもあります。こういう作業に関して根気のいい配偶者が何度やってもダメみたいなのでそういうチャンネルでのマスク購入は当面は(いつまで「当面なるもの」が続くのかわかりませんが)諦めました。予備在庫として国産製品を50枚ほど確保したかったのですが』という経験を一週間ほど前にしました。

一定以上の品質が保証された国産の不織布マスクを手に入れるのは当面は無理かと思っていたら、前回、関連したシステムに不都合を起こしながら本人はお手上げ状態になって不貞寝してしまったマスクのオンラインストア・アプリが「インフラ設計の不備」を修正して販売を再開しました。再開と言っても今度は応募のみで、実際に買えるかどうかは翌日の抽選次第です。

ログイン時の混雑状況は最初の売り出し時と比べてわずかにマシになった程度なので、そもそも何度やっても応募入力が受け付けられません。根気強い配偶者が(しかしおそらくは相当に苛々しながら)3時間ほど粘っていると「入力されたメールアドレスは登録済みです」といった不思議な返事が応募システムから返ってきたそうです。

配偶者が「これ何かしら?」とぼくを呼んだので、「バグかなあ、アプリが混乱しているのかも、この会社らしい」と答えたら、配偶者は「こんなメッセージは3時間で初めてだから意外と大丈夫かもしれない」と自信ありげです。ネット上の親切情報で確かめてみると、この不思議なメッセージは応募が無事に受けつけられた証拠みたいです。あとは抽選結果を知らせるメールを待ちます。倍率は120倍。お年玉付き年賀状で郵便切手を当てるよりもはるかに難しい。

はじめての、IOTキッチン家電」や「はじめての、IOTキッチン家電」補遺に書いたように、このマスクの製造販売会社の商品(IOTキッチン家電)は利用していて、その無水料理が軸の自動調理器具に関しては料理好きな配偶者の評判はいい。購入時にIOTサービスの利用を含めてユーザ登録をしてあるし、実際に料理で使った結果のフィードバックもいくつかは当該メーカーに返してあるので、今回のマスクの抽選に関していくぶんの便宜を図ってくれるのではという淡い期待を配偶者は口にしていました。

しかし、当選者には29日までに届くはずのメールは届かず、《ご応募総数:4,706,385人 当選者数:40,000人 (40,000箱)》なので世の中は勝手に期待したようには必ずしも行かないことを改めて確認することになりました。しかし《第1回抽選販売にご応募いただけなかった方は、第2回以降の抽選販売でご応募ください。 なお、既にご応募いただいた方につきましては、自動的に第2回以降の抽選販売の対象とさせていただきますので、改めてご応募いただく必要はございません。》ということなので、イライラし通しの意味のない3時間は次回は必要なさそうです。

しかし次回もダメなら、そして我が家のマスク在庫が少なくなっていたら、通販で、品質のよさそうな中国製メディカルマスクかサージカルマスクを注文することになりそうです。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

2020年4月 9日 (木)

コロナウィルス:各国の対応と、日本の「空気」

下に引用した主要国別の死者数と感染者数の推移グラフ(Financial Times ”Coronavirus tracked: the latest figures as the pandemic spreads | Free to read”)がコロナウィルスに関する各国の状況を一覧するには、ぼくにはいちばんわかりやすい。

Ft-coronavirus-deaths-by-country-2020040

死者数グラフは、縦軸は日々の死者の数、横軸は1日の死者数が3人になった日から現在までの日数(グラフは4月8日まで)。感染者数グラフは、縦軸は日ごとの新たな感染者数、横軸は1日の感染者数が30人になった日から現在までの日数(グラフは4月8日まで)。

イタリアとスペインは1日の死者数が3人になった日から30日から40日経過して感染の拡大がピークを過ぎ、その結果、死者数カーブが横ばいからやや下降気味に(台地系に)なってきたようです。米国は感染がまだ拡大中で、日々の死者数も増加中。日本は死者数(絶対数、あるいは人口10万人に対しての死者数)は少ない。

Ft-coronavirus-cases-by-country-20200408

新たな感染者数もイタリアやスペインではピークを過ぎて減少中。米国はまだ増加中。日本では少ないことになっていた感染者数が「オリンピック延期決定」後の検査数の増加に伴ってそれなりに急に増加し始めた様子がグラフに現れています。

各国の対応を比べると、そこに国民性(ないしは民族性)の違い、あるいは西洋の思考方式や意思決定方式と東洋の思考方式や意思決定方式の違いがそれなりにきれいに反映されているようで、不謹慎を承知で言えばとても興味深い。

ヨーロッパや米国は感染防止対策として国や都市のロックダウン(lockdown)がお好きなようです。それがデフォな選択肢になっている。そしてそういう施策の一部として家計や個人の経済的な救済策が最初からセットになっていて、すぐに実施される。

中国も武漢をロックダウンしましたが、そのやり方をニュース報道やSNSで拝見していると、共産党政府らしいやり方というよりもほとんど漢王朝や唐王朝や明王朝のやり方です。各王朝でそれぞれに発生した騒乱や擾乱や民衆蜂起を制圧・鎮圧した方法のサブセットが今回も出現したようでした。

韓国は都市のロックダウンはせずに、感染検査の数を急速に増やすことで成功裡に対応してきました。この発想がどこから出てきたのかわかりませんが、西洋ロジックではない。

日本は、その点ではユニークです。都市のロックダウンはしない、大掛かりな感染検査を実施するわけではない、法的強制力のない「三密回避」と「外出自粛」を呼びかける。だからかならず「漏れ」はある。

たとえば、北海道の現在患者数が40人になってからそれを下回ることがなくてそのあたりで(最近は少しだすが急に増えたりしながら)停滞しているのは、原因はおそらく東京とのヒトの往来です。ビジネスで東京からヒトがやって来る。札幌から東京に仕事に行って二泊三日くらいで帰って来る。ヒトの往来が少なくて相互に関連のなさそうな北海道の複数の過疎部で急に同時発生的に感染者が出現したというのは学生や家族の「東京からの疎開」がその理由だと思われます。そういう「漏れ」がビルトインされている。「漏れ」としてもう一つビルトインされているのは家計や個人や中小企業や個人事業主の金銭的な救済策の曖昧さと制約と支払いの遅さです。

しかしそういう「漏れ」を抱え込んでいても、結果として「コロナ死者」「コロナ経済不況関連死者」がとても少なくて済むのであれば、ここでは、それはそれで結構であるとします。

欧米のコロナ対応を Democracy(字義通りの訳は「民衆支配」)とすると、日本のコロナ対応は「民主主義」で、つまり似て非なるものです。欧米の対応を Constitution(字義通りの訳は「いっしょに作る」)とすると、日本の対応は「憲法」です。「憲」は「のり、おきて」「法」も「のり、おきて」、つまり「憲法」は「おきて+おきて」という意味になる。欧米と日本のコロナ対応にそういう違いが出ています。

 安倍首相は4月7日の記者会見で、ある記者から、緊急事態宣言を発令しても新型コロナウィルスの感染拡大が抑えられなかった場合の自身の責任について質問された際に、「最悪の事態になった場合、私は責任を取ればいいというものではない」と答えました。本当は首相は「うまく行けば私の手柄だが、うまく行かなかった場合は私の責任ではない」というシンプルな考え方なのかもしれませんが、これは日中戦争から太平洋戦争に至る政府の意思決定を彷彿させます。

当時の政府の最終的な意思は、丸山眞男や山本七平が指摘したように、結局はその場の「空気」「空気感」によって決定されていた。今回の緊急事態宣言やその実行に不可欠な諸政策も中軸シナリオライターが不在のなかで醸成された「空気」が決定したのかもしれません。もしそうなら「最悪の事態になった場合、私は責任を取ればいいというものではない」というのは、うまく行かなかった場合に責任を取るのは閣僚や財務官僚などの官僚を含めたその場の「空気」であって「私」ではない。これももうひとつの「漏れ」かもしれません。

しかし、そういう曖昧さや「漏れ」があるにもかかわらず、ぼくには日本や日本人というもの基本部分に期待するところもあって、日本人は、よく手を洗う、毎日お風呂に入る、握手やハグをしない、マスクをするのが日常習慣である、風呂好き・温泉好きで清潔な国民である。こういう国民性要素や食生活を含む生活要素が、国民目線を失った政治家や官僚、勝手に安全地帯に疎開する人たちの存在にもかかわらず、上述のような漏れを相殺する可能性も高い。海外からのヒトの流入阻止や外出自粛というのも「ミニ鎖国」みたいなものだと考えたら、「鎖国」経験は普段はとくには意識しないけれどぼくたちの文化生活的なDNAの一部になっている。


人気ブログランキングへ

| | コメント (0)

より以前の記事一覧